「まわりにからかわれるおかしな名前を変えたい」 「学校で制服を着ないといけないのが嫌だ」 「たばことお酒はなんでダメなの?」 家族や学校、犯罪、性など、子どもたちの悩みや疑問に、法律の視点から答える弁護士がいる。山下敏雅弁護士だ。 2013年4月、ブログ『どうなってるんだろう?子どもの法律』(http://ymlaw.txt-nifty.com/blog/)を開設して、子どもたちが直面する問題について、法律や判例をあげながら、丁寧に回答しつづけてきた。 子どもたちから寄せられる質問の中には、「山下さんは包茎ですか?」というものまである。ほとんどの大人が、一瞬ドキリとするような内容の質問についても、山下弁護士は臆せず向き合っている。 これまで少年事件やLGBTの権利などに取り組んできた山下弁護士は「子どもこそ、法律の知識を持っておくことがとても大事だ」と語る。なぜ、そう言えるのだろうか。山下弁護士にインタビューした。(ライター・玖保樹鈴) ●ネットを通して、子どもたちに法律の知識を伝えたい ――ブログをはじめたきっかけは? インターネット上は、フェイクニュースや差別的な発言が拡散することがあります。大人たちは、子どもに「ネットは危ない」とは言うけれど、一方で、正しい情報や必要な知識をきちんとネットで伝えているのだろうか、とずっと疑問だったんです。 それで、ブログを通して、多くの子どもたちに正しい法律の知識を伝えようと思って、はじめました。資料を読み返したり、脚注に載せるために判例を調べたりし、法律の難しい話を子どもにわかりやすく、表現を悩みながら書いているので、執筆に丸2日かかることもあります。 ――実際に子どもたちから寄せられた質問に答えているのですか? 設定を変えたり、個人情報をわからなくしたりしていますが、基本的には、子どもたちからきた質問を取り上げています。ただ、『健康保険証の裏にある「臓器提供」って何?』(2017年1月)のように、質問があったわけではないけれど、どうしても伝えたいものについては、自分でテーマを考えることがあります。 ――本当に「山下さんは包茎ですか?」という質問もあったのですか? 児童館や児童養護施設などに定期的に行っているのですが、1~2年に1回は子どもたちから質問されています(苦笑)。「この人には聞いても大丈夫」と信頼してくれている証なんでしょうけれど。 たとえば、コンドームを見せびらかしたりする子がいる場合、妊娠・出産や性感染症、性犯罪などの話をするようにしています。たいてい、子どもたちも「初めてそういう話を聞いた」と関心をもってくれます。 ●憲法に感動して、弁護士を志した ――ブログは2017年に書籍化され、2019年6月には、2冊目の『どうなってるんだろう? 子どもの法律 PARTⅡ』(高文研)が出版されました。ブログと書籍は書き分けているのですか? 書籍のほうは、書き下ろしと大東文化大学の渡辺雅之教授による解説が加わっていますが、基本的には、ブログに掲載された内容となっています。『PARTⅠ』を出す際はいくつかの出版社に相談したのですが、「この内容では売れない」と言われたこともありました。ところが、いざ出版したら、全国各地の図書館や学校が購入してくださいました。 あとは、学校の先生が授業で使ってくれたり、保健室登校の子どものために保健室に置いてくれたという話も聞いています。『PARTⅡ』は前作と基本的なスタンスは変わっていませんが、表紙を見ていただけると、より多様性が出ていることがおわかりいただけると思います。包茎の記事は『PARTⅡ』の掲載には間に合いませんでいしたが、もちろんブログで読めます。 ――書籍にすることの意義はなんだと思いますか? このブログはスマホでも読めますが、書籍だと、目次から興味のあるページを探したり、パラパラ開いて全体を読むことができるので、ブログよりも深く伝わるのではないか思います。たとえば、家で暴力を振るっていた子どもが、親と一緒に前作を読んだことで、暴力がおさまったという話も聞いています。 ――弁護士を志したきっかけは? きっかけは、小学生のころ、毎週のように通っていた地元の公立図書館で、憲法を読んで感動したことです。 当時もいじめや管理教育が問題になっていた時期だったので、教育問題の本を手に取っては「自分よりもっと大変な思いをしている子どもたちがいるんだ」と思っていました。たまたま『ふざけるな!校則』(はやしたけし/駒草出版)という本を手にとったら「憲法の条文を勉強しよう」みたいなことが書いてあって、憲法も読んでみたんです。 判例や学説など難しいことは知らなくても、人は誰もが、生きる権利や教育を受ける権利があること、表現の自由があること、差別されないことなどの憲法の条文に、とても感動しました。同時に、子どもたちの味方をしている弁護士がいることも知ったので、自分も大人になったら法律家になって、子どもの味方をしようと、このころに志しました。 ●性の問題に向き合うことは、人権尊重につながる ――「包茎ですか?」などの質問にも臆せず答える理由はなにですか? 性の問題は、子どもたちも当事者であり、教えることが人権尊重に繋がると考えているからです。セクシュアル・マイノリティやHIV陽性者支援をしてきた経験から、最近は学校の出張授業に呼ばれることが多くなり、よくLGBTについて話しています。その際には「セクシュアリティだけではなく国籍やハンディキャップの有無など、人間は1人ひとり違うものだ」という多様性の話もしています。 ここでも、妊娠・出産や性暴力、感染症などの話につなげることにしています。性は、セックスという狭い意味ではなく、自分の心と体を大切にし、相手の心と体を大切にすること。いやらしいとか恥ずかしいということではなく、まさに人権尊重とつながる大事なこと。大人たちは、そういうメッセージを子どもにきちんと伝える責任がある。私はそう思っています。 ――子どもこそ法律の知識をもっていることが大切なのですか? 多くの子どもたちは、学校の校則や家・施設のルールは、大人たちが勝手に決めて自分たちを縛るもの、破ったらペナルティを受けるものだと考えています。しかし、本来は、規則やルールは自分たちを守るための武器であって、縛るものではありません。 規則やルールには必ず理由があって、理由からみて規則やルールがおかしければ変えていくべきだし、子どもであってもおかしなことには「おかしい」と言っていい。その時の武器になるものの一つが法律です。だからこそ、子どもこそ法律を知っておく必要があると思っています。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
「奇病」の女性、自ら解剖を願い出た 寄生虫病との闘い
かつて甲府盆地を中心に流行し、山梨県内で「地方病」として恐れられた日本住血吸虫病。「地方病100年戦争」と言われた県民と病との闘いの歴史を、甲斐市の詩人・橘田活子さん(76)が叙事詩とし描き上げ、「茶碗(ちゃわん)の欠片(かけら) 杉山なか女と地方病(日本住血吸虫病)」(百年書房)と題して出版した。 日本住血吸虫症とは 「日本住血吸虫」という寄生虫が、人の皮膚から体内に侵入して感染する病気。体長約1センチの成虫が、肝臓内などに寄生して毎日数千個を産卵する。卵が血管を詰まらせて肝機能障害や意識障害をもたらし、最悪の場合は死亡に至る。 日本では撲滅できたが、世界では今も住血吸虫が生息する地域がある。県内で当時の記憶の風化が進む中、地方病と戦った県民の誇りを後世に語り継ぎたいとの思いが、橘田さんを突き動かした。 文献や資料、親族らへの取材を基に、本では、戦国時代から1996年に県が終息を宣言するまでの歴史をつづる。 サブタイトルになっている杉山なかは、病にかかった清田村(現・甲府市)の農家の女性。自分の命はもう長くないと覚悟し、医師に遺書「死体解剖御願い」をしたためる。自らの体を解剖して、病気の原因を見つけ、地方病に苦しむ多くの人を助けてほしい、との内容だった。 6日後になかは亡くなった。解… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界のコスプレイヤー、京アニ悼む「傷癒えるまで待つ」
漫画やゲームなどの登場人物に扮するコスプレの祭典「世界コスプレサミット」が27日、東京都文京区の東京ドームシティで始まった。 会場には放火事件に見舞われた京都アニメーションの犠牲者を悼むボードも設けられ、「いつかまた素晴らしい作品を!」「あなたたちの傷が癒えるまで、私たちは待ち続けます」などのメッセージが様々な国の言葉で寄せられた。 このイベントは2003年に名古屋で始まり、今年から東京でも開催。この日は国内外から約5千人が集まり、写真撮影などを楽しんだ。 演技も含めたコスプレの出来栄えを競う「チャンピオンシップ」部門には今回、40の国・地域の代表が出場。来月の名古屋会場で優勝者が決まる。(越田省吾) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮城で震度4、津波の心配はなし 震源は三重南東沖
28日午前3時半ごろ、三重県南東沖を震源とする地震があった。気象庁によると、宮城県丸森町で震度4、宮城県角田市、岩沼市、松島町、福島県いわき市、東京都千代田区、宇都宮市などで震度3を観測した。震源の深さは約420キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・5と推定される。気象庁は津波の心配はないとしている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地上イージス、再調査は外部委託 地元の信頼回復へ客観性重視(共同通信)
地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田、山口両県への配備計画を巡り防衛省の調査にミスが相次いだ問題で、同省が近く行う再調査を外部の専門業者に委託する方向で調整していることが27日、分かった。再調査は9月にも開始し、数カ月間を見込んでいる。客観性を重視し、防衛省の対応に反発している地元の信頼回復につなげたい考えだ。複数の政府関係者が明らかにした。 再調査には測量などを専門とする陸自部隊を活用する案も一時浮上したが、結果の客観性が問われかねないと、外部業者を利用する判断に傾いた。8月にも業者の選定に入る。再調査後は結果を精査、資料も作り直す方針。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
広島平和公園発掘、国が補助検討 壊滅した繁華街を展示へ(共同通信)
原爆投下で壊滅した繁華街の遺構の再現・展示に向け、広島市が平和記念公園(同市中区)で進めている発掘事業に、政府が2020年度予算から補助を付ける方向で検討していることが27日、関係者への取材で分かった。被爆者の平均年齢が80歳を超え、悲惨な被爆体験の継承が課題となる中、モノで伝える取り組みへのサポートとして注目される。安倍晋三首相が8月6日に同市を訪れ、説明するとみられる。 補助の対象となる広島市の遺構発掘事業は、平和記念公園の地下に埋まる旧・中島地区が対象。原爆が投下されるまでは、商店や住宅が立ち並ぶ繁華街で、約4400人が暮らしていた。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
関東や東北で局地的大雨(tenki.jp)
台風6号から変わった熱帯低気圧の影響で、関東や東北は激しい雨が降っている。朝にかけて局地的に大雨に注意。 熱帯低気圧、関東北部を通過 今朝は熱帯低気圧が関東北部を通過している影響で、関東北部から東北南部付近で雨の降り方が強まっています。1時間雨量は、栃木県大田原市で38.5ミリ、福島県福島市の茂庭で35.0ミリなどと、特に栃木県から福島県付近で激しい雨となっています(茨城県でも雨脚が強まってきました)。このあと午前7時から8時頃までは、関東や東北、新潟県付近は非常に活発な雨雲がかかり、場所によっては滝のような雨になることも考えられます。局地的な大雨になりますので、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水・氾濫に警戒してください。また、熱帯低気圧の通過に伴って、関東の沿岸は風が強まっています。午前中は強風やうねりを伴った高波に注意してください。 関東、午後も油断できず 熱帯低気圧は次第に日本の東の海上へ離れて、天気は回復傾向となります。ただ、熱帯の湿気たっぷりの空気が残り、日中の気温上昇に伴って、午後は大気の状態が不安定になります。関東は日の差す時間もありますが、山沿いを中心に所々で急な雨や雷雨がありそうです。全国的にも西日本や東日本を中心にあちらこちらで、急に強い雨が降ったり、雷が鳴ったりするでしょう。屋外のレジャーなど、天気の急変にご注意ください。 日本気象協会 本社 木村 健一 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
熱帯低気圧が離れても大気不安定 28日午後も雷雨・突風に注意(ウェザーマップ)
台風6号から変わった熱帯低気圧の影響で、関東や東北南部では、28日(日)の朝は雷を伴った激しい雨の降るところがある。今降っている雨は午前中にはあがる見込みだが、引き続き土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水、落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要だ。 28日は南から流れ込む湿った空気と日中の昇温により、午後は西日本から北日本にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になる。急な雷雨、竜巻などの突風、雹などに注意が必要だ。山のレジャーなどでは空模様の変化、また河川では上流の雨による急な増水などに注意したい。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
東北の南部など大雨恐れ 気象庁警戒呼び掛け(共同通信)
台風6号から変わった熱帯低気圧の影響で、東北地方の南部や関東甲信地方では28日朝にかけて雷を伴った激しい雨が降る恐れがあるとして、気象庁は低地への浸水や土砂災害、河川の増水、突風などに注意するよう呼び掛けた。 熱帯低気圧は関東地方の北部を東に進み、28日朝には日本の東海上に進み、温帯低気圧に変わる見込み。 気象庁によると、東北地方の南部や関東甲信地方では、熱帯低気圧周辺の発達した雨雲がかかり、激しい雨が降っている所がある。また、これまでに降った大雨により、地盤の緩んでいる所や増水している河川があるため、引き続き土砂災害に厳重な警戒が必要になる。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
(聖火は照らす TOKYO2020)第4部:4 急ごしらえの人権条例(朝日新聞デジタル)
五輪憲章は、国際オリンピック委員会(IOC)が定める「憲法」だ。人種や肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的意見など、いかなる種類の差別も禁止する、と定める。 2020年五輪のホストタウンの東京都が4月、この憲章を名に冠した条例を全面施行した。「オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念の実現を目指す条例」だ。外国人へのヘイトスピーチを防ぐ取り組みの推進と並び、性的少数者の差別禁止を盛り込んだ。 条例化の検討を指示したのは、知事の小池百合子(67)だった。17年12月の都議会本会議で、「憲章の理念を東京の隅々に行き渡らせる」と説いた。…… 本文:1,913文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。 朝日新聞社 Source : 国内 – Yahoo!ニュース