コロナ禍で生活に困難を抱える女性の相談会が13日、東京都内であった。安心して話せるように、スタッフは全員女性だ。14日も午前10時から午後5時まで、新宿・歌舞伎町の区立大久保公園で開かれる。 弁護士や労組関係者らでつくる「女性による女性のための相談会実行委員会」の主催だ。生活保護やDV被害者支援の専門家ら約80人が対応し、外国語による相談や性的少数者の悩みも受け付ける。食料のほか生理用品や化粧品、衣料品なども配る。 13日は会場の公園に22人が訪れた。ほとんどが非正規労働者で、雇い止めにあったという人もいた。生活保護の申請に同行してほしいという希望やDV被害などの相談もあったという。 実行委のメンバーの吉祥真佐緒さんは「どうしようもなくなるまでがまんしないで、ただ悩みを聞いてもらいたい人もぜひ来てほしい」と呼びかけている。(高橋末菜、岡林佐和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スッキリ!にアイヌの人たちから批判 協会は対応協議
日本テレビの情報番組「スッキリ!」で12日、アイヌ民族を傷つける不適切な表現があった問題で、北海道内のアイヌの人たちから批判の声が相次いだ。 北海道アイヌ協会は13日、札幌市内で理事長や副理事長ら幹部が会合を開き、放送内容を改めて確認した上で、対応を協議した。大川勝理事長(76)は、取材に対し「頭から水をかけられたような気持ちで、はらわたが煮えくりかえる思い。残念というほかない」と憤る。同協会では今後、何らかの形で日本テレビに対応を求めていく方針という。 2019年に施行されたアイヌ施策推進法には、アイヌの人たちに対する差別禁止が明記されている。日高地方にある、静内アイヌ協会の葛野次雄会長(67)は「事前に内容を確認できなかったのか。法律にも差別してはいけないと定められている。撤回、謝罪したからといって消せるものではないし、許される問題ではない」と話し、抗議文を送ることを明らかにした。 アイヌ民族の遺骨返還問題にも… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
模型の世界の首都は静岡! あれもこれもプラモデル風に
タミヤやバンダイスピリッツなどのメーカーが集積し、プラモデルの出荷額で国内8割のシェアを持つ静岡市は12日、市内3カ所にプラモデルをかたどった「プラモニュメント」を設置すると発表した。19日にJR静岡駅前でお披露目式を開くという。 高さ約2メートルでステンレス製のモニュメントは、「組み立て前のプラモ」をイメージした。記念撮影がしやすく、観光客や外国人に静岡がどんな街なのか一目で伝わることを目指したという。静岡模型教材協同組合(理事長・田宮俊作タミヤ会長)もデザインに協力した。 国内最大級の模型展示会「静岡ホビーショー」が開かれる同市駿河区のツインメッセ静岡とJR静岡駅南口に置くモニュメントには、「模型の世界首都」の文字と静岡市の市章などをあしらった。駅前にはプラモの箱のデザインで知られる島村英二さんが描き下ろしたイラストも添える。市役所本館前には日本郵便の協力で、実際に使えるポストを「組み立て前」の状態で表現した。 今後は民間企業と協力し、商品や企業イメージを表現したプラモニュメントも増やしたいという。田辺信宏市長は記者会見で「モニュメントは多い方がいい。企業に面白がってもらい、集客につなげるウィンウィンの関係ができれば」と語った。(矢吹孝文) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JR・私鉄各社、今夜から終電繰り上げ 首都圏・関西圏
首都圏や関西圏のJR、私鉄各社は13日から、終電時刻を早めるダイヤ改定を実施する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、深夜の乗客が減っていることなどが理由で、最大で35分程度繰り上がる。 終電繰り上げ初日、小田急線新宿駅の改札では、休日で多くの人が行き交う中、ダイヤ改定を伝える貼り紙が掲示されていた。東京都板橋区の会社員男性(60)は「夜に店はやっていないし、(終電が繰り上がっても)特に生活に影響はない」と話し、「中には公園で夜遅くまで飲んでいる人も見かける。コロナ減少に、少しでも役立ってくれたら」と願った。 新宿駅南口で友人と待ち合わせていた東京都多摩市の警備会社員の女性(52)は「遅い時間に乗る人がいなくなっている。時代の流れでは」と受け止める。大手商社ビルの警備をしているといい、「コロナ前は終電間際でも来客があったけど、今は商社員もリモート勤務が多いし、午後7時を過ぎると帰宅している。以前なら終電が早まれば困ったと思ったけど、今は生活が変わった」と話す。 JR大阪駅の改札口の前にも、ダイヤ改定を知らせる掲示が張り出されていた。大阪府枚方市の会社員の男性(51)は、「今は会社から午後8時以降の外出を禁止されているので、終電が繰り上がっても影響はない」。ただ、いつもは梅田周辺で営業先などと飲む際にJR線を利用しているといい、「コロナ禍の終息後、飲み会が増えだしたときにどうなるか」と心配そうだった。 奈良県大和郡山市の女子大学生(21)は「就職活動で大阪に出てくることも多く、終電が繰り上がれば、帰りづらくなるかもしれない」と不安げだった。 13日の終電繰り上げは、首都圏では、JR東日本▽東京メトロ▽東武鉄道▽西武鉄道▽京王電鉄▽小田急電鉄▽東急電鉄▽相模鉄道の各社。関西圏では、JR西日本や阪急電鉄、阪神電鉄。(根津弥、浅沼愛) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大田区でマンションが浸水、2人を救助 関東各地で大雨
前線を伴った低気圧の影響で、東日本は13日、大気の状態が不安定になって雨や風が強まり、東京都や千葉県などでは鉄道の運行に影響が出たり、道路が冠水したりした。 東急電鉄大井町線では、雨の影響で東京都世田谷区の線路脇ののり面の一部が崩れ、午後3時半ごろから、溝の口―自由が丘駅間などで一時運転を見合わせた。また、JR中央線の武蔵小金井駅では落雷で信号装置が故障。午後2時ごろから、快速の上下線などで一時運転を見合わせた。 東京消防庁によると、大田区久が原5丁目では午後5時前、マンションの1階部分が浸水する被害があり、住民から「部屋から出られない」と通報があった。消防が駆けつけ、男性2人を救助し、うち1人を救急搬送した。命に別条はないという。 気象庁によると、13日午後5時50分までの24時間雨量は、世田谷区で114・0ミリ、茨城県坂東市で82・5ミリ、千葉県船橋市で64・5ミリなどと3月の観測史上最大を記録。東京都、埼玉、千葉、茨城各県などでは竜巻注意情報も発表。福島県や千葉県では土砂災害警戒情報も出された。 千葉県北西部では同日午後、大雨の影響で冠水被害が相次いだ。松戸市では道路で一時2メートルほどの冠水が発生し、信号機が消えた地域もあった。 同県警には午後2時過ぎごろから冠水被害の通報が相次いだ。JR松戸駅や新松戸駅周辺のアンダーパスで冠水が起き、車が立ち往生した。市川市では20件以上の通報があり、最大50センチの冠水があった。けが人や行方不明の情報は入っていないという。 同県は土砂災害警戒地域に一時、市川、船橋、松戸、鎌ケ谷、館山、南房総の6市を指定。午後4時すぎ、松戸市の坂川と新坂川で、氾濫(はんらん)危険水位を上回る水位3・51メートルを観測した。 気象庁は、東日本では太平洋側を中心に13日夜まで、東北地方の太平洋側では14日明け方にかけて、雷を伴った激しい雨が降る恐れがあるとして、土砂災害や河川の氾濫に注意を呼びかけている。(上沢博之、河崎優子、今泉奏) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
朝鮮出身の犠牲者、初の追悼集会 大阪大空襲から76年
第2次世界大戦中の大阪大空襲で犠牲になった朝鮮半島出身の人たちを追悼する初の集会が、最初の大空襲(1945年3月13~14日)から76年の13日、大阪市北区で開かれた。1万5千人とされる大空襲の犠牲者のうち、何人が朝鮮人だったか実態は今も明らかではない。「歴史の空白」を埋めようと日本人の研究者と在日コリアンの有志が連携して取り組んだ。 大阪空襲75年朝鮮人犠牲者追悼集会実行委員会が主催した。犠牲者の氏名を記した名簿を祭壇に置き、参加者約150人が黙禱(もくとう)をささげた。在日3世の大学生、李葎理(リリュルリ)さん(21)が「再びつらい思いをする人がない世の中に」とする追悼文を朗読した。 敗戦まで日本が朝鮮半島を統治したことを背景に、1942年の大阪府警察統計書によると、大阪には約41万人の朝鮮人が暮らしていた。ところが、「大阪大空襲の体験を語る会」が集めた体験記約450編には朝鮮人の手記は一本もなく、追悼式も開かれてこなかった。大阪空襲被災者運動資料研究会代表で元高校教員の横山篤夫さん(79)が約2年前、調査と追悼を呼びかけた。 しかし、立ちはだかったのが名前の壁だった。大阪市中央区の大阪国際平和センター(ピースおおさか)には、空襲で亡くなった9117人の名簿があるが、民族名(本名)で記されていたのは十数人。敗戦まで強いられた創氏改名や、日本社会で差別を避けるため、本名を名乗れない状況もあり、多くが名簿に日本名で記されていた。専門家の分析や文献との照合で、159人を朝鮮半島出身と特定した。うち2人は戦時中の労務動員で大阪に来た人だった。 13日の集会では、調査に協力した京都大の水野直樹名誉教授(朝鮮近代史)が講演し、「植民地支配の過ちを記憶するためにも、後世に残す空襲死没者名簿は、生まれ持った名前で記されるのが望ましい」と話した。 集会に参加した徐龍達(ソヨンダル)・桃山学院大名誉教授(87)は「76年前、炎の街を逃げまどい、黒い雨に打たれた恐怖が今も忘れられない。伝えることが戦争をしない力になれば」と話していた。(武田肇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
栃木で鳥インフルか 簡易検査で陽性、確定なら殺処分へ
栃木県は13日夜、芳賀町の養鶏場の鶏の簡易検査で、A型鳥インフルエンザウイルス陽性が確認されたと発表した。県によると、発表時点で遺伝子検査による最終判断には至っていないが、感染が確定すれば、この養鶏場の約7万7千羽を殺処分する見通し。今季の感染は、県内では確認されておらず、国内では52例目となる可能性があるという。 発表によると、13日午前10時ごろ、養鶏場から複数の鶏が死んでいると県に連絡があった。午後に職員が立ち入り、簡易検査で陽性が判明したという。(池田拓哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
給食の皿うどん 麺が硬すぎ歯欠ける 埼玉、児童ら7人
埼玉県の朝霞市教育委員会は13日、市立朝霞第五小学校(唐松善人校長、児童数956人)で、11日昼の学校給食で出した皿うどんの麺が硬かったため、1~5年の児童6人と教師1人の歯の一部が欠けるなどしたと発表した。児童3人が病院で治療を受けた。6人とは別に口の中が傷ついた児童が数人いたという。 市教委によると、11日のメニューは皿うどん、春雨サラダ、カステラ、牛乳。同校にある給食室で皿うどんを調理する際、麺を揚げる油の温度が下がったことから給食時間に間に合わない恐れが出てきた。このため、1回に揚げる麺の量を増やして揚げる時間も10分ほどに延ばしたところ硬くなったという。児童に配膳する前に検食(試食)した教頭が、少し硬いが問題ないと判断したという。 同小では10日の給食でも、県学校給食会が納入した期限切れのドーナツを提供して児童2人が食べてしまうトラブルがあった。(斯波祥) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
黒川元検事長を略式起訴へ 東京地検、起訴相当議決受け
黒川弘務・元東京高検検事長(64)と朝日新聞社員、産経新聞記者2人が賭けマージャンをしていた問題で、東京地検は黒川氏を単純賭博罪で略式起訴する方針を固めた。検察審査会の「起訴相当」議決を受け、不起訴(起訴猶予)とした当初の処分を一転させた。検審に「不起訴不当」とされた他の3人は再び起訴猶予とする。関係者への取材で分かった。 市民団体の告発を受けた地検は昨年7月、「賭け金が多額とはいえない」などとして4人を不起訴(起訴猶予)にしていた。 これに対し、東京第六検察審査会は12月、「東京高検検事長は違法行為を自制し、抑止すべき立場」にあり、「社会の信頼を裏切った」などと指摘して黒川氏は起訴相当と議決した。記者ら3人については、動機面の捜査が不十分として不起訴不当と判断した。 再捜査した地検は検審の指摘を重視し、黒川氏を東京簡裁に略式起訴することにした。単純賭博罪の法定刑は50万円以下の罰金か科料。略式起訴は書面による審理で罰金などを求める手続きで、簡裁が「不相当」と判断しなければ公開の正式裁判は開かれない。 検審の議決によると、4人はコロナ禍で緊急事態宣言が出ていた昨年4~5月に4回、産経記者宅で賭けマージャンをした。1千点を100円に換算し、現金のやり取りは1回で数千~2万円程度だったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名も知らぬ人から「水溶液」 楽になろうと飲んだ校長
車を運転中、対向車にぶつかって死にたかった。仕事の重圧から逃げたかった。ネットで知り合った人物から渡された「水溶液」を飲むと、気持ちがすっと楽になった。「まじめ」「責任感が強い」。そんな評判の校長が人生を暗転させる始まりだった。 被告(55)は2020年12月、兵庫県内の自宅で覚醒剤1袋を所持したとして覚醒剤取締法違反容疑で現行犯逮捕された。現職の小学校校長だった。その後の捜査で、覚醒剤の量は約1・6グラムとわかり、所持と使用の罪で起訴された。 今年2月19日。神戸地裁尼崎支部であった初公判に被告が出廷した。上下黒っぽいスーツ姿で、白髪交じりの黒髪。視線は真っすぐで、落ち着きを感じる。 起訴状が読み上げられ、被告は「間違いありません」とはっきりと答えた。 被告が校長を務めた小学校は、日本海に面したカニ漁で知られる町にある。現職校長の逮捕に、町の教育委員会は揺れた。 「保護者からの信頼が厚い」「まじめで責任感が強い」「丁寧に人の話を聞く」「部下に慕われていた」。逮捕後、町教委の聞き取りに、同僚たちは口々にそう答えたという。 検察側、弁護側双方の主張や尋問で、被告が覚醒剤に手を出した経緯が明らかになった。 周りからの期待に応えようと 被告は大学卒業後の1989年から小学校の教員として働き始めた。いくつかの小学校や県教委などとの異動を繰り返してキャリアを積んだ。2017年4月、町教委の課長に就いた。51歳だった。 仕事は、学校教育についての指導業務や人事、初めて議会対応や予算にも携わった。民間保育所の統合をめぐって実質的な最終権限者になった案件もあった。 休日も家で仕事をこなし、出張に追われた。弁護人は「町の教育行政を実質的に1人で切り回した」と評し、年上の部下もいたという被告に相談相手はいなかったと主張した。 弁護人「仕事へのプレッシャーがあったか」 被告「周りの人たちから、何をしてもきちんとやる、どんなことも解決することを期待された。応えたい一心だった」 17年夏。被告の生活に異変が生じた。 ■「甘えてはだ… 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル