北陸や東北など日本海側は10日も記録的な大雪に見舞われた。 大雪で物流が滞り、各地は食品も品薄になった。 10日、富山市中心部のコンビニエンスストア。おにぎりとサンドイッチ、総菜、菓子パンの棚が空になり、棚には「ご迷惑をおかけしております」との貼り紙があった。男性店員によると、9日はまったく商品が入らず、10日未明にサンドイッチなどが入荷したがすぐに売り切れ。おにぎりは入荷のめどがまったく立たないという。 福井県内で約40店舗のスーパーを展開する「ハニー」(本部・福井市)によると、多くの店舗で食料品全般が品薄になっているという。福井県災害対策本部によると、一部の商業施設で従業員が出社できず、開店時間を遅らせた。 一方、同県あわら市は国道8号を走る車のドライバーらへの支援物資として、弁当300個、2リットルの水が入ったペットボトル300本を配っているという。 金沢市では除雪後の雪を集める場所が不足し、市が臨時の「排雪場」を3年ぶりに開設。市中心部の自宅前を除雪していた高齢の男性は、車の高さを超えて積まれた雪山を前に「連日雪かきをせざるを得ず、もう雪を寄せる場所がない」と嘆いた。(竹田和博、大西明梨、八百板一平、堀越理菜) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
記録的な大雪、なぜ起きた 識者「あと1カ月は…」
北陸地方を中心とした記録的な大雪はなぜ起きたのか。気象庁によると、原因の一つとみられるのは「日本海寒帯気団収束帯」(JPCZ)という現象だ。 冬型の気圧配置が強まり、中国大陸から強い寒気が流れ込む際、冷たい風が朝鮮半島の白頭山など標高の高い山脈にぶつかっていったん二つに分かれ、海上の水蒸気の供給を受けながら日本海上で合流することがある。帯状の雪雲になり、狭い範囲に入り込んでいく。 これがJPCZと呼ばれる現象で、これによる雪雲が今月7日から断続的に北陸地方に入りこみ、大雪につながったと考えられる。 防災科学技術研究所の上石勲・雪氷防災研究センター長(雪氷防災)は「JPCZが本州にぶつかる位置や曲がり方によって、大雪をもたらすことがある。山側に大雪をもたらすことが多いが、今回は風向きなどによって、沿岸部でも大雪が降ったのだろう」と話す。 今後の見通しについては、「あと1カ月ほどは降雪しやすい状態が続くと考えられる。次の雪に備えて早めに雪をどかしておく必要がある」と話す。「被害のあった地域では高齢化が進んでいることもあり、疲れている人も少なくないだろう。事故がないよう慎重に作業を進めてほしい」と呼びかける。(小川裕介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2度目の宣言 苦悩する渋谷・のんべい横丁の店主たち
昨春以来、二度目の緊急事態宣言下となった東京・渋谷駅ガード横の飲食街「のんべい横丁」。肩を寄せ合いながら飲み交わす狭小な店舗が売りだ。新型コロナウイルス感染症の感染拡大、営業の時短要請に店主たちは苦悩しながら常連客を迎えていた。 7日夜夕方から日付が変わるまで。昭和の香が残る横丁で生きる人々の姿を追った。(遠藤啓生) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
写真の少年は20歳になった 読み返す高倉健さんの手紙
宮城県気仙沼市の震災遺構・伝承館の一室。縦2メートル、横1・2メートルの写真がプリントされた壁掛けがある。 「水を運ぶ少年」。がれきの中を歩く男の子。両手に大きなペットボトルを持ち、口をぎゅっと結んでいる。10年前の東日本大震災後、市内で通信社のカメラマンが撮った。訪れた修学旅行生らが足を止め、いたいけな表情に見入る。 「改めて見てもびっくりするほど大きい写真ですね。当時を語り継ぎ、忘れないために使われるのなら」 「あなたの写真を台本に…」 展示された自分の姿を見て松本… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内で新たに6095人が感染 重症者は最多の852人
新型コロナウイルスの国内の感染者は10日、午後9時半現在で新たに6095人が確認された。死者は45人だった。厚生労働省によると、全国の重症者は9日時点で前日より25人多い852人となり、過去最多を更新した。 東京都は1494人で、4日ぶりに2千人を下回ったが、感染者数が少なくなる傾向にある日曜日としては初めて1千人を超え、過去最多となった。 年代別にみると、20代が403人と最も多く、30代が261人、40代が236人、50代が201人と続いた。10代以下も143人に上った。65歳以上の高齢者は182人だった。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO(エクモ))を使用」とする都基準の重症者数は過去最多だった前日より1人減って128人だった。 神奈川県によると、県内の即応可能病床の利用率は重症用94%、中等症用(軽症含む)85%。県は「新規感染者の入院受け入れの調整が困難になっており、27日ごろ患者数が病床数を超えそうだ」としている。 また、福島県と静岡県では、感染者数が過去最多を更新した。緊急事態宣言を出すよう政府に要請した大阪府は532人で5日連続で500人を超え、京都府は過去最多より1人少ない146人だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
寒波で電力需給逼迫、大手らが暖房以外の節電呼びかけ
年末から続く寒波で全国的に電力需給が逼迫(ひっぱく)していることを受け、大手電力10社でつくる電気事業連合会(電事連)は10日夜、沖縄を除く全国の家庭や企業などに対し、日常生活に支障のない範囲での節電への協力を呼びかけた。暖房はこれまで通り使い続けたうえで、照明やその他の電気機器の使用を控えるよう求めている。 沖縄電力を除く各地域の大手電力も同日、個別に節電協力の呼びかけを始めた。電事連によると、今回の呼びかけは法令に基づくものではなく、電力業界や事業者としての自主的な呼びかけだという。 電事連によると、年末以降、全国的に厳しい寒さが続いて電力需要が大幅に増えた。8日には、西日本を中心に全国7エリアで、最大需要が10年に1回程度と想定される規模を上回ったという。 停電を防ぐため、全国の電力需給の調整役である国の電力広域的運営推進機関は、大手電力間で電力を融通しあうよう求める指示を頻繁に出している。各社も発電所をフル稼働させている。 だが、古い火力発電所の故障が心配されており、火力発電の発電量の増加で燃料となる液化天然ガス(LNG)の在庫が不足するリスクも高まっている。3連休明けの12日は全国的に悪天候が見込まれ、電力需給がさらに悪化する可能性があることから、節電協力を急きょ呼びかけた。(桜井林太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
57歳男性が雪に埋もれ死亡、除雪作業中か 新潟・阿賀
10日午前11時20分ごろ、新潟県阿賀町鹿瀬で、会社員大江利光さん(57)が自宅前で雪に埋もれて倒れているのを大江さんの親族が見つけ、119番通報した。県警によると、大江さんは救急搬送されたが、約1時間後に死亡が確認された。窒息死という。 津川署によると、除雪作業中に屋根から転落したか、落雪に埋もれるなどした可能性があるという。親族が同日午前8時45分ごろ、大江さんに「除雪作業の手伝いに行く」と電話をかけたときは無事だったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
首都圏で中学入試始まる 駐車場開放「電車心配なので」
緊急事態宣言下の埼玉県で10日、首都圏では最も早い私立中学の一般入試が始まった。コロナ禍が続くなか、最寄り駅から受験校へ向かう人波や校門で激励する塾関係者の姿はなく、静かな受験風景に一変した。 例年、初日だけで6千人以上が受験するさいたま市見沼区の栄東中では、午前7時半ごろから、初めて駐車場として開放した校庭に、受験生を乗せた車が次々と入った。利用の事前予約は受け付け開始から約30分で300台分が満車になったという。神奈川県から来た父親(50)は「電車では感染も心配なので、車で送迎できるのはありがたい」という。都内の男子児童(12)は「うちの車なので安心できた。自分の力をきちんと出したい」と会場へ向かった。 今回は試験日も10日と12日の選択制に。会場も関連2校を含む計3校に分け、本校会場は午前9時と10時集合の2グループに分散させた。そのため本校の受験生は、前半約700人、後半約850人に抑えられた。例年、風物詩となっている最寄り駅のホームと改札口の混雑や、駅から学校に向かう長蛇の列もなかった。 受験生は入り口で検温し、廊下で手指を消毒してから教室へ。アクリルパネルで3方向を囲んだ机の上には「合格祈願!!」と書かれたペン型除菌スプレーが置かれていた。ある子は「コロナで気分が落ち込んでいたけど、ちょっと元気が出た」と笑顔を見せた。保護者への飲み物などの配布を今年は中止し、代わりに約8千本の除菌スプレーを準備したという。 保護者控室となった体育館は2階席も開放したが、感染を恐れて利用しない人もいて、まばらだった。ホテルで前泊してきた神奈川県の母親は「荷物もあるし、助かりました。受験生の保護者は感染に気をつけているのでカフェより安心です」という。 2月1日から始まる東京、神奈川の私立中入試に先立って受ける受験生も多い。都内から娘と来た父親は「もし感染しても、今日なら第1志望の2月の入試まで14日以上ある。ここは得点開示もあるし、1月はここ以外は受けません」と語る。 栄東中の10日と12日を合わせた志願者は6013人で、昨年比で約200人減にとどまった。田中淳子校長は「感染を恐れて1人当たりの受験校数が減ると聞いていたが、例年並みの受験者数だった。昨春からいち早く双方向のオンライン授業を始め、早い段階から入試の感染予防策を発表してきた効果だと思う。とにかく安全に受験を終えられることを祈りたい」と話した。体調不良者も例年同様に数人しかいなかった。感染者や濃厚接触者には、1月29日に追試を行う。(宮坂麻子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
乳児の脳に見つけた分厚い血腫 家庭という密室に迫る
「たばこの火を押しつけられた痕だ」。法医解剖医・高瀬泉は直感した。 十数年前、高瀬が滋賀医科大の助教だったとき、児童相談所から鑑定依頼があったケースだ。写真に写る女児は児相が一時保護した3歳。左ひじに赤いただれがあった。 児相の説明では、女児は「お母さんにたばこを押しつけられた」と打ち明けた。だが、シングルマザーの母親は「病院で『とびひ』と言われた」と話したという。虐待かどうか、判断に困った児相は高瀬に助けを求めた。 とびひが原因でないことは明らかだった。高瀬は、高温の物体が皮膚に触れたやけどと判断した。ただ、左ひじ以外には虐待を疑わせる傷は見られなかった。 虐待する親は、子どものころ自分自身が虐待被害者だった場合もある。つい手が出てしまったのか。 うその説明をした母親の境遇も気がかりだった。高瀬は慎重に判断し、「継続的な見守りが必要」との意見を添えて児相に鑑定書を提出した。 高瀬には、虐待が疑われる子どもの傷の鑑定依頼が、年に20件ほど来る。 子どもの傷を直接見るとき、高瀬は普段着で子どもと向き合い、けがをした経緯を必要以上に聞かない。子どもの心を傷つける「二次被害」を避けるためだ。子どものしぐさや表情を見ながら、言葉にできない不安や苦しみをくみ取っていく。 小さな命が失われる事態を防ぐため、法医学の専門性を現場でも生かせないか――。高瀬は講演を通じて、児童虐待を見逃さないために必要な知見を臨床医や児相、警察などに広めようとしている。 特に力を入れているのが、無罪判決が相次いだ子どもの「揺さぶり死」の問題だ。 法廷に映し出されたCT画像 生後5カ月の男児を「揺さぶり… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京で新たに1494人が感染 4日ぶりに1千人台
東京都は10日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1494人確認したと発表した。9日まで3日連続で2千人を上回っていたが、4日ぶりに1千人台となった。 感染者1494人を年代別にみると、20代が403人と最も多く、30代が261人、40代が236人、50代が201人と続いた。65歳以上の高齢者は182人だった。 「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO(エクモ))を使用」とする都基準の重症者数は過去最多だった前日より1人減って128人だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル