再開された学校で、新型コロナウイルスの感染をどう防ぐかが大きな課題になっている。学生と指導者が1対1で向き合うことが多い愛知県立芸術大(愛知県長久手市、戸山俊樹学長)はスモーク(煙)を使って換気状況を調べた。換気が悪い教室は、送風機などで対策をとったという。 広さ300平方メートルを超えるオペラ合唱室や、ピアノ1台でいっぱいの練習室、美術のデッサン室やアトリエ――。「スモークマシン」と呼ばれる機械から出た白い煙が、部屋に広がっていく。部屋中が真っ白になったところで窓や出入り口を開け、10分以内に空気が入れ替わるかどうかを調べた。調査は授業に使う約200室に加え、廊下やトイレでも確認したという。 窓や出入り口を開けるだけで達成できない構造の部屋では、送風機を使って換気できるかを調べた。天井が高い部屋では上の方にスモークが残る場合があったが、高さ約3メートル以上なら残っていても影響はないと判断したという。 「雨の日には開けられない窓も… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
数千万円の音色を体感 ホールで最高峰ピアノを独り占め
900人超が入るホールを独占し、世界最高峰のピアノを心ゆくまで弾いてみては――。神戸市中央区の神戸文化ホールが、設置する2台のグランドピアノの貸し出しを今月から一般向けに始めた。すでに6月の予約は埋まる人気ぶりで、担当者は「新型コロナウイルスの感染状況にもよるが、7月も続けることができたら」と話す。 貸し出されるのはオーストリア「ベーゼンドルファー」と、米国「スタインウェイ」の2台のグランドピアノ。いずれも、ドイツ「ベヒシュタイン」と並び、世界三大ピアノと称されるブランドのものだ。どちらも1台数千万円はするという。 新型コロナの感染拡大でイベントの中止が相次いだため、めったに弾くことができない本格的なピアノに触れてもらおうと企画した。 利用条件は、練習を目的にピアノを使用する1~5人で、1日最大3時間まで。普段ピアノに触ることのない人や、小さな子どもを連れた親子などでも申し込める。利用後は鍵盤を丁寧に拭いたり、換気をしたりして、感染防止対策をとっている。 「ホテルなどで演奏する機会が… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
野月浩貴八段の意地 佐藤康光九段に勝ち越し「非常に楽しかった」/将棋・AbemaTVトーナメント(ABEMA TIMES)
将棋の超早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の予選Cリーグ第3試合、チーム木村VSチーム康光が6月6日に放送され、中堅戦でチーム木村・野月浩貴八段(46)がチーム康光・佐藤康光九段(50)との三番勝負に2勝1敗で勝ち越し、1ポイントを獲得した。チームはトータルポイントで予選敗退が決まったが、永世棋聖の有資格者でもあるレジェントの一人に、野月八段が意地を見せた。 【動画】野月浩貴八段の激闘 予選通過の道が断たれても、しっかりと最後まで戦い抜いた。攻撃的な将棋が持ち味の野月八段。永世棋聖の有資格者でもある佐藤九段に真っ向勝負を挑み、堂々と勝ち越した。 1敗すればチームの予選敗退が決まる第1局。先手番から得意の相掛かりで勝負に出た。あの手この手を繰り出してくることで知られる佐藤九段の猛烈な追い上げをかわし、きっちりと先勝。大逆転での予選通過に夢をつないだ。ただ、第2局は白熱の大接戦ながら、167手の末に惜しくも敗戦。予選敗退が決まったが、それでも毅然とした態度で「最後までしっかり指したいと思います」と語った。 いつ何時も、盤に向かったら最善を尽くすのが棋士の務め。ABEMAの将棋チャンネルについては、立ち上げ期から携わってきただけに「出役」となった今回、全力の将棋を怠るわけにはいかないと、気合を入れて最終局に向かった。相居飛車の将棋で、積極果敢に攻め立てると、3局続けて佐藤九段のペースでは戦わせず、最後は118手で勝ち。将棋界を統べる相手に対して「接戦を3局させたというのは非常に楽しかったです」と、充実感を漂わせた。 同い年3人組が集まったチーム木村。実績、段位では2人に劣る面もあった野月八段だが、今回の戦いにおいてはその指し様を、十二分に出し、ファンの心に刻んだに違いない。 ◆第3回AbemaTVトーナメント 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。 ◆出場チーム&リーダー 豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
レジェンド棋士も「神ですね」と絶賛 永世名人・森内俊之九段、怒涛の2連勝/将棋・AbemaTVトーナメント(ABEMA TIMES)
将棋の超早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の予選Cリーグ第3試合、チーム木村VSチーム康光が6月6日に放送され、先鋒戦でチーム康光・森内俊之九段(49)がチーム木村・行方尚史九段(46)との三番勝負で2連勝、+2ポイントを獲得した。森内九段は第1試合で高見泰地七段(26)にも2勝1敗で勝ち越し。十八世名人の有資格者である実力を、超早指しにおいても、まざまざと見せつけた。 【動画】森内九段の「ものすごい勝ち方」 これが永世名人の資格を持つ者の地力だ。早指しに強いと言われる若手でもなく、玉を堅く囲って時間を稼ぎやすい振り飛車でもない。ただ自分の将棋を貫き続けた結果、勝利が後からついてきた。「とりあえず結果が出せてよかったです」と口数は多くないが、その強さを証明するには十分な戦いぶりだった。 トップ棋士の一人に数えられる行方九段との第1局は、先手番から得意の矢倉戦。10代のころから指し続けている分、手の内など丸わかりだが、途中で劣勢に追い込まれても慌てることなく挽回。チームメイトで十七世名人の有資格者・谷川浩司九段(58)からも「開き直りが違いますね」と驚かれるほどの肝の座り方で、大激戦の一局を制した。 一時は将棋界のレジェンド・羽生善治九段(49)と名人のタイトルを2人で長年、保持し続けたこともある実力者。現在、自らフリークラスを選択したため、今後名人になることはないが、気合を入れた時の力はまだまだ衰えたものではない。続く第2局も相矢倉になると、さらに充実した内容の対局を展開。森内九段の鋭さが随所に見られる内容に、谷川九段も思わず「神ですね。8二飛車、不動で勝っちゃいました」と語ると、チームリーダー佐藤康光九段(50)も「すごいですね、勝ち方が」と、その圧勝ぶりに呆れるほどだった。 チームは中堅戦、大将戦で負け越したものの、森内九段が稼いだポイントが効果を発揮し、ぎりぎりながら予選を通過。決勝トーナメントへの進出を決めた。決して派手なことを言うわけでもなく、ただ骨太の将棋を指すのみ。まさにチームの大黒柱といった雰囲気を漂わせた。 ◆第3回AbemaTVトーナメント 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。 ◆出場チーム&リーダー 豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
「早指しは若手有利」を塗り替えた男 木村一基王位、会心の2連勝締め/将棋・AbemaTVトーナメント(ABEMA TIMES)
将棋の超早指し団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」の予選Cリーグ第3試合、チーム木村VSチーム康光が6月6日に放送され、大将戦でチーム木村・木村一基王位(46)がチーム康光・谷川浩司九段(58)との三番勝負で2連勝、2ポイントを獲得した。戦いを前にチームの予選敗退が決まる中でもモチベーションを切らさず、永世名人の有資格者である先輩棋士に快勝。チームとしては敗れてもなお、木村王位の強さを大きく印象づけた。 【動画】木村王位の圧倒的な早指し力 若手も上回るようなスピードの早指しと、確固たる強さ。飄々と話す姿とは裏腹に“中年の星”が、またも大きく強く輝いた。戦いを前に、予選敗退が決まっていても「目の前に盤と駒があって、相手がいれば最善を尽くすのがプロ」と気持ちを切らすことなく、谷川九段と盤を挟んだ。 第1局は、谷川九段得意の角換わりを堂々と受けて立った。迷いなく指し続けたことで、本来は徐々に減るはずの持ち時間が、一時は7分台まで到達。これには解説を務めていた屋敷伸之九段(48)も「夢の7分台到達。これは8分台も見えてきましたね」と、思わず笑みがこぼれるほどのスピード感だった。 もちろん闇雲に早指しをしているわけではない。角換わりのエキスパートに対して、力戦ではなく研究将棋でも、確実に対応。じわりじわりと優位に立つと、谷川九段に「フィッシャールールの時間のこととは違うことが原因」と戦意を喪失させて、勝利した。 第2局は、エンターテイナーとしての魅力も発揮した。早指しの中でも時間が短い超早指し戦ながら、選んだ戦法は「超速」。持ち時間だけでなく、将棋の内容でもさらに速度を求めた。ゴキゲン中飛車で対応してきた谷川九段にペースを渡すことなく、この対局でも快勝。ファンとしては予選で姿を消すことが、なんとも惜しいほどの強さを証明した。 個人戦だった第2回大会では、優勝した藤井聡太七段(17)ともフルセットの激闘をするなどベスト4入り。今回も、個人の成績としては、三番勝負2回でともに勝ち越し、通算4勝1敗と十分過ぎる結果を残した。「次?機会があれば、また出たいなという思いです」。まだ第3回大会も予選の途中だが、第4回大会に木村王位が出るとなれば、ファンはその雄姿をきっと見に来る。 ◆第3回AbemaTVトーナメント 持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。 ◆出場チーム&リーダー 豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段) Source : 国内 – Yahoo!ニュース
メディア業界のセクハラ被害…打ち合わせの度に「ホテルへ行こう」、屈辱の「素敵な夜だったね」(弁護士ドットコム)
メディア業界の驚くべきセクハラの実態を暴いたのは「週刊文春」だった。幻冬舎の編集者が、既婚でありながら、女性ライターのA子さんに「絶対変なことしないから家に行きたい」とメッセージを送り、強引に体に触れてくるなどしたという。 【写真】ラピュタそっくりの島「見ろ、海岸がゴミだらけだ…」 A子さんは、「週刊文春」の取材に「編集者とライターという圧倒的な立場の差があるから強く断れなかった」と話している。 筆者もメディア業界に属する人間である。このように、立場の違いを悪用したセクハラがあることは、度々耳にしてきた。改めて実態を明らかにしたいと思い、業界内でセクハラ被害にあった3名の女性に話を聞いた。(ジャーナリスト・肥沼和之) ●編集長「膝の上に座って」 フリーライターの幸子さん(37歳・仮名)は、某メディアの編集長B氏と、望まない形で性的関係を持つことになった。二人が知り合うきっかけは、あるパーティー会場。B氏にもそのメディアにも憧れていた幸子さんが、過去に書いた記事を見せたところ、後日B氏から執筆の依頼が来る。念願がかなったと幸子さんは大いに喜んだ。 やり取りは別の担当編集としながら、記事を寄稿するようになった幸子さん。あるときB氏から、打ち合わせをしたいからと、会社に来るよう言われた。指定された平日の19時にオフィスに行く。担当編集やほかの社員はすでに帰宅したようで、B氏以外オフィスに誰もいないのが気になったが、深く考えなかった。 「B氏は著名な方で、すごく正義感が強く、誠実なイメージで通っています。社会的にも立派なので、安心して彼専用の仕事部屋に入りました」 打ち合わせ後、尊敬する方を前にした幸子さんは、いろいろな質問をしていった。最初は真摯に応えていたB氏だが、やがて「パブリックなことはここまで、これからはプライベートの時間」という言葉と共に態度を豹変させた。 ワインが出され、幸子さんは勧められるままに飲んだ。席を立ったB氏が、オフィスの出入り口に施錠がされているか確認している様子を見て、初めて不安を覚えた。折を見て帰ろうと思ったが、タイミングをつかめないでいると、「膝の上に座って」と言われた。嫌だったが、幸子さんは従わざるを得なかった。 「拒否して逃げることも考えました。ただそうすると、このメディアで書けなくなってしまう。それはどうしても嫌だったんです。それに、『こんなに立派な人がなぜ?』という驚きで内心動揺し、どうしようか迷っているうちに、流されるまま膝の上に座ってしまいました」 B氏はそのまま幸子さんを抱きしめた。奥さんの写真が置いてあるデスクから、B氏は避妊具を取り出し、幸子さんを襲った。そして、その翌日、「昨日は素敵な夜だったね」とメールが来たのだ。幸子さんは改めて落胆したという。 「私も楽しんだって思われたのか……と感じて、すごく残念に思いました。ああいったことを求めてきた相手にもがっかりしましたが、断らなかった自分にも同じ思いでした。仕事を失いたくないからと、私が要求を受け入れたことは、枕営業と同じなのかもしれないって」 ●「本を出したい」という夢につけこまれ 「本を出したい」という夢につけこまれ、編集者から都合の良い関係を強いられたのは、ライターの真理子さん(30歳・仮名)だ。真理子さんは、知り合いだった編集者D氏から依頼を受け、ある人にインタビューをした。D氏も同席したその場で、ちょっとした下ネタのやり取りがあり、真理子さんは照れた素振りを見せた。それがきっかけか、取材後にD氏からホテルへ誘われた。真理子さんはそれを受けてしまう。 「当時は仕事のストレスがあり、出会いもなかったんです。自己肯定感が低かったこともあって、誘いに乗ってしまった。その後、Dとはセフレの関係に陥りました」 真理子さんは恋愛感情を持つようになったが、D氏にその気はなかった。関係がずるずる続くなか、真理子さんが連載していた記事が話題になる。編集者として敏腕で通っていたDは、その連載を書籍化したいと持ち掛ける。本を出すことが夢だった真理子さんは、喜んでその提案を受けた。 だがプライベートで、恋愛感情を伝えると、D氏は態度を豹変させた。「僕にすがりついているようなら本は出さない」と言われ、真理子さんは泣く泣く自分の気持ちを押し殺した。 「この人に従わないと本を出せないと思い、『もう恋愛感情はありません』と答えました。すると彼はころっと態度を変え、書籍の話は進みました。明らかに権力を利用していました」 その後も打ち合わせをするたびに、D氏はホテルに誘ってきた。編集者の立場を利用し、真理子さんを彼女ではない、都合の良い存在として扱っていたのだ。またD氏は、本命の彼女の写真をSNSによくアップしており、見るたびに辛くなった。無事に書籍は出せたが、真理子さんは精神を病み、心療内科に通院することになる。 「本を出せなくなるかもしれない恐怖に怯え、Dの言うことに従ってしまいました。彼は非常に女癖が悪く、今までも女性関係のトラブルが絶えなかったことを、いろんな人へのリサーチで知りました。今はDに対して怒りと恨みしかありません」 ●新聞社の派遣社員「セクハラを断るという選択肢はない」 某新聞社で、派遣社員として事務をしている梓さん(33歳・仮名)は、セクハラが当たり前の風土に悩まされている。職場は40~50代の男性が中心で、女性は20~30代の派遣社員が数名だけ。 男女、年齢、雇用形態などあらゆる面で格差があるためか、性的嗜好を聞かれる、ホテルに誘われる、など珍しくなかった。梓さんが入社前のことだが、正月には女子社員が社長室に集められ、ホステスさながらにお酒をつくらされた。社長の入れ歯が入ったお酒を飲まされた女子社員もいたという。 「セクハラを断る、という選択肢はこの会社にありませんでした。やられた方は、笑顔でうまく受け流さないといけなかったんです」 こんなこともあった。仕事中、男性社員たちが自慰行為の話をしていた。耐えかねた梓さんが、先輩の女子社員に相談すると、「そんなことで?」と取り合ってくれない。派遣会社にも相談したが、改善はされなかった。辛くて夜にひとりで泣いたこともあったが、今は現状を半ば諦めて受け入れている。 「働く場において、仕事のこと以外で悩むのは、圧倒的に女性の方が多いと思います。当たり前に行われるセクハラと、うまく折り合いを付けていくしかないのかなと。『声を上げればいい』『正社員になればいい』と言う人もいますが、できない人もいることをわかってほしいです」 ●この状況が異常だと認識するべき 最後に、筆者が聞いた卑劣なセクハラも紹介したい。 出版業界に携わる男性が経営するバーがある。そこに客として何度か行った女性が、小説を書いてみたいと話すと、後日オーナーから「教えてあげる」と店に呼ばれた。その日は定休日で、店内は女性とオーナーの二人きり。客が入って来ないよう、ドアの前にはカラーコーンが置かれていた。最初は小説の書き方を教えてくれたが、やがて無理やりキスをされた。ショックと気持ち悪さで、女性は帰ってから号泣し、長い時間口を洗ったという。 立場の違いに加え、出版カルチャーを利用した、悪質極まりない行為である。筆者もバーを経営しており、本や出版に関心を持つお客さんとよく接しているが、こうはなりたくないと改めて誓った。 仕事をあげる人と、もらう人。年齢や役職が上の人と、下の人。正社員と、非正規社員……このような立場の差を悪用し、理不尽な要求をされた場合、どのように対処すればいいのか。梓さんが言うように、誰もが声を上げたり、強い態度で立ち向かったりできない。 逆らうと、したいことができなくなる、仕事や収入を失う、業界で干される、という怖さも付きまとう。冒頭の編集者[肥沼1] の誘いを、A子さんが強く断れなかったのは、まさにこういった事情があるからだ。 しかしSNSには、今回の件について、メディア業界の人たちからも、A子さんを非難する投稿が多く上がっている。「拒否すればいい」「家にあげるなんて考えられない」と簡単に切り捨て、弱者側の辛さや葛藤を、理解も想像もしようとしない風潮が、業界に根強くあると痛感した。 メディアの重要な使命のひとつは、弱者に寄り添い、強者の不正や権力乱用に目を光らせ、平等な社会づくりを支えることである。その業界で確信犯的に、あるいは無自覚にセクハラが横行している。そしてときに、被害者は声を上げることすら許されず、勇気を出して告発しても、嘲笑やバッシングというセカンドレイプに見舞われる。 メディアに携わるすべての人は、この状況が異常ということを自覚し、あるべき正しい姿を真剣に考えていく必要があるのではないだろうか。 【著者プロフィール】 肥沼和之。1980年東京都生まれ。ジャーナリスト、ライター。ビジネス系やルポルタージュを主に手掛ける。東京・新宿ゴールデン街のプチ文壇バー「月に吠える」のマスターという顔ももつ。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
青木理氏、北朝鮮拉致問題での安倍政治を「結果的に何も進まなかった。安倍政権の外交は何だったんだろうか」(スポーツ報知)
7日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜・前8時)で、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父・横田滋(よこた・しげる)さんが5日午後2時57分、老衰のため川崎市内の病院で死去したことを報じた。 葬儀・告別式は近親者のみで営む。1977年にめぐみさんが行方不明になってから43年、再会を信じて妻・早紀江さんとともに救出に向けた活動を続け、計1400回を超えた講演では最後まで「めぐみちゃんに早く会いたい」と願いを語ったが、かなわなかった。 スタジオでジャーナリストの青木理氏は、拉致問題について「拉致問題が今の安倍政権の一丁目一番地っていうか、この問題で日朝首脳会談の時に強硬な姿勢を取ったことで当時官房副長官だった安倍さんが政界の階段を駆け上るきっかけになった」とした上で、第二次安倍政権の「この7年を見ていると、とにかく圧力をかければいいんだという路線で、最近は無条件で話し合おうなんて言っているんだけど結果的に何も進まなかった。そろそろ日朝にしても日露にしてもひたすら米国に追随する姿勢にしても、安倍政権の外交は何だったんだろうかと総括する時期に入ってきている」とコメントしていた。 報知新聞社 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
ジェネリック「アベノマスク」? 噂のダイソーマスク(2枚入り)を徹底検証してみた(J-CASTニュース)
政府が全世帯に2枚入り布マスク(通称アベノマスク)を配布する中、100円ショップチェーンのダイソーがアベノマスクによく似た2枚入りのガーゼマスク(以下、ダイソーマスク)を販売していると話題だ。 【画像】一度洗うと見た目に変化が J-CASTニュースはすでに届いている「アベノマスク」と「ダイソーマスク」を比べ、見た目や着け心地などの違いを確かめてみた。 ■「アベノマスクの存在意義が…」 アベノマスクは新型コロナウイルスの感染拡大による国内のマスク不足を解消する目的で、2020年4月17日から各世帯へ投函が始まった。厚生労働省の公式サイトによれば、6月1日時点での推計配布率は約53%。地域別では東京都が「概ね配布完了」となっている一方、宮城県や静岡県、和歌山県など配布率が10~20%にとどまっている県もあり、配布状況には大きな差が出ている。 ツイッター上ではアベノマスクが届かないことを嘆く声がある一方で、市場のマスク供給量が増え、販売価格の低下も起きていることから「アベノマスクいらない」「届いたら寄付します」と、今後届いたとしても必要性を感じないという声も目立っている。 そうした中、100円ショップのダイソーが2枚入りのガーゼマスクを110円(税込み)で販売していた、とする画像付きのツイートが5月中旬頃から見られるようになった。透明なパッケージに入った長方形のガーゼマスクは、同じく透明な袋に入って送られてくる「アベノマスク」とそっくりで、 「ジェネリックアベノマスク100均で売ってた」「ダイソーマスクがアベノマスクの市場をも取りに来た」「アベノマスクの存在意義が…」 と指摘する声もあった。 気になる産地は… J-CASTニュースは6月4日、都内のダイソー店舗で「ダイソーマスク」を購入し、すでに記者宛に届いている「アベノマスク」との比較を試みた。ただし、マスク自体に個体差がある可能性については注意されたい。 「ダイソーマスク」のパッケージには「やさしいつけ心地 綿100%ガーゼ」と商品の特徴が書かれている一方で、その下に小さく「マスクは感染を完全に防ぐものではありません」という注意書きも見られる。また、パッケージ裏面にも「臭いで気分が悪くなった場合は使用を中止してください」「肌に異常を感じた場合は、直ちに使用を中止してください」などの注意書きがある。一方、アベノマスクの同封資料にこうした注意書きはない。 「ダイソーマスク」のパッケージ裏面には「MADE IN VIET NAM」(ベトナム産)と書かれている。「アベノマスク」に産地の記述はないものの、過去には発注先の企業がベトナムからマスクを輸入したことが報じられている。 マスクを開けて並べると、高さはほぼ一緒だが、横幅はアベノマスクの方がわずかに長いことがわかる。ダイソーマスクは全体的に布の弛みが目立ち、縫い目が曲がっている箇所もある。アベノマスクも縫い目の曲がりはあるものの、ダイソーマスクほどの弛みは見られない。また、ダイソーマスクの方が厚みがあり、布自体の目も粗くなっている。 次ページは:一度洗うと見た目に変化が 【関連記事】 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
母は帽子かぶり倒れる 待ち構えて襲撃か ボーガン死傷
兵庫県宝塚市安倉(あくら)西2丁目の住宅で、親族4人がボーガン(洋弓銃)で襲われ死傷した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された野津(のづ)英滉(ひであき)容疑者(23)の母は帽子をかぶった状態で室内で倒れ、伯母は自転車用のヘルメットをかぶった状態で首を撃たれていたことが、捜査関係者への取材で分かった。県警は、野津容疑者が母と伯母を自宅で待ち構え、訪れた直後に次々襲ったとみている。 死亡したのは野津容疑者の祖母の好美(よしみ)さん(75)と母のマユミさん(47)、弟の英志(ひでゆき)さん(22)。伯母の百合江(ゆりえ)さん(49)は首に矢が刺さる重傷を負った。野津容疑者は「祖母、弟、伯母、母の順番で撃った」「家族全員を殺すつもりだった」と供述。4人とも頭部付近を狙われており、県警は強い殺意をもって犯行に及んだとみている。 県警によると、野津容疑者は現場の住宅で、祖母、弟と3人で住んでいた。母は自宅から約500メートル離れたアパートで、伯母は宝塚市の隣の西宮市で暮らしていたという。周辺の住民らによると、祖母は最近は体調が優れず、母らが定期的に来ていたという。 捜査関係者によると、野津容疑者は4日午前、自宅で祖母と弟を襲った後、自宅に来た伯母と母に、相次いで矢を撃ったとみられる。野津容疑者は伯母が来る前、伯母に電話をしており、伯母を待ち構えて襲った可能性がある。伯母は首に矢が刺さった状態で逃げ出し、近隣に助けを求めた。目撃した住民によると、その時、自転車用のヘルメットをかぶったままだったという。 また、2本の矢を撃たれた弟が… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
20分の訓練、脚震えた教師 付属池田小事件から19年
大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で児童8人の命が奪われた殺傷事件から8日で19年。同校の危機管理マニュアルに今春、当時の詳しい状況と反省点が「事件の教訓」として初めて記された。事件を経験し、3月まで同校に勤めた前校長の佐々木靖・大教大教授(58)が「学校安全を願う多くの人々と事件の教訓を共有したい」と加筆した。(森嶋俊晴) 大阪教育大付属池田小事件 2001年6月8日午前10時すぎ、包丁2本を隠し持った宅間守元死刑囚(04年に死刑執行)が校内に侵入。四つの教室や廊下などで児童らを襲い、1年生男児1人と2年生女児7人が死亡、児童13人と教諭2人が重軽傷を負った。 訓練、経験したことのないリアリティー 4月6日、付属池田小で教職員31人全員が参加する新年度初の不審者対応訓練があった。 授業中に不審者が校舎内に侵入して複数の負傷者が出る想定。教職員は危機管理マニュアルに基づき「対策本部」「アトム」「児童対応」「救助」「救護」の5班に分かれた。大半の参加者は訓練内容を知らされないまま、自分の役割を果たすことが求められた。 「子どもに近づけない。時間をかせぐ。大声、ホイッスルの活用」(アトム班)▽「ペアでWチェックして児童捜索」(救助班)など、訓練前には班ごとに目標を確認して発表した。 訓練は、不審者と参加者がもみ合いになり、別の参加者が校舎内に314個ある非常ボタンの一つを鳴らして始まった。 対策本部がある職員室には、不審者や負傷者の情報がひっきりなしに寄せられ、白板に書き出して情報を共有。警察・消防役の教員に電話して110番・119番通報の訓練もした。 開始から約5分後、アトム班がさすまたなどで不審者の動きを封じ、警察役に引き渡した。同時に、救急搬送される負傷者に付き添う教員を決め、負傷児童の保護者に電話連絡。児童が校舎内に倒れていないか捜す訓練なども進めた。すべて終わったのは約20分後だった。 全員が参加した反省会では「目の前の対応に追われて本部への連絡が後回しになった」「110番や119番通報をしたことがすぐわかるよう、カードを用意しておき、通報したらホワイトボードに張る運用を」などの声が上がった。 参加者のうち5人は4月に着任したばかり。アトム班の高山翔平教諭(35)は「経験したことのないリアリティーがあった。事件を二度と繰り返さないという強い決意を感じた訓練だった」。児童対応班の永松希美教諭(38)は「不審者役が目の前を走り抜けた時、怖くて脚が震えた。子どもにどんな言葉を掛ければいいのか。そこから学ばないといけない」と話した。 4月に着任した真田巧校長(52)は発生時、6年生の担任だった。危機管理マニュアルについて「当時、私たちが話し合った反省点や課題が書かれている。きちんと生かしていきたい」と話す。 ひとり残った前校長が記した考察 「重大事案に遭遇した時、自分一人でなんとかしようと考えてはなりません」「学校のすべての子どもたちをすべての大人で守る必要があります」 同校の危機管理マニュアル「学校安全の手引き」には4月、新たな項目「付属池田小学校事件の教訓」(7ページ)が加わり、53ページに増えた。 事件後の03年に付属池田小が作った内部資料「祈りと誓い」には、「反省と教訓」として当時の詳しい状況が記載されている。事件当時の同校教諭で、2011年から今年3月まで校長を務めた佐々木靖・大教大教授(58)がそれを引用した上で、自らの考察も書き添えた。 危機管理マニュアルは事件後の法改正で全国の学校に作成が義務づけられた。同校は事件直後、5ページの「不審者対応マニュアル」を作り、改訂を重ねてきた。しかし、不審者対応については「IDカードをつけていない人物が校内にいる場合、教職員は声をかけ、静止させる」「状況によっては校内放送で『(不審者対応を担当する)アトム班の先生、○○へ集合』と呼びかける」などと記されているだけ。前身の小学校を卒業した漫画家手塚治虫の代表作にちなんで名付けられた「アトム班」の由来をはじめ、一つひとつの物事や行動の理由には触れていない。事件の教訓も「教職員は最善のことができなかった」と述べるにとどまっていた。 佐々木さんは「マニュアルを作った頃は、事件を体験した先生ばかり。書かなくても教訓を共有していた」と振り返る。 17年からは、当時を知る同校の教員は佐々木さんだけに。赴任した教職員には、初日に必ず事件やマニュアルについて、体験も交えて説明してきた。 3年前からは大教大の専門職大学院の教授を兼任し、講義で事件の教訓を伝えている。「自分の頭の中にあることを文字に残さないといけない」との思いが強くなったという。「事件の教訓をきちんと伝え、共有することで、学校の安全に役立ちたい」と願う。 ■付属池田小学校事件の教訓(抜… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル