大久保貴裕、東郷隆2021年5月16日 22時06分 広島市に残る最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」について、広島県が、所有する全3棟を耐震化する方向で調整に入ったことがわかった。国の重要文化財指定に向け、有識者による検討組織も設ける方針。保存か解体かで揺れた3棟はいずれも保存される公算が大きくなった。 県は2019年12月、建物の老朽化などを理由に「1棟保存、2棟解体」の案を公表したが、被爆者団体などが全棟保存を要望。「国の重文級の価値がある」との専門家の意見も踏まえ、今年2月に見直しを表明していた。耐震化の方針などは19日の県議会総務委員会に示される見通し。 県の方針では、3棟の耐震性を確保して建物内部の見学ができるよう安全対策を進める。1階は人数制限なし、2、3階は50人程度が利用することを想定し、1棟あたりの概算工事費は約5億8千万円と見込んでいる。こうした安全対策について、文化庁はおおむね妥当との意見といい、県は今後、国の重文指定に向けた調査も行う考えだ。 近代建築や文化財保護の専門家からは、被爆建物としての価値に加え、最古級の鉄筋建築物が500メートル連なる景観が「国の重文級」にあたると指摘されている。重文指定されれば耐震化費用で原則50%の補助が国から受けられる。 被服支廠は旧陸軍の軍服や軍靴の生産拠点で、1913年に建てられた倉庫群。爆心地から2・7キロにあり、原爆投下直後は臨時救護所になり、爆心地に面した西側の鉄扉は爆風でゆがんだままだ。4棟が現存し、県が3棟、国が1棟を所有している。 県は安全対策とともに、建物のさらなる利活用策も検討する。国のほか、3棟保存を求める広島市と具体的な方向性や費用負担についても協議を進めたい考えだ。(大久保貴裕、東郷隆) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
わいせつ目的誘拐容疑、男を再逮捕 中学生の死亡事件
2021年5月16日 22時29分 兵庫県丹波市氷上町新郷の林道で中学生の少女(13)の遺体が見つかった事件で、県警は16日、住居不定、無職の西田裕一容疑者(23)をわいせつ目的誘拐の疑いで再逮捕し、発表した。すでに逮捕していた死体遺棄容疑について丹波署は、処分保留になったとしている。 署によると、西田容疑者は、県内に住む少女に「自殺しよう」などとSNSを通じて誘い、5日午前6時すぎ、県内で少女と会って自身の車に乗せ、わいせつ目的で誘拐した疑いがある。容疑を認めているという。署はわいせつ目的の誘拐だと判断した理由を明らかにしていない。 西田容疑者は6日未明、丹波市内の無人交番の電話から「死にきれなかった」と署に連絡。現場の林道で署員が、死亡している少女を見つけた。死因は急性一酸化炭素中毒で、死亡推定時刻は5日夜で現場に練炭があった。 西田容疑者は死体遺棄容疑で逮捕され、調べに「少女とはSNSで知り合い、2人で自殺しようとした」などと供述していた。署は、少女が死亡した経緯を調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「現金1千万円発見」ただし場所や状況は秘密 沖縄県警
福井万穂2021年5月16日 23時08分 沖縄県警は16日、本島北部にある一般の施設の敷地内で現金1千万円以上が見つかり、県内の男性(42)が届け出たと発表した。県警は「持ち主を特定するのに支障が出る」として、現金が見つかった具体的な場所や状況、金額などについて明らかにしていない。 県警によると、16日午前10時半ごろ、男性が「1千万円以上の現金を見つけた」と石川署に届け出た。現金が見つかった場所は石川署管内のうるま市中部、金武町、宜野座村、恩納村のいずれかだとし、具体的な場所のみならず自治体名も非公表としている。 その理由について、県警は、詳細を公表すると持ち主になりすます人が出る恐れが高まり、実際の持ち主の特定がしづらくなると説明している。 持ち主が現れなかった場合、遺失物法に基づき、現金は3カ月後に拾った人のものになる。(福井万穂) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「対応難しい」浜岡原発停止10年、調整進まぬ県外避難
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「献血は不要不急ではない」 在宅増で減少、不足の恐れ
新型コロナウイルスの影響で学校や企業の集団献血の中止が相次ぎ、医療機関へ安定的に供給する量を下回る恐れが出てきた。日本赤十字の献血センターは、街頭での呼びかけに力を入れている。 8日、東西線葛西駅前(東京都江戸川区)で献血センターのスタッフが、「献血は不要不急ではありません。ご協力よろしくお願いします」と頭を下げた。呼びかけに応じた人たちは献血バスに入ると、医師の問診などを済ませ、順番に献血していた。 関東甲信越ブロック血液センターによると1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)では、予定していた企業や大学などの集団献血が、在宅勤務やオンライン授業に切り替わったことで、相次いで中止になった。14日現在で、4月は736件中170件、5月は687件中148件が中止になったという。学校献血では例年4月は約200台のバスを配車していたが、昨年4月は9台に激減。今年4月は約60台の配車にとどまった。 緊急事態宣言の延長やまん延… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ニホンイトヨリ、日本にいた 「食べなくてよかった」
町田正聡2021年5月16日 20時00分 名前に「ニホン」がつきながら日本では未発見だった魚「ニホンイトヨリ」を国内で初めて鹿児島県・種子島沖で確認した、と鹿児島大学総合研究博物館やかごしま水族館=いずれも鹿児島市=の研究チームが発表した。230年前、日本産と誤認されて命名されたが、これまで国内では見つかっていなかった。 研究チームの論文が、日本魚類学会発行の魚類学雑誌電子版(4月30日付)に掲載された。 論文の共同筆者の本村浩之・鹿児島大教授によると、ニホンイトヨリは1791年、日本産と誤認された標本に基づき、ドイツの魚類学者が命名し、学名は「ネミプテルス・ジャポニカス(日本のイトヨリダイ)」に。1938年には日本の魚類学者が「ニホンイトヨリ」と和名を付けたが、その時も国内では確認されていなかった。最初の標本は現在では、インドネシア・ジャワ島周辺で採集された可能性が高いと考えられているという。 今回、国内で初確認された個体は2020年1月、種子島・西之表港で美座(みざ)忠一(ただかず)さん(70)=西之表市=が釣り上げた。体長約25センチで、釣った時は普通のイトヨリダイと思ったが、いつも釣れる魚ではないので、「何かの役に立てば」と本村教授に提供。調査の結果、模様やひれなどの特徴からニホンイトヨリと分かったという。 この種は台湾や東南アジアに多く生息しており、今回の個体は、台湾周辺で孵化(ふか)した直後に黒潮によって種子島沖に運ばれ、そのまま定着して成長した可能性が高いという。論文では今回の確認を「西太平洋域における分布の北限記録」としている。 美座さんは「国内初確認と聞いてビックリした。自分の胃袋に収めなくて良かった」。本村教授は「日本では幻の魚だと思われていた。黒潮などの偶然が重なった結果とはいえ、国内初の標本を直接手に取れ、感慨深い」と喜んでいる。(町田正聡) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Masataka Yoshida beats Masahiro Tanaka as Buffaloes knock off Eagles
Masataka Yoshida turned Masahiro Tanaka’s impressive start on its head with a come-from-behind three-run homer that lifted the Orix Buffaloes to a 4-3 win over the Pacific League-leading Tohoku Rakuten Golden Eagles on Saturday. Tanaka (2-3) cruised through the first five innings but surrendered back-to-back one-out sixth-inning singles to Shuhei […]
ガダルカナル島やルソン島へ… 慰霊ツアーもオンライン
新型コロナウイルスによって海外渡航が制限されるなか、現地での戦没者慰霊ができない状況が続いている。高齢化が進む遺族には「なんとか体力があるうちに再訪したい」という思いが強く、慰霊が途切れることに気をもむ。収束が見通せないなか、現地をオンラインでつないだ慰霊ツアーも企画されている。 南太平洋のビスマーク・ソロモン諸島方面で戦った生存者やその遺族らでつくる「全国ソロモン会」。激戦地のガダルカナル島などで毎年、慰霊巡拝を重ねてきたが、コロナ禍で今年は中止となった。 ガダルカナル島の戦いでは、病死や餓死などで多くの犠牲者がでた。戦闘に加わった将兵3万人のうち、2万人以上が死亡したとされる。叔父が戦死した松本博道さん(75)=千葉県市川市=は、昨年の慰霊巡拝に参加した。叔父がいた部隊の慰霊碑を建てようと準備を進め、今年の訪問時に作業を終える予定だった。「いまの状況はやむを得ない、と自分に言い聞かせている」。 同会の会員は約220人。同会に所属する戦地の最後の生存者だった男性が昨秋に102歳で亡くなり、遺族の高齢化も進む。事務局の崎津寛光さん(48)によると、遺族は「お彼岸があるのと同じように、『また会いにきたよ』という思い」で毎年慰霊してきたという。 来夏はガダルカナル島の戦いから80年の節目となり、会として大規模な慰霊訪問を予定する。崎津さんは「現地のワクチン普及次第では、来年も厳しいかもしれない。なんとか収束してほしい」と願う。 厚生労働省によると、国の事業による慰霊巡拝や遺骨収集は、沖縄と硫黄島(東京都)を除いて昨年度から中止した。派遣地域の感染症危険情報がレベル2(不要不急の渡航をやめるよう呼びかけ)以上のためだ。遺骨収集について「発掘地点はGPSなどで目印がわかるため作業に支障はない。今年度も難しいが、行けるよう準備はしている」という。 日本遺族会も、国の補助金で毎年慰霊の友好親善事業を重ねてきたが、昨年度はすべて中止された。激戦地となった島々は、飛行機の乗り継ぎなどで移動時間が10時間以上かかるケースも多く、密林を含む現地での移動は容易ではない。「高齢者は体力も限られ、この1年は大きい。『最後にもう1回いきたい』という方もおり、残念だ」と会の担当者はこぼす。 現地訪問が見通せないなか、旅行会社は代わりとなる慰霊の旅を模索する。 JTBは「オンライン慰霊ツアー」を企画し、参加者を募っている。場所は激戦地のフィリピン・ルソン島で、カリラヤの日本人戦没者の慰霊園をガイドが訪れ、現地から中継する。遺族らの代わりに慰霊や献花をすることも検討している。担当者は「海外に行くことが厳しいいま、遺族の方からの要望も強く、社会的価値のあるツアーをしたかった」。1人以上から参加可能で、利用者の要望に応じて現地の訪問先を決めるという。 HISは昨夏から、サイパンの戦跡ツアーを実施した。40~50代を中心に約60人が参加した。共同で企画した現地の旅行会社によると、戦没者の関係者も複数いたという。日本軍の兵士や民間人が身を投じた岬や司令部跡などを現地スタッフの解説とともに、オンライン動画で紹介した。HISは今後、現地での環境が整えば、ツアー再開を検討したいという。(小川崇) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
愛知県で新たに522人が感染 6日連続で500人超え
愛知県は16日、522人の新たな新型コロナウイルス感染を発表した。500人超は11日から6日連続で、日曜としては過去最多となった。このうち名古屋市は210人だった。 県によると、15日まで7日間の平均で、新規陽性者は566・7人、入院患者は843・7人、重症者は58・4人。同日時点で911人が入院し、292人が宿泊療養施設に入っているという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
野口さん、宇宙で食べた?大阪のカレー、国内通販を開始
朝倉義統2021年5月16日 17時00分 国産初のカレー粉を製造、販売したハチ食品(大阪市)のレトルト食品「彩りのカレー」が、注目を集めている。もとは主に米国や台湾、中国、シンガポール向けの輸出用の食品だったが、国内向けに通信販売を始めた。 きっかけは、2日に地球に帰還した宇宙飛行士の野口聡一さんが、国際宇宙ステーションから4月26日、SNSに投稿した1枚の写真だった。よく見ると、宙に浮かんだ小さなカレーの袋が、野口さんらクルーとともに写っていた。 見つけた人から連絡を受け、同社がSNSで発信すると「買えるんですか?」「食べたい」などの問い合わせが相次いだ。そのため、急きょ国内でも通信販売することにしたという。 同社によると、「彩りのカレー」は「畜肉由来原料一切不使用のフルーティーでスパイシーな野菜カレー」といい、写真に写っていた辛口のほか、中辛もある。税込み170円。同社オンラインショップ(https://www.hachi-online.net/)で販売している。 担当者は「ただただ驚きで、ものすごい数が売れています。これを機に、宇宙食開発も検討します」。(朝倉義統) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル