ツイッターに「殺してくれませんか」という趣旨の投稿をした女性(20)の依頼に応じ、刺殺しようとしたとして、愛知県警は20日、住所不定、無職秋山雄哉容疑者(31)を嘱託殺人未遂の疑いで逮捕し、発表した。「殺すつもりはなかった」と殺意を否認しているという。 捜査1課によると、秋山容疑者はツイッターを通じて自らの殺害を依頼してきた女性と知り合い、昨年11月21日深夜、名古屋市北区名城1丁目の公園で、女性の腹部に包丁を突き刺し、約1週間のけがを負わせた疑いがある。 神奈川県座間市では2017年、SNSで自殺願望を示すなどした15~26歳の男女9人が殺害される事件が発生。強盗・強制性交殺人罪などで白石隆浩被告の死刑が確定している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道の管楽器・アンサンブルコン 今年は動画で審査
第57回北海道管楽器個人コンテストと第52回北海道アンサンブルコンテスト(道吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が20日、札幌市のカナモトホールで始まった。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、事前に提出した動画による審査となった。アンサンブル中学校の部は遠軽町立南と釧路町立富原、大学の部は道教大函館が道代表に選ばれた。3月20日に宮崎市で開かれる全日本アンサンブルコンテストに出場する。20日の金賞は以下の通り(◎印は道代表)。 ◇個人【中学校】只野佑奈(旭川緑が丘)、工藤春花(札幌北栄)、朝日空(芽室)、黒川芽実(木古内)、河合美詩(深川)【大学職場一般】根子七海(上磯吹奏楽団) ◇アンサンブル【中学校】北見光西(打楽器五重奏)、深川(木管八重奏)、◎遠軽南(金管八重奏)、北斗上磯(金管八重奏)、東神楽(木管八重奏)、札幌清田(木管八重奏)、札幌啓明(管打八重奏)、苫小牧明倫(クラリネット四重奏)、◎釧路富原(クラリネット四重奏)、北斗大野(サクソフォン四重奏)【大学】◎道教大函館(サクソフォン四重奏) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
津波から戻ったカメラ ようやく言えた「はい、笑って」
店に入ると、少し泥がついたカメラが2台、街を見守るように置かれている。岩手県山田町で唯一の写真店を営む昆尚人(こんなおと)さん(46)は毎朝、「おはようございます」とカメラにあいさつして仕事を始める。 拡大する津波に流されながらも奇跡的に見つかったカメラ。昆尚人さんが立つレジの横に置かれ、街を見守っている=2021年1月、岩手県山田町 2011年3月11日、海から約100メートル離れた場所にあった店で大きな揺れを感じた。保育園に子どもを迎えに行き、高台の小学校へ避難している時、カメラを忘れたことに気がついた。 05年に開業する際に初めて買った中古のカメラと、いつも仕事で使うカメラの計3台。店へ取りに戻ろうとすると、「キャー!」と悲鳴が聞こえた。振り返ると、津波が街をのみ込もうとしていた。 がれきの中をカメラを探して歩き回ったが、見つからなかった。「もうやめようかな」。先が見えず落ち込んでいた時、隣の宮古市の小学校から電話がかかってきた。卒業アルバムの撮影を担当した学校で、今度は入学式の撮影依頼だった。 店もカメラもない。ためらったが、電話口では「何とかしてみます」と答えていた。以前働いていた会社にカメラを譲ってもらい、4月下旬に入学式を迎えた。 体育館は避難所になっていた。教室に並んだ新入生を前に、ファインダーをのぞく。いつもなら「はい、笑って」と声をかけるが、言えなかった。教諭たちの表情が硬く見えた一方、子どもたちの無邪気な笑顔が救いだった。 応募していた仮設商店街での営… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ライチョウ、動物園から中央アルプスへ 復活作戦が終盤
国の特別天然記念物・ライチョウを長野県の中央アルプスで復活させる作戦が「最終章」へ向けて動き出した。昨夏、北アルプスで保護したライチョウを中央アルプスに移送。今年は、新たに誕生する家族を動物園に移送し、安全に繁殖させる計画だ。来年以降、さらに増えた家族を野生に復帰させて、完全復活をめざす。19日にあった環境省の会議で決まった。(近藤幸夫) ライチョウの生息数は1980年代には約3千羽とされたが、現在は約1700羽まで減ったとみられている。テンやキツネなどの天敵が高山帯に侵入し、卵やひなを捕食するのが大きな要因とみられる。中央アルプスでは半世紀前に絶滅したとされる。 復活作戦は2019年夏に始まった。中央アルプス・木曽駒ケ岳で半世紀ぶりにメス1羽が確認されたのがきっかけだ。環境省は、ライチョウの世界的研究者の中村浩志・信州大名誉教授を中心に、25年には永続的な繁殖が期待できる60~100羽に増やす計画を定めた。 19年は北アルプス・乗鞍岳で採取した有精卵をこのメスに抱卵させ、孵化(ふか)させたが全滅。昨年もまた失敗した。一方で、昨年8月、乗鞍岳から3家族19羽を木曽駒ケ岳に移送する計画は成功した。このメスを含め、山頂付近では20羽のうち多くの個体が生き延びているとみられる。 今年、中村さんたちが取り組む作戦は、20羽(若鳥16羽、成鳥のメス4羽)から誕生した家族のうち2家族を、茶臼山動物園(長野市)と那須どうぶつ王国(栃木県那須町)にそれぞれヘリコプターで移送し、繁殖させるというものだ。 ライチョウは誕生した翌年から繁殖が可能だ。動物園なら安定的に家族を増やし続けられ、それぞれのオスを交換することで近親交配も避けられるというわけだ。増えた家族は中央アルプスに野生復帰させる。 ただ、ライチョウは孵化後1カ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「マモ」の声が食欲をそそる 10夜連続の佐賀飯アニメ
佐賀県が、県内の食をPRする「23時の佐賀飯アニメ」をツイッターや特設サイトで流している。「マモ」の愛称で知られる人気声優・宮野真守さんのせりふが食欲をそそる。 動画は約20秒。15日に始め、24日まで10夜連続で午後11時に公開する。小腹のすいた時間帯に流し、お取り寄せしてもらおうという戦略。佐賀牛、呼子のイカ、いちごさん、シシリアンライスなど10品目を、ひとつずつ取りあげていく。 竹崎カキは、炭火で焼かれる身の厚いカキが殻の上で躍動する。「でろんと、ぷりっと、じゅるっと、うめえ」とのせりふが流れる。北方ちゃんぽんは「シャキうま野菜の塩気が、全人類の疲れをねぎらう」。いずれもおなかが鳴るようなグーッという音で終わる。 佐賀県の担当者は「おいしそうな瞬間を描いた。時間が短い分、何度も繰り返し見てもらえているようだ」。宮野さんは「深夜に見るのは危険なアニメ。くれぐれもご注意ください」とコメントしている。(福岡泰雄) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
水中ドローンで不明者捜索 無償活動を続ける男性の記憶
東日本大震災では東北地方を中心に約2500人の行方不明者がいる。手がかりを捜し、海中の遺品捜索をしている人がいると知り、私(25)は電話をかけた。 記者が歩く 東日本大震災10年 東日本大震災から間もなく10年。余震はいまも続き、13日夜にも最大震度6強の揺れが襲った。復興に向けた人々の歩みは、前に進んだのか。被災地を記者が歩き、考えました。 「捜索を見に来ませんか」。太見洋介さん(43)から誘われ、昨秋、宮城県亘理(わたり)町にある汽水湖「鳥の海」に面した会社を訪ねた。黄色いライフジャケットを渡され、船外機付きの小船で沖に出た。 海から吹き付ける風は肌寒い。太見さんがシュノーケル用のゴーグルを着けた。湖に浮かぶ小島に近づくと海に飛び込んだ。水中をのぞきながら、手にした金属の棒で底をつつき始めた。湖は津波を運んできた太平洋とつながっている。 拡大する手にした棒で水中を掘りながら行方不明者の手がかりを捜す太見洋介さん=2020年10月5日、宮城県亘理町の鳥の海、近藤咲子撮影 ほどなく顔を上げた。「ここ、たぶん自転車が埋まっているね」。感触と形から、岩場に車輪とサドルのようなものを探り当てたらしい。 引き揚げはせず、淡々と次の捜… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北九州市民の台所、再整備後も店続ける? 店主の思いは
北九州市小倉北区の旦過(たんが)市場で大がかりな再整備事業が今月、始まった。事業を前に店の意向を市が調べたところ、再整備後も「営業を続けたい」と答えたのは全体の約7割。店主の高齢化などを理由に、1世紀ほどの歴史を持つ「市民の台所」から離れる店も少なくない。 旦過市場は1913(大正2)年ごろ、魚の荷揚げ場が発展してできたとされる。建物が老朽化しているほか、川に店舗がせり出していて、過去の豪雨で浸水した。北九州市が2027年度にかけて、川にせり出した店舗をずらすなどして、新たな商業棟や駐車場棟を整備する。工事は市場をいくつかに区分けし、順次行っていく。 市と、市場関係者で作る旦過地区再整備協議会は昨年7~10月、各店舗の意向を調査。103店舗のうち69店舗が再整備後も「続けたい」と答えた一方、16店舗が「やめる」、18店舗が「わからない」だった。 市神嶽川旦過地区整備室の船越英明室長は「後継者や高齢化の問題といった色々な理由で営業をやめる店がある」と話す。店が抜けた場所には市場側が新たな店を誘致する。 創業100年近い「木下茶舗」店主の木下人英(ひとひで)さん(74)は、市場の再整備に伴う店の移転を機に、店を閉じようと考えている。毎朝3時に起きて山口県に仕入れに行く。工事が終わる時には80歳をすぎ「体力的にきつい」。新たにかかる内装費なども負担になるという。 店先で歌を歌うなど、市場の名物店主として知られる木下さん。「お客さんが笑ってくれるのがうれしい」と話すが、店を閉じることには「父の代からここで育っているからね、寂しいね」と声を落とす。「移転するまでは、一生懸命続けたい」 自家製の野菜を売る「岡本商店… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
深夜避難に感染対策、課題浮き彫りに 福島沖地震1週間
【岩手】13日発生の福島県沖地震から20日で1週間を迎える。東日本大震災10年を前に、激しい揺れに襲われた東北の被災地。今回同様、深夜に発生した場合、どのように避難すればいいのか、避難所でのコロナ対策は――。新たな課題も浮き彫りとなった。 午後11時7分。深夜の時間帯を襲った今回の地震は、津波の被害はなかったものの、夜間の災害に備える重要性を再認識させた。 10年前、震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町。災害公営住宅で暮らす藤原幸美さん(36)の次女(10)は布団にうずくまったまま動かなかった。「おびえもあったし、どうしたらいいかわからなかったようだ」と幸美さん。一方、高校生の長女は玄関を開け、避難する構えを取っていた。 一家は昨年、引っ越したばかりで、幸美さんも避難場所を確認することを怠っていた。「学校から戻って、子どもが一人の時間に津波が来たら、どうなっただろう」と心配する。 県内で最大震度5弱を観測した一関市では全世帯の約4割にあたる約2万1200戸が一時停電した。「今回はなかなか(被害状況が)見えにくかった」と勝部修市長。「職員の参集もこれだけ広い市域で深夜の地震後に(避難所など)それぞれの持ち場に向かうにはリスクもある。課題への具体的な対応を練っていかないとならない」と、夜間の地震への備えを再点検する考えを示す。 盛岡市は災害時は昼夜を問わず、原則として徒歩で避難するよう訓練などで周知してきた。「普段の道が通れない場合、車はそこに乗り捨てることになる。新たな障害物になる」。一方、夜間に徒歩で避難する際は「視界が悪い分、足元などに注意する必要がある」と呼びかける。 宮古市では、夜間に停電した場合でも目立つよう、太陽電池を使って避難場所の標識の明かりをつけたままにしている。「台風や洪水だと暗くなってから外に出るのは危険だが、津波の恐れがあるときは、まず高い所に逃げるのが鉄則」と芳賀直樹・市危機管理監は強調する。 10年前の震災の後、陸前高田市の長部地区では、七つある支部に避難を呼びかける情報収集班や救護班をつくった。自主防災会要谷(ようがい)支部長の菅野直樹さん(64)は「一人暮らしや歩くのが難しいお年寄りは車で避難所に連れていく手はずになっている。毎年訓練をして、役割分担を確かめている」と話す。 震災当時、県の防災危機管理監だった越野修三・岩手大学地域防災研究センター客員教授は「夜間での地震に備え、寝室の家具の固定が重要。停電する恐れは高く、懐中電灯やラジオを身近に置いておく。普段から避難路を歩き、危険な箇所がないか確かめておくことが大事だ」と話す。 ■対策を見直す… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
航行不能、大型海獣の肉片が原因か 佐渡汽船の一時漂流
佐渡島沖で18日に一時漂流した佐渡汽船のジェットフォイル(JF)「つばさ」は、海水取り入れ口に大型海獣の肉片が詰まり、航行不能になったとみられることが19日分かった。同船は予定より約9時間遅い同日午前2時すぎに両津港に到着。乗客ら40人にけがはなかったが、暖房が切れた船内で長時間揺られ、疲れ切った様子だった。 第9管区海上保安本部が原因を調査した。JFは取り入れた海水をエンジンや発電機の冷却などに用いており、取水ができずエンジン停止や停電につながったとみられるという。海水取り入れ口に詰まった肉片の識別を担当した新潟市水族館「マリンピア日本海」によると、海保から一辺20~50センチほどの肉塊が持ち込まれたといい、担当者は「骨の大きさ、厚みからみて、魚ではなく大型海獣とみられる。クジラかアザラシのような生物の可能性が高い」と話した。 「つばさ」には、客36人と乗員4人が乗っていた。新潟港を18日午後4時20分に出発し、同5時27分に両津港に着く予定だったが、同5時ごろ、佐渡島の姫埼灯台から東に10キロの洋上で航行不能に。佐渡汽船のカーフェリーで引航を試みたがロープが切れて失敗。その後、新潟海上保安部の巡視船が同9時半ごろから引航するなどし、19日午前2時11分に両津港に着いた。 到着後の船体点検で肉片が見つかり、除去。同社は航行可能と判断し、19日午前に「つばさ」を定期運航に復帰させた。同社は「ご利用のお客様及び関係者の皆様にはご心配とご迷惑をおかけいたしまして、誠に申し訳ございませんでした」と文書で謝罪した。 9管は、トラブルにつながるような異状が船になかったか調べる方針。(谷瞳児、高橋俊成) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「福島を切り離せない」ノーマ・フィールドさん語る分断
自分の余生を、福島と切り離すことはできないだろう。日米双方にルーツを持つ日本文学・文化の研究者で、シカゴ大名誉教授のノーマ・フィールドさんは3・11直後、そう直感したといいます。日本の原発事故被災と、コロナ禍や政治的分断に揺れる米国の現状への思いを聞きました。 1947年生まれ、シカゴ在住。シカゴ大学名誉教授。日本生まれで、父は米国人、母は日本人。著書に「天皇の逝く国で」(みすず書房)、「小林多喜二 21世紀にどう読むか」(岩波新書)など。 ――東日本大震災が起きて以来、福島に通い続けていますね。 原発事故の知らせを聞いたとき、私はこの先、福島から離れられないだろうという思いを抱きました。その直感に従い、2011年11月に初めて福島県に入って以来、コロナ禍でかなわなかった昨年を除き、年2回ほどのペースで通ってきました。 被災者に「よりそう」と安易に言うことにはためらいがあります。私は時折、米国から飛来するだけの立場であり、その地で暮らし続ける人でなければ分からない、切実なことがあるに違いないからです。それでも、福島を切り離して余生を生きていくことはできないと、3・11直後に強く感じました。 ――日米双方のルーツを持つあなたが、原発事故にこだわり続ける理由はなんですか。 核災害と私の出会いは、日本での少女時代にさかのぼります。第五福竜丸事件が日本を騒がせた頃、米国による太平洋の核実験をめぐって、両親の考えが食い違っていることに気づきました。米国人で退役軍人だった父は核兵器の必要性を信じていた一方、日本人の母親は戦争経験から核実験に強く反対していました。 広島・長崎の被爆の実相を知る以前でしたが、子ども心に母親の方が正しいと感じました。半世紀後、3・11の福島で起きたことを知った時、アメリカによる原爆投下の事実が呼び起こされ、何ともたまらない思いがしたのです。原爆投下と原発事故の関係を問うことの複雑さは、徐々にわかってくることですが。 ――被災地に10年間通い、見えてきたものはなんですか。 原発事故後の福島の印象を語る… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル