新型コロナウイルスの感染拡大で不安が広がる中、電車内でのマスクをめぐるトラブルが増えています。 福岡市営地下鉄では2月18日、非常通報ボタンが押されました。理由は「咳をしているのにマスクをしていない人がいる」という通報でした。 列車は最寄り駅で停車。駅員が咳をしている人と通報した人を降ろして話を聞き、和解したといいます。運行が3分遅れたそうです。 ネットでも、マスクをせずに咳をした人に対する乗客の過剰反応が報告されています。予防や咳エチケットは大事ですが、行き過ぎた場合はどうなるのでしょうか。甲本晃啓弁護士に聞きました。 ●緊急性なく列車を止めたら法的責任に問われる可能性 「マスクをしていないのに咳をした」というだけの理由で非常通報した場合、通報者はなんらかの責任を問われるのでしょうか。 「マスクをしないで目に余るような咳やくしゃみをするというマナーのない人も、まだまだ見かけます。トラブルを避けるという意味では、自身で別の車両へ移動するのが望ましい対応と言えます。 今回のケースが実際にどのような状況であったのかはわかりませんが、混雑した車内では移動が難しいこともありますので、『何とかして欲しい』という気持ちは多くの人にとって共感できるものと思います。そして、乗務員にそのようなマナーのない乗客がいることを知らせるという行為そのものについては全く違法性がありません。 しかし、非常通報装置の使用は緊急時に限られていますので、緊急性がない内容で通報して、列車を止めてしまった場合には、法的責任を問われる可能性があります。 例えば、東海道・山陽新幹線の車内アナウンスでは(1)不審物・不審者を発見した場合は直ちに乗務員に知らせるように、また、(2)緊急の場合は、非常通報装置(SOSボタン)で通報するようにと、緊急性に応じてオペレーションを分けた呼び掛けをしています。 というのも、非常通報装置は乗務員と遠隔でのやりとりとなるため、基本的には乗務員が現場に行って安全を確認する必要が生じ、そのためにいったん列車を停止させるケースが多々あるからです。なお、鉄道会社によっては、非常通報ボタンが押されると、自動で列車が停止するという仕組みになっているものもあります。 今回の『マスクをしてないのに咳をした』というのは緊急性はなく、列車の運行を止めれば、偽計または威力業務妨害罪(いずれも3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)にあたる可能性があります。 実際に、緊急性がないにもかかわらず新幹線の非常用ドアコック(緊急脱出装置)のフタをイタズラで開けて列車を停車させた乗客が威力業務妨害罪で逮捕されたという類似の事例もあります。また、列車を止めた場合には、民事的にも鉄道会社から多額の損害賠償請求をされる可能性もあるでしょう」 ●マスクしていない人に「降りろ」と迫る乗客 ネットでは、電車で「マスクをしていないなら降りろ」と咳をしている人に怒鳴って降りるよう迫る人がいるという報告もされています。こうした行為はなんらかの罪に問われるのでしょうか。 「車内で大声を上げることはマナー違反ですし、法的にも強要罪(3年以下の懲役)として処罰される可能性があります」 電車で急速に増えているマスクのトラブル。どうしたら解決できますか。 「問題となっている新型コロナウイルスは、インフルエンザと同様に感染者の咳やくしゃみによる飛沫感染のリスクがあるとされていますので、マスクは周囲の人へ感染を広げないための重要な手段といえます。 今起きているマスクトラブルには、二つの側面があると思われます。第一にはマナーそのものの問題、第二には、マスクの供給不足の問題です。 まず、マナーそのものの問題については、咳をするとき、くしゃみが出そうになったとき、タオルやハンカチで口を押さえるという程度の最低限のことは常識として実践するべきです。 他方で、マスクの供給が不足も問題の一端を担っています。実際、コンビニでも、ドラッグストアでも売り切れて、手に入れるのは困難です。 マナーは、もともと他者への気遣いと寛容さとのバランスで成り立っています。しかし、マスクの十分な供給が整うまでは、マスクを着けたくても手に入らない人もいますし、そのような状況で咳があっても仕事が休めない人もいます。 かたや気遣いをしたくてもマスクが手に入らない人がいるいっぽう、寛容さを求められても、さすがに隣でゴホゴホと咳をされるのを我慢しているというのは無理な話ですから、バランスをとることはできないでしょう」 ●鉄道でも必要な乗客にマスクの配布を 満員電車に乗って通勤しなければならない人も多く、トラブル回避が難しいかもしれません。 「混雑する通勤電車での移動は、今の日本社会にとって避けられないものです。ここで感染を防げるか、急激な感染拡大を引き起こすかは、重大な問題ですから、国が今すぐ取り組む必要があります。 2月16日には赤羽一嘉国土交通相が公共交通機関にマスクを優先的に供給する政府方針を示されましたが、その対象は、鉄道・バス・タクシーなどの乗務員とされているようてす。 可能であれば、その対象をさらに広げ、マスクを必要とする乗客に駅で配布するとか、駅員や乗務員が咳をしている乗客を見かけたら積極的に手渡すことができるようにするなどの対応がとれれば、供給不足を原因とするトラブルは解決できるかもしれません。 再度、マナーそのものの問題に戻りますが、航空機内で咳をされている乗客に対してアテンダントが歩み寄り『お使いになりますか』といってマスクを差し出すという対応は以前から行われているものです。 これは、間接的に『周りのお客様のためにマスクをしてください』という呼び掛けでもあります。鉄道でも同じにように『咳やくしゃみでお困りのお客様は、使い捨てマスクをお渡しします。どうぞ乗務員・駅係員までお申し出ください』というようなアナウンスができるような環境を整えることによって、『マスクをするのは基本的なマナーである』という意識も少しずつ浸透・向上していくのではないかと考えられます」 【取材協力弁護士】甲本 晃啓(こうもと・あきひろ)弁護士東京・日本橋兜町に事務所を構える弁護士・弁理士。東京大学大学院出身で、専門は分子生物学、元ウイルス学の研究者でPCR分析にも明るい。鉄道・航空の安全に関する造詣が深く、多くの企業法律顧問を務める。弁護士の専門分野はIT、著作権・商標権。事務所名:弁護士法人甲本総合法律事務所事務所URL:http://komoto.jp Source : 国内 – Yahoo!ニュース
イスラエルで新たな感染者 クルーズ下船後に帰国、2人目(共同通信)
【エルサレム共同】イスラエル保健省は23日、新型コロナウイルスの感染が広がったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」を下船し帰国したイスラエル人乗客11人の中から新たな感染者が1人確認されたと発表した。既に他1人の感染が確認されており、下船しイスラエルに帰国した人の感染確認は2人目。地元メディアが伝えた。 クルーズ船に乗っていたイスラエル人は15人おり、陽性を示した4人が日本で治療中。イスラエル政府は23日、過去14日間に日本と韓国に滞在した外国人の入国を24日から拒否すると発表した。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
外国人児童の「日本語教育」はどうなっているの? 横浜市在住のフィリピン人親子に聞く(弁護士ドットコム)
全国の学校で、日本語の特別な教育が必要な「外国につながる児童」が増えている。文部科学省の公開した「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(2018年度)」によると、全国の公立学校(小、中、高等学校、特別支援学校など)に在籍する外国人児童ら、日本語指導が必要な児童生徒数は5万759人。その数は10年間で1.5倍と急増している。 「日本語指導が必要な児童生徒」は外国籍だけに限らない。近年は日本国籍者であっても、国際結婚の家庭の子供や、海外から帰国した子供などに対し、日本語指導をおこなうケースもあるという。 自治体や学校現場において、外国人児童の支援体制を整えるため、文科省は日本語指導を要する児童に対応した教員数の配置や、指導者の育成研修、日本語の初期指導から教科指導につながる段階のカリキュラム開発といった対策を推進している。 しかし、外国人児童の就学・教育の対応については、それぞれの行政に委ねられており、自治体によってバラつきがある。全国的にも外国人児童生徒数の多い横浜市のケースを紹介したい。(ライター・伊藤結) ●フィリピンから来日した親子 横浜市は、外国人の人口が10万人を超える。市立の小中学校に、外国籍など外国につながる児童生徒が1万103人(2019年5月)在籍しており、その数はここ10年以上増加。そのうち日本語指導が必要な児童生徒は2705人在籍する。 横浜市の学校では国籍に関わらず、「日本語指導が必要なすべての児童生徒」に対応すべく、さまざまな支援策をおこなっているという。 たとえば、日本語指導を必要とする児童が、1校あたり5人以上いる場合、教員が加配されて、校内に「国際教室」が設置される。そのほか、母語による初期適応学習支援、保護者に対して入学時の説明会や、個人面談などの場に通訳ボランティアの派遣をおこなう。 具体的にどのようなサポートを受けているのか。 市立小学校に通うソフィア・マニュエルさん(小学5年生)は2019年4月、フィリピンから来日した。大手建設会社でエンジニアとして働くソフィアさんの母、アナ・マニュエルさんは、その1年前の2018年から来日している。 シングルマザーのアナさんは、2010年~2013年の間も母国にソフィアさんを残し、日本で働いていたが、いったん帰国したという経緯がある。念願叶い、昨年からようやく母子2人で日本での暮らしをスタートさせることができた。今後も、日本での生活を続けたいという。 フィリピンでは、公用語として英語が使われており、親子の普段の会話も英語だ。特別な準備をせずに来日したソフィアさんだったが、来日から10カ月ほど経つ現在、簡単な日本語の質問を理解し、返答できるくらい上達している。 一方、母親のアナさんの場合は、勤務先でも英語で会話するため、日本語はほとんどできない。 ●通訳やサイトなどのサポートが充実している 日本の学校で使うものは、外国人にとって馴染みのない場合が多い。たとえば、「上履き」「防災頭巾」など、初めて見聞きするのもあるだろう。日本語が読めず・話せずの状態で、公立の小学校に入学するのは、さぞかし準備が大変だったのではないかと想像した。 しかし、アナさんいわく、書類の記載や、学校で必要なものを備えるなど、入学準備についてはさまざまなサポートを利用したため、スムーズにおこなえたそうだ。 「入学前の学校説明会には、横浜市が通訳の人を派遣してくれました。その通訳の人はすべてボランティアで、2時間まで来てくれます。学校で必要なものについては、1つのウェブサイトで確認できます。提出する書類などは日本語で書かれているんですが、ウェブサイト上では英語訳を見ることもできるんですよ」(アナさん) 入学時の説明会や個人面談、家庭訪問といった場面では、学校側が依頼したボランティアの通訳者が派遣される。通訳者は保護者懇談会でも依頼することができるため、コミュニケーションの面で非常に助かっているという。 また、横浜市では、日本の学校に通う保護者に向けて「ようこそ横浜の学校へ」という資料を配布している。市教育委員会のウェブサイト上で誰でも閲覧でき、言語は「やさしい日本語」をはじめ、7カ国語から選択することができる。 「ようこそ横浜の学校へ」には、学校に入る手続きから、運動会や文化祭といった行事についての説明、何かあった時に相談できる機関の連絡先、簡単な学校用語やよく使う日常会話など、学校生活で必要となる事柄がくわしく記載されている。 学校で必要な物については、写真入りのページで紹介されているので、何を用意すればいいのか、ひと目でわかるようになっている。アナさんも、この資料があったため、スムーズに入学の準備が進められたという。 ●「国際交流ラウンジ」で日本語を学んでいる ソフィアさんに入学当初の学校生活について聞いてみると、次のように語っていた。 「学校の授業でも、外国人生徒の担当をしている先生が、通訳のサポートをしてくれるのと、日本語を学ぶサポートもしてくれます。最初の1カ月間は、授業中にその先生がいてくれて、すべての授業の通訳をしてくれました。 2カ月目からは、1日の間に45分間だけクラスを離れて、別室でその先生が日本語の授業をしてくれています。たぶん、卒業するまでずっとそのサポートは変わらないと思います」(ソフィアさん) ソフィアさんの学校は、ほかにも数名の外国人児童がいるが、「国際教室」を設置する人数には達していない。代りに、日本語指導の教員が1名配置されている。その教員がクラス担任から保護者に重要な連絡事項がある際には、間に立ってコミュニケーションの橋渡しをおこなうという。 ソフィアさんは、学校の入学と同じタイミングで、区の国際交流ラウンジが運営する「日本語教室」に入り、週1回通っている。日本語教室では日常会話や、ひらがな・カタカナ・初歩的な漢字といった文字指導などを学ぶ。 国際教室のない小学校に通う児童の場合、55回まで授業を受けることができる(国際教室のある学校の生徒は25回まで)。ソフィアさんはここに通うことで、同じように日本語を学ぶ他校の友だちもできたという。 ●当初は「戸惑い」も これまで、日本の学校生活で大きな困りごとを感じたことはないと話す親子だが、もちろん来日当初は、学校生活で戸惑いもあったという。 「フィリピンでは、かならず親が子どもを学校まで送っていきます。日本の小学校では、子どもたちが自分で歩いて学校に行くことに驚きました。娘の学校では小さい子たちがまとまって学校に行っています。最初のころは、私が学校に送っていってたけど、近所に同じ学校の6年生の女の子2人が一緒に行っているのを見て、娘も一緒に行かせてもらえるようにお願いしました」(アナさん) 「フィリピンだと、体育の授業はダンスとかだけど、日本は跳び箱とか器具を使うことにびっくりしました。私は得意だし、好きだからよかったけど。できない子は戸惑うだろうし、つらいかもしれません。あと、ランチがフィリピンは自分でお弁当を持っていくか食堂で食べるのだけど、日本は給食を自分たちで配膳することや、学校で生徒たちが掃除をしているのもびっくりしました」(ソフィアさん) 登校班や給食など、日本の独特な学校の文化に驚きつつも、今では慣れることができたという2人。自治体や学校の支援だけでなく、アナさんの周りに日本の事情についてくわしく、相談できる同僚や友人がいることや、ソフィアさんの勉強熱心で明るい性格なども、学校生活に馴染む上でプラスに働いたのだろう。 しかし、なかには、周りに相談できる知り合いもなく、日本の学校への入学を不安に感じている保護者や児童もいるという。 こうした状況から、市教育委員会は2017年、中区にある横浜吉田中学校第二校舎に日本語支援拠点施設「ひまわり」を開設した。 保護者や児童に日本の学校のルールや慣習について多言語で説明する「学校ガイダンス」や、集中的な初期日本語指導、児童が学校生活を体験できる「プレクラス」、新小学1年生を対象とした就学前教室「さくら教室」などの支援をおこなっている。 「学校ガイダンス」では、学校の準備物、学校生活や学校行事、「入学式」での服装マナーといった慣習などを説明してくれるほか、編入手続き書類への記入支援もするという。また、ガイダンスに参加した児童の日本語レベルや母国での学習状況の確認をおこなうことで、入学先と情報を共有し、円滑な受け入れをはかる狙いもある。 「プレクラス」は市内の学校に入学直後の児童が、出席扱いで最初の1カ月、週3日通うことができるクラスだ。しかし、こうした入学直後の日本語支援や学校生活支援をする拠点は、市内に「ひまわり」の1カ所のみである。小学生の場合は保護者の送迎が必須なため、通えない児童もいる。 ●課題も少なくない 学校や市教委、国際交流ラウンジなどが連携し、外国人児童の教育支援をおこなう横浜市だが、市教委の事務局「学校教育企画部小中学校企画課」の担当者によると、取り組まなければならない課題は少なくないという。 ・1校あたりに在籍する児童生徒の集住化・散在化 同担当者によると、現在、市立小・中・義務教育学校488カ所のうち、142校に「国際教室」を設置(2019年)。 学校によって、児童生徒の数に偏りがあり、集住している学校では、より人数が増える一方、初めて外国人の児童生徒を受け入れるという学校も出てきており、それぞれに対応が求められている。 各校への教員の加配人数は、当該児童生徒の数によって決まるため、実質的な児童生徒一人ひとりの日本語能力や学力のレベルは加味されていない。児童生徒によって発達の段階や、母国での学習状況が大きく異なるため、初期の日本語指導だけでなく、継続的な学習面や生活面での指導、支援が必要な場合もある。 一概に、在籍数だけで加配を決めるシステムでは、現場のニーズに追いついていないケースもあるだろう。 ・担当する指導者について 同市では国籍に関わらず「日本語指導が必要な児童生徒」はすべて支援の対象で、1校あたり5人いれば国際教室を設置する。また、国際教室のない学校でも、日本語教室での授業回数を多くするなど、できる限り平等に教育を受けられるように考慮している。これらは市独自の施策で、日本語指導の教員加配や母語ボランティアの派遣など、さまざまな取り組みをおこなっている。 しかし、なかには、国際教室のない学校で、クラス担任や教科授業の担当者が、通常の授業の中で、当該児童生徒を個別に指導しなければならないなど、負担が増大する場合もあるという。 また、加配される日本語指導等の担当教員は、かならずしも専門的な知見を持っているわけではなく、研修を受けていない状況で担当させられる場合も少なくない。 指導者の経験不足といった問題に市教委では、日本語指導が必要な児童生徒への対応策や指導法については、専門の養成プログラムや研修をおこなうほか、初任者研修などでも、学べる場を作るようにしているという。 […]
イタリアの新型コロナ死者3人に 北部で学校閉鎖、感染者152人(共同通信)
2/24(月) 9:31配信 【ローマ共同】イタリア北部ロンバルディア州で23日、新型コロナウイルスに感染した高齢の女性が死亡した。がんを患っていたという。州知事が発表した。イタリアでの死者は3人目。感染者は152人。 イタリア北部の7州は学校の閉鎖を決めた。ロンバルディア州のミラノ日本人学校も24日から休校となった。 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
新国立建設で奮闘「神宮小町」 本番まであと5カ月「娘を嫁に出す気分」(スポニチアネックス)
東京五輪・パラリンピックのメイン競技場として昨年末、新装された国立競技場の建設現場では、多くの女性が活躍した。前回1964年大会の舞台となった旧国立競技場で“男の聖域”だった当時と様変わり。「神宮小町」と呼ばれた女性たちは、五輪本番を「娘を嫁に出す気持ち」と心待ちにしている。(岩田 浩史) 工事を請け負った大成建設(東京都新宿区)で取材に応じたのは、同社の広作利香さん(48)と末田優子さん(36)。りりしい作業服姿ながら「カープ女子なので」と笑う末田さんの足元は、真っ赤な作業靴で決まっていた。小脇に抱えたヘルメットの顎ひもは透明で「日焼け跡が残らないようにするため」。実用性重視の現場スタイルにも、女性らしいこだわりが垣間見えた。 安全帯と呼ばれる命綱も女性用に金具を軽量化したものがあるという。同席した広報担当の女性によると「軽いのは男性も歓迎で、使ってる人もいますよ」。女性の現場進出が起こした“化学変化”の一例だ。 国立競技場で働く女性たちは「神宮小町」と呼ばれ、とびや重機オペレーター、測量士などあらゆる職種の約200人が、それぞれの持ち場で活躍。2人はその中心的な役割を担った。 リーダーを務めたのは広作さん。2016年12月の着工時から国立競技場に入り、女性でただ一人の副所長を務めた。資材の調達や施主の日本スポーツ振興センター(JSC)との交渉役を務める「工務」を担当しながら「女性が働きやすい現場づくり」に尽力した。 中でも心を砕いたのが「小町」たちの休憩所づくり。現場では作業着姿の小町も、通勤時の服装は他の職場と変わらない人が多い。更衣室には化粧台や姿見を置き、シャワールームも設けた。トイレには温水式のシャワー便座、音消しの音響装置を設置して「オフィスと同じ環境」を目指した。 小町たちの声を集めようと「意見箱」も設置。日焼け止めクリームや消臭スプレーの要望など、さまざまな声に可能な限り応えようと努めた。 敷地面積10万9800平方メートルで、1日最大2800人がうごめく“マンモス現場”。休憩所は「日々変化する資材や機材の搬入経路、作業員の配置、工事の進捗(しんちょく)に合わせて引っ越しする必要があり、大変だった」(広作さん)という。 かつては「きつい・汚い・危険」の3Kと言われ、今も男社会のイメージが強い建設現場。まだまだ女性は少数派だが、2009年入社の末田さんが「当初は現場に女子トイレはなかったけど、徐々に変わってきました」と言うから、ここ10年で女性の進出は大きく進んだようだ。 広作さんが29歳で結婚した2000年ごろ、現場に出る女性は「自分一人だけだった」という。仕事と家庭の両立を支えたのは「自分が結婚して退職する前例になりたくない。女性が現場に出る道を途絶えさせてはいけない」という思い。責任感の強さから「精神的に苦しんだ時期もあった」というが、建築の楽しさを後輩女性にも味わってほしかった。 建築現場の仕事について「女性の方が向いている部分もある」との自負がある。工事の段取りを作業員に伝える場面などを例に挙げて「絶対、女性の方が丁寧に伝えようとする。男性は言いっ放しの人が多い」と指摘する。危険が伴う現場では、一人一人の作業内容の理解度が重要になる。 人手不足に悩む建設業界では、現場で働く女性を「けんせつ小町」と名付け、育成に力を入れている。“男の聖域”のままでは立ち行かないとの危機感がある。男女のバランスの取れた現場を目指している。 五輪本番まで5カ月。2人は「あそこで人が走るって不思議ですね。工事中は走るのを禁止されていたので」と笑う。広作さんは「控室の壁を負けた選手がバンバン叩いたりしませんかね」と不安そうだ。「愛情込めた建物。娘を嫁に出すってこんな気分なんでしょうか」としんみり話した。 《屋根、柱、コンクリート 世界最高峰の技術が集結》国立競技場は、世界最高レベルの建築技術が詰まった建物。プロだからこそ感じる魅力がある。広作さんによると「真ん中がぽっかり開いた大屋根は、片方だけを柱が支える“片持ち”という方式で、屋根が延々と60メートルも延びていく姿が美しい。柱もそんなに太くないのが良い」という。末田さんは「コンクリートの打ちっ放し面の仕上がりは、頬ずりしたくなるような美しさだった」と、一流職人の手仕事を絶賛。ただ、ほとんどのコンクリート面は保護剤などが塗られており、現在は観賞はできないようだ。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
北海道の20代学生、重篤で人工呼吸器 新型コロナ感染
北海道は23日夜に公表した新型コロナウイルスの感染者8人(男性4人、女性4人)のうち、学生の20代女性が重篤な状態で、人工呼吸器を装着していると明らかにした。また、70代男性は酸素投与を受けており重症という。 8人はいずれも日本国籍の20~80代で、男性4人と女性4人。 20代女性は22日に救急車を呼び、搬送先の医療機関で肺炎が確認され、入院のうえ人工呼吸器を装着した。翌23日に新型コロナウイルスの感染が判明した。救急車を呼んだ際には発する言葉が不明瞭な状態だったという。 70代男性は19日に発熱があり、21日に入院していた。 また、8人のうち80代男性は、22日に感染が分かった苫小牧市の70代女性の濃厚接触者。40代女性は22日公表の苫小牧市の高校3年生の濃厚接触者であることが分かったという。 23日夜の時点で北海道で確認された感染者は計26人にのぼっている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「諦めない」「冷めた」…沖縄県民投票1年後の若者たち
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画をめぐる県民投票から24日で1年。県民投票では、名護市辺野古の埋め立てに「反対」が7割を占めた。当時実施に向けて動いた若者たちはいま、何を思うのか。 京都市の京都精華大学1年橋本思織(しおり)さん(19)は今月上旬、フェイスブックをさかのぼって見て、はっとした。沖縄に住んでいた1年前に関わった「辺野古を考えるU17・わたし達の県民投票」の記録だった。「あれからもう1年がたったんだ」 那覇市のフリースクールに通っていた時、17歳以下にも意思表示してもらおうと、同級生とシール投票を企画。4日間で18歳以上を含む327人が「投票」し、賛成24票、反対278票、「どちらでもない」が25票だった。「若い世代もきちんと考えている」と実感した。 拡大する進学した京都の大学でも県民投票や沖縄のことを伝えていきたいと話す橋本思織さん=2020年2月6日午後5時30分、京都市、伊藤和行撮影 東京出身。中学2年の時に甲状腺が腫れ、東京電力福島第一原発事故の影響ではないかと疑い、家族と沖縄へ引っ越した。原発再稼働を進める政府に異議を唱えたいのに、選挙権がなく悔しい思いをしてきた。県民投票でも意思を示したい17歳以下がいるはずと思った。 いまは寮生活をしながら歴史やアートを学ぶ。「京都でも県民投票のことを伝えていこう」と考えていたが、同級生は「何だっけ?」という反応がほとんど。「盛り上がったのは沖縄だけ?」と落ち込んだ。 県民投票後も工事を続ける政府… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひとさじで味わいがらり タマネギの香ばしさをソースに
ごはんラボ タマネギソース 今回は、炒めたタマネギの香りとうまみを生かした、シンプルなソースを作ります。作り方はみじん切りのタマネギを油と一緒に火にかけるだけ。自己主張せずに、合わせる素材を引き立てながら深い味わいを作る。音楽に例えればベースラインのような役割です。 世界を見渡すと、鍋でまずタマネギを炒めて他の材料を加えるという料理は無数にあって、それをソースとして常備するレシピです。イタリアで「ソフリット」と呼ぶ野菜ソースをアレンジしました。有馬邦明シェフは手元に置いて煮込みなどに活用しています。しょうゆやみそなど、日本の調味料にもよくなじみます。 完成までは10分ほど。カレーに使うあめ色の炒めタマネギに比べて、薄く色づくくらいです。甘みも焦がした香りもマイルドなのでどんな料理にも寄り添います。 ポークソテーにたっぷりかけてみてください。焼いた肉と、タマネギの相性のよさを実感できます。 タマネギソース 料理監修:有馬邦明 【材料(作りやすい分量)】 □ タマネギ 1/2個(120g) □ サラダ油(太白ゴマ油などでも) 150ml 【作り方】 拡大するタマネギ1枚の厚みと切る幅をそろえるように。タテの切り込みは刃先から差し込むと細い幅に切りやすい ①タマネギを3~4mm角のみじん切りにする。根元を切り離さずタテに切り込みを入れてから直角に切る。 ②鍋に油とタマネギを入れて強め… 980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひと目でわかる傘マップ 2月24日(月)(ウェザーニュース)
きょう2月24日(月)のお出かけに傘が必要なエリアを解説します。 ◆大きい傘がいるエリア 大きな傘が絶対に必須というところはありません。ただ、東北の山沿いや北海道の道央では雪や雨の降る時間が比較的多いため、長時間外で行動される方は大きな傘もご検討ください。 また、日本海沿岸部は風がやや強いので、こちらも丈夫な傘が良いかもしれません。 ◆折りたたみ傘がいるエリア 北日本や新潟県では昼頃から雨や雪の降り出すところがあります。出かける時に降っていなくても折りたたみ傘をお持ちください。 ウェザーニュース 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ウイルス対策指数 連休明けも油断禁物(ウェザーニュース)
今日、明日、明後日のインフルエンザウイルス対策指数をお伝えします。 明後日までの指数を見ると、各地で連休明けも「高い」日が続き、特に今日の東京では「非常に高い」予想となっています。全国的にもリスクの高い状況が続くと予想されます。 インフルエンザ対策の小まめな手洗いや咳エチケットなどは、新型コロナウイルスによる肺炎の対策にも有効だとされています。感染症予防を心がけましょう。 ウェザーニュース 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース