世界自然遺産・知床のある北海道斜里町に「天に続く道」と呼ばれる道路がある。東から西へ約28キロもほぼ一直線に延び、起点から眺めると、空へ駆け上がっていく道のよう。春分と秋分のころには、その先に夕日が沈む。まるで「太陽に続く道」だ。 この道は、知床半島の付け根にある海別(うなべつ)岳(標高1419メートル)の裾野が起点。オホーツク海に近い平坦(へいたん)な大地を、国道334号や同244号などを経て小清水町に至る。航空会社の機内誌への掲載や、SNSへの投稿などで広く知られるようになった。 春分や秋分の日の太陽は真東から昇り、真西に沈む。「天に続く道」は地図で見ると、定規で引いたような直線。ぴったり東西に延びていたのなら、春分と秋分の日に、その延長線上に夕日が沈むことになるが、スマートフォンのアプリで起点から終点の方角を測ると、真西(270度)からわずかに3~4度ほど南に傾いている。 このため、道路の延長線上に夕… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍で晴れの日 立命館大 近大で卒業式
大阪府内の大学が卒業式シーズンを迎えている。立命館大学大阪いばらきキャンパス(茨木市)では20日、3学部と5研究科の卒業生計約1600人が午前と午後の2回に分かれ、式典に出席。昨年は見送った対面式で門出を祝った。 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、構内のあちこちに職員が立ち、「『みつ』をさ・け・よ・う」「キーーーープ ディスタンス!」などと書かれたボードを掲げた。壁一面が花で埋め尽くされた「フラワーウォール」の前では、少人数でマスクを着けたまま記念撮影をする卒業生の姿があった。 4月から東京の会社で働く経営学部4年の久保優羽さん(22)は「コロナ禍で就職活動を頑張り、目標を達成できた。つらいばかりじゃなかった」と話した。 この日は近畿大(東大阪市)でも式典があり、オンラインでライブ配信された。当日まで秘密だったゲストには、楽天の三木谷浩史社長が登場。「開拓心を持って、世界に羽ばたいてほしい」と事前収録の動画でメッセージを寄せた。 府内では19日に関西大(吹田市)が対面で式典を実施。大阪大(同)、府立大(堺市中区)、大阪市立大(大阪市住吉区)も24日に行う。いずれの大学も出席者を卒業生に限るなど、感染防止策をとっている。(花房吾早子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
桜名所・上野公園「せめて写真で花見気分」 宣言解除前
新型コロナウイルス対応で4都県に出ている緊急事態宣言の解除を目前に控えた週末の20日、桜の名所として知られる東京都立上野恩賜(おんし)公園(台東区)では、園内の通りを歩きながら写真を撮る人の姿が見られた。 公園管理所によると、今年は感染防止のため、催しや縁日のほか、夜桜のライトアップは行わないという。また、ブルーシートを敷けないよう桜の木の周辺をネットで囲み、園内の大通りも片側一方通行に規制している。 家族4人で訪れていた東京都の中村隆史さん(47)は「例年に比べて観光客も少ない気がする。花見ができない分、せめて写真で気分だけでも味わおうかと思います」と話した。 園内にはソメイヨシノを中心に約800本の桜が植えられているが、多くは3~4分咲きで、25日ごろが見頃だという。(増山祐史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヤングケアラーの存在を知って 若者の経験、語り合った
家族の介護や家事を担い、そのことを周囲にも話しづらい若いケアラーの存在に気づき、声を聞いてほしい――。朝日新聞は13日にオンライン記者サロン「ヤングケアラーが語るリアル」を開催しました。10代から母を介護しながら、若いケアラーが語り合うコミュニティーを運営する宮﨑成悟さん(31)と、大学生から母を介護した畑山敦子記者(36)が、190人の参加者からの質問にも答えながら若いケアラーの実情や悩みを語り合いました。 有料会員の方は、記事の最後で当日の動画をご覧いただけます イベントは、記者サロンの参加者から寄せられた声や、宮﨑さんが運営するオンラインコミュニティー「Yancle community(ヤンクル コミュニティー)」で聞いてきた話を紹介しながら、若いケアラーの孤立や、やりたいことをあきらめざるをえない場合もある現実、働く上での課題などを話し合った。 宮﨑さんは大学時代、周囲に母を介護していることを隠し、「アルバイトで忙しい」と説明していた。「なかなか言いづらかった。言ったところで理解されないし、気を使われて誘われなくなるのもさみしいし。孤独だった」 宮﨑成悟さん 16歳から難病の母を介護するようになり、大学進学の一時断念や介護離職を経験。若いケアラーが悩みを語り合うオンラインコミュニティーを昨年から運営し、若いケアラーの就職・転職支援の経験もある。 畑山記者も大学3年の時に母が若年認知症と診断され、当時高校2年の弟と介護してきたが、学生時代も就職後の数年間も、介護していることを周囲に言わず、不安を話せる相手もいなかった。 畑山敦子記者 文化くらし報道部。若年認知症の母を弟と協力して8年介護。 宮﨑さんは「介護の問題を周囲に相談したところで、自分の時間を得られるわけでもない。何も解決しないと思ってしまう」と、相談するメリットを感じづらい現状を語った。 ヤングケアラーと気づき「うれしかった」 進学だけでなく、親が働けなくなって子どもがアルバイトで家計を支えたり、介護との両立に悩んで精神的に不安定になったりする人もいる。 宮﨑さんは「家族のケアは高齢者介護のイメージが強いと思うが、それだけではなく、脳血管疾患の後遺症、精神疾患、事故の後遺症、難病もある。いつ誰がなってもおかしくないと感じている」と指摘した。 家族の介護を担う子ども自身が、自分をケアラーだと気づいていない場合も多い。宮﨑さんは20代になって自身がヤングケアラーだったと初めて気づいた時、「うれしかった」という。 「これまで介護のために就職などに影響が出てマイナスだと思っていたことが、同じように介護している仲間がいることで、これでいいんだ、と初めて自分を肯定できました」 また「中高生や大学生で介護している人は、自分がヤングケアラーだと思わず、『手伝っている』という感覚だと思う。ヤングケアラーという名前がつくことで、大変な状況の時にアラート(警報)を出しやすくなる」とも語った。 この宮﨑さんの言葉には、参加… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
準備してきたけど「仕方ない」 海外客断念、落胆と納得
東京オリンピック(五輪)・パラリンピックは海外からの観客を入れずに開催することが20日、正式に決まった。海外客との交流を心待ちにしていた人や観光地の関係者は残念がったが、新型コロナウイルスの感染収束が見通せないなか、「仕方ない」との声も上がった。 マラソンや競歩、サッカーの会場となる札幌市でボランティアを務める同市の不動産業、池脇利昭さん(87)は「海外のお客さんに札幌の魅力を伝え、おもてなしをしたかったのに」と残念がった。 1991年の札幌ユニバーシアード冬季大会や2017年の冬季アジア札幌大会など市内で開かれた国際大会で長くボランティアを務めてきた。選手や海外客らと一緒に盆踊りをしたり、茶道や生け花を体験してもらったりして、彼らの喜ぶ姿にやりがいを感じた。東京五輪が決まり、「これが最後の大舞台」とボランティアに応募した。 個人レッスンやラジオ講座で得意の英語に磨きをかけてきた。「ようこそ札幌へ」と日本語や英語で書いた手作りはがきも100枚用意。外国人に配ろうと思っていた。 「せっかく準備してきたのに、ボランティアはもう出番がないのでは」とつぶやく。それでも「選手に手を振ったり、拍手をしたり、横断幕を掲げたりすることになるのかな。何とかいい印象を持って帰ってほしい」と話す。 東京都杉並区のIT会社経営、石川恭子さん(51)は「刻一刻と感染状況が変わる今だから、決まったことが正解だと思う。リーダーたちの判断を尊重し、決められた条件下でベストを尽くしたい」と理解を示した。 オリンピックおじさんとして知られた故山田直稔さんと一緒に92年のバルセロナ大会から夏季五輪を7大会連続で現地で観戦してきた。世界中から開催都市に集まる人たちとの交流が五輪の醍醐(だいご)味の一つだった。 それでも石川さんは「オンラインでのやりとりが日常になった。この夏、世界中の人たちとつながれる新しい手法を考えるのが私の役割」と前を向く。「ウィズコロナの五輪は今後も続くかもしれない。東京大会を新しい応援の形ができるきっかけにしたい」(河崎優子、山本亮介) 「復興五輪のキーワード、忘れないように」 東京・浅草の仲見世にほど近い… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「五輪パラ中止・延期すべき」調査5カ国いずれも7割超
公益財団法人の新聞通信調査会が日本と関係が深い5カ国の各1千人に実施した聞き取り調査で、東京五輪・パラリンピックを「中止・延期すべきだ」と答えた人がいずれの国でも7割を超えた。調査会が20日発表した。 調査会は「対日メディア世論調査」として2015年から毎年調べている。7回目の今回は20年12月~21年1月に米仏中韓タイの5カ国で聞いた。 新型コロナウイルス感染症が世界的に収束しない中での東京五輪・パラリンピック開催についてどう思うか尋ねると、「中止すべきだ」「延期すべきだ」の合計はタイで95・6%と最も高く、韓国94・7%、中国82・1%、米国74・4%、フランス70・6%だった。調査会が20年11月に日本国内で同じ質問をした調査(3064人回答)では、「中止・延期」の合計は71・9%だった。 中国の調査会社の担当者は調査… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
悠仁さま作品が佳作に 子ども対象の文学賞、表彰式参加
北九州市が主催する「第12回子どもノンフィクション文学賞」の表彰式が20日、同市小倉北区の市立文学館であり、中学生の部で佳作を受賞した秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さまがオンラインで参加した。 この文学賞は、子どもたちに実在の人間や社会に関心を持ってもらい、成長を促そうと、市が2009年度に始めた。今回は小学生の部に260編、中学生の部に97編の応募があった。 悠仁さまは「小笠原諸島を訪ねて」と題し、小学5年だった17年の夏休みに母親の紀子さまと小笠原諸島を旅行した際の思い出や、島の人たちとのその後の交流について書いた。 表彰式で、北橋健治・北九州市長が画面越しに「秋篠宮悠仁さん、おめでとうございます」と語りかけ、表彰盾を差し出すと、悠仁さまは「お茶の水女子大学付属中学校の秋篠宮悠仁です。ありがとうございます」と言って一礼した。 悠仁さまは約1分間、作品のこ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「地鳴りがして縦揺れ」石巻市役所ではエレベーター停止
震度5強を観測した石巻市役所。午後6時10分過ぎ、庁舎内にいた職員男性は「地鳴りがするなと思ったら一気に縦揺れがきた」と話した。棚などの転倒は確認されていないが、エレベーターが緊急停止し、現在点検中だという。 石巻消防署によると、午後6時20分時点で、けが人などの通報は寄せられていないという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
男子高校生が交番で小刀突きつける 署員が拳銃向け制止
20日午後4時35分ごろ、東大阪市若江本町4丁目の大阪府警河内署若江交番を少年が訪れ、応対した警察官に小刀を突きつけた。警察官が拳銃を向けて制止し、公務執行妨害と銃刀法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕した。少年は自称府内に住む高校生(18)で、容疑を認めているという。警察官にけがはなかった。 同署によると、少年は「財布を拾った」と1人で交番を訪れた。応対した地域課の男性警部補(35)に突然、刃渡り約13センチの小刀を突きつけたという。交番には当時、警部補が1人で勤務していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ゴゴゴ…2月の地震より大きかった」南三陸町職員
震度5弱を観測した宮城県南三陸町役場。男性職員によると、午後6時15分ごろ、緊急地震速報の直後に「ゴゴゴという大きな音がきて、すぐに突き上げるような大きな横揺れがきた」という。揺れは2回にわけて40秒ほど続いたといい、「体感的には2月の地震よりも大きかった」と不安げに話した。庁舎内で物が落ちるなどの被害はないという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル