FNN.jpプライムオンライン 栃木県のJR宇都宮駅前で、夏祭り開催中に飲食店から火が出て、現場は騒然とした。 3日午後7時ごろ、JR宇都宮駅前で、中華料理店から火が出て、隣の建物2棟に燃え広がった。 当時、駅前の大通りでは夏祭りが行われていて、火事現場が会場に面していたため、周囲は騒然とした。 祭りに来た人は、「(おみこしを)担ぐのやめて、その場で待機してくださいと指示があった」、「(交通規制して)人間避けたけど、みこしごと避けた」などと話した。 この火事で、駅前の大通りの一部が封鎖され、みこしの練り歩きなどが中止となった。 火元の中華料理店の経営者が腕にやけどをしたが、祭りの見物客らにけがはなかった。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
近畿各地で猛烈な暑さ 京都は38度予想、熱中症に警戒を(関西テレビ)
関西テレビ 近畿地方は4日も高気圧に覆われ、猛烈な暑さとなっています。熱中症に十分な警戒が必要です。 近畿と徳島は引き続き太平洋高気圧に覆われ、午前11時すぎには京都市や兵庫県豊岡市で気温が35度を超え、猛烈な暑さとなっています。 【街の人】「(暑さをしのぐには)きょうは来ないと無理ですね」 4日の予想最高気温は京都市で38度、大阪市と奈良市で37度、滋賀県大津市で36度などとなっていて、連日の猛暑日になる見込みです。 徳島県阿南市では3日、田んぼにでかけていた87歳の女性が熱中症の疑いで死亡しました。 炎天下での長時間の活動を避けるほか水分補給をこまめにするなどして熱中症に十分な警戒が必要です。 関西テレビ 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
新東名でトラックが乗用車追突 9歳男児が重体(FNN.jpプライムオンライン)
FNN.jpプライムオンライン 静岡・沼津市の新東名高速道路下りで4日未明、大型トラックが乗用車に追突する事故があり、9歳の男の子が重体。 警察は、トラックの運転手を現行犯で逮捕している。 4日午前0時15分すぎ、新東名下りの駿河湾沼津サービスエリア付近で、大型トラックが渋滞の最後尾にいた乗用車に追突する事故があった。 この事故で、乗用車に乗っていた岩崎令君(9)が頭を打ち重体のほか、2人がけがをしていて、警察は、トラックを運転していた真田哲男容疑者(59)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕した。 この事故の影響で、新東名下りは、長泉沼津インターから新富士インターの間で、3時間半通行止めとなった。 (テレビ静岡) FNN 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
真夏の闘い、クモの相撲 競り合う「力士」に熱視線
【動画】「第69回全日本女郎ぐも相撲大会」 小学生らの自慢のクモが激闘=笠原雅俊撮影 小京都・高知県四万十市に古くから伝わるクモ相撲「第69回全日本女郎ぐも相撲大会」が3日、一條神社(同市中村本町1丁目)の神楽殿であった。夏休み中の小学生たちが自慢のクモで、熱戦を繰り広げた。 クモの和名は「コガネグモ」。体長21ミリ以上を「幕内」、20ミリ以下を「十両」と定めている。長さ約50センチの棒を「土俵」に見立て、2匹が対戦する。決まり手は相手にかみつく「がっぷり」や下に落とす「やぐら落とし」など4手だ。 出場したのは、幕内の部36人と十両の部12人(いずれも中学生以下)、そしてだれでも参加できる観光の部16人の計64人。自慢の相棒のクモの熱闘に子どもたちは「ガンバレ」と必死で応援していた。 行司の堂ケ森山太郎さん(79)は「クモが絡み合ってもつれると(持ち主の)見分けがつかなくなるので緊張します」と話した。 十両で優勝した中村小2年の木村仁香さん(8)は「クモはお母さんが捕ってくれた。優勝できてとてもうれしい」と笑った。(笠原雅俊) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「感動、受け取れず…」 募集サイト、再投稿を呼びかけ
熱くつづった感謝の気持ちが水の泡に――。観光客らが受けたサービスや対応のエピソードを募る「四国おもてなし感激大賞2019」で、ウェブサイトからエピソードを送っても消滅する状態になっていた。主催する四国観光協会連合事務局は再投稿を呼びかけている。 賞は、観光客らの推薦文をもとに、心のこもった接客をする観光・宿泊施設や飲食店を表彰。昨年度は「チェックアウトの時間を過ぎても、熱を出した娘を寝かせておいてくれた」「忘れ物をした私を探し、隣の施設まで追いかけてきてくれた」など、心温まるエピソードが郵送と合わせて82件、寄せられた。 今年度は4月に募集を開始。しかし、7月になってもサイトからの投稿がなく、不審に思った事務局が委託先の業者に問い合わせ、発覚した。 事務局によると、サイトで推薦文を入力して送信ボタンを押すと、「ご応募ありがとうございました」といった趣旨の画面が表示された。実際にはその時点でデータが消滅し、事務局側には届いていなかった。 業者の設置ミスが原因。現在は投稿できるが、7月5日夕までのデータは復元できないという。事務局の担当者は「感動を伝えようとしていただいたのに受け取れず、申し訳ない」。募集は11月30日まで。投稿者には抽選で四国の特産品がもらえる。(尾崎希海) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
渋谷の道沿い200メートル 少女と犬の物語、終幕へ
東京・渋谷の宮下公園の再開発に伴い、工事現場を囲むフェンスをつかったアート作品が近く、順次取り外されることになった。NPO法人が企画して昨春に完成し、行き交う人たちに親しまれていた。完全な姿で楽しめるのは、残りわずかとなりそうだ。 約50コマからなる作品は、全長200メートル。渋谷を訪れた少女と犬が主人公で、囲いに沿って歩を進めると、物語が動き出す。 少女はモヤイ像の前のストリートダンスに見入るうち、犬とはぐれてしまう。渋谷の街を歩き回るが、なかなか見つからない。外国人観光客や男性カップル、白杖(はくじょう)を持つ女性など出会う人たちにたずねていくと――。 NPO「365ブンノイチ」が企画し、物語のあらすじを考案した。原画は人気イラストレーターの金安亮さんが担当。美大生など総勢200人が下書きや本塗りなどにあたり、2カ月かけて昨年4月に完成させた。 渋谷区は全国に先駆けて同性カ… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「涙なくして読めなかった」13歳の生きた証し、今も 市広報誌に特集(西日本新聞)
覚えていますか、13歳の命のメッセージ-。2004年9月、福岡県大牟田市立田隈中の当時2年だった猿渡瞳さんが右大腿(だいたい)骨骨肉腫(右脚の骨のがん)で亡くなった。あれから15年。市広報誌「広報おおむた8月1日号」で、瞳さんの特集が組まれた。1年9カ月に及ぶ闘病生活中も笑顔を絶やさず、命の尊さを訴え続けた瞳さんの生きた証しを伝え続けるために。 【写真」猿渡瞳さんの特集が組まれている広報おおむた8月1日号 「ママが、がんじゃなくて、私で本当によかった。ママががんだったら、私の方がつらくて1週間も生きていけなかったよ。でも私なら大丈夫。がんなんかに絶対負けないから!」 特集は、がんを告知された瞳さんが母直美さん(51)に語った言葉から書き出す。直美さんへの取材を基に、瞳さんの病気の進行、病院や学校での瞳さんの様子や、直美さんのその時々の心情を、通常の特集より多い6ページにわたって記載。瞳さんが描いたイラストやスナップ写真もふんだんに使い、純真で、懸命に生きた瞳さんの生涯を浮かび上がらせている。 亡くなる2カ月前に出場した弁論大会に向けた作文「命を見つめて」は全文を掲載。当時の担任や親友にも取材し、少女の等身大の姿を伝えている。 企画したのは市広報課7年目の岩田真吾さん(51)。市ホームページに掲載されている「命を見つめて」を見た全国の学校や出版社などから、「教材に使いたい」といった問い合わせが今も年2、3件あり「瞳さんのメッセージは時間がたっても全く色あせない。瞳さんを知らない市内の若い世代にも伝えたい」と、月1回の特集記事での掲載を温め続けていたという。 3月から取材を始め、瞳さんの軌跡を追った岩田さんは「お母さんに借りた写真の中の瞳さんは、どれも笑顔。しかし心の中ではどれほどつらかっただろうか。生きることの大切さを全身で表現した13歳の少女の生きざまを多くの人に知ってほしい」と話している。 「瞳から後押しされている」 母の直美さん 猿渡瞳さんの母直美さん=東京在住=に、今の思いを聞いた。 「広報おおむた」に掲載されてから、大牟田の友人や知人からメールや電話が相次いでいます。「涙なくして読めなかった」「瞳さんは今も生きていますね」と言っていただき、感謝の言葉もありません。瞳が亡くなってから、弁論大会の作文を世界中に広めることを目標として生きてきました。私一人の手ではどうすることもできませんが、人から人へと伝わり、タンポポの綿帽子のように大きく広がり、瞳も本当に喜んでいると思います。作文を伝えることに、さまざまな考えから賛否があり、挫折しそうになる時もありました。しかし広報誌の掲載は、私に生きる勇気を与えてくれました。瞳からも「ママ頑張れ」と後押しされているようです。作文は、瞳自身のことではなく、苦しんでいる多くの人たちに向けたものです。一人でも多くの人が命を大切にする社会のために、私はこれからも命懸けで作文を広めていきます。 (談) 西日本新聞社 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ひろゆき氏「正しいと思うところもあるが、政見放送は批判されるべきだ」N国党・立花孝志代表と論者が激論(AbemaTIMES)
1日、臨時国会が開会、メディアのリクエストに応じ、カメラを前に「NHKをぶっ壊す!」と何度となく決めポーズを見せていたのが比例で約99万票を集めたNHKから国民を守る党の立花孝志代表だ。 同日夜放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演した立花氏は「やはり陛下もお越しになったし、こんなところにいちゃ絶対にダメだ、と思った。こう言っては怒られるかもしれないが、サラリーマンのように選挙に出た人もいると思う。でも僕は命がけてやって来ているし、国民を代表しているという自覚がめちゃくちゃあるからこそ、重圧がすごいし、怖い。早く目的を達成して辞めたいと思った」と初登院を振り返る。 僕が「悪い人だと言われるのは相当心外だ」と話す立花氏。丸山穂高氏の入党や渡辺喜美氏との会派立ち上げについての批判に対しても、「立法府なので、我々の仕事は法律を作ること。だから、基準はちゃんと法律が作れる人。山東昭子新参院議長がおっしゃっていた通り、政治家は全員が世界平和、国の安全、国民の幸せのために、という同じ方向を見ていて、ただそこに向かう手段が違うだけだ。自民党からも危ないと思われているが、自民党と同じやり方をしているだけ。自民党も右から左までいるから国民政党だし、そこに対抗できる二大政党を作るためは右も左も入って頂こうということ。必要な資質は思想ではなくて、法律を作ったり、予算の審査をしたりする能力があるかないか。それが判断基準だ。皆さんお忘れかもしれないが、悪いことをしたのに除名処分を受けないままの議員も多い」とし、丸山議員や渡辺喜美議員の手腕を評価した。 ■”ポピュリズム”批判に「大衆に迎合しない政治家は独裁者」 まず、「10年以上投票に行っていなかった30代の知人女性がN国党に投票したと言っていた。しかし立花代表の政治思想が見てこないし、一部メディアではポピュリズム政党とも言われているが、実現可能な政策を提示せず、有権者が喜びそうなことだけ言うのがポピュリズムだとすれば、N国党はそうではないのか」と問いかけたのがジャーナリストの佐々木俊尚氏だ。 立花代表は「ちょっと待って欲しい。ポピュリズムというのは大衆迎合のことだが、大衆に迎合しない政治家は、逆に“俺たちが偉い、大衆はダメ“と考える独裁者ではないか。そうであればポピュリズム政党が現れるのが真っ当な民主主義国家だし、かつての民主党こそがポピュリズム政党ではないか。そして、我々はスクランブル放送を目指すと言って、NHKにお金を払わない人を守る活動をしてきている。当選する前から公約を果たしている政党はなかなか珍しいというか、唯一無二だ」と反論。 その上で「国民主権である以上、政治家の多数決ではなく、国民の多数決で決めるのが理想だ。その意味で、直接民主主義をした方がいいというのが僕の政治哲学だ。直接民主主義で政権を取るのはダメだと思っているが、少なくともその方が今よりもベターであると。自民党に対抗し得る政党を集めて二大政党制にし、与党に緊張感を与えるにはこれしかないと思うし、他に方法があるというならむしろ教えて欲しい。今の選挙は人を選ぶが、そうではなくて法案を選ぶ制度を作りたい。その実現に向けて、ニコ生のアンケート機能のようなシステムを導入したい。そして、自分では思想は“真ん中“だと思っているが、右・左の色がついてしまうと良くないので、NHKの問題以外については一切語らない。システムで出た結果に対して議決権を行使するだけだ。他に実現したい政策があるわけではないが、遠回りしてでも直接民主制を普及させ、その過程でNHKのスクランブルを目指す形にした方がいいという判断をしている。そしてスクランブル放送が実現したら、僕は後の人に譲る」と説明した。 次ページは:■「政見放送の最初の3分間を練りに練った」 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
“ぼっち”は駄目ですか?「寂しい」「一人が好き」…孤独との向き合い方(西日本新聞)
今月のテーマは「『ぼっち』は駄目ですか?」。独りぼっちをやゆする略語が若者を中心に定着しています。「寂しい」「周りの目が気になる」という声の一方で、「一人が好き」といった思いも寄せられました。年を重ねて病気になったときを心配する人もいるようです。さまざまな意見を通して、孤独との向き合い方も考えてみましょう。 【アンケート結果】一人行動が増えた理由は? 生活、マイペースで 無職女性(69)=福岡市城南区 一人が苦手な人も周囲にはいるが、主体性がないと思う。基本、自分のペースで生活がしたい。友人と食べたいご飯が一致せず、別々の店に入ったこともあった。 男子大学生(24)=福岡市東区 好きで一人でいるので、自分を「ぼっち」とは思わない。先日、採用試験の面接で「一人旅が好き」と自己紹介すると、面接官に「友達はいますか?」と聞かれて驚いた。「一人が好き」と「ぼっち」は別の話だ。 会社員男性(36)=福岡県小郡市 生活は、一に仕事、二に家庭。必然的に「ぼっち」になる時間はない。あったとしても、つい仕事のことを考えてしまいそうだし、実際に休日も仕事の連絡がよく入る。思考停止するくらいの「ぼっち」の時間がほしいと思うことも。接待ゴルフでも家族に文句を言われるぐらいなので無理だろうけど…。 いずれは、みんな…/病気になると孤独に 主婦(70)=福岡市博多区 好きで独りぼっちになる人はいないのではないか。でも子どもの独立や配偶者の他界で、みんないずれ「ぼっち」になるのだと思う。今は夫と2人暮らしだが、どちらかが要介護になれば、友達と会うことも難しくなるだろう。以前暮らしていた田舎に比べ、今のマンションでは隣人同士の付き合いもない。この先、一人の時間が多くなっても楽しく生きられる方法を見つけていきたいとは思うが、妙案はまだない。 契約社員男性(55)=福岡市南区 独身で、つるむような友達もいない。基本はほとんど一人で行動する。なので一人でいることにネガティブな感情はないし、今後もそんな生活を送ると思う。気掛かりは病気や年を取ったときの孤独感だ。ただ、それまでに人間関係を築いてこなかった人が、困ったときにだけ助けを求めるのは身勝手ではないか、とも思う。 無職男性(79)=福岡市中央区 2年前に妻が他界。生前は「たまには一人になりたい」と思っていたが、今は寂しい。近所付き合いもなく、「おひとりさま向けバスツアー」などに出掛ける気にもならない。民生委員に頻繁に訪問されるのも少しうっとうしい。一緒にいてほしいのは誰でもいいわけではない。 次ページは:寂しい、楽しめない 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ヘイトスピーチに「刑事罰」…川崎市の条例案は「表現の自由」を侵害しないのか?(弁護士ドットコム)
川崎市は、公共の場所でのヘイトスピーチ(差別扇動)に罰金刑を科す条例づくりをすすめており、8月9日まで条例素案に対するパブリックコメントを募集している。成立すれば、全国で初めてヘイトスピーチに刑事罰を定める条例となる。 川崎市が市議会に提出した「(仮称)川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」(素案)によると、市内の道路や公園、駅など、公共の場所で、特定の民族や人種に対するヘイトスピーチをおこなった場合、50万円以下の罰金を科すというものだ。 これまでヘイトスピーチにさらされてきた当事者や住民たちは「これで地域からヘイトスピーチをなくせる」「平穏な日常が戻る」と胸をなでおろしている。一方で、「表現の自由を侵害するのではないか」という声もある。 はたして、川崎市の素案の内容は「表現の自由」を侵害するものなのだろうか。ヘイトスピーチ問題に取り組んできた師岡康子弁護士に聞いた。(ライター・碓氷連太郎) ●行政処分ではないので「前科」になる 素案によると、個人や団体が、公共の場で、本邦外出身者(外国にルーツがある人々)に対して、「不当な差別的言動」をした場合、まず、市長が違反行為をやめるように「勧告」する。もし、同じ人、同じ団体による2度目の違反があった場合、市長はやめるように「命令」することができる。 それでもしたがわず、3度目の違反をした場合、氏名や団体名などを公表したうえで、50万円以下の罰金を科す。法人の場合、行為者と法人も罰するというものだ。 2016年6月に施行されたヘイトスピーチ解消法や、すでに運用されている大阪市ヘイトスピーチ抑止条例との大きな違いは、罰金刑という刑事罰を科すことだ。これは、決して「金を払えば許される」というものではない。 「地方自治体が行政処分としておこなえる過料の最高金額は5万円ですから、その差は10倍です。また金額だけの違いではなく、罰金は、刑法で定められている刑事罰であり、捜査の対象となり、検察が起訴するかどうか最終判断するので、かならず検察の取り調べを受けることになります。罰金を科せられれば、前科ともなります」(師岡弁護士) ●「ヤンキー・ゴー・ホーム」は「不当な差別的言動」にあたらない どのような言動が「不当な差別的言動」にあたるのだろうか。素案では、次のようになっている。ヘイトスピーチ解消法による定義と同じである。 ・特定の国もしくは地域出身者やその子孫に、退去させることをあおったり告知するもの ・特定国出身者等の生命、身体、自由、名誉または財産に危害を加えることを煽ったり、告知したりすること ・特定国出身者等を著しく侮蔑するもの 具体的な手段としては、(1)拡声器を使用する、(2)看板やプラカードを掲示する、(3)ビラ・パンフレットを配布する、(4)一斉に大声で連呼する--などがあげられている。これらの行為が処罰対象となる。 差別扇動を目的としたデモや、街宣を抑え込むことが期待できる。では、米軍基地に反対する「ヤンキー・ゴー・ホーム」(アメリカ人は帰れ)といった発言は「不当な差別的言動」にあたるのだろうか。 「米軍基地撤去を求める意味の『ヤンキー・ゴー・ホーム』は、アメリカ人という国籍を理由としたものではないので、そもそもヘイトスピーチ解消法の『不当な差別的言動』の定義にあたりません。このような政治活動は対象とならないことは、ヘイトスピーチ解消法制定時に提案者の与党議員が何度も説明しています」(師岡弁護士) ●「ヘイトスピーチは『表現の自由』の濫用だ」 また、「表現の自由が侵害される」という声もあがっている。しかし、師岡弁護士は「そのような意見は、ヘイトスピーチによって攻撃されているマイノリティが、屈辱と恐怖により沈黙させられ、表現の自由がすでに侵害されていることを見過ごしている」と指摘する。 「ヘイトスピーチは相手の人格権や、差別されず社会の平等な一員として平穏に生活する権利を侵害するものであり、表現の自由の濫用です。差別する自由は認められません。表現の自由といっても、何を言ってもいいのではなく、侮辱罪、名誉毀損罪、脅迫罪などで規制されているように、相手の人権を傷つけるものまで保障されているわけではありません。 ただ、過度の規制にならないように、また、ヘイトスピーチ以外の表現の規制に濫用されない歯止めをかけることは重要です。この点、素案で刑事規制の対象となっているのは、ヘイトスピーチ解消法で定義するものよりかなり限定されています」(師岡弁護士) ●「恣意的な濫用は防げる」 また、素案は、インターネット上のヘイトスピーチは除外している。さらに、差別的とみなされる言動などは、現場の警察官ではなく、学識経験者で構成される「差別防止対策等審議委員会」が調査・検討することになっている。こうした点から、師岡弁護士は「権力者側の恣意的な濫用は防げる」と話す。 「たとえば、プラカードを掲げたり、ビラをまいたりせず、1人で地声で訴えている場合は、規制対象から外されています。また、規制対象となるヘイトスピーチにあたるかは、専門家機関の意見を聴いたうえで、市長が最初に勧告をして、2度目に命令しますが、命令違反があった場合に捜査機関に告発して、最終的に検察官が起訴かどうかを判断するという非常に慎重なものです。何度も繰り返す、悪質な確信犯だけを対象としています。現場の警察官や、そのときどきの市長の恣意的な濫用はできないようになっています」(師岡弁護士) はたして、成立・施行によって、地域からヘイトスピーチをなくすことはできるのだろうか。 「要件が限定され、手続きも慎重なので、即効性があるとまでいうのは難しいかもしれませんが、ヘイトスピーチを繰り返せば、犯罪として50万円以下の罰金を科せられるので、多くの人たちは躊躇するでしょう。活動場所として川崎市を避けるようになることも期待できそうです。この素案のように、ヘイトスピーチ、すなわち差別が『犯罪』として許されず、処罰されることが全国に広まれば、ヘイトスピーチ活動の場所がどんどんなくなっていくでしょう」(師岡弁護士) 地域住民の人権を守りながら、権力側の濫用を抑えることが確保されている。そんな画期的な条例案だと言えそうだ。条例案は12月議会に提出されることになっているが、川崎市は8月9日まで、条例素案に関するパブリックコメント(意見公募)を募集している。 ●「(仮称)川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」(素案)に関する意見募集について http://www.city.kawasaki.jp/templates/pubcom/250/0000108585.html Source : 国内 – Yahoo!ニュース