福岡県太宰府市の女性暴行死事件で、佐賀県警の一連の対応について、初めて報道陣の取材に応じた杉内由美子本部長。これまで答えることがなかった姿勢から一転し、自ら県警の対応状況や見解などを17分程度説明、報道陣の質問には約1時間にわたって応じた。ただ、内容は従来の範囲を超えることはなかった。 佐賀市の県警本部の会見場には、報道陣30人弱が集まった。 県警が昨年11月に開いた前回の定例記者会見では、①県警が発表したい内容②報道陣が聞きたい内容③本部長のコメント発表――という順番で進めた。②以降のカメラ撮影は許可せず、報道陣が一連の対応に関し、杉内本部長に回答を求めても、井手栄治刑事部長が回答。最後に杉内本部長が「総括」として、ペーパーを読み上げて終わった。 県警は今回、①と②の間に、県警が説明したいという「説明項目」を新たに設け、杉内本部長が説明し、撮影も認めた。 県警幹部によると、杉内本部長は「私が答える。質問が終わるまで会見をしていい」と話していたという。幹部は「警察庁から『取材に応じるように』との指示があったかもしれないが、我々には分からない。最終的に本部長が自分で決めた」と話す。 県警は最初の発表したい内容として、昨年の犯罪情勢と、交通事故の状況について計35分間、説明した。その後、杉内本部長からの説明、報道陣の質問となった。県警は会見を全体で1時間程度と見込んでいたが、2時間近く続いた。 杉内本部長は今回、取材に応じたことについて「ご遺族から音声データの提供を受け、内容を確認し、先日、結果をご遺族に説明した。県公安委員会にも包括的な説明をしたので、県警の代表として説明することになった」と話した。 また、前回ペーパーを読み上げたときの「総括」では、「本件を今後の教訓としていきたいと考えている」としていたが、今回は「本件を今後の教訓とし、申し出に対し、より丁寧な対応を心がけていきたいと考えている」と変えた。「県警の任務は、県民の安全と安心を確保することであり、期待と信頼に応える力強い警察活動となっていくべく、さらに取り組んでいきたい」とも語った。 報道陣からは「事件性を見抜けなかったのではないか」「積極的に介入すべきだったのではないか」といった質問が出たが、杉内本部長は「鳥栖署は遺族の申し出に応じた対応をしていた」と強調し続けた。(平塚学、大村久) ◇ 杉内由美子本部長と報道陣の主なやりとりは次の通り。 ――本部長が説明をするきっかけと、会見でなく定例会見になった理由は これまでも説明してきたとおりだが、昨年12月と今年1月に遺族から録音データの提供を受けたことから、その内容を確認したうえで、確認結果を遺族に説明するとともに、遺族からの質問に文書で回答した。県公安委員会に録音データの確認結果も含め、包括的な報告を行ったので、改めて説明をすることにした。 ――遺族が県公安委に再調査を求めて申し入れをした。その結論は 答える立場にないので、コメン… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍の日々描く「ひげのおっさん」 インスタに投稿
三重県四日市市で子ども向けの本の専門店「メリーゴーランド」を営む増田喜昭さん(70)が自身のインスタグラムなどで、4コマ漫画の連載を続けている。コロナ禍で不自由な生活を強いられるなか、日々感じたことや、目にしたことを形に残しておきたいと描き続け、29日で271回になった。 ◇ きっかけは、昨年4月にミュージシャンの友人が始めたギターによる弾き語りの動画配信だ。フェイスブックで毎朝発信される映像に、「やるなあ」と触発されたという。 小学生のころから絵を描くのが好きで、現在も自身の著作に挿絵を描く。「4コマ漫画はどうか」と思い立ち、その月の27日から、「ひげのおっさん」のタイトルで連載を始めた。 毎日、朝食前の5分ほどで、一気に描く。使うのは主に万年筆で、鉛筆や筆ペンも併用する。描き終えると、写真を撮り、自身のインスタグラムやフェイスブックにアップする。 テーマは様々だ。コロナ禍のなかで、ふと自由に友人たちと会えない歯がゆさを感じた昨年6月。東京の友人が演奏するチェロの音色を、四日市市、北海道旭川市、仙台市の友人が「糸電話」で聞く姿を描いた。 スイカを食べた昨夏のある日には、皮のしま模様からシマウマ、理髪店のサインポール、脱走する囚人へと自由に連想を広げた。 増田さんは温泉好きでもある。昨年10月には、露天風呂で雨に降られた日の記憶がよみがえり、湯船で一緒になったサルと相合い傘をしながら、入浴を続ける様を描いた。 これまで子どもの本の仕事を通じて、友人を増やしてきた。漫画には、詩人の谷川俊太郎さんや、作家の江國香織さんらも似顔絵で登場する。 連載を開始してからしばらくの間、漫画を見てくれるのは交友関係のある人に限られていた。しかし、店頭などで配布している冊子「メリーゴーランド新聞」で1月、「ちかごろ、ひげのおっさんは、絵(四コマ漫画)を描いています」と紹介すると、客から「どうやったら見られるの」といった問い合わせが増えた。 メリーゴーランドが開業したのは1976年で、今年7月で45周年を迎える。その記念にと、増田さんは書きためた漫画をまとめ、自費出版したいと考えている。「自分を励ますために描き始めた漫画だが、読んだ人にも喜んでもらえればうれしい」。増田さんのインスタグラムのアカウントは(@zengtianxizhao)。(黄澈) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
母との会話は中国語 AKB48・鈴木優香さん
(AKB48グループ 世の中って…)鈴木優香さん〈AKB48〉 中国語を話せるところが私のアピールポイントです。お母さんが中国・北京出身で、お母さんとはいつも中国語で話しています。幼稚園に入るまでは北京に住んでいて、日本に来てからは1年に1回、夏休みに行くようになりました。 中国では料理がたくさん並べられて、好きな料理を取って食べますが、日本では給食などもそうですが、「これはあなたの分です」という感じで料理が出てきます。中国ではご飯を全部食べると「とてもおなかがすいていました」というアピールになってしまうので、そういう文化の違いが面白いなと思います。 これから中国語を生かしたお仕事もできたら良いなと思っています。SNSに中国語の動画を投稿したり、いつかお仕事で中国に行ってそこで中国語を話したりしたいです。 インタビュー後半では、アイドルを夢見たきっかけや、目指している「とがっているアイドル」についても語ってくれました。 私は幼稚園の頃からずっと芸能… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
現金渡し、女子中学生にわいせつ容疑 小学校教諭を逮捕
女子中学生(14)に現金を渡してわいせつな行為をしたとして、警視庁は、東京都杉並区立小学校の教諭、永井貴久容疑者(37)=同区高井戸西2丁目=を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)容疑で逮捕し、30日に発表した。容疑を認めているという。 新宿署によると、永井容疑者は昨年9月6日、新宿区歌舞伎町のインターネットカフェで、女子生徒が18歳未満と知りながら現金2万円を渡してわいせつな行為をした疑いがある。生徒とはSNSで知り合ったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大学入学共通テストの第2日程始まる 対象は2500人
大学入学共通テストの第2日程が30日、始まった。コロナ下の休校で授業が遅れた現役生718人が出願したほか、第1日程(16、17日)の再試験や、病気などで第1を受けられなかった人の追試験として約1800人が対象となった。30日は地理歴史・公民、国語、外国語、31日は理科と数学の試験がある。 第1日程には約53万人が出願したが、第2日程は日程が各大学の個別試験と近接しており、出願者は少なかった。これまで追試験の会場は全国2カ所だったが、本試験の第2日程は47都道府県に設けられた。 大学入試センター試験に代わる共通テストは今回が初実施。本試験が二つの日程で行われるのも、センター試験とその前身の共通1次試験を含めて初めて。 東京都文京区の東京大で受験した都内の私立高校3年の男子生徒(18)は、先月中旬に新型コロナに感染したため第2日程で受験することを選んだ。同じ高校に通う友人が感染し、自身も体調を崩した。味が感じづらくなり、頭痛や聴覚障害もあった。PCR検査で陽性と判明し、2週間ほど自宅で療養中は体がだるく、その間は勉強に集中できなかったという。 志望する横浜国立大は昨夏、個別試験を行わずに共通テストの結果などで合否判定をすると表明していた。大きな合否のポイントとなる共通テストに万全の態勢で臨むため、第2日程の受験を決めた。「体調を崩してしまったが、個別試験のことを考えなくてよかったのが不幸中の幸いだった」という。 第1日程の問題を解いてみたところ、出題の方法はセンター試験と比べてだいぶ変わったと感じたが、手応えはあったという。「コロナに感染してしまったのは仕方ない。全力でやるのみです」と気を引き締めた。 大阪府吹田市の大阪大で受験する大阪市内の私立高3年の男子生徒は、今月上旬まで東京であった全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー)に府代表として出場。「プラス2週間の勉強時間を確保したい」と第2日程を選んだ。受験予定者の少なさに「正直びっくりした」が、自分にとっては「有意義に準備ができて、必要な時間だった」。第1志望は筑波大体育専門学群。選手を支えるアナリストになりたいという。「コロナで練習も勉強も制限があって大変だったけど、受験の機会を例年より多くつくってもらえて助かった」と話した。(鎌田悠、阿部朋美、花房吾早子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
延期に揺れる晴海フラッグ 売り主は補償も説明会も拒否
東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの選手村として使った後に分譲される東京・晴海のマンション群「晴海フラッグ」をめぐり、購入した人たちと売り主との間で溝が広がっている。大会延期で引き渡しも1年程度遅れる見通しだが、購入者によると、売り主側は「予見できなかった」として補償を拒否。購入者の一部は近く、賠償を求めて東京地裁に民事調停を申し立てる。 民事調停には約20人が参加する予定。購入者側の代理人の轟木博信弁護士によると、購入者には昨年6月下旬、引き渡しが1年程度遅れるとの通知が売り主に届いたという。購入者は当初、引き渡し延期に関する説明会の開催などを求めたが、売り主側は拒否。延期に伴ってかかる家賃分などの補償についても「五輪延期に伴う引き渡しの遅延は、法律上、補償が必要な場合に該当しない」と拒んでいるという。 轟木弁護士は「購入者は新しい生活に備え、準備を始めていた。現実に多大な影響が生じる以上、相応の補償がなされるべきで、一方的に延期を受け入れるよう求める対応はおかしい」と主張している。 晴海フラッグの広報を担当する三井不動産広報部は「必要な情報を随時お伝えし、対応させていただいている。全体での説明会は予定しておりませんが、お客様にあわせてご説明する場を設け、対応しております」とし、今後の補償については「お客様との個別の契約内容に関わる話ですので、回答を差し控えます」とした。 入居は今も楽しみだが… 「2024年に延期も」「森会長、再延期は『不可能』」――。晴海フラッグを購入した都内の50代男性は五輪を巡るニュースを見るたび、ため息が出る。「また延期になったら入居時期はどうなるのかと、どうしても考えてしまう」 目の前に遮るものがない景色が… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上皇さまも3度訪問、志摩マリンランドが休止 老朽化で
水族館「志摩マリンランド」(三重県志摩市)が、3月いっぱいで営業を休止することになった。ユーモラスな表情で人気があるマンボウの飼育で知られ、昨年には開業50周年の節目を迎えたが、施設の老朽化には勝てなかった。 運営会社の近鉄レジャーサービス(同市)から、29日午前に連絡を受けた橋爪政吉市長は「子どものころは親に連れられ、親になってからは子どもを連れ、延べ100回以上は足を運んだ。ショックが大きく、心に突き刺さる」と話した。鈴木英敬知事も報道陣の取材に、「私自身、子どもを連れて何度も行った。三重県にとって重要な場所で残念だ」と語った。 館内では、ワシントン条約で国… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ感染者への封筒、葬儀業者の広告 大阪市が陳謝
大阪市が新型コロナウイルスの感染者らに自宅待機時の注意事項などを書いた書類を送る際、葬儀業者の広告が印刷された封筒を使っていたことが29日、分かった。市保健所の担当者は「軽率だった。受け取った方の気持ちを考えると大変申し訳ない」としている。 市によると、収入確保のために2006年度から市の封筒に広告を掲載するようになった。市内の葬儀業者から60万部の申し込みがあり、掲載基準を満たしていたため、昨年6月から裏面に同社広告を印刷した封筒を各部署で利用し始めたという。 市によると今月17日、この封筒で書類が届いた濃厚接触者から苦情が寄せられた。送付元の保健福祉センターは「広告の中身を意識していなかった」と説明している。22日にも別の感染者から連絡があり、「すごくつらい思いをした」と伝えられたという。 市保健所は感染者や濃厚接触者… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ある日ガマが鉱山に 遺骨混じりの土を辺野古工事に?
日米で20万人以上が亡くなった76年前の沖縄戦。その犠牲者の遺骨が眠る土が、沖縄県名護市辺野古の海で進む米軍基地建設の埋め立て工事で使われるかもしれない。そうした懸念が、遺骨収集に長年かかわる人や遺族に広がっている。何が起きているのか。 沖縄ではいまも、年間20~100柱の遺骨が厚生労働省の事業やボランティアの手によって収集されている。その現場のほとんどは、3カ月に及ぶ地上戦の末、日本兵と民間人が混在して米軍に追いつめられた最後の激戦地、沖縄本島南部だ。 40年近くボランティアとしてかかわる市民団体「ガマフヤー」の具志堅隆松(ぐしけんたかまつ)さん(66)は、本島南部を中心に森や林を歩き、兵士や住民が避難していたとみられるガマ(自然洞窟)を見つけては、熊手を使って土を掘っている。 昨年9月からは、糸満市米須の雑木林で手つかずのガマが見つかり、通っていた。地中からは砲弾の破片やさびたノコギリの刃のほか、歯がついたままのあごの骨が見つかった。警察に連絡し、戦時中のものの可能性が高いことを確認した後、県に引き渡した。 異変は11月初旬に起きた。熊手をもっていつも通り現場を訪れると、雑木林の大半が、土がむき出しの更地に変わっていた。「鉱山」。採石場になったことを示す看板が立っていた。 遺骨が見つかり、なお収集を続けている現場に突然、重機が入る経験はこれまでにない。具志堅さんの脳裏に浮かんだのは「辺野古の海に使うのか」という疑念だった。 昨年4月、防衛省は、辺野古の… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「学長はあまり兼業しない」旭川医大巡り国立大学協会長
国立大学協会の永田恭介会長(筑波大学長)は29日にあった総会後の記者会見で、旭川医科大(北海道旭川市)の吉田晃敏学長が滝川市立病院(同滝川市)と「医療情報アドバイザー」の契約を結び、月額40万円の報酬を得ていたことについて、「一般的に学長はあまり兼業はしていない」と述べた。 病院長の解任問題についての見解を質問された永田会長は、「学長の言い分も聞いて、これから判断したいと思う」と話した。そのうえで自ら兼業問題を取り上げ、「たぶん、一応プロセスはちゃんとしていたと思うが、一般的に学長はあまり兼業はしていないと思う。仮に兼業をする場合、相当に学内で審査を受けてやっていると思う」と語った。 また、筑波大では外部の有識者も参加する選考会議が病院長の選任や解任をしていると紹介。「旭川医科大の学則を見ないとわからないが、我々の大学では、(役員会が病院長を解任することは)ありえないことだ」と話した。(編集委員・増谷文生) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル