【宮城】東日本大震災の津波で全壊した大川駐在所が石巻市福地に再建され、5日に落成式があった。かつて児童や教職員計84人が死亡・行方不明になった旧大川小そばにあったが、住民の移転が進んだため、北上川の上流にある約1・5キロ西の住宅地に移った。 新型コロナウイルス感染防止のため、落成式は県警の関係者のみで実施。駐在員として1人で勤務する森稜貴(いづき)巡査(24)は決意表明で、「より一層安全・安心に生活できる大川地区の実現に向け、業務に邁進(まいしん)する」と話した。 駐在所は木造2階建て(延べ床面積約112平方メートル)で、土地は市有地。1階が事務所と駐車場で、2階が警察官の居住スペースになる。再建まで10年かかったのは、場所選定や住民要望を受けた調整、予算の確保などに時間がかかったためだという。(原篤司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大嶋一生・日光市長が死去、56歳 がん治療で入院中
栃木県日光市の大嶋一生市長(56)が5日午後、入院先の病院で亡くなった。がん治療のため、3月11日から入院していた。 大嶋市長の訃報(ふほう)は5日午後1時前、同日から職務代理者になった上中哲也副市長のもとに、家族から伝えられた。 コロナ対策に奔走していた大嶋市長は昨年6月、体調不良のため検査を受け、リンパ組織の異常が見つかった。市は8月、大嶋市長が通院治療することを公表。その後、公務に戻ったが、3月11日に入院した。現場復帰をめざしていたが、帰らぬ人になった。 5日午後2時半ごろ、市職員にメールで市長死去が伝えられた。女性職員は「病気にもかかわらずコロナ対策に必死になっていたのに。安らかに眠って下さい」と涙ぐんだ。 日光東照宮の稲葉久雄宮司は「突然の訃報に驚いています。春秋の大祭では市長が先頭で馬に乗りご奉仕して下さった姿が忘れられません」と惜しんだ。 大嶋市長は斎藤文夫前市長の引退表明を受け、2018年4月の市長選で初当選を果たした。現在1期目の途中だった。(梶山天) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小さな詩人をほめて30年 自分がもらえなかった言葉を
岐阜県内の小学生が対象の「コボたち詩コンクール」で入賞した子どもたちに、約30年にわたり、感想のはがきを送っている「おばさん」がいる。自身はつらい幼少期を過ごした。子どものころにかけてもらえなかった励ましの言葉をペンに込める。 ◇ 「すばらしい詩です」 飛驒市古川町の田中和江さん(85)が自宅のリビングでペンを走らせた。「ぼくはえがお」という詩を書いた、小学3年生に送るはがきだ。 「いつも多くの人々に『笑顔』という花束をプレゼントしているのですね」。会ったことはない。その子の笑顔は花束みたいに素敵だろう。想像しながら言葉を紡ぐ。「笑顔をおばさんもみたいです。きっとよい笑顔なんでしょうね」 コンクールは「コボたちつづり方教室」と朝日新聞社が主催し、45年前から続く。コボは「小さな男の子」を指す方言だ。入賞作が年に100点以上、朝日新聞岐阜版に載る。 田中さんの三女(52)が小学生のころ、詩が掲載された。すると、見ず知らずの読者が感想をつづったはがきをくれた。だから自分も30年ほど前から、作品が載った子の学校宛てに感想のはがきを書き始めた。13年前からはすべての掲載作について、はがきを出すようにしている。 伝えたいのは、ほめ言葉だ。「すばらしい詩」「パチパチパチ、がんばっていますね」――。自分が子どものころ、かけてもらえなかった言葉だ。 田中さんが6歳のときに出征した父は、後にブーゲンビル島(パプアニューギニア)で亡くなった。母は子ども3人を抱え、さらに妹が生まれて体調を崩した。長女の田中さんが半年以上、学校を休んで家を手伝った。学校で九九は習えないままだった。 8歳から親類らの家で赤ちゃんを背負い、子守の代わりにまかないの飯を食べた。弟と妹は親類に預けられ、1年以上たって迎えにいくと、妹が「おばちゃんをこれから母ちゃんって呼んでもええの」と聞いた。母は泣いていた。 母の教えは「世間に遠慮して生きろ。人と同じことをしてはだめ」。家で本を読もうとすると、手伝いができないからと叱られた。学校で先生にほめられた覚えもない。 中学を卒業した田中さんは、三重県四日市市の紡績工場で働き、詩を書き始めた。飛驒市に戻って22歳で結婚し、3人の子を授かってからも「言葉が泉のようにわいた」。平和への願い、子育て、飛驒路の春――。チラシの裏に必死に詩を書きとめた。幼いわが子を背負い、露天で卵を売ったお金で詩集を出した。38歳で通信制高校に入り、青春は取り戻せたと思う。 最近はコロナの「見えない縄目」に心が縛られたようで、いつも応募する文芸祭にも書く気がしなくなってきた。でも「コボたち」の詩には、子どもの素直な気持ちがあふれている。朝刊を開くたびに「子どもは詩人だ」と目を見張る。感想のはがきに向かうと、すらすらペンが走った。(高木文子) ◇ 大垣市立安井小学校5年の森川千寛さん(10)も、4年生のときに書いた詩が岐阜版に掲載され、田中さんにはがきをもらった。知らない人からはがきをもらうのは初めてで「僕が書いた詩を読んでくれた人から感想の手紙をいただき、とてもうれしかった」。 詩は「えさをやっているのはぼくなのに」というタイトルで、飼っているクワガタに3分間も指をはさまれ、血が出たときの思いをつづった。はがきは「毎日、世話をしている人を忘れることはありません」となぐさめてくれた。ただ、森川さんは「クワガタはたぶん忘れていると思う」とはにかみながら話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
郵便組織の元幹部を在宅起訴 内部通報者への恫喝問題
郵便局の内規違反を内部通報したことを配下の郵便局長に認めるよう強いたとして、福岡地検は5日、日本郵便の組織「福岡県筑前東部地区連絡会」の西村光晶・元統括局長(64)=同県鞍手郡=を強要未遂罪で福岡地裁に在宅起訴し、発表した。認否は明らかにしていない。 起訴は3月31日付。起訴状によると、西村元統括局長は2019年1月24日、福岡県直方市などの郵便局でつくる同連絡会に所属する郵便局長が、社内ルール違反について内部通報したと疑い、この郵便局長に「(内部通報者に)お前の名前絶対にないね」「(あったら)辞めるか。断言できるね」などと言って内部通報を認めさせようとしたとされる。福岡県警が昨年1月、強要未遂の疑いで書類送検していた。 西村元統括局長は当時、日本郵便九州支社副主幹統括局長も務めており、19年10月、連絡会の役員2人とともに、連絡会所属の郵便局長7人から慰謝料を求める訴訟を福岡地裁に起こされている。訴状によると、西村元統括局長の息子である郵便局長が必要な検査を怠っているとして、原告の郵便局長が18年に本社の内部通報窓口に通報。西村元統括局長は「(通報者を)つぶす」などと原告らを脅し、精神的苦痛を与えたとしている。 日本郵便関係者によると、同社は19年3月、「通報者捜し」をしたことについて西村元統括局長を戒告処分とした。さらに先週「新たな非違が認められた」として、西村元統括局長を含む7人を停職などの懲戒処分にした。 組織としての対応不十分か 日本郵便の内部通報をめぐり有力郵便局長が「犯人を捜す」「絶対に潰す」などと通報者を恫喝(どうかつ)していた問題は、局長が在宅起訴され刑事責任を追及されることになった。日本郵便は計7人の郵便局長に停職などの追加処分をしたが、具体的な検証はこれからだ。通報者への報復行為が発覚して1年以上過ぎても、組織として十分対応できていないことを示している。 日本郵便九州支社副主幹統括局… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三島由紀夫の埋もれた超短編作品「恋文」 文芸誌掲載へ
作家の三島由紀夫(1925~70)が、新進作家として歩み出していた20代半ばに「恋文」と題した掌編小説を残していたことがわかった。全集や単行本には未収録で、専門家にも存在を知られていなかった。7日発売の文芸誌「新潮」に掲載される。 「恋文」は、宴会に出ていた男がハンカチを取りだそうとして、知らないうちに入っていた手紙を見つける場面で始まる。「明日五時PX前でお待ちします。X子」。匿名の恋文に隠された秘密が米占領下の日本の状況を暗示するような短い物語だ。 49年10月30日付の朝日新聞大阪版と西部版に「400字小説」と題した特集の一編として掲載され、そのまま埋もれていた。戦後の新聞文芸欄を調べている大阪大学の斎藤理生(まさお)教授(日本近代文学)が今年2月に確認した。 掲載当時、三島は24歳。前年の48年9月に大蔵省を辞め作家専業となり、49年7月には出世作となった書き下ろし長編「仮面の告白」を発表していた。 斎藤教授によると、作中の「PX」はPost Exchangeの略で、戦後の米占領下に存在した進駐軍向けの売店を指す。斎藤教授は「占領下に置かれた日本と、一家の状況が二重写しになっていて、若き三島の作家としての高い力量がうかがえる」と話す。(山崎聡) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
泣く女児に「大きい声で言え」 児童クラブの動画に批判
鹿児島県志布志市の学童保育施設で、施設の支援員が、泣き続ける小学1年の女子児童に「大きい声で言え」など厳しい言葉を次々に浴びせる動画がインターネット上に拡散し、市に抗議や批判の電話が寄せられている。 市によると、この施設は市内の社会福祉法人が市の委託を受けて運営する「太陽の子児童クラブ」。現在は小学1~6年生の計約90人が利用している。 市によると、動画は1日に撮影された。この日初めて施設を利用した女子児童が自己紹介を求められた際、うまく言葉が出ずに泣き続けたところ、支援員が「大きい声で言え」「秒数が進んでいく、10、9、8……」「名前は?」「言うの言わないの、どっち」といった言葉を次々に浴びせる様子が撮影されている。 3日に動画の存在を把握した市はこの児童クラブで聞き取り調査を実施。児童クラブ側は動画の内容を認め、「行きすぎたことをした。児童や保護者に大変申し訳ない」と話したという。市は「明らかに行きすぎた言葉遣いだ」と児童クラブを注意した上で、今回の事態に至った経緯や理由などに関する報告書の提出を求めたという。 市には動画を見た人などから「ひどすぎる」「原因を究明すべきだ」といった抗議や批判の電話が相次いでいるという。市の担当者は「大変残念なことが起きた。児童クラブ側の報告書を見て必要な対処をしたい。また二度とこのようなことが起きないように対策を講じたい」と話した。(稲野慎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「問題意識、当時希薄だった」 フジHD社長一問一答
フジテレビなどを傘下におく持ち株会社「フジ・メディア・ホールディングス(FMH)」が2014年9月までの約2年間、放送法の外資規制に違反していた疑いが浮上した問題で、同社の金光修社長は5日夜、同社内で朝日新聞の取材に応じた。過去の株主名簿上の議決権の取り扱いで誤りがあり、違反の疑いがあったと認めた。主なやり取りは以下の通り。 【外資規制違反の疑いについて】 ――(本来入れるべきではない、番組制作会社が保有するFMH株について議決権を誤って算入していた)14年9月以前の状態についてはどう認識しているのか ちゃんと訂正をしておくべきだったというふうに、考えている。そこの判断が極めて甘かった。 ――外資比率について、20%を超えていた計算になるが 正確に何%であるかという認識はないが、(外資規制違反の)可能性としては極めて高い。 ――当時は何%になるかという計算はしていなかったのか 当該部署は当然、計算しているんだろうと思うが、今の時点でどうだということに関しての認識が、正確なものがない。 【総務省に報告せず】 金光社長は14年9月、同社の常務。株式の担当ではなく、今回の件で報告を受けた同年11月時点は、外資規制違反の疑いが解消された後だった。 ――総務省には話を持っていったのか 極めて小さい数字の誤記的なも… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
一度だけ「書けない」、橋田寿賀子さんを問い詰めると…
数々のヒットドラマを生み出した脚本家の橋田寿賀子さんが4日、悪性リンパ腫で亡くなった。「渡る世間は鬼ばかり」をはじめ、橋田さんと長年にわたって仕事をともにしたテレビプロデューサーの石井ふく子さんが5日夜、朝日新聞の取材に応じた。「コロナ禍を描きながらも明るく終わる作品を考えていた」と、最近まで橋田さんと話し合っていた続編の構想や、互いに戦争を経験していたからこそ制作を断って新たに生まれた作品、橋田さんの私生活について語り、しのんだ。 ◇ 具合が悪いということは、病状を含めてご本人から聞いていたので知っていました。しばらくは東京の病院に入院していたので、お見舞いにも行きました。 ただ、ずっと「熱海に帰りたい」「自宅に戻りたい」とおっしゃっていた。それで少し前に熱海の病院に移り、数日前には「自宅に帰る」と連絡がありました。東京での入院中にはお話もしっかり出来ました。 「渡る世間は鬼ばかり」脚本、毎日電話でやりあった ちょうど「渡る世間は鬼ばかり… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
草彅剛 大河「青天を衝け」で見せる「能面の慶喜」語る
渋沢栄一の生涯を描く、NHKの大河ドラマ「青天を衝(つ)け」。その渋沢に多大な影響を与えた一人が、江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜だ。表情がまるで能面のような新しい慶喜を草彅剛が演じている。どのような心構えで撮影に臨んでいるのか。合同インタビューで話を聞いた。 草彅にとって大河は、香取慎吾が主役を務めた「新選組!」に出演して以来。慶喜役のオファーをもらった時の心境は「(慶喜の)他にも有名な将軍はいるし、ものごとの始まりはドキドキ、ワクワクする。けれど、(江戸幕府を)最後に終わらせるとは、どんな感じなのか、興味を持った」と語る。 慶喜は、大政奉還をした幕末史を彩る重要人物の一人。諸外国から開国を迫られた際、「日本を外国から守る」と立ち上がり、尊皇攘夷(じょうい)論の中心的存在だった水戸藩出身だ。慶喜は、一橋家を相続したことで将軍継嗣問題に巻き込まれていく。大河ドラマで慶喜は、「徳川慶喜」(1998年)の本木雅弘、「八重の桜」(2013年)の小泉孝太郎、「西郷(せご)どん」(18年)の松田翔太といった俳優たちが演じてきた。 草彅が演じる慶喜は、感情が読み取れない、能面のような表情が特徴的だ。周囲に次の将軍の後継者に望まれるが、かたくなに拒む。「攘夷だ! 攘夷だ!」と、感情をぶつける父の斉昭(竹中直人)とは対照的だ。最初の打ち合わせで、監督と「つかみどころがない役の方がいい」と話し合ったという。「僕は(父と)対極にいた方がいいという気持ちがあった。父は熱意を込めて将軍を推してくれているのに、他人ごとのようなフワフワしている様子は狙っています。大きな器の人間だと見られるといいかなと思っています」 15代将軍になるシーンも、自… 【5/11まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
BayStars’ Daisuke Miura learns wins do not come easily in NPB
When Daisuke Miura was a pitcher for the BayStars, which he was for 25 seasons, the game was often in his hands. Of all the complexities that can go into winning and losing a baseball game, sometimes it was as simple as the way the ball flew out of Miura’s […]