佐賀県警は22日、杉内由美子本部長(51)が24日付で警察庁長官官房付となる人事異動を発表した。警務課は理由について、「体調不良で、業務に支障が出ていた」と説明した。 杉内本部長は2019年8月、九州で初めての女性本部長として就任した。 19年10月に福岡県太宰府市で起きた女性暴行死事件で、死亡した女性の遺族が事件発覚前、佐賀県警鳥栖署へ何度も相談しながら事件化されなかったことが判明。遺族が県警の対応を批判するなか、杉内本部長は今年1月29日の定例会見で初めて報道陣の質問に対応。「ただちに(被害女性に)危害が及ぶ可能性があるとは認められなかった」と、事件化しなかったことについて県警の従来の見解を繰り返した。 佐賀県警が25日に予定していた定例会見には、後任の松下徹警視長(50)=警察庁長官官房付=が出席し、杉内本部長の離任会見は開かれない見通し。(大村久) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
エクモ治療、「30秒」が勝負のわけ 特訓重ねる現場
「今回のコロナ禍のような事態は予想していた。エクモはチーム治療。マンパワーも重要な要素になる」 福岡大学病院(福岡市城南区)のECMOセンター長で医学部救命救急医学講座の石倉宏恭主任教授(62)はそう話す。 同病院がエクモ導入に動き出したのは、2009年の新型インフルエンザ流行がきっかけだった。当時も全国の医療機関にエクモが導入されていたが、扱える人材は不足していた。将来の新型ウイルスの大流行に備えて、翌年から先進地のスウェーデンへ星野耕大・副センター長(36)らを派遣し、技術の習熟に努めてきた。 年間10人ほどの患者を受け入れてきたが、コロナの感染拡大でエクモの重要性が増した。救命救急センターの医師や看護師を中心に昨年7月、最大5人の患者を受け入れられるエクモセンターを開設。重症者の治療に特化したセンターは、沖縄を除く大阪以西では唯一で、これまで34人の重症患者を受け入れて20人が回復し、19日現在で4人が入院している。 治療水準の高さを示すのが、血液を送る管の交換だ。血液が固まって血栓ができると、装置を止めて管を交換しなければならない。患者の弱った肺に頼らざるを得ない一刻を争う状況の中で速さと正確さが求められる。1秒でも短くなるようスタッフは日々トレーニングを重ね、交換時間は30秒を切るという。(川田惇史、小林太一) 福岡大学病院ECMOセンター長「患者1人に最低5人。マンパワー重要」 新型コロナウイルス患者の命を守る「最後の砦(とりで)」とされるECMO(エクモ)(体外式膜型人工肺)による治療で全国有数の実績がある、福岡大学病院(福岡市城南区)ECMOセンターの石倉宏恭・センター長(62)に現状と課題を聞いた。 ――センターを開設した… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「裁判所は生きていた」生活保護基準で勝訴、原告側喜ぶ
国が引き下げた生活保護基準をめぐり、大阪地裁が22日、生活保護費を減額した決定を取り消す判決を言い渡した。原告側は「裁判所は生きていた」と喜びを語った。 「勝訴」「保護費引き下げの違法性を認める」 判決の言い渡し直後、法廷から大阪地裁前に飛び出した弁護士がそう書いた紙を掲げると、詰めかけた支援者らからは大きな歓声と拍手がわき起こった。 周囲とハイタッチをして喜んだ支援者の女性は、涙を流しながら他の支援者に電話で報告。報道陣に「他の仲間に会いたい。みんなを抱きしめたいです」と喜びを語った。 午後3時半過ぎから大阪市内であった会見では、弁護団副団長の小久保哲郎弁護士が開口一番、「みなさん、勝ちました!」と支援者を前に手を突き上げた。小久保弁護士は「本当に長い闘いでしたけど、裁判所は生きていたと思えた。本当にうれしい判決でした」と笑顔を見せた。(遠藤隆史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名古屋の繁華街で油?が流出 500メートル通行止めに
22日午前9時45分ごろ、名古屋市中区栄3丁目で、「灯油のようなものが道路に漏れている」と近隣住民から119番通報があった。市消防局によると、プリンセス大通りの約500メートル区間で、灯油か軽油のようなものが帯状に漏れていたという。プリンセス大通りは長いところで約2時間にわたって通行止めになった。けが人はいないという。現場は名古屋市中心部の繁華街。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「新人専用」日本酒、今年も販売 前回は2週間で完売
「鳥海山」の銘柄で知られる天寿酒造(秋田県由利本荘市矢島町城内)は、先が見えないコロナ下でたくましく生きる新社会人や新入社員にエールを送ろうと、「2021新人専用日本酒 新人」を2月22日から限定販売する。味もデザインも新人をイメージしてつくった。 原料米は県産の「ぎんさん」の新米。透明感とさわやかさが感じられる品種という。自然の花から分離した「なでしこの花酵母」を使い、華やかな香りとフレッシュな味わいの純米吟醸酒に仕上げた。 造り手は県内の現役山内(さんない)杜氏(とうじ)の中で一番若い一関陽介さん(38)を中心とした若手蔵人たち。一関さんは昨秋、県清酒品評会の吟醸酒の部で最高賞を受けた。 デザインにもこだわった。全体を何色にも染まっていない白で仕上げ、外ラベルで名刺、内ラベルで柔道の白帯を表した。酒瓶を包んでいるのは、オリジナルの「新人新聞」。「乾杯の際にお猪口(ちょこ)同士をぶつけない(グラスと異なりこぼす可能性が高いため)」「違う種類・銘柄の日本酒を注ぐときは必ず相手が飲みほしてから」などの日本酒の注ぎ方・マナーや、社会人としての言葉遣いチェックなど、新人に役立つ情報をまとめている。 「新人」発売は昨年に続き2回目。昨年の原料米は県産の「めんこいな」だったが、今年は「ぎんさん」に変えた。昨年は1千本造って2週間で売り切れたので、今年は3千本に増やした。720ミリリットル入りで税込み2千円。天寿酒造のオンラインショップや県内外の酒販店で購入できる。(増田洋一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
忍者もマスク姿、歩き方指導 2月22日はニンニンニン
「ニン、ニン、ニン」の語呂合わせで、2月22日は忍者の日。前日の21日、青森大の忍者部が市内で子どもたちに忍者教室を開いた。 参加したのは幼稚園児と小学生計15人。子どもたちは部員たちによる忍者ショーを観覧し、ジャンプ力をつける体操や忍者の歩き方を教わった後、模擬刀などを使って部員たちと忍者ショーを披露した。 忍者教室の開催は今年初めて。新型コロナ感染拡大防止のため、従来より参加人数を減らし、忍者ショーをお披露目するとき以外はマスクを着用した。部員たちは「苦しくなったらマスクを外して、いったんポケットに入れてね」と子どもたちを気遣っていた。 部の顧問を務める清川繁人・青森大教授は「子どもたちが忍者に関心を持つきっかけになれば。コロナ対策を徹底しながら今後も開いていきたい」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
生活保護費の減額決定、取り消す判決 大阪地裁
国が2013年、生活保護基準を引き下げたのは生存権を保障した憲法25条に反するなどとして、大阪府内の受給者ら約40人が、生活保護費を減額した決定の取り消しなどを求めた訴訟の判決が22日、大阪地裁であった。森鍵一(もりかぎはじめ)裁判長は受給者の請求を認め、決定を取り消す判決を言い渡した。 生活保護基準は、保護を受ける条件を定めた生活保護法に基づいて決められる。就学援助や住民税非課税などの他の制度の支給対象の指標にもなっている。引き下げの正当性が否定されれば、国の政策に影響を与える可能性がある。 原告側弁護団によると、同様の訴訟は全国29地・高裁(原告約900人)で争われ、同様の訴訟では全国2例目の判決。昨年6月の名古屋地裁判決は、受給者側の請求を退けていた。 生活保護費をめぐっては国が1… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「オラたち忘れられるべ」 残酷な構図、寄り添い映画に
映画監督の中村真夕さんが福島の取材を始めたきっかけは、全町避難の町に残る男性の存在だった。「震災10年が終わったらオラたちは忘れられるべ」。レンズを通して見たものとは。 ――東日本大震災による東京電力福島第一原発事故で、避難指示区域に残った住民の姿を通し、被害の甚大さを訴えた映画「ナオトひとりっきり」(2015年公開)を制作、今も続編の取材を続けています。端緒を教えて下さい。 なかむら・まゆ 東京、京都で育つ。米コロンビア大学大学院、ニューヨーク大学大学院修了。 大震災のドキュメンタリー番組づくりにかかわっていて、東北の被災地を何度も訪ねていました。「次は福島を」と思っていた矢先、原発から12キロの富岡町に一人残って動物の世話をしているという松村直登さん(61)が外国メディアに取り上げられていた。それが始まりです。 国内メディアはほとんど報じていないので、テレビ局に「こんな人がいます」と企画を持ち込んだところ、「そんな危ないところに行かせるわけにはいかない。責任を取れない」と。だったら、自分一人で行こうとなりました。 ――自身の健康被害を心配しませんでしたか。 最初はかなり心配しましたし、放射能について勉強もしました。原発問題を撮り続けている女性監督に話を聞きにも行っています。周りから心配されましたが、最後は「覚悟して行くしかない」と。 初めて訪ねたのは13年夏でした。松村さんに聞いてみると、国内メディアもすでに何人も取材にきていました。ただ、意欲的に取材して帰るのに記事にならなかったそうです。だから、当初は「どうせ出ねえべ」と私にも懐疑的でした。 自分はフリーの映画監督で、映画館での上映を前提にしていると話しました。心を開いてくれたのは2、3カ月後でしょうか。 ――松村さんは自宅になぜ残ったのでしょう。 初期の頃、それを毎回尋ね続け… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
民家火災で1人行方不明、4人が重軽傷 兵庫・明石
22日午前5時10分ごろ、兵庫県明石市大久保町松陰の民家が燃えている、と近くの住民男性から119番通報があった。 明石市消防局によると、この家は大人4人と子ども2人の計6人暮らし。60代の女性の行方がわかっていない。また30代の男性が重傷。60代の男性と40代の女性、5歳の男児の計3人がやけどを負うなどしたという。 22日午前8時現在、火はほぼ消し止められたという。現場はJR大久保駅から東約1キロの住宅街。 現場近くに住む消防団員の男性(50)は午前5時すぎ、消防車のけたたましいサイレンの音で火災に気づいた。外に出ると、すでに現場の民家から真っ赤な炎が屋根より高く上がっていたという。重傷とみられる男性について「一緒に酒を飲んだり、祭りで会ったりもする間柄。小さい子どもが2人いる。どうか無事でいてほしい」と心配そうに話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
氷、おしぼり業者も悲鳴 飲食周辺「支援金格差」に不満
新型コロナウイルス対策としての営業時間短縮で、影響を受けているのは飲食店だけではない。製氷やおしぼり、卸売業者などの取引業者も売り上げが激減し、廃業や業種転換を探る動きも出ている。 東京・渋谷の繁華街近く。「冨士氷室(ひょうしつ)」では、パーカにジャンパーを重ね着したスタッフ3人が、ひと抱えもある氷の塊を機械で砕き、袋に詰めていた。ウイスキーを飲むときなどに使う不純物の少ない透明な氷。取引先はバーやスナックなど1千店超にのぼる。 だが、コロナで最初の緊急事態宣言が出された昨春、取引先が相次いで休業し、売り上げは前年の3割以下に落ち込んだ。秋にはいったん持ち直したものの、年が明けて再び緊急事態宣言が出され、飲食店は午後8時で店を閉めるように求められた。1月の売り上げは、再び3分の1ほどに落ち込んだ。 なのに飲食店ばかりに支援策が… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル