7月に予定されている東京オリンピックの開会式で、観客が新型コロナウイルスに感染するリスクについて、東京大学医科学研究所などの研究グループが試算を論文として発表した。会場側と観客が適切な対策とった場合、何もしなかった場合に比べて感染リスクを99%減らせるという。 試算では会場に6万人が5時間集うと仮定した。感染者が会話やせき、くしゃみなどでウイルスを含む飛沫(ひまつ)を放出。空気中に漂ったり周囲の物体に付着したりして他の観客が口などから取り込む可能性を考えた。 対策がない場合、場内の感染者1人あたり新たに1・5~1・7人に感染させるという結果が出た。マスクをする、手を洗う、帽子などで髪の毛への飛沫の付着を防ぐといった観客の対策と、客席の間の仕切りや入退場で距離を保つといった会場側の対策を組み合わせた場合、感染確率は99%減り、感染者1人あたりの新規感染者は0・009人~0・012人だった。他の大規模イベントでも応用可能だという。 試算ではトイレのドアノブの接… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
LINE社長、午後7時半から会見 データ管理を説明へ
無料通信アプリを運営する「LINE」(本社・東京)は23日、個人情報の管理の不備をめぐる一連の問題を受け、午後7時半から東京都内で記者会見する。 この日は政府の個人情報保護委員会に求められている報告の期限。その報告内容や、同社の海外拠点でのデータ管理に関する新たな方針について説明をする予定だ。同社がこの問題で会見するのは初めてで、出沢剛社長らが出席して説明をする。また、同社の親会社であるZホールディングスもこの日、有識者による特別委員会の第1回会合を開く。 LINEをめぐる一連の問題は、国内に保存された利用者の個人情報について、十分な説明のないまま中国の関連会社の技術者にアクセスできるよう設定していたことが17日、朝日新聞の報道で明らかになった。 その後、個人間のやりとりである「トーク」機能で投稿された全ての画像や動画や、子会社が運営するスマートフォン決済「LINE Pay」を利用する人の取引情報や加盟店の企業情報などが、いずれも韓国内のサーバーに保管されていたことが判明。個人情報保護委員会と総務省がそれぞれ、個人情報保護法や電気通信事業法に基づいてLINEに報告を求めている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東北新社元役員、業界団体理事を辞任へ 総務省接待巡り
放送関連会社「東北新社」が総務省幹部らを接待していた問題を巡り、同社元取締役執行役員の三上義之氏が業界団体「衛星放送協会」の理事を任期途中で辞任することが23日、わかった。朝日新聞の取材に対し、同協会が認めた。三上氏は複数回の会食を主導したなどとされ、問題発覚後に東北新社取締役や同社グループ会社「ザ・シネマ」の社長を辞任していた。 衛星放送協会などによると、三上氏から辞任の申し出があったといい、これを受けて23日の理事会で今月末での辞任が他の理事たちに報告された。登記簿などによると、三上氏は2018年6月に同協会の理事に就任。本来の任期は今年6月までだった。 衛星放送協会は衛星放送事業者… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
装丁家の平野甲賀さん死去 「深夜特急」の題字手がける
平野 甲賀さん(ひらの・こうが=装丁家)22日、肺炎で死去、82歳。葬儀は親族で行った。喪主は妻公子(きみこ)さん。 沢木耕太郎さんの紀行小説「深夜特急」の題字など、のびやかな「描き文字」で知られ、7千冊以上の装丁を手がけた。 飾らない人柄、多くの人を引き寄せた 関わりがあった人たちから惜しむ声があがった。 平野さんは、沢木耕太郎さんの紀行小説「深夜特急」の題字などで知られる。1964年からは約30年にわたって晶文社から出版された本の装丁を一手に担い、サイのマークもデザインした。演劇との関わりも深く、「劇団黒テント」のポスター制作も続けた。 東日本大震災をきっかけに、東京から妻の公子さん(75)とともに14年に香川県・小豆島に移り住み、19年から高松市内で暮らしていた。飾らない人柄は香川でも多くの人を引き寄せた。 25年ほど前から親交のあった文筆家でイラストレーターの内澤旬子さん(54)は、夫妻と同じ2014年に小豆島に移住した。平野さんに最後に会ったのは今年2月で、自宅でパソコンを使って仕事をしていたという。内澤さんは「作品の本質を文字の形で表せるところがすごい。演劇に携わったり、展覧会を開いたり、ずっと好きなことを楽しんでやっていた。ひょうひょうとしていて、どこか不思議な部分もある人でした」と振り返った。 デザイナーの吉良幸子さん(32)も平野さんが開いた文字の教室への参加を機に昨夏、兵庫から高松に引っ越した。「のびのびとして朗らかな人柄がそのまま字に表れていた。まだ実感がわきません」と別れを惜しんだ。(石川友恵) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄・石垣の陸自配備めぐる住民投票 二審も認めず
沖縄県石垣市への陸上自衛隊配備計画について、賛否を問う住民投票の実施を住民が市に求めた訴訟の控訴審判決が23日、福岡高裁那覇支部であった。大久保正道裁判長は、訴えを却下した一審・那覇地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。原告側は上告する方針。 原告は、石垣市住民投票を求める会のメンバーら30人。会は、地方自治法の手続きにそって有権者の3分の1以上にあたる有効署名を集め、2018年12月、市に住民投票条例の制定を直接請求した。しかし、市議会が条例案を否決し、投票は実施されなかった。 裁判で原告側は、4分の1以上の署名での請求があれば、市長は住民投票を実施しなければならないとする市自治基本条例を根拠に、投票実施を市に義務づけるよう求めたが、高裁判決は一審同様、行政訴訟の要件を満たしていないと結論づけた。 判決後に記者会見した求める会代表の金城龍太郎さん(30)は「住民の意見がつぶされている状況は、危機的だ」と語った。(岡田将平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
河井克行被告が議員辞職を表明 法廷で一転、買収認める
2019年7月の参院選広島選挙区をめぐり、計100人に計約2900万円を渡したとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた元法相で衆院議員・河井克行被告(58)の被告人質問が23日、東京地裁で始まった。克行議員は「すべてが買収目的ではないが、全般的に買収罪という事実は争わない」と述べ、無罪主張から一転して地元議員や首長ら大半への買収を認めた。 また、この日の法廷で「民主主義の根幹である選挙の信頼を損なった。全ての責任は私のみにある」と議員辞職する意向を表明し、裁判の結果については「いかなる処罰を下されようともすべて引き受ける覚悟」とも語った。 克行議員が認めたのは、地元議員や首長、後援会関係者への買収行為。妻の案里氏(47)=有罪確定で参院議員を失職=との共謀と、一部の陣営関係者や議員らへの買収は否定した。具体的な人数は明言しなかったが、約90人に対する計約2300万円の現金提供を買収行為と認めたとみられる。 買収の動機については「案里の当選を得たいという気持ちが全くなかったとは言えない」と説明。無罪主張を変えた理由は「独房で自問自答を繰り返し、逃げることなく認めることが、支えてもらった支持者への責任の取り方だと考えるに至った」とした。 克行議員が選挙運動を取り仕切る「総括主宰者」かどうかも争点だが、明確に否定しなかった。 昨年8月の初公判で克行議員は、現金は「(地方選の)当選祝い」などと無罪を主張。その後の公判で、被買収側100人中94人は、検察側の主張に沿う形で授受の違法性を認めた。 克行議員は当選7回。法務副大臣などを経て19年9月に法相となり、公選法違反疑惑が明らかになった同年10月に辞任。20年6月に案里氏とともに逮捕された。(松島研人、新屋絵理) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
苦手だった文字を書くこと あるノートと出合い、前へ
コミュニケーションに悩みを持つ女性(19)は、文字を書くのが苦手だった。線と線の間に書くのがうまくいかない。そんな女性が1冊のノートに出合い、集中して文字を書き続けられるようになった。夢だった美容師の国家試験に向けて今、勉強に励んでいる。 神戸市東灘区に住む女性。文字を書くのが苦手なのは小学生の頃からだ。「線と線の間に書かなくては」と思うと、斜めになったり、小さくなったり。読めない文字になってしまう。マスの中に文字を入れるのも難しかった。 中学は特別支援学校に進み、3年間ノートを使うことはなかった。 はさみを使うことや、ヘアアレンジをするのが好きだった女性は、中学2年の時、知り合いに「向いていそうだね」と言われた。それをきっかけに、「美容師になりたい」と思うようになった。 美容師の国家資格を取るには高校を卒業し、美容学校に通う必要がある。ノートを見るのもつらく、授業はプリントの端にメモする程度だったが、福祉団体のサポートを受けながら通信制の高校を卒業して昨春、美容学校に入った。 しかし、美容学校には、高校時代と違って特別な支援はない。どうやって授業に臨もうかと考えていたときに出合ったのが、「mahora(まほら)」ノートだった。 太い線と細い線を5ミリ間隔で… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
茶の産出額、鹿児島が初の首位 50年トップの静岡陥落
鹿児島県の茶の産出額が2019年は252億円になり、50年以上トップであり続けた静岡県を抜き、初めて全国1位になった。大規模な茶栽培で産出額が安定している鹿児島県は、20年産でも勢いを維持している。 今月発表された農林水産省の統計データで明らかになった。 茶の産出額は、栽培農家が摘み取った「生葉」と、それを加工した「荒茶」の産出額の合計で表される。農水省の生産農業所得統計で19年の産出額は鹿児島県が生葉163億円、荒茶89億円。静岡県は生葉147億円、荒茶104億円。農水省によると、茶の産出額の統計が残る1967年以降静岡県が全国1位を続けてきたが、19年は鹿児島県が初めて1億円上回った。 静岡県では近年、茶の産出額の低下傾向に歯止めがかからない。多くの茶畑が山の斜面や台地に集まり、大型機械が入りにくいために収穫量が伸び悩み、担い手の高齢化も進む。19年は春先の冷え込みで生葉の収穫量も落ち、産出額の低下を加速させたという。 一方の鹿児島県は、知覧茶の産地で知られる南九州市などの平地で、大型機械を使った大規模な茶栽培が盛んに行われている。生葉の収穫量や荒茶の生産量は微増傾向で産出額も安定。将来の経営見通しが立ちやすいことから担い手不足の問題も深刻化していないという。 農水省の統計データでは、15年と比べた19年の産出額は鹿児島県が25億円増え、静岡県は55億円減った。20年産も生葉の収穫量は鹿児島県が11万8400トンで静岡県を5800トン上回った。荒茶の生産量も鹿児島県が2万3900トンで、静岡県にあと1300トン差まで迫っている。 鹿児島県の担当者は「県内の茶の関係者が一丸となって頑張ってきた成果が出た。産出額全国1位はうれしい」と喜ぶ。静岡県の担当者は「海外も含めた新たな販路の開拓などにより、産出額の低下を食い止めたい」と話した。(稲野慎) ◇ ●2019年の茶の産出額の上位5府県 (生葉と荒茶の合計、農林水産省などへの取材に基づく) 1位 鹿児島県 (252億円) 2位 静岡県 (251億円) 3位 三重県、京都府 (66億円) 5位 福岡県 (35億円) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
独房で自問自答、克行被告へ神父の一言 一転買収認める
「妻の案里を当選させたい気持ちは否定できない。全般的な買収について争わない」――。2019年の参院選をめぐり、地元議員ら100人に約2900万円を配ったとして公職選挙法違反(加重買収など)の罪に問われた元法相の衆院議員・河井克行被告(58)が23日、東京地裁の法廷で、大半への現金供与を違法な買収行為だと認めた。昨年8月の初公判時から起訴内容をすべて否認してきた心境はなぜ変わったのか。この日午前に始まった被告人質問で、克行議員が事件について初めて詳細に語った。 法廷での主なやりとりは以下の通り。 (弁護人)――起訴内容について全て否認して争うとしていたが、今の認否は。 (克行議員)裁判長、おはようございます。今日から被告人質問ということで、改めて自分の考えを整理したので冒頭で述べる。まず、今弁護人がお尋ねの件だが、妻案里と共謀して買収を行ったという点については、全く事実と反しますので無罪を主張させていただく。(自民党広島県参院選挙区)第七支部の職員をはじめとする陣営関係者に差し上げたお金についても、これも買収には当たらないと考えているので無罪を主張する。 ――県議、市議、首長、後援会にも供与したとされているが。 後援会の役員の皆様、地方議会の皆様に対してもお金を差し上げたが、一人ひとりにそれぞれ固有の理由や趣旨、事情がある。私自身、あからさまに投票依頼を行ったことはない。その上で、2019年の参院選において、自民が2議席を獲得するという方針を実現するため、(当時現職だった)溝手顕正先生に加えて案里の当選を得たいという気持ちが全くなかったとは言えず、否定することはできないと考えている。一人ひとりにおける事情や理由は各論で詳しく述べるが、すべてが買収目的のみでは断じてないが、全般的な選挙買収について争うことはしない。 ――総じて議員と後援会について争わないか。 今の観点で、争わない。 ――総括主宰者性については。 公訴事実では総括主宰者だったと断じられている。案里事務所の実態が公示以降どうだったか、これから私が知りうる限りの事実を包み隠さず、法廷で説明する。一方、本来なら自民党県連が果たすべきだった役割を彼らが果たせなかった。それをやむを得ず代行せざるを得なかったのも事実。総括主宰者性の評価をされるのは致し方ないと思っている。今後詳しく実態を説明するのでご判断いただきたい。 ――認否を変えたことについて… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中学校で生徒のスカート内を盗撮 40歳教諭を懲戒免職
鹿児島県内の公立中の男性教諭が女子生徒のスカート内を盗撮した疑いがあった問題で、県教育委員会は22日、姶良市立帖佐中の四元秀知教諭(40)を懲戒免職処分にし、発表した。生徒をどなったなどとして、大隅地区の県立学校の男性教諭(51)も減給1カ月(10分の1)の懲戒処分にした。いずれも処分は同日付。 教職員課によると、四元教諭は2月ごろ、学内で右足とサンダルの間にスマホを挟み、複数の女子生徒のスカート内を盗撮した。過去にも複数回同様の行為をしたと話し、「盗撮に関わるビデオを鑑賞し、興味や関心がエスカレートしてしまった」と認めているという。 県立学校の男性教諭は学内で生徒1人に対し、怒鳴ったり机をたたいたりなどの威圧的行為を行い、精神的な苦痛を与えた。生徒側の希望で時期は非公表。「生徒はこうあるべきだという強い思いがありすぎた」と話しているという。同課は「不祥事の続発は痛恨の極み。教職員の指導に取り組み、不祥事根絶に取り組みたい」としている。(小瀬康太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル