中国への返還期限が今年末に迫っていた上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダ・シャンシャン(メス3歳)について、同園での滞在が来年5月まで延びることが都関係者への取材でわかった。所有権を持つ中国と東京都と協議していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で渡航の調整が進まず、越年することになったとみられる。 シャンシャンは2017年6月、ジャイアントパンダのリーリー(オス15歳)とシンシン(メス15歳)の赤ちゃんとして、同園で5年ぶりに誕生した。17年12月に一般公開され、愛くるしい姿を一目見ようと、数時間待ちの行列ができた。昨年の誕生日には、記念のイベントやグッズ販売に多くのファンが集い、観覧は最大3時間待ちとなった。 当初、2歳になる19年6月に中国へ渡る予定だったが、都が中国側に要請し、今年末まで1年半の延長が認められていた。(長野佑介、軽部理人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北村一輝の大人論「子どもに未来を残すのが役目」
「何歳になろうが貪欲(どんよく)さや探究心を持ち続けたい。慣れることを戒められない大人にはなりたくない」。朝ドラ「スカーレット」の父親役など、変幻自在な演技で魅了する俳優、北村一輝はこう語る。 横山秀夫原作のドラマ「ノースライト」(NHK、12、19日夜9時)で、建築士・岡嶋昭彦役を演じる。子どものために代表作を残したいという父親としての思いが前面に出た役柄だ。51歳になった俳優に今考えている「大人論」を聞いた。 ――ドラマは一家失踪の謎と同時に、設計事務所の命運を懸けたコンペも軸になります。建築家として代表作がない岡嶋は息子のために作品を残したいと、もがきます。自身にとって出演作品に関してそうした思いを抱いたことがありますか。 僕にとって作品は、あくまで見… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
帰還困難区域のアカマツ、成長に抑制? 被曝量が影響か
東京電力福島第一原発事故後、被曝(ひばく)量が多かったアカマツほど、成長を促す植物ホルモンの濃度が低下し、成長が抑制された可能性があることが福島大のヴァシル・ヨシェンコ教授(放射生態学)らのチームの研究で分かった。10月14日、科学誌に論文を発表した。 チームは、放射線の影響を受けやすいアカマツに着目。2014年から今年にかけ、放射線量が高い「帰還困難区域」の大熊、浪江両町の各2地点と、線量が低い福島大(福島市)で自生するアカマツの形態や染色体、ホルモン濃度を調べた。アカマツの被曝量は、樹木内の放射性セシウム濃度や周囲の空間線量率から推計。被曝量と形態異常などが発生する頻度との関係を分析した。 すると、木の幹の形成に必要と言われるホルモン「オーキシン」の濃度は、福島大に自生する形態が正常のグループで最も高く、帰還困難区域に自生するグループでは低かった。同じように幹の成長を促すホルモン「ジベレリン」の濃度は、被曝線量が多いほど低下する傾向にあることがわかった。 また、被曝量が多いほど、染色… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
富山県立高の願書、性別欄廃止へ 「多様性の尊重大切」
富山県立学校の入学願書などの性別欄が、来春実施する来年度入試から廃止される。自分の性に違和感を持つトランスジェンダーなど性的少数者への配慮を踏まえ、富山県教育委員会が廃止を決めた。 県立学校課によると、性別欄をなくすのは、「高校」と「特別支援学校の高等部・幼稚部」の入試に際し、生徒や保護者が記入する入学願書や2次選抜申請書。学校側が作る調査書などについては、入学後のクラス分けなどに利用している実情を踏まえて従来通りとした。 文部科学省は2015年、性的少数者の児童や生徒への配慮を求める通知を全国の教委などに出した。願書の性別欄廃止はその後、全国で相次ぎ、北陸では福井県が今年度の入試から廃止。石川県も来年度の入試から廃止する。 同課の担当者は今回の対応について、文科省の通知と「全国的、社会的な機運の高まり」を踏まえたといい「多様性の尊重が大切であり、トランスジェンダーの生徒の心情に配慮した」と説明している。 県内で性的少数者の支援などに取り組む「レインボーハート富山」代表の佐脇宏史さん(46)もこれまで、当事者から「性別欄に○をつけるだけで苦しい」といった声を聞いてきたといい「なくなったことは歓迎できる。ただ、性別欄はまだ色々な書類にある。支障がないものについては、なくしていってもらえたら」と望む。(竹田和博) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
児童感染時、担任も発熱→保健所に報告せず 埼玉の学校
さいたま市の市立小学校で児童や教員らの新型コロナウイルス感染が後を絶たない。濃厚接触者らの有無を調べる市保健所の聞き取りに対し、発熱などで病欠している教員がいることを学校側が報告せず、後に感染が判明したケースもあり、市保健所は「欠勤の事実を知っていれば、対応も変わったかもしれない」としている。 市によると、ある市立小学校で11月18日に女子児童の感染が判明した。父親が発熱などを訴えて16日に陽性となっており、濃厚接触者として、この児童と姉、母親がPCR検査を受け、3人とも無症状ながら感染がわかった。 市保健所が他の児童や教員との接触歴を学校に聞いたところ、この児童は金曜日の13日を最後に登校していなかった。厚生労働省の指針によると、無症状陽性者からの感染可能期間を「検体採取の2日前以降」としており、市保健所は濃厚接触者はいないと判断。検査対象を広げることなく、学校側も学級閉鎖は行わなかった。 だが、市保健所の聞き取りの時点で、児童の担任教員がすでに発熱などを訴えて欠勤していることを学校側は伝えていなかった。その後、この教員は自主的に検査を受け、20日に感染が判明した。このため、市保健所は担任教員と接触のあった担任学級の児童36人、教員8人を検査。23日に児童3人の感染が新たに判明した。 また、8人の教員の1人も再検査で陽性となり、その母親も12月に感染が判明。相次ぐ陽性者に同小は2度にわたり臨時休校の措置を取った。さらに担任教員と以前に会食するなどした別の学校の教員の感染も確認され、その両親も陽性に。結果、同小関連の感染者は児童・教員計6人、濃厚接触者や家族なども含めると計13人になった。 市教委「聞かれなかったから言わなかった」 市保健所によると、担任教員の… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「物売るだけが仕事じゃない」コンビニ店長はピンときた
11月下旬の深夜、東京都世田谷区の小学6年の男児(12)が家を出て、そのまま行方がわからなくなった。3日後の夕方、数キロ離れた横浜市のコンビニエンスストアで、店員らが背格好の似た男の子がいることに気づいた。「この子、もしかして……」。店長はピンときた、という。 警視庁によると、男児は11月23日午前2時ごろに自宅を出た。防犯カメラにその様子が記録されていた。警視庁が26日午前に公開手配すると、大手紙がサイトに記事を配信し、テレビが昼にニュースを流した。 ちょうど同じころ、横浜市都筑区南山田3丁目の「ファミリーマート南山田三丁目店」の店長、長崎祐造さん(50)は自宅のテレビでまさにこのニュースを見ていた。「物騒だな……。無事に見つかるといいな」 午後3時すぎにコンビニに出勤すると、副店長の川村康さん(46)から「昼すぎから、店に入ったり出たりしているお客さんがいるんです」と相談を受けた。 客は少年だった。身長が165… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シュンギクから大量の農薬、誤使用か 福岡のJA出荷
福岡市は8日、JAくるめ(本店・福岡県久留米市)が出荷したシュンギクから、基準値の180倍の農薬が検出されたと発表した。健康被害の恐れがあるとして、卸売会社などが回収を進めている。 対象のシュンギクは久留米市内の農家が栽培し、外装に「筑紫次郎の贈りもの」と記載されている。7日からの2日間で福岡市内のイトシマヤ(東区)、あかね(城南区)、ヒラノ(博多区)、松永青果(南区)、ファミリーマート6店舗(いずれも東区)の計10店舗で計113束が販売された。 福岡市やJAくるめによると、シュンギクからは殺虫剤として使われるイソキサチオンが、基準の0・05ppmに対して9ppm検出された。タマネギ畑で散布した農薬の余りを、ビニールハウス内で栽培するシュンギクにも誤って使用したことが原因とみている。 これまでに健康被害は出ていないが、市は吐き気やけいれんなどを起こす恐れがあるとして、絶対に食べないよう呼びかけている。(神野勇人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「愛さえあれば、は幻想」 夫婦の危機回避のコツは
家庭裁判所の調査官を長年務めた臨床心理士の山崎一馬さん(71)が、夫婦問題専門のカウンセリングルームを福岡市早良区に開いている。家裁の調査官として接した夫婦には「関係を少し修正すれば別れずに済んだのに」と感じた例もある。カウンセリングを通じて伝授している夫婦の危機を回避する工夫とは――。 「好き同士が結婚するのだから結婚生活はうまくいく、というのは幻想」。山崎さんはずばりと指摘する。愛情は移ろいやすく、それに頼る夫婦関係はもろい。「夫婦は『近い他人』だと考えたほうがよい。他人同士が円満な関係を保つには工夫が必要」と説く。 工夫の一つが相手に対する禁句… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
僕の長所「生きてる」こと 小4息子が回答、母は涙した
昨年5月、小学3年生の息子が、登校するのを渋り始めた。 シングルマザーのゴリラママさんは、看護師として朝は子どもより早く出て、帰宅は午後8時過ぎの毎日。 通勤途中、何もかも任せていた母からLINEで連絡があって知った。 「朝、起こしても起きなかった。起きれなかったから本人はふてくされてる。ご飯は食べないし、ものを投げつけて、起こさないおばあちゃんが悪いとブチ切れてる。学校に行かないって悪たれてるよ。私じゃもう無理だから帰って来て」 息子の発達障害を疑い出したのは、保育園に通っていたころ。 集団行動が苦手で、すぐに手が出てしまう。でも、周りにはさらに上を行く子たちがいて、その子たちと比べると適応できているし、友達もたくさんいた。 病院にかかったり、検査を受けたりはしなかったが、今思えばきっとこんな理由をつけていたのだと思う。 「親が子どもを病気や障害者にしているだけじゃない?」「未診断のまま過ごして、手のかかる健常児としても生きていくことはできる」 看護師として、知的障害や発達障害に対する医学的な知識があったことも、目を曇らせていた要因だった。 今は素直に認めることができる。「わかったようなふりをしていたが、一番の偏見をもっていたのは自分自身だった」と。 学校からの呼び出し 母からLINEの連絡があって2カ月。暴言や暴力が増え、学校に行きたくないという息子を何とか毎日送り出していた。 ある日の夕方、学校から「下校時に6年生に投げられてケガをしまして。学校に来ていただけますか?」と電話がかかってきた。 仕事中だったため母に迎えを頼… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山・紀の川で鳥インフル発生 6万7千羽を殺処分へ
和歌山県は10日、同県紀の川市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生したと発表した。検査の結果、高病原性の可能性がある、H5亜型の遺伝子が確認された。県はこの養鶏場の約6万7千羽の殺処分を始める。国内の養鶏場での鳥インフルエンザ発生は今年8県目で、和歌山県内では初めて。 和歌山県によると、9日正午ごろ、紀の川市の養鶏場から「鳥が複数死んでいる」という旨の通報が県家畜保健衛生所にあった。死んだ鶏などについて、同衛生所で簡易検査したところ、調べた7羽すべてから陽性反応が出た。その後に実施した遺伝子検査で、H5亜型が確認された。県は自衛隊の派遣を要請し、殺処分や汚染物品の焼却処分を進める。 県内の家畜が鳥インフルエンザに感染したのは2011年以来2例目という。(藤野隆晃) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル