誰に対しても優しい、多様性を受け入れる社会をつくるには――。そんな問いかけをする討論番組「Update the world」のネット配信が始まった。ゲイを公表して報道番組を制作する日本テレビのプロデューサーが企画した。 企画したのは報道番組「news zero」プロデューサーの白川大介さん(39)で、テーマは「多様性」だ。「ニュースは限られた時間で『何が起きたか』を伝えるのが中心だけど、『どう受け止め、行動したらよいか』を視聴者と考えたかった」という。 1月31日の初回の話題は「LGBTQ(性的少数者)」。《初対面の人に「彼氏/彼女、いるの?」って聞いたこと、ありませんか?》。そんな問いから始まり、クリエーティブディレクターの辻愛沙子さん(25)、お笑いトリオ「パンサー」の向井慧さん(35)、ゲイでライターの松岡宗嗣さん(26)、トランスジェンダー女性で広告会社員の岡部鈴さん(57)、日テレアナウンサーの岩本乃蒼さん(29)らが、当事者の心情や周囲の接し方について議論した。 拡大する番組終了後、出演者と話す白川大介さん(右)。中央はクリエイティブディレクターの辻愛沙子さん、左は日本テレビの岩本乃蒼アナウンサー=東京・汐留の日本テレビ、嶋田達也撮影 配信中には視聴者からSNSで「LGBTQの人はどんな言葉、態度、行動に傷つくのか知りたい」「今後は気をつけたい」などの投稿が相次いだ。自身も出演した白川さんは「当事者以外の人の目線を大事にしたいという番組の趣旨が、届いたのかもしれない」とほっとした表情を見せた。 初回は配信サービス「TVer」(https://tver.jp/corner/f0066235)で視聴できる。第2回は2月26日で、話題は「ミックスルーツ」です。 白川さんが自身のこれまでの葛藤と、家族との「和解」に至るまでを語ってくれました。 大阪府出身の白川さんは中1で自分をゲイと自覚した。 親しい友人に少しずつ打ち明け… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
エクステ卸売会社大手、1億円超の脱税容疑 国税局告発
東京国税局査察部は8日、消費税約1億3千万円を脱税したとして、東京都墨田区のヘアエクステンション(付け毛)卸売会社「ジェンティール」と、同社の青木信貴代表(41)、何沙寧・元取締役(40)の2人を消費税法違反容疑で東京地検に告発した、と発表した。同社はヘアエクステンションの国内シェアがトップクラスだという。 消費税は、売上時に受け取った消費税額から仕入れ時に支払った消費税額を差し引いた金額を納める仕組み。発表によると、2人は仕入れ時に支払う消費税額を過大に計上して納める消費税を少なくする方法で、2019年3月までの3年間で消費税約1億3千万円を脱税した疑いがある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東海道線が新駅設置へ 2032年ごろ、大船―藤沢間に
JR東海道線の大船駅(神奈川県鎌倉市)と藤沢駅(同県藤沢市)の間に、新駅(仮称・村岡新駅)が設置される見通しになった。JR東日本と神奈川県、藤沢、鎌倉両市が新設に合意し、8日に覚書を締結した。設計に1年半~2年、工事に約8年かかり、開業は2032年ごろの見通し。同社管内の東海道線の新駅設置は、1925年の熱海(静岡県熱海市)以来となる。 新駅は鎌倉市との境に近い藤沢市宮前付近に設置される予定。事業費は約150億円を見込み、県が30%、2市が各27・5%、JR東日本が15%負担する。県と2市は18年12月に新駅の設置協議会を立ち上げ、JR側に新駅の設置などを求めてきた。新駅予定地の近くにはJRの車両センター跡地もあり、周辺も含めた約31ヘクタールに鎌倉市の庁舎を移して住宅や商業施設を開発する計画もある。(末崎毅) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪の暑さ、21世紀末は連日危険レベル 熱中症3倍に
地球温暖化の影響で21世紀末の大阪市は、8月には連日のように「危険レベル」の暑さとなることが、環境科学者らの共同研究によるシミュレーション予測で明らかになった。積極的な対策を取らなければ、熱中症による搬送者は現在の3倍になると見込まれるという。 日本気象協会関西支社(大阪市)が、大阪市立環境科学研究センターの桝元慶子研究員(環境科学)と、兵庫県立大環境人間学部の奥勇一郎准教授(気象学)の2人から助言を受け、「熱ストレス増大による都市生活への影響調査」をテーマにまとめた。環境省からの委託を受け、3年かけて研究し、昨年6月に公表された。 シミュレーションしたのは、気温に湿度や輻射(ふくしゃ)熱を加味して算出する体感の暑さ指数(WBGT)で、31度を超えると危険レベルと定義される。 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の試算に基づき、今世紀末までに8月の平均気温が3・6度上がるとの想定を元に、2013年8月6日~23日のデータから、温暖化が進んだときの状況を予測した。この年は、高知県四万十市で国内観測史上最高(当時)の気温41・0度を記録するなど猛暑続きの夏だった。 シミュレーション予測を担当した奥准教授によると、大阪市では晴天の場合、日中は暑さ指数が危険レベルの31度以上で、通常は気温が下がる夜から明け方にかけても、厳重警戒レベル(28度以上31度未満)にとどまる日が多かった。 こうした予測から、現在は大阪市内の熱中症による搬送者数は1日50人以下だが、温暖化により21世紀末には100人を超える日が多くなり、月間で3倍以上になると見積もられた。 奥准教授は「都市化によるヒー… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
書評家が語る「推し、燃ゆ」とアイドル論 三宅香帆さん
「病めるときも健やかなるときも推しを推す」――。アイドルの応援に全てを捧げる高校生の姿を描き、芥川賞を受賞した宇佐見りんさんの小説「推し、燃ゆ」が話題を呼んでいる。女性アイドル好きの書評家・三宅香帆さん(27)に、「推し、燃ゆ」に込められたテーマや「今の時代に求められるアイドル像」について語ってもらった。 ――三宅さんにとって女性アイドルとは、どんな存在ですか? 同世代で一番「仕事を頑張っているのを見せてくれる女の子」という感じですね。 アイドルはデビュー当初から卒業に至るまでずっと追いかけていると、その子がどういうふうに成長したのかがすごくよく分かります。それが面白くて、よくできた少女漫画を読んでいるような気持ちで見ています。 大人数アイドルはどの子が人気が出るかが最初は分かりません。だから、「誰が主役になるか分からない、筋書きが分からない群像劇」みたいな感じで、見ていて楽しいです。 ――「推し、燃ゆ」を読んで、どんなことを感じましたか? 「推し」(応援するアイドル)… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子どもの笑顔に私も笑顔 被災地通い続ける内田恭子さん
フリーアナウンサーの内田恭子さんは10年前の東日本大震災直後から、宮城県女川町の保育所で、絵本の読み聞かせを続けてきた。初めて町を訪れたのは、震災から2カ月後。ボランティアの受け入れ態勢が整い始めたころだった。 〈うちだ・きょうこ〉1976年生まれ。学生時代の多くを米国で過ごした。慶応大卒。2児の母。アナウンサーで活躍したフジテレビを06年に退社、フリーアナウンサーに転身した。その後、プライベートで読み聞かせグループ「VOiCE」を設立した。 「私にもなにかできないか」とニュース映像を見ていてもたってもいられなくなって子育て中の友人たちに連絡すると、みな同じ思いを抱いていました。 当時はちょうど長男を産んだばかりで、とにかく子どもを守らなくてはという気持ちが芽生えていたんだと思います。車に食料を詰め込んで、知り合いが紹介してくれた女川の避難所に数人と向かいました。初めての炊き出しです。町の様子に何も言葉が出なくて、「2、3年でどうにかなるものではない」と痛感しました。 《その夏に女川の保育所を紹介されて以降、年2回の訪問と読み聞かせが恒例になった》 モットーは「無理せず…」 きっとご家族を亡くされてつら… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
貯水槽に足首ない遺体 遺棄容疑で2人を逮捕へ 千葉
千葉県印西市の防火貯水槽内で昨年10月、左足首のない男性の遺体が見つかる事件があり、知人の男2人が遺体を遺棄した疑いが強まったとして、県警は8日にも、2人を死体遺棄容疑で逮捕する方針を固めた。県警はすでに暴力団幹部の男ら男女3人も同容疑で逮捕しているという。捜査関係者への取材でわかった。 遺体は全身に複数の損傷があったといい、県警は、男らが殺害に関与した可能性も視野に捜査する方針。 捜査関係者によると、5人は昨年10月21日ごろ、印西市小林の防火貯水槽内に、運送業宮内孝介さん(当時46)=千葉県成田市はなのき台3丁目=の遺体を遺棄した疑いが持たれている。印西市内の別の場所では、切断された宮内さんの左足首と、宮内さんの血液が付着した男らのものとみられる衣服が見つかったという。県警は、男らが宮内さんの左足首を切断し、遺体を貯水槽に遺棄したとみている。 県警によると、宮内さんの妻が昨年10月24日、「16日に1人で外出後、連絡が取れない」と成田署に行方不明者届を提出。27日には、事情を知る男性から「宮内さんがトラブルに巻き込まれたようだ」と情報提供があり、県警が28日に遺体を発見していた。司法解剖の結果、死因は首の左右の動脈の損傷による出血性ショックの疑いだった。(小木雄太、福冨旅史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
身長100センチの子育て 「できるはずない」を超えて
身長100センチ、体重20キロ。コラムニストの伊是名夏子さんは、「できない」と反対されることの多い人生です。出産や子育てもしかり。しかし、何事も「あきらめない」をモットーに、応援してくれる人を増やし、思いをかなえています。 目標は「おなかで胎児を1000gまで育てる」 7歳の息子と5歳の娘がいます。身長100センチ、体重20キロの小さな私が産むことに、周囲は心配し、反対しました。 これまでもたくさんの反対に遭ってきました。普通高校や東京の大学への進学、大学で知り合った夫との結婚……。でも、できないことが多いからこそ、準備する。あきらめなければ必ず応援してくれる人がいる。そう信じてきました。子どもを育ててみたいという気持ちも、私にとっては自然なことでした。 最初の難関は医師を見つけることでした。障害を理由に出産は無理と考える医師は多いです。産婦人科に行っても、診察台に乗せてももらえず、形だけの問診で済まされることもありました。同じ障害の友だちに相談しながら信頼できる医師を探し、出会えたことが支えとなりました。 養子も考えていましたが、2人の子を授かりました。 目標は妊娠27週。胎児が1千グラムになるその時期までおなかの中で育てられれば、高い確率で命を救えます。しかし、胎児の成長に伴い、私の呼吸が苦しくなったり骨折したりする危険がありました。 医師はいつも「できるところまでやってみよう。体が苦しくなったら取り出せばいい」と言ってくれました。同じ障害で出産した先輩もいますが、私ほど小さな人はほぼ前例がないようです。何が起こるかは医師にも予測できません。 無理をせず、安全な生活を送ろうと工夫しました。横になったまま車いすに乗れるよう、座面にホームセンターで買った板を結束バンドで取り付けて改造。家の中での移動には、100円ショップで見つけた車輪付きの植木鉢置きを使いました。 幸い経過は順調で、目標を超える35週、帝王切開で出産しました。2160グラムの男の子。この子が入ってたんだー、やっと会えたーと思いました。 「無理」を前提に質問攻め ショックだったのは退院時のこ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クールな「相棒」と狩りに夢中 訓練重ねる20歳の鷹匠
オオタカやハヤブサを放ち、キジやカモを捕らえる「鷹匠(たかじょう)」に憧れ、訓練を重ねる女性が山梨県富士河口湖町勝山にいる。旅館従業員の篠田朔弥(さくや)さん(20)だ。 篠田さんが所属する「諏訪流放鷹(ほうよう)術保存会」(東京都青梅市、大塚紀子事務局長)によると、鷹狩りは平安時代の貴族や天皇に親しまれ、15世紀以降は戦国時代や江戸時代の武士にも広く愛好されたという。 篠田さんは中学2年の時、海外から雄のオオタカ「颯雅(そうが)」を購入。2年前、諏訪流の認定試験に合格し、鷹匠になった。 毎朝2時間、左手に颯雅を止まらせ、自宅近くの河口湖畔を散歩するのが日課だ。「信頼関係を育てるのに欠かせません」。片足で止まったり羽を膨らませたりするしぐさは、鷹が安心している証しだそうだ。 自宅横の雑木林で飛翔(ひしょう)訓練もしている。円を描くように左手を振ると、颯雅は低く飛び出し、100メートルほど先のアカマツの先端に止まった。餌になるウズラの肉片を振ると左手に舞い戻った。狩猟期間中はキジを捕まえることもある。 定期的に保存会の講習会に参加し、会員との情報交換も欠かさない。「犬や猫などのペットと違い、鷹の愛情表現はそっけない。そんな鷹との共同作業で狩りを成功させるのが魅力です」(河合博司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
かんぽ巡る議事録、要約はダメ NHKに全面開示求める
NHK経営委員会が2018年、当時NHKの会長だった上田良一氏を厳重注意した問題で、NHK自身が設置する第三者機関は前田晃伸会長に対し、議論の経緯が分かる経営委議事録を全面的に開示すべきだと指摘する答申を出した。現在は、当時の議論の要約が公開されている。 上田氏への厳重注意を巡っては、「クローズアップ現代+」が2018年7月、同4月に報じたかんぽ生命保険の不正販売問題の番組の続編に向け情報提供を呼びかける動画をネットで流し、日本郵政グループがNHKに抗議、同局の最高意思決定機関の経営委にもガバナンスの検証を求めた。これを受け経営委は同10月23日、ガバナンス強化名目で上田氏を厳重注意した。議論の中で森下俊三委員長代行(現委員長)らが会長を前に番組制作手法を批判するなどしたとされ、放送法が禁じる経営委員の番組への干渉にあたるとの指摘もある。 放送法は経営の透明性をはかるため、委員長に経営委の議事録作成と公表を義務づけている。第三者機関「NHK情報公開・個人情報保護審議委員会」が4日付で出した答申によると、厳重注意を巡っては、「各経営委員が率直な意見を述べ合い、突っ込んだ検討が行われていることが窺(うかが)われる」内容の逐語的な議事録が存在。「会長に係るガバナンスの問題というような運営上の問題について、各委員がどのような意見を持ち、どのような議論が行われ、どのような結論に達したのかについては、より強く透明性が求められる」としている。 NHK側は「非公表を前提とした審議・検討に関する内容。開示することにより、その審議、検討または協議が円滑に行われることを阻害するおそれがある」などと主張したが、答申は「肯定できない」とし、開示すべきだと結論づけた。 また答申は「要約された文書は開示の求めの対象文書との同一性を失ったもの。情報公開制度は、対象文書をありのままに見せることが当然の大前提で、不開示事由がある場合は黒塗りするなどして回答するもの」「公開制度の対象となる機関自らが対象文書に手を加えることは制度上予定されていないことであり、それは対象文書の改ざんというそしりを受けかねない危険をはらむ」と指摘。「視聴者に対する十分な説明責任を果たすことが求められており、議事録を速やかに開示することが、今後のNHKおよび経営委の運営にとっても必要なことと言っても過言ではない」とした。 今回答申を出した第三者機関は… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル