5月半ば、社説「コロナと自殺」で「生きるための支援急げ」と書いた。しばらくして読者から封書が届いた。ぬくもりのある黄色い木版画が入っていた。 《つらくてもだめだよ。その命 自分ひとりの命じゃないよ》。そんなメッセージと、心配そうな表情で手をあわせて祈る子猫の絵が彫り込まれていた。 東京都葛飾区の版画家・大野隆司(たかし)さん(68)からだった。手紙が添えてあった。「これから増える不安、資金繰りの困難等々での自殺を止めたいのです。残された家族の苦しみを味わわせたくありません」 詳しく聞きたくて家を訪ねた。捨て猫だったという3匹も出迎えてくれた。 ――それはバブル経済が崩れ去… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マンション管理、自治体が評価する時代へ 改正法が成立
適切に管理された民間マンションに自治体がお墨付きを与える、そんな認定を可能にする制度が始まる見通しだ。長く住むには欠かせない老朽化対策だが、修繕積立金を設けていないところも多い。築年数を重ねるマンションは今後急増すると見込まれる。住む人の管理意識を高め、劣化がむやみに放置されるのを食い止めたい狙いがある。 大阪市内のある高層マンションの管理組合は3年前、修繕積立金の計画を見直した。コンサルティング会社を通じて大規模修繕工事などに備えた修繕積立金を精査したところ、十数年後に積立金の不足が明らかになった。居住者から1平方メートルあたり月70円を集めて積み立ててきたが、建設資材の高騰や消費増税などが考慮されていなかった。また、数千万円かかると見込まれる消火設備の補修費が含まれていなかった。 今後の修繕工事費を確保するため、組合は総会を開き、積立金を将来一気に引き上げるのではなく、30年先を見越し、1平方メートルあたり月333円を集めることにした。計画変更にかかわった元組合役員の男性(47)は「将来、今以上に急激に積立金を引き上げて滞納が相次ぎ、修繕できなくなる事態を考えれば正しい選択だった」と振り返る。 適切に管理されるマンションを… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
在宅勤務で痛感した妻の負担「4人の子どもを抱えて…」
父親の葛藤㊦ コロナ禍による休校や休園と、在宅勤務の増加によって、急に自宅で仕事と子育てを両立させなければならなくなった人も少なくありません。その難しさを実感するだけでなく、ふだんの家事や育児の負担、妻との分担を考えさせられた父親も多かったようです。(高橋健次郎、丹治翔) 「子どもをみながらの在宅勤務は困難でした。業務と子育ての区切りがないと強く感じました」。埼玉県のある市に住む会社員の男性(40)は、そう振り返る。 男性は、4月から2カ月間ほど完全な在宅勤務になった。子どもは4人。保育園児3人は「登園自粛」を呼びかける市に相談して登園を続けさせてもらったが、休校になった小学2年の長女(7)は自宅でみることになった。妻はパートの勤務先を休めず、日中は男性が1人で担った。 仕事量は在宅勤務前と比べても… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「困って死にたくなったら…」坂口恭平さん、コロナ禍に思うこと(西日本新聞)
「右向け右」の号令で、みんなが右を向くのは当たり前なのか。左を向いても、下を向いてもいいんじゃないか。コロナ以前まで良しとされた「多様性」や「寛容」はどこへ行った? 【動画】「涙が出た」コロナ終息願う動画、ネットで話題に この人は一体どちらを向くだろう。ひょっとすると、走り去ってしまうかもしれない。知恵を凝らして豊かに暮らすホームレスの人々を取材した著作でデビューし、東日本大震災後は政府に絶望し「新政府初代内閣総理大臣」を名乗った。早稲田大で建築を学び、作家、歌手、陶芸家…。肩書を挙げればきりがない。近著の書名はズバリ、「まとまらない人」。坂口恭平(さかぐちきょうへい)さん(42)である。 □ □ 坂口さんは地元の熊本市で淡々と暮らしていた。原稿を書き、畑を耕し、料理を作る。絵画や陶器、セーター、果てはギターまで。心の赴くままにあらゆるモノを生み出し続けている。この自らの手を生かし静かに過ごす行為を、彼は「手の抵抗」と呼ぶ。 「これは、権力に対する抵抗なんです」 坂口さんによると、権力は「『できないこと』を自覚させたがる」。自ら何でもできてしまうと、統治しにくいからだ。 「国家は税金を集める装置。会社で働かせ手取りをはっきりさせたほうが統治しやすい」 方針を二転三転させながら国民を導く首相は、諸手(もろて)を挙げて付いて行くに値する人だったのか。都合の悪い公文書はいつの間にやら改ざんされ、真相は薮(やぶ)の中。「桜」を巡っては夫婦揃(そろ)って庶民の感情を逆なでした。災禍の間隙(かんげき)を縫った検察庁法改正案は渦中の人物の賭けマージャン問題で流局。「国民の批判は真摯(しんし)に受け止める」。当の首相からは、こんな言葉を何度も聞かされた。 「政府は反省しない。それを態度で示している」。そんな人たちからの要請に無条件で従うべきなのか? 彼は言う。 「自分の頭で考えることが大切ではないか」 □ □ 坂口さんは、長く双極性障害(そううつ病)に悩まされ、自殺衝動から何度も逃れてきた。多くの人が生きづらさを抱えるこの国では、今も自殺者が年2万人に上る。月にすれば1600人以上。彼は、コロナ以前から現代社会を戦時のような非常事態だと捉え、「新政府」では自殺者ゼロを公約に掲げた。2011年5月にネットで携帯番号を公開し死の淵に立つ人の声に耳を傾け、体を休めるように促すなど具体的な助言を送る。この「いのっちの電話」を通し、これまで延べ1万5千人超の心の叫びに伴走してきた。震災時は、原発事故による放射能を不安視する人に熊本の避難場所も提供した。 今春、緊急事態宣言が出ていた頃は社会全体が沈んだ。電話相談はじわりと増えて1日平均10件ほど。「死にたい」という悲痛な声はコロナ前後も変わらないが、バイトを失った学生など不安定な雇用で真っ先に苦しくなる人たちからも寄せられるようになった。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
【#父親のモヤモヤ】社内で例ない男性の育休→時短勤務 感謝の一方、「はれ物」扱い感じ募った申し訳なさ(withnews)
妻には子育てを理由に仕事を諦めてほしくない――。そんな思いから、東京の会社員男性(38)は、2人の子供が生まれた時にいずれも半年以上の育休を取得。復帰後も時短勤務を選択しました。しかし、同僚と同じ仕事量をこなせない罪悪感が募り、昨年春に退職。個人事業を始め、自分のペースで働くことを選びました。育休後の働き方の難しさについて専門家は「多くの女性が経験してきた道。社内で改善を試みて、悩みが解消しないなら環境を変えるのも選択肢の一つです」と話します。(withnews編集部・丹治翔) 【マンガ】「パパはッ、圧倒的に役に立たない」赤ちゃん目線で描く「イクメン」 その真意は…ラストに共感 妻も自立した人生を 営業職だった男性は5年前、同じ会社だった3歳年下の女性と結婚。4年前に長男が誕生しました。 妻は、結婚の前に転職。仕事が好きで、新しい挑戦にやりがいを持っている姿を、男性は応援していました。仕事人間の父親、専業主婦の母親のもとで育ったことも大きいと言います。 「子供の前ではあれこれ不満を言いながらも、父親には依存せざるを得ない。そんな母親を見てきました。パートナーとなる人には、自立した人生を送ってほしいという思いがありました」 理解がない親と距離 妊娠が分かった時点で、子育ては夫婦で分担することを決めたという男性。長男の誕生から保育園に入れるようになるまでの10カ月間、育休を取りました。 半年以上の男性育休は、知る限り社内でまだ例がなく、上司や同僚も最初はとまどっていましたが、快く送り出してくれたそうです。一方、「モヤモヤの種」は親の理解のなさでした。 「『育休なんて取って、会社に居場所がなくなるんじゃないか』と私の父親から、妻の父親からも繰り返し言われました。『男はやっぱり仕事』とことあるごとに言う親族も。私を心配しているとは分かっているのですが、距離は広がっていきました」 育休中は料理や掃除、おむつ替えに夜泣きの対応など、「授乳以外のことは積極的に引き受けました」。妻は「体力的につらいときもあったので、夫の協力はありがたかったです」と振り返ります。 初めての子育ては思い通りにならないことの連続で大変な反面、とても楽しいものだったと言う男性。「仕事と自分のことだけをしていた日々が懐かしく感じられましたが、赤ちゃんの毎日の変化をすぐ横で感じることができ、充実していました」 育休復帰後も夫婦で偏りなく育児を分担しようと考え、男性は10時に出社し、17時に帰宅する育児時短勤務を選択。「この制度がなければ子育てとの両立は成り立たなかった」と振り返りますが、職場での立ち位置も難しくなり、モヤモヤの中心は仕事に移っていきました。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
香川県ゲーム規制条例「パブコメ」…LINEのチームが分析、シンポで発表へ(弁護士ドットコム)
全国で初めて、子どものゲーム利用時間を定めた香川県の「ネット・ゲーム依存症対策条例」が4月から施行された。 【写真】ラピュタそっくりの島「見ろ、海岸がゴミだらけだ…」 その成立過程をひもとく研究報告が6月24日、一般財団法人「情報法制研究所」(JILIS=鈴木正朝理事長)のシンポジウム「“香川県ネット・ゲーム依存症対策条例”を考える」(https://www.jilis.org/events/2020/2020-06online.html)で発表される。 この条例は、オンラインゲームなどに対する依存症から子どもを守る目的で制定された。しかし、保護者に対して子どものゲームの利用を1日あたり60分までにする努力義務を課しており、利用時間まで県が定めることは行き過ぎであるとして、批判も受けていた。 そこで、JILIS専務理事であり、LINE執行役員である江口清貴さんのチームは、この条例が成立した過程に注目。条例が可決される直前に募集されたパブリックコメントを情報公開請求したうえで、その全テキストを分析した。 香川県議会事務局によると、これらのパブコメは2686件集まり、そのうち「賛成」2269件、「反対」が401件、「提言」などが16件だったという。ところが、報道などで、賛成意見の多くが同じ日に送信されていたり、同じ文面が目立つことなど不自然な点も指摘されている。 また、パブコメは3月17日から香川県のホームページで一部のみに公開されただけで、翌日3月18日には県議会で可決され、パブコメ軽視ではないかと批判を受けていた。 今回の研究で、パブリックコメントにはどのような傾向があったのだろうか。分析を手がけた江口さんと、同じくJILIS上席研究員で東京国際工科専門職大学教授の齋藤長行さんにシンポジウムに先駆けて取材した。(弁護士ドットコムニュース編集部・猪谷千香) ●なぜパブコメに注目したのか? ――まず、パブコメを分析しようと思った理由を教えてください。 江口さん:そもそも、この条例を制定するための立法事実の認定など、基本的な手続きが気になっていました。LINEとして提供しているゲームはカジュアルなものが多く、ゲーム依存症とは縁遠かったのですが、ゲーム業界の片隅にいる立場として、注目していました。 しかし、パブコメが募集されたにもかかわらず、それを県議の先生たちにも開示しないというニュースが流れてきました。これは一体、何が起きているのだろうかと思い、では、パブコメを丸ごと情報公開請求しましょうと。JILISといえば、情報公開請求は、お家芸なので(笑)。 僕もゲーム業界にいましたが、ゲーム産業、特に今のオンラインゲームは、ユーザーを飽きさせないよう、いかにログイン時間を稼ぐかということをビジネスとしてやっています。 WHOでゲーム依存症が疾病として認定されたように、たしかに中毒性はあります。ゲーム業界としても、なんらかの問題があるということは認識しています。しかし、それをどう修正していくかを同時にやっているわけです。たとえば、ガチャ高額課金の問題でもそうした動きがありました。 基本的な姿勢として、この条例に反対するためにやっているわけではありません。ただ、これだけ注目を集めたパブコメは全国でも珍しい。パブゴメが開示されなければ、きちんと民意をもって決定された条例なのかどうか、条例の成立過程で何が起きていたのかが、わかりません。それをきちんと検証しようと思ったのがきっかけです。 ●テキストマイニングで見えてきたもの ――どのような調査方法をとりましたか? 齋藤さん:分析方法としては、いわゆるテキストマイニングという手法をとっています。これは、自然言語解析の手法の一つです。例えば、100文字くらいの文章があったとします。その文章において、意味が通じる最小の単語、つまり名詞や形容詞などに分けていき、。それらの単語をカウントしたり、単語と単語との相互関係を分析することで、文章全体の傾向を示していきます。 今回のパブリックコメントを例にすると、約2,700の意見が寄せられています。意見を全部読む作業はとても大変ですし、分類にも読んでいる人の主観が入りがちです。偏ってサマライズ(要約)されてしまうかも知れません。しかし、テキストマイニングすることにより、定量的に論じることが可能になります。 まず、LINE BRAIN(LINEのAI事業)が開発したOCRで、パブコメの文章の何万という文字を読み込んでデータ化しました。開示されたパブコメは紙のコピーのコピーなどで読みづらいところもありましたが、今の技術では読み込み可能です。それらをスプレッド・シートの表の形にします。 この表をパッとみてわかるように、『ネットゲーム依存条例について条例通過により、明るい未来に期待しています。賛同いたします。』や『明るい未来に期待して、賛同致します。』『明るい未来を期待し、賛成します。』など、偶然にもちょっと変わった文章が多くあります。 この偶然にもちょっと変わった文章が多くあるということを、報道では『ほとんど同一文章で、同じような時間帯で投稿されている』と指摘していましたが、核心を突いていました。そして、こうして数値化にすることで、よりわかりやすくなります。 ●賛成意見の平均文字数は35文字、一方の反対意見は1400文字 ――賛成意見と反対意見、それぞれに傾向はあったのでしょうか。 齋藤さん:賛成意見と反対意見を定量化して比較すると、面白い傾向が浮き彫りになりました。 パブコメの文字数をみていると、賛成意見の平均文字数は35文字、一方の反対意見は1400文字と、かなりの差がありました。反対意見は、なぜ反対なのかという理由を切々と述べています。 賛成意見には、4つの大きなクラスターがありました。「香川県議会事務局政務調査課に対して」「時間制限に根拠があるのか」「条例18条で時間制限を行政として定めていいのか」「科学的な根拠は本当にあるのか」などです。 一方、賛成意見には2つのクラスターしかありません。つまり、同じことしか言っていないということです。『明るい未来に期待』と『条例に賛同します』と述べている一方で、なぜ賛成かという理由がほとんど述べられていませんでした。 江口さん:ただ、気をつけなければいけないのは、もともとパブリックコメントが求められている条例案があって、これに賛同するために理由を述べる必要がないことです。逆に、反対意見の人は、反対するからための理由を述べるという傾向は、みて取れるところがあります。 それでも、文字数の差は激しいですし、これまでの香川県が募ってきたパブコメに比べても、かなり大きな数字です。シンポジウムの当日には、もっと詳細な分析をご報告できると思います。 ●次の情報公開請求も準備中 ――分析結果をどう思われましたか? 江口さん:条例制定のときに、賛成反対が盛り上がるのは、本来の地方自治や議会制民主主義からすればいいことです。議員は民意で選ばれますが、すべてを白紙委任されているわけでなく、その場その場で議論し、世論を見ながら、正しい方向に導くことが求められています。 そして、住民にとっては行政や政治に対して直接、意見表明ができる貴重な機会がパブコメです。ですので、丁寧に扱うべきものであり、うかつに扱ってはいけません。 香川県では、パブコメを精査された形跡があまりなかったので、それを明らかにしたいと思っています。これまで、パブコメをきちんと精査するという文化はなかったのですが、香川県が開示しない中、僕たちがオープンな場で開示して、分析結果をみんなで議論し、もう一度見直すきっかけにしてもらえればと思います。 ただ、先ほども言いましたが、前提として、香川県の議会が条例を制定する可否については、民主主義的の根幹ですから、疑義を言っているわけではありません。 僕たちの研究は、こういう手法でパブコメの民意を知ることもできるということです。 ――今後の展開は? 江口さん:このスライドをみていただくとわかりますが、賛成意見は1分おきに送られています。パブコメを打ったであろうシステムに実際、似たような文書を入れて投稿しようとすると、だいたい50~70秒ぐらいかかる。きちんと1分おきに送られたということは、きっと一生懸命頑張ったんだろうなという努力の形跡がみえます。 実は、すでにこのシステムに関する情報公開請求をかけています。議会事務局によると、これらの賛成意見は「ユニーク」なものとして扱っているそうです。一つ一つ個別の意見としてカウントした、その判断にかかる資料を求めています。 通常、ITのシステム上、別の経路から入ってきたとすれば、ユニークとして扱います。連続投稿も感知できるので、同じ経路であればユニークとは違ってきます。 そういう検知の機能があるのかという当たり前のことの確認です。『賛成いたします。』という意見を個別の意見として判断した根拠をいただきたいと思っています。 ただ、それは今回のシンポジウムには間に合わないかもしれません(笑)。第二弾が終わったら、第三弾も用意しています。 パブコメをないがしろにする傾向がありますが、テキストマイニングしてみると、本当の民主主義がみえてくる一つのきっかけになるのではと思っています。 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
21日 夏至 全国多くの所で部分日食(tenki.jp)
きょう21日は、暦の上で夏至。一年中で昼の長さが一番長い日。梅雨真っ只中ながら、今年は全国の多くの所で部分日食という大空のショーも。 きょう21日日曜日は、北から高気圧に覆われますが、梅雨前線が奄美地方付近に停滞する見込みです。梅雨が明けた沖縄地方は、夏の太平洋高気圧に覆われますが、前線の影響を受ける所がありそうです。 沖縄は、宮古島、大東島では晴れますが、本島周辺や八重山では夕方から夜にかけて雲が広がりやすく、雨や雷雨があるでしょう。奄美地方は日中は雨で、朝までは雷を伴うことや非常に強い雨が降る所がありそうです。大雨による土砂災害に警戒してください。九州南部も雲が多く、午前中を中心に雨の降る所があるでしょう。九州北部から東海、北信越と東北や北海道にかけては、朝晩雲の広がる所がありますが、日中は晴れる所が多いでしょう。関東周辺は梅雨空です。午前中を中心に、あちこちで雨雲が湧いて、雷雨になる所や激しい雨の降る所がありそうです。急な天気の変化に、ご注意下さい。 きょう21日は、夏至に加えて、夕方の日本列島では部分日食が現れます。晴れる所の皆さんには、梅雨真っ只中の大空に現れるショーを楽しんでいただけそうです。 ただ、肉眼はもちろん、望遠鏡、カメラやスマホ、サングラスでも直接見ることはやめてください。たとえ短い時間でも、あなたの目を傷めてしまい取り返しがつかない事態になります。数秒なら大丈夫だろうという考えは捨てて、日食観測用グラスやシートなど安全が確保される状態で、ご覧ください。 日食観測用グラスやシートがない方は、影を利用するのがポイントです。たとえば麦わら帽子をお持ちなら、帽子をかざして影を作り、帽子のメッシュの影一つ一つをよく見ると、欠けた太陽の形を確認することができます。また、足元や壁に映る木漏れ日を探すと、欠けた太陽の形を確認することができ、お手持ちの大きめの紙に穴を開けて、その影を利用して太陽の形を確認することもできます。 少しマニアックになりますが、気象衛星ひまわり8号の可視画像というチャンネルで日食のようすを見ることができます。この場合、可視画像は、夜間は真っ暗に映りますが、日食は夕方にあたるために、やや見にくいかもしれません。うまく見ることができると、太陽光が月にさえぎられた部分が、小さな月の影として地球上に黒っぽく映るようすを探し当てることもできる・・・はずです。 きょうの気温 北陸から九州、沖縄で真夏日も きょう21日の最高気温は、全国の多くの所で、きのうと同じか高くなる見込みです。北海道から東北は、20℃から25℃前後の所が多いでしょう。北陸、東海から九州にかけてと沖縄では、30℃前後の所が多くなる見込みです。25℃以上の夏日になる所や30℃以上の真夏日なる所では熱中症に、お気をつけ下さい。マスク着用中に息苦しさを感じたら、周囲2メートル以内に他の方がいないことを確認しながら外すことも熱中症対策のひとつです。 関東周辺は、北の高気圧から湿った空気が流れ込む影響で、24℃前後にとどまる所が多いでしょう。こちらは、きのうに比べて5℃前後下回ることになって、暑さはひと休みしそうです。 日本気象協会 本社 高橋 則雄 Source : 国内 – Yahoo!ニュース
形勢急接近、とっさの指運勝負 縦横無尽に働いた名人角
山形県天童市で18、19日に行われた第78期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第2局で、豊島将之名人(30)が158手で挑戦者の渡辺明三冠(36)を下し、1勝1敗のタイとした。激しく追い上げられながらも、角を縦横無尽に働かせた豊島の指し回しが光った。 拡大する第2局の感想戦に臨む豊島将之名人(右)と渡辺明三冠=2020年6月19日午後10時16分、山形県天童市の天童ホテル、迫和義撮影 2人の対局は千日手局を含め今回で31局目だが、昨年3月の竜王戦ランキング戦1組で対戦した時以来2回目と数少ない相懸かりの戦型となった。先手の渡辺が誘導したのだが、早い段階で力戦になり「予定ではなかった」と言う。中盤の桂交換後はじっくりした展開で、互いに長考を繰り返し、駒組みで1日目が終わった。 いったん形勢に差が付くと逆転しにくいのがこの戦型の特徴だ。再開してからもじっくりした流れは変わらず、一手一手に慎重にならざるを得ない。3手連続で長考したあたりで渡辺は「かなり悩ましかった。何をやっているのか分からなくなった」。豊島も「難しかった」と振り返った。 渡辺三冠、苦心の攻め 渡辺は苦心の末、攻めの糸口を見いだし、後手陣に迫る。これをきっかけに局面の流れが急に速くなり、一気に終盤戦に突入した。 A図は、豊島が5一にいた角を△7三角と飛び出したところだ。3四にいる角が先手玉をにらんでいて厳しく、渡辺には5五の金を助ける適当な手段がない。7三の角はもともと先手から攻められて2二から3三に、さらに追われて5一に逃げた角だ。A図以下は▲8六歩△5五角▲8五歩△8一飛▲2二成香△同角と進み、1周して元の位置へ戻る大転換を見せた。 この一連の折衝で後手は大きな駒得を果たし、先手は攻め駒不足に陥った。 「△5五角と金を取られた時点… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新聞記者・啄木先輩を査定 現代なら失格?口も達者
歌人の石川啄木が新聞記者だったことはご存じだろうか。1908(明治41)年、北海道東部の釧路には76日間だけ滞在し、釧路新聞(現在の北海道新聞社の前身のひとつ)に書いていた。110年以上たち、新聞は紙からデジタルへと移ろうとしているが、真実を求める目的は変わらない。啄木はどんな記者だったのか。日露戦争後の当時を振り返り、記事を検証する。啄木先輩を査定してみた。 北海道・釧路で過ごした76日間 啄木は08年1月21日午後9時過ぎ、釧路新聞の白石義郎社長とともに釧路駅に到着した。釧路町(当時)の人口は約1万8千人。現在の釧路市の10分の1強だった。 さいはての駅に下り立ち 雪あかり さびしき町にあゆみ入りにき 21歳だった啄木は釧路入りした時の様子をこう詠(うた)った。 町には活気があったようだ。後に釧路市の基幹産業となる漁業、石炭鉱業、製紙業は操業していた。00年に釧路町が誕生、07年に函館から釧路までの鉄道が開通、釧路港は築港工事予算の帝国議会通過を控えていたころだ。 啄木は岩手県生まれ。北海道では函館、札幌、小樽で小学校の代用教員や新聞記者などを務めた。小樽日報(当時)の記者だった時、無断欠勤し、事務長に殴られ退社した。釧路新聞社長も兼ねていた白石社長に腕を見込まれ、妻と幼子を小樽に残して釧路に単身赴任した。 啄木は入社に際し、白石社長に意見書を提出した。釧路新聞の編集スタッフの人事や給料に口を出すとともに、「初めに小生に総編集をやらして貰(もら)いたし」と書いた。相当な自信家であることがうかがえる。 日本では文明開化とともに新聞の創刊が全国で相次ぎ、朝日新聞社は1879年に誕生した。94年の日清戦争、1904年の日露戦争の開戦とともに発行部数を伸ばした。 釧路新聞は02年に創刊された。発行部数は管内トップの1千数百部とされる。4面仕立ての6段組みで、1行19字。写真はない。朝日新聞などには北海道版はなく、地元住民には親しまれたようだ。社屋はれんが造りの2階建てで、道東唯一の洋風だったとされる。啄木は近くの8畳1間の下宿から通った。 拡大する当時の釧路新聞社屋を復元した港文館=北海道釧路市大町2丁目 「ろくな記者いない」ライバル紙をチクリ 赴任から3日後の日記に「北東新報と云(い)ふ普通の四頁(ページ)新聞が此(この)正月出来た。碌(ろく)な記者も居ぬけれど、兎(と)に角好敵手たるを失はぬ。社では先(ま)づ此敵と戦ひつつ、順次拡張の実をあげねばならぬ」と書いた。「碌な記者も居ぬ」とはひどいが、ライバル紙を相手に張り切っていたことがわかる。 夏目漱石が朝日新聞に小説「坑夫」を連載していたころである。 編集スタッフは4人いた。当時は役所や警察などを回って取材する「探訪員」と、記事にまとめる格上の「記者」は別だった。啄木は記者だった。 拡大する啄木の写真や短歌集の初版本などが展示されている港文館=北海道釧路市大町2丁目 釧路の冬は日が暮れるのが早い。零下20度を下回る日が続くほど寒く、インクが凍るほどだった。家庭に電気はなくランプが頼りだったため、午後4時には編集作業を締めきったようだ。 啄木記者はどんな記事を書いていたのか。その仕事ぶりが明らかになります。歌人の本領発揮なのか、偽名で自作を掲載したこともあったようです。 当時の釧路新聞は釧路市中央図… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「青の洞窟」クルーズが無料 町のおごりに応募殺到
「それっ!福島町がおごります」 津軽海峡に面した北海道南部の福島町。奇岩が並ぶ海岸線と透明な美しい海を堪能できる「岩部クルーズ」が、6月いっぱい無料で乗れる。 無料になるのは1人3千円の乗船料だけじゃない。町内にある「横綱千代の山・千代の富士記念館」(入館料500円)、「青函トンネル記念館」(同400円)も対象になる。鳴海清春町長のアイデアだ。 「岩部クルーズ」は、自然の恵みを観光に生かそうと昨年から運航を始めた。大事な2年目を襲ったのが新型コロナウイルス禍だ。大型連休の4月29日からの運航は6月1日に延期を余儀なくされた。 観光自粛で誰も乗ってくれなかったら町に乗船料は入らない。どうせなら、乗ってもらって町の魅力を伝え、町内での消費につながればいい――。 そんな割り切りが、この太っ腹なアイデアを生んだ。 クルーズ事業は町が一般社団法人福島町まちづくり工房に委託していて、今年度の委託費688万円は町予算に計上済みだ。 電話殺到 月末まで予約埋まる 「町のおごり」を始めると、申込窓口は電話が鳴りやまなくなった。 船の定員は1便11人で1日2… 980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル