東京都渋谷区笹塚1丁目の甲州街道で4日夜、横断歩道上の歩行者6人がタクシーにはねられて死傷した事故で、タクシーを運転していた相沢平次運転手(73)=世田谷区新町1丁目=が事故前、くも膜下出血を起こしていた疑いがあることが5日、捜査関係者への取材でわかった。ドライブレコーダーにうつむいたり体を揺らしたりする姿や、蛇行運転をする様子が記録されていたという。 現場は京王線笹塚駅近くの片側4車線の直線道路。代々木署によると、立体交差の高架部分を下りたタクシーが横断歩道上の歩行者をはね、約200メートル走り続けた。タクシー側の信号が赤だった可能性が高いという。相沢運転手は現在入院治療中で、署は回復後に自動車運転死傷処罰法違反の疑いで事情を聴く方針。事故の直後は「高血圧の薬を飲んでいた」などと話していたという。 この事故で、タクシーにはねられた渋谷区笹塚3丁目のアルバイト佐藤優子さん(49)が死亡した。けがをした5人は小学3年生の男児(9)と40代の母親ら4人が脳挫傷や骨盤骨折などの重傷、別の1人が顔面打撲だった。命に別条はないという。 健康悪化の事故、5年で2.7倍に 国土交通省によると、トラックやバス、タクシーの運転中、健康状態の悪化による事故が起きたり、運転中断となったりした件数は、2018年に363件(事業者からの報告による)。13年の135件から5年で約2・7倍に増えた。 ただ、このうち心疾患や脳疾患… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
進路相談・マナー指導…コロナ禍、学校で企業人材採用へ
コロナ禍の影響を受けた企業の雇用を支援するため、文部科学省は1月から、学校で企業の人材を受け入れる仕組みを始める。「学校雇用シェアリンク」と題したサイトを同省のホームページに設け、企業側の人材情報と学校側の求人情報を登録してもらい、採用につなげたい考えだ。 仕事内容として想定しているのは、高校生の進路相談や面接の練習などのキャリアアドバイザー▽英語授業のアシスタント▽授業の補助や補習の指導をする学習指導員▽学校での電話や来客対応、感染症対策を行う補助員▽部活動の指導員▽ビジネスマナーを指導する講師――などだ。 文科省は今月中旬にサイトを開設し、教委や私立学校、経済団体などに周知する。職種や教員免許の有無などの条件は設けておらず、実際の選考などは、企業側と学校側が直接行う。早ければ4月から採用が始まると期待する。契約の形は、出向や人事交流、兼業など幅広くし、感染症対策などで増えた教員の負担軽減にもつなげたい考えだ。 萩生田光一文科相は12月下旬の閣議後会見で、新型コロナの影響で業績が落ち込む航空会社の客室乗務員や就職難の学生について、学校現場で受け入れる考えを示していた。(伊藤和行) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
原発PR看板、伝承館で展示へ 福島県双葉町が要望
東京電力福島第一原発事故の前、地元の福島県双葉町に掲げられていた「原子力明るい未来のエネルギー」の標語の看板が、県の「東日本大震災・原子力災害伝承館」(同町)に展示されることが決まった。事故後、原発推進の負の遺産として注目され、町が展示を求めていた。 看板はかつて、町の中心部の道路をまたぐように掲げられていた。事故後に老朽化のため解体され、90センチ四方の文字パネルが県立博物館(同県会津若松市)に保管されていた。町が看板の伝承館への設置を要望し、展示物の選定に向けた委員会でも有識者から展示すべきだとの声が上がっていた。 伝承館は昨年9月20日に開館したが、看板は全長16メートルという大きさを理由に、写真の展示にとどまっていた。県は展示方法を検討し、実物の文字パネルを新たにつくる土台に設置することを決めた。公開時期は未定。 小学6年の時にこの標語を考案した同町の自営業大沼勇治さん(44)=茨城県古河市に避難中=は「設置が決まったことは素直にうれしい」とする一方、「伝承館の展示は復興に重点が置かれているが、残すべきは失敗の反省と教訓だと思う。今回の設置をきっかけに展示全体の見直しを検討してほしい」と求めた。(小手川太朗、三浦英之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「政治のしわ寄せ官僚に」帰宅は朝4時、悪循環の霞が関
新型コロナウイルス対応も相まって、国家公務員たちの働き方が問題になっている。中央省庁などで過酷な長時間労働が続くなか、政策立案の担い手たちの流出も深刻化。政府は省庁の勤務状況の実態調査に乗り出すなど、改めて対策に乗り出す構えだ。 午前3時に仕事を終え、タクシーで1時間ほどかけて自宅へ。シャワーを浴びて、うとうとすること2~3時間。電車に揺られて霞が関の職場に戻ると、男性職員たちは椅子を並べて眠りこけていた――。 キャリア官僚の30代の女性は、国会開会中などの繁忙期の勤務実態を取材に語った。「国民に『働き方改革』を求める国家公務員が、最も『ブラック』な働き方を強いられている」と話す。 与野党の対立 「官僚が尻ぬぐい」 担当課に届くメールは1日500通ほど。10年前から2倍以上になった。国会議員が政策課題ごとに設けているプロジェクトチームで政策説明をするための準備作業に追われる日々が続く。 国会開会中は議員から質問通告が届くのを待つ。議員に自ら面会を求めて内容を聞き出すこともある。答弁を控えた翌朝の「大臣レク」に間に合わせるため、深夜の資料づくりを余儀なくされる。 政府のコロナ対策本部が立ち上がると、女性の職場でも職員が本部に派遣され、留守を預かる側と双方に負担がのしかかった。コロナの前から長時間労働が原因で健康を害する若手は増えていた実感はあるが、パンク状態に陥りつつあるという。女性は「慢性的な人手不足。国民のために政策をつくる仕事にもう少し、専念させてほしい」と嘆いた。 政権の不祥事とそれに伴う与野… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
人口上回るかかし 量産の夫婦、やりすぎてあわや通報?
広島市の山あいの集落に、人口より多い約120体のかかしがいます。記者が現地を訪ねると、かかしだけにとどまらない盛り上がりがありました。 ◇ 広島市中心部から車で約1時間。車同士がすれ違うのもやっとの長い一本道を抜けると、山あいの集落にたどり着いた。 拡大する広場でくつろぐかかしたち=2020年11月29日午前11時57分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 あちこちに人影が見える。国道沿いのガードレールに手を掛けて、集落を見つめる親子連れ。橋の上で釣りざおを手にたたずむカップル……。近づいてよく見ると、ピクリとも動かない。すべて、かかしだ。 広島市佐伯区湯来町の上多田地区。人口約90人。65歳以上の高齢者が9割を占めるというこの地区に、人口より多い約120体の「リアルすぎる」かかしたちがいる。作っているのは一組の夫婦だと聞いて、制作現場を訪ねた。 「リアルかかしの里山」と書かれた看板に従い、たどり着いた広場には10体ほどのかかしがいた。 拡大する集落を見つめる親子のかかし=2020年11月29日午後0時8分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 すぐそばにある木造2階建ての家はさらに圧巻だ。軒先から屋根の上まで50体余りがぎっしり。あっけにとられて眺めていると、広場で竹馬を楽しむかかしの横で、1体が動いた! ……と思ったら人だった。 拡大するかかしを作った森本昌利さん(右端)、衣江さん(左から2「人」目)とかかしたち=2020年11月29日午前10時51分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 この人こそ、森本昌利さん(68)。妻の衣江さん(65)と2人で2011年7月からかかしを作り続けているという。 家は衣江さんの生家。衣江さんの父沢本育磨さんが一人で暮らしていたが、2004年に亡くなった。七回忌を終え、遺品を整理していたとき、昌利さんが思いついた。「近所の人を驚かせてみよう」 拡大する広場にいるかかしたち=2020年12月22日午後0時41分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 育磨さんが残した服や杖を使ってかかしを作り、家の前に置いてみた。「面白い」「もっと増やして」。近所の人たちも衣類の整理を始め、花嫁衣装や礼服を段ボール箱に入れて持ってきてくれた。 かかし作りは夫婦の共同作業だ。ホームセンターで買った木材で昌利さんが骨組みを作り、顔の下絵を描く。顔を縫うのは衣江さんの仕事だ。運送業者が捨てるはずの梱包(こんぽう)用ラップを持ってきてくれて、かかしの足に巻き付ける。指は動くようにワイヤを使う。ポーズも1体1体変えるなど、細部までこだわり満載だ。多いときで1週間に1体のペースで作り、160体を超えたことも。 拡大するお笑い芸人アンタッチャブルの山崎弘也さんのかかし=2020年11月29日午前10時54分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 テレビでも紹介され、評判は県外にも広まった。宅配便で服が届き、鳥取県でかかしを作っている人たちがバスで視察に訪れた。 「リアルすぎる」「なんじゃこりゃああああ」。家の前に置いたノートには、訪れた人たちがコメントを寄せる。夫婦で一つ一つ返事を書く。「宝物」だというノートは現在6冊目。 拡大する橋の上で釣りを楽しむかかしたち=2020年11月29日午前11時58分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 時にハプニングも 「人が集まり、子供たちの楽しそうな声を聞くのはうれしい」。衣江さんは目を細める。 あまりにリアルすぎるかかしは、しばしばハプニングも起こしてきた。 台風の翌日、強風に耐えきれず倒れていたかかしを近所の人が見つけて、「人が死んでる!」と通報しそうになったことも。集落に出没するサルたちも、かかしが登場し始めた頃は顔をのぞき込み、不思議そうにしていたという。「夜見ると自分でもびっくりする。ちょっとリアルに作りすぎた」と昌利さん。本人も驚くのなら無理はない。 拡大する泥棒(右)を捕まえる「バカ殿」姿の志村けんさんのかかし=2020年11月29日午前10時52分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 最新作は昨年3月に亡くなった志村けんさん。2階の窓から侵入しようとする泥棒を「バカ殿」姿で屋根の上で捕まえている設定だ。今は歌舞伎俳優の尾上松也さんを作っているという。 拡大する休憩所の修理をするかかし=2020年11月29日午前11時57分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 「最初は1年ほどで終わろうと思ったが、気づいたらここまで続いていた。年をとってからの思い出づくり。細々と続けていきたい」と昌利さんは言う。 ◇ 拡大するくもで交流広場などをつくった大田昭三さん(右から2人目)と佐古和好さん(右端)=2020年12月22日午後3時3分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 今、この地区を盛り上げているのは、かかしだけではない。 「ここに来る人はかかしを見てすぐに帰っていた」。上多田地区内の集落の一つ、雲出(くもで)集落出身の大田昭三さん(71)は振り返る。 「生まれ育った場所を荒廃させたくない」。17年、同級生の佐古和好さん(71)とともに「くもでを愛し守る会」を立ち上げた。バーベキュー場や釣り堀を手作りし、「くもで交流広場」をオープンさせた。森本さん夫妻に作ってもらったかかし3体が広場で遊ぶ子どもたちを見守る。 18年には古民家など4軒で民泊も始めた。大田さんによると、昨年は約3千人が広場を訪れたといい、かかしに次ぐ新たな魅力となっている。 拡大する上多田に移住してきた佐藤亮太さんと英美さん=2020年12月1日午後1時59分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 「辺鄙(へんぴ)なところでも、やりようによってはお客さんが来てくれる。地域の人も来てくれる人も喜んでくれて、自分たちもうれしい」と大田さんは喜ぶ。「上多田で仕事ができて、生活できるようになればいい」と夢を膨らませる。 ◇ 拡大するノートに書かれたリクエストに応えて作った「ブルゾンちえみ withB」のかかし=2020年12月22日午後0時40分、広島市佐伯区、三宅梨紗子撮影 上多田地区には2015年、15年ぶりの「リアル子供」が生まれた。地区の町内会連合会会長を務める佐藤亮太さん(35)と英美さん(33)の長女だ。 2人は東日本大震災後の11年9月、福島県から広島市中区に移り住み、14年4月、上多田の空き家に入居した。震災をきっかけに、食べるものを自分で作り、自然と共に生きたいと考えるようになったという。 亮太さんは言う。「かかしはこの地区の欠かせない資源だけど、エネルギーあふれる『人』もたくさんいる。ぜひ会いに来てほしい」(三宅梨紗子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都、新たに1278人感染 過去2番目の多さ
東京都は5日、新型コロナウイルスの感染者を新たに1278人確認したと発表した。昨年12月31日の1337人に続き、過去2番目に多い。「人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO)を使用」とする都基準の重症者数は前日より3人多い111人で、過去最多を更新した。 感染者1278人を年代別で見ると、20代が356人で最多。30代が256人、40代が205人、50代が163人と続いた。65歳以上の高齢者は158人だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
7~8日、日本海側で大雪に警戒 暴風雪となる恐れも
急速に発達する低気圧の影響で、北日本から西日本の日本海側を中心に7~8日、大荒れの天候が予想されている。気象庁によると、大雪と合わせて非常に強い風も予想され、暴風雪となる恐れがある。同庁は、猛吹雪や大雪による交通障害などに警戒を呼びかけている。 低気圧が発達しながら日本海から北日本へ進み、9日にかけて強い冬型の気圧配置となる見込み。7日に予想される最大風速は、東北と北陸25~29メートル、北海道と近畿、中国、四国、九州北部20~24メートルなど。 7日正午からの24時間降雪量の予想は山沿いや山地の多いところで、新潟県70~100センチ、富山県と石川県、福井県60~80センチ。他の地方でも東北と近畿60~80センチ、東海50~70センチ、中国40~60センチ、北海道30~50センチ、四国と九州北部10~20センチと予想されている。(山岸玲) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナで気づいた「はじめての日常」 朝鮮中高が展示会
コロナ禍で文化祭などの発表の場を失った中高生の部活動は数知れない。その一つ、在日コリアンの生徒が通う東京朝鮮中高級学校(東京都北区)の美術部が、1年間の集大成となる部展を11日まで都内で開いている。テーマは「はじめての日常」だ。政府が検討する緊急事態宣言の内容が見通せない中、「いまやれることをやるしかない」と4日夕から展示を始めた。 会場の東京芸術劇場(豊島区)には、中1~高3の部員9人と外部アーティスト約20人の絵画や造形作品が並ぶ。 高1の高(コウ)翠蓮(チリョン)さん(16)の作品「emoticons」は、マスクの下に隠れた人々の思いを顔のアイコンで表現した。作品の説明文にはこう書いた。 マスクの着用が必須になっている社会では、マスクの下の真の表情を見れない。相手が何を思っているか分からず心の距離まで広がっていく。 中1の朴タソミさん(13)はパネル展示した散文「Ooh Ahh Eats」で、コロナ禍で宅配サービスの需要が増した未来の世界について書いた。 205×年 最近ではOoh Ahh Eatsという言葉すら聞かなくなった/なぜならあるのが当たり前になったからだ/それに私はもう、この文章を書く必要性すら感じなくなった/なぜなら全ての事を私以外がやってくれるからだ 高3の河(ハ)慶恵(キョンヘ)さん(18)の「コロナオール」は市販薬を模した作品だ。昨春にマスクが買い占められた記憶から「もし偽のコロナ特効薬ができたら」と考えて作った。 文化祭・美術展が中止 1年の集大成 「コロナ」を直接的に表現する… 【1/25まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
外出減ったから?交通事故死、68年ぶりの少なさ 新潟
昨年、新潟県内の交通事故による死者数が64人(前年比31%減)にとどまり、68年ぶりに70人を下回った。事故件数も3076件(同12%減)で、今と同じ統計となった1960年以降で最少。県警交通企画課は、コロナ禍が影響した可能性があるとみている。 県警が4日発表した。交通事故による死者数は、発生時間帯別では、昼間が40人(同13%減)だったのに対し、夜間は24人(同49%減)と半減。夜間の少なさが目立った。同課は、夜の外出減が影響した可能性があるとみている。年代別では、65歳以上が最も多いものの、41人(同39%減)にとどまった。 県内の交通事故死者数は、1972年の444人をピークに減少傾向となり、一昨年は93人だった。(緑川夏生) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
渋谷のタクシー暴走、死亡は49歳女性 男児と母が重傷
東京都渋谷区笹塚1丁目の甲州街道で4日、横断歩道上の歩行者6人がタクシーにはねられて死傷した事故で、警視庁は5日、死亡したのは同区笹塚3丁目のアルバイト佐藤優子さん(49)と判明したと発表した。けがをしたのは小学3年生の男児(9)と40代の母親、20~40代の男女3人の5人で、少なくとも男児と母親が重傷だという。 タクシーを運転していたのは東京都世田谷区新町1丁目の相沢平次運転手(73)で入院しており、回復後に自動車運転処罰法違反の疑いで調べる。 現場は京王線笹塚駅近くの片側4車線の直線道路。代々木署によると、立体交差の高架部分を下りたタクシーが横断歩道上の歩行者をはね、ボンネットに被害者の1人を乗せたまま走行を続けた。タクシー側の信号が赤だった可能性が高く、署は相沢運転手の意識がはっきりしていなかったとみて調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル