電車内で女性の胸を触ったなどとして東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた会社員の40代男性に対し、東京地裁は13日、無罪判決を言い渡した。村山智英裁判官は、警察による犯行再現の不正確さを指摘したうえで、「女性が被害にあったこと自体は信用できるが、犯人を取り違えた可能性がある」と述べた。 男性は2019年11月、都内の私鉄内で女性の胸を触ったとして起訴されたが、無罪を主張していた。 判決は、電車が駅に着いてから男性に声をかけるまで「目を離していない」との女性の公判での証言について、捜査段階でそうした供述はなく「犯人の取り違いの可能性を払拭(ふっしょく)できない」と述べた。 さらに、身動きがとれないほど混雑した車内で女性の証言通りの犯行をする場合、「実際の犯人の身長は被告(の男性)より低い可能性がある」と指摘。警察が犯行状況を再現した写真は2人の身長差を正確に示していないとし、「被告を犯人とするには疑問の余地がある」と結論づけた。(新屋絵理) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
妻を連れて帰ろうと再建急いだ家 いま自分一人
あの日から5年。地震で傷ついた熊本の街の復興は、確かに進んだ。ただ、被災者一人ひとりには、消えない記憶があり、取り戻せない日常があり、次世代に残すべき教訓がある。朝日新聞のアンケートに回答した人たちを訪ねた。 早くうちに連れて帰ってあげたい。その一心で、工事を急いだ住まいだった。なのに今、自分一人だけが住んでいる。 澤田稔さん(85)=益城(ましき)町小谷(おやつ)=の自宅兼店舗は地震で全壊した。今の家は、隣にあった木造倉庫をリフォームしたものだ。倉庫には3部屋を造り、玄関には日本舞踊をする妻セイ子さん(83)がけいこで使った大きな鏡を、居間には衣装や写真を置いてある。離れて住んで1年半になる。 建設会社に勤めていた澤田さんは24歳の頃、散髪に訪れた「理容さわだ」でセイ子さんに出会った。1年後に結婚した。 60年余り前にセイ子さんが開いた店には、理容椅子が二つあった。近所の人がお茶を飲みながら、語らう場所だった。誰にでも話しかける社交的なセイ子さんは、夜は倉庫で日本舞踊も教えた。 2016年4月16日未明、益城町で2回目の震度7を観測した揺れが襲った。梁(はり)の隙間からはって出て、家の外へ逃れた。1階の店舗部分は潰れていた。 地震の前日まで接客していたセイ子さんは、呼びかけに反応しないほど気落ちしていた。公民館などで避難生活を送り、地震から約2カ月で仮設住宅に入居。澤田さんはセイ子さんを元気づけようと、被災して店を閉じる同業の友人から理容椅子をもらい受け、倒壊を免れた倉庫隣のガレージに置いた。仮設住宅から歩いて自宅へ通い、がれきを片付けた。休む時、セイ子さんは理容椅子に腰掛け、新聞を読んだ。 仮設に入って間もなく、セイ子さんは下ろしたお金をどこに置いたか分からなくなった。認知症の症状だった。週3回、デイサービスに通うようになった。「早くうちに帰さなければ」。自宅の再建は諦め、急いで倉庫をリフォームして19年8月に引っ越した。 セイ子さんは毎日のように理容椅子の背もたれを倒し、昼寝をした。その後も症状は進み、車の鍵を隠したり、外へ出て行方が分からなくなったりすることもあった。その年の10月、未明に倉庫の窓から落ちて腕を骨折。車で15分ほどにある町内の特別養護老人ホームに入った。 澤田さんは週に2回は通っていたが、新型コロナウイルスの感染が拡大した昨春以降は2カ月に1回、窓越しの面会だけになった。セイ子さんの反応はあまりない。今年2月、誕生日祝いで面会した時、連れて行った生後5カ月ほどのひ孫の顔を見て、久しぶりに笑った。「子供みっとニコニコすっとですよね。2、3日前に行ったときは私の顔もみらんです」。顔も分からなくなったのかもしれない、と思う。 ガレージには理容椅子を置いたままにしている。「20歳の頃から椅子と毎日向きおうとったけん、座ると安心したんでしょうね」。澤田さんはこの冬に心臓の手術をした。慣れない自炊が不摂生につながったようだ。「どぎゃんかな、あと3年生きるかな」 今でも、地震がなかったらと考える時がある。地震のことは忘れようがない。(渡辺七海) にぎわうレストラン、完済間近のはずが 阿蘇外輪山を望む丘に、週に1、2回、開(ひらき)義民さん(72)は足が向く。熊本地震前はペンションが6軒集まる「メルヘン村」(熊本県南阿蘇村)だった。ここで開さんが家族で営んでいた「イタリアン食堂」は、基礎を残して更地になっている。5年経った今も再建の見通しは立たない。 妻の直美さん(69)と1983年に開いたペンションが始まりだった。福岡の有名ホテルで総料理長も務めた息子が約10年前に戻り、レストランに力を入れると当たった。パスタや牛ほほ肉のワイン煮込み、開さんが築いた釜で焼いたピザ。最大30人ほどが入れる店は連夜、周りのペンションや旅館から来る客でにぎわった。地震直前の売り上げは好調で、ペンションの購入費や改修費はあと4、5年で完済できる見込みだった。 そこで地震に見舞われた。20… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「いまでも自分は被災者」 忘れようがない地震から5年
熊本・大分両県で災害関連死を含めて276人が犠牲になった熊本地震から、14日で5年になる。観測史上初めて震度7の揺れに2度見舞われ、熊本県内の各地で国道や県道が寸断されたが、3月までにすべて復旧した。被災者の生活再建も進みつつあるが、3月時点で150世帯418人が仮住まいを続けている。 2016年4月14日午後9時26分の「前震」と16日午前1時25分の「本震」で、ともに最大震度7を観測。家屋の倒壊など直接的な原因によって熊本県内で50人が犠牲になり、地震後の体調悪化など災害に関連して226人が亡くなった。全半壊または一部損壊した住宅は20万棟を超えた。 地震で崩落した阿蘇大橋(熊本県南阿蘇村)に代わって約600メートル下流に整備された新阿蘇大橋は、3月に開通。大規模な土砂崩れで一部不通になった国道57号と、JR豊肥線は昨年10月までに全面再開するなどインフラ復旧が急ピッチで進んでいる。熊本市方面と阿蘇地域を結ぶ交通網は回復した。 熊本県では、ピークの17年5月に2万255世帯4万7800人だった仮設住宅などの入居者のうち、99%は自宅再建や災害公営住宅(復興住宅)への入居などで住まいを得た。一方、益城(ましき)町で続く地震後の土地区画整理事業などの完了を待つ人が仮住まいを続ける。仮設住宅を出た後の支援も課題になっており、昨年度は復興住宅で2例目となる「孤独死」が確認された。 インフラ復旧は進んだけど… 発生から5年を前に、朝日新聞は過去にアンケートをした被災者に追跡調査をした。回答した74人のうち街や地域の復興が進んだと感じる人が約9割に上った一方、半数の人が「いまでも自分は被災者だと感じる時がある」と答えた。回答者のうち49人は自宅が全壊か大規模半壊。再建した家を含め自宅に住んでいる人は55人(74・3%)で、19年のアンケート当時の54%より割合が増えた。 街や地域の復興は進んだと思うか尋ねたところ、「思う」「ある程度思う」を合わせて66人(89・2%)。交通インフラの復旧や住宅再建などが具体例に挙がった。「あまり思わない」「思わない」は計8人(10・8%)だった。 今でも被災者だと感じる時があるかの質問に「ある」と答えたのは37人(50%)、「ない」は35人(47・3%)。「ある」の理由としては「『もうおしまいだ』と感じた本震は忘れようがない」「地震前の場所に自宅を再建できれば復興を感じられる」などの回答があった。地震への関心が薄れ、風化しつつあると思うかとの問いには47人(63・5%)が「そう思う」と答えた。(伊藤秀樹、奥正光) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジブチの自衛隊員、7人が無許可飲酒 コロナ感染はなし
アフリカ東部ジブチを拠点とする自衛隊員21人が新型コロナウイルスに感染した問題で、防衛省は13日、別の隊員7人が居室内で許可を得ずに飲酒していたことを確認したと発表した。処分を検討するという。 防衛省によると、7人は海賊対処を任務とする海上自衛隊の航空隊に所属し、整備に携わっている。隊舎の居室で8日午後10時の消灯後、飲酒していた。飲酒は許可された場所なら可能だが、居室内の飲酒は規律違反の疑いがある。コロナには感染していないという。 感染した21人のうち2人が無届けで外食していたことも判明しており、同省は処分を検討するとしていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中部電や関電などにカルテル疑い 公取委が立ち入り検査
事業者向けの電力供給をめぐり、互いの営業活動を制限するカルテルを結んでいる疑いがあるとして、公正取引委員会は13日、中部電力と販売子会社の中部電力ミライズ(いずれも名古屋市)、関西電力(大阪市)、中国電力(広島市)の4社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査をした。公取委がカルテル容疑で電力会社に立ち入り検査に入るのは初めて。 また、家庭向けの電力や都市ガスの価格を維持するカルテルを中部電力側と結んでいる疑いで、東邦ガス(名古屋市)にも立ち入り検査に入った。競争原理を失わせるカルテルは、電力やガスの小売り自由化を骨抜きにしかねない。価格が高止まりするなど、利用者側が不利益を強いられている恐れもある。 関係者によると、大手電力系4社のカルテル容疑は、中小ビル・工場向けの「高圧」、オフィスビル・大規模工場向けの「特別高圧」の電力供給をめぐるもの。各社が従来、電力を供給してきた区域外では積極的な営業活動をせず、顧客を奪い合わないようにしていた疑いがある。合意は関電と中部電、関電と中国電それぞれの間で交わされていたとみられるという。 東邦ガス、中部電力、中部電力ミライズの3社は、中部エリアでの「低圧」電力と都市ガスの供給で、価格を維持するカルテルを結んでいる疑いがある。いずれも2018年ごろから始まったとみられるという。 各社は立ち入り検査を認め、中部電、関電、東邦ガスは「全面的に協力していく」、中国電は「現時点ではコメントできない」としている。 電力・ガス取引監視等委員会の… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ロケット燃焼実験後に草燃える MOMO打ち上げの会社
13日午後2時ごろ、北海道大樹町の宇宙ベンチャー「インターステラテクノロジズ(IST)」のロケット実験場近くの草地から火が出ているのを同社の従業員が見つけ、119番通報した。消防隊が約1時間後に消し止めた。けが人はなかった。 広尾署と同社によると、実験場では13日午後1時56分から同59分まで、ロケットの燃焼実験をしていた。当時、風が強く、火の粉が草地に飛んで燃え広がった可能性があるという。 同社は火災防止のため実験前に周りの草地に水をまいたとしている。署が出火原因や焼失面積などを調べている。 大樹町は北海道東部に位置し、「宇宙のまちづくり」を進めており、宇宙航空研究開発機構(JAXA)をはじめとして様々な宇宙関連の実験がおこなわれている。ISTは実業家の堀江貴文氏が出資し、小型ロケット「MOMO」の打ち上げ事業をしている。実験場は太平洋岸に近い草地の中にあり、同社が町から借りている。 同社は「近隣住民の皆さま、関係各所の皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけしたことは誠に申し訳なく、謹んでお詫び申し上げます」とのコメントを出した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道から「極楽湯」消える 老朽化で札幌の2店閉店へ
JR北海道は13日、グループ企業が札幌市内で運営するスーパー銭湯「極楽湯」2店舗を閉店すると発表した。施設の老朽化などが理由だといい、JR北は跡地の再開発も検討している。 閉店するのは、2005年に開業した「極楽湯さっぽろ手稲店」(手稲区前田2条13丁目)と、03年開業の「極楽湯さっぽろ弥生店」(中央区北3条西12丁目)。手稲店は7月31日、弥生店は8月31日に営業を終える。弥生店は、JR北グループが運営する「ホテルさっぽろ弥生」の銭湯部門で、同ホテルも8月末で閉館する。 極楽湯は、東京に本社を置く極楽湯ホールディングス(ジャスダック上場)が全国展開するスーパー銭湯で、道内では札幌に2店舗があり、JR北海道の子会社、北海道キヨスクがフランチャイズ契約を結んで運営してきた。 北海道キヨスク飲食事業部によると、スーパー銭湯2店舗とホテルの営業終了は、設備や建物の老朽化のためだという。跡地の活用については未定だが、弥生店の跡地については、JR北海道がマンション建設や商業施設の誘致などの再開発を検討しているという。(佐野楓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昨夏中止の阿波踊り、今年は開催 コロナ対策で規模縮小
新型コロナウイルスの影響で昨年、戦後初めて中止となった徳島市の阿波踊りが、今夏は規模を縮小して開催される見通しとなった。内藤佐和子市長が13日の記者会見で明らかにした。4カ所あった有料演舞場は1カ所とし、桟敷席も減らすなどの感染対策を講じる。 期間は例年通り8月12~15日の4日間。無料のおどり広場も2カ所程度設け、11日の前夜祭や人気踊り手グループの有名連が演舞を披露する選抜阿波おどりも行う。チケットは7月上旬から販売する。 内藤市長は会見で「人が密集したお祭りならではの盛り上がりをみせること以上に、万全な感染対策を講じ、観客や踊り子、スタッフに安全・安心な環境を構築することが最優先だ」と述べた。 阿波踊りはこれまで、市や経済… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
黒川元検事長、罰金20万円を納付 賭けマージャン
新聞記者らと賭けマージャンをしたとして単純賭博罪に問われ、罰金20万円の略式命令を受けた黒川弘務・元東京高検検事長(64)が13日までに罰金を納付したことが関係者への取材で分かった。東京地検は当初、不起訴(起訴猶予)処分としたが、昨年12月の検察審査会の「起訴相当」議決を受けて3月に略式起訴した。罰金納付により、公開の正式裁判は開かれずに刑事手続きは終了した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Yu Darvish earns first win with Padres after two no-decisions
New York – Yu Darvish pitched seven innings of three-hit, one-run ball to earn his first win of the season and first with the San Diego Padres in a 6-2 victory over the Pittsburgh Pirates on Monday night at PNC Park in Pittsburgh. In his third start of the season, […]