1991年に大火砕流に見舞われた雲仙・普賢岳(長崎県)のふもとで今春、約30年間に及んだ砂防工事が完了した。土石流などの危険から、今も立ち入りが禁じられている区域で工事を可能にしたのは「無人化施工」の技術だった。この手法は各地の災害現場でも導入され、進化を続けている。 普賢岳では、1990年から4年半にわたる噴火活動で残された大量の火山灰や岩塊が、山肌をなお生々しく覆う。谷筋には、土石流から街を守る砂防堰堤(えんてい)や導流堤などの構造物が幾重にも連なる。 この春、国の砂防工事がすべて終わった。国土交通省は28年間で、水無(みずなし)川など三つの河川に堰堤や導流堤など95施設を建造した。総工費は約1950億円。 事業は、火山活動が終息する前の93年に始まった。 山頂にできた溶岩ドームはた… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市川市長の私設秘書を逮捕 法務局に虚偽書類提出の疑い
独自 2021年6月2日 5時00分 千葉県警が、法務局に虚偽の書類を提出したなどとして、自動車レンタル会社社長の押切裕雄容疑者(51)を電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで逮捕していたことが捜査関係者への取材でわかった。否認しているという。 関係者によると、押切容疑者は同県市川市の村越祐民市長の私設秘書。 捜査関係者によると、押切容疑者は2019年3月、出資金の払い込みがあったかのような虚偽の書類を作成し、法務局に提出して会社を登記させるなどした疑いがある。県警は5月24日に逮捕し、翌25日に同容疑で、市川市内にある村越市長の後援会事務所を家宅捜索した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
16歳をモデルに「わいせつ撮影会」 容疑の男逮捕
2021年6月2日 6時00分 下着姿の少女をモデルにした有料の「撮影会」を開いたとして、警視庁が芸能事務所経営の三枝幸男容疑者(60)=東京都新宿区上落合1丁目=を児童ポルノ禁止法違反(製造)と都特定異性接客営業規制条例違反(無届け営業など)の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で2日わかった。 捜査関係者によると、三枝容疑者は2月、新宿区の撮影スタジオで、都公安委員会に届け出をせず、下着や水着姿の16歳の少女をモデルにした撮影会を開催。少女に男性客が求めるわいせつなポーズをさせるなどしたほか、この客と共謀して少女のわいせつな写真を撮影した疑いがある。 少女は三枝容疑者が経営する芸能事務所に所属していた。参加料金はコースごとに設定され、私服・水着の撮影は50分あたり約1万6千円だった。追加料金でさらに過激な服を着せるオプションもあったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宣言再延長 疲労にじむ飲食店「街も人もめちゃくちゃ」
会員記事 吉沢英将 山口啓太2021年6月1日 21時30分 新型コロナウイルスの感染が収まらず、6月20日まで再延長された緊急事態宣言。延長初日となった1日、休業要請が緩和された都内の美術館や水族館は約1カ月ぶりに相次いで営業を再開した。一方、飲食店には、休業・時短要請の厳しい措置が続く。都心の繁華街の店主たちには疲労の色がにじむ。 拡大する営業を再開したすみだ水族館で、子どもたちがチンアナゴを観賞していた=2021年6月1日午前11時9分、東京都墨田区、角野貴之撮影 1日朝。都立上野公園(東京都台東区)内の美術館や博物館も相次いで再開し、お年寄りや親子連れがお目当ての展示がある建物へと向かっていった。 台東区の会社員三浦覚(さとし)さん(35)は5歳の長女を連れ、上野の森美術館へ。「これまでは出かけるところが限られて公園にしか連れて行ってあげられなかった。やっと別のところに連れて来ることができた」と笑顔をみせた。5月12日以降の美術館の対応では、休業継続を求める都と、再開を主張する国で見解が分かれ、結局、国が都の休業要請に従った。「美術館なら入場制限をかければ『密』にはなりにくい。どうして美術館にも休業要請をかけたか客観的な基準を示してほしかった」とも話した。 拡大する営業が再開したすみだ水族館で、大水槽の中で泳ぐ魚を見つめる子ども=2021年6月1日午前11時29分、東京都墨田区、角野貴之撮影 1日から再開した東京スカイツリータウン(墨田区)の「すみだ水族館」。再開にあたり、展示スペースなどのスタッフの配置を増員し、手すりや水槽など客が触れる部分の消毒の頻度を増やした。年間パスポートを持つ江戸川区の60代女性は3カ月ぶりに訪れた。「ゆったり魚を見られて、リラックスできた」。これまでの休業要請について「行政が人の流れを抑えたい気持ちはわかる」と理解を示しつつ、「出かけるところがなくずっと家にいてストレスがたまり、つらかった。水族館は感染リスクが高い場所とは思えず、人数制限で対応できないものだったのか」と話した。(吉沢英将) 東京・新橋 記者が見た休業の店は 都内の飲食店では引き続き、酒類を提供する店には休業を、酒類を出さない店には午後8時までの時短営業が求められる。1日夜、新橋駅周辺を歩くと、1年以上断続的に続く休業や時短営業の「制約」に疲れを口にする店主たちもいた。 拡大する午後7時台、JR新橋駅西側の繁華街は、仕事帰りの会社員らが行き来していた=2021年6月1日夜、東京都港区新橋2丁目、山口啓太撮影 午後7時前、JR新橋駅西側… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:657文字/全文:1512文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「二十歳」札幌ドーム次の一手、鍵は集客の多角化
全天候型の多目的ドームとして2001年に開業した札幌ドームが、2日で20周年を迎える。昨年度はコロナ禍のあおりを受け、大規模な設備投資をした年を除けば開場以来初めての赤字となった。23年度には、売り上げの約3割を占めてきたプロ野球日本ハムが本拠地を北広島市へ移す。先行きが厳しいなか、「二十歳」の施設の次の一手は――。 札幌ドームは、札幌市民、道民にスポーツ観戦文化を根付かせた。サッカーJ1のコンサドーレ札幌(現・北海道コンサドーレ札幌)に加え、04年には日本ハムがやってきた。国内で唯一、プロサッカーチームとプロ野球チームの二つの本拠地となった。 巨人ファンが多いといわれた北海道。日本ハムは当時では先進的だった球団ぐるみの熱心なファンサービスもあり、徐々にファンを増やした。新庄剛志さんの奇想天外なパフォーマンスも話題を呼んだ。開業5周年の06年に44年ぶりの日本一になった。稲葉篤紀、ダルビッシュ有、大谷翔平ら人気と実力を兼ね備えたスター選手を擁して、集客を増やした。 5月28日には、日本ハム初の道産子ドラフト1位、新人の伊藤大海投手がドームでの初白星を挙げた。時代が巡り、伊藤投手のような幼少期からドームを訪れた選手が活躍するようになったことは、地域に根ざしたスポーツ振興の成果でもある。 建設当初の目的でもあった02年サッカー日韓ワールドカップのほか、ラグビーワールドカップ、ノルディックスキー世界選手権などの国際大会でも使われた。海外の大物アーティストや近年では人気グループ・嵐の公演などイベント実績も重ねた。 札幌ドームの山川広行社長は「ナイターなどスポーツ観戦の文化が定着し、市民・道民のエンターテインメントの幅が広がった」と評価する。 しかし、コロナ禍が状況を一変させた。約3カ月間の休業を強いられ、公式戦は無観客試合、コンサートは中止、延期になった。 近く公表予定の20年度の売… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1149文字/全文:1958文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
笠松競馬、7月再開は厳しく 騎手ら過少申告の疑い
2021年6月1日 21時30分 笠松競馬(岐阜県笠松町)を運営する県地方競馬組合は1日、複数の騎手と厩務(きゅうむ)員が、所得を少なく申告していた疑いがあると発表した。関係者の修正申告を確認して処分も検討するため、7月を目指してきたレース再開はさらにずれ込む見込みという。 組合管理者の河合孝憲副知事が記者会見で明らかにした。不正馬券購入をめぐる一連の不祥事を受け、組合は5月20日、騎手や調教師、厩務員らを対象に税の研修会を開いた。研修後、関係者から調教手当や協賛レースの賞金などについて「申告したか覚えていない」といった申し出が複数寄せられたという。 組合は今後、税理士を招いた相談会を開き、騎手、調教師、厩務員の全114人に参加を促す。修正申告の写しの提出も求め、処分も検討するという。河合副知事は「調査が6月いっぱいかかれば、7、8月の再開も厳しいかもしれない」との見通しを示した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内で新たに2643人感染 神戸で国内未発見の変異株
新型コロナウイルスの国内感染者は1日午後8時現在、新たに2643人が確認された。亡くなった人は101人だった。神戸市は市内の陽性患者から、これまで国内で見つかっていない変異を持つ変異株を確認したと発表した。患者は回復しており、いまのところ蔓延(まんえん)の恐れはないという。 東京都では471人、大阪府は201人の感染が確認され、いずれも前週の同じ曜日を下回った。直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数が127・43人で全国1位の沖縄県では223人を確認した。 神戸市によると、今回確認された変異株は、英国型に特徴的な「N501Y」の変異に加え、一部のインド型にみられる「E484Q」の変異をあわせ持つ。欧州を中心に海外で150例ほど報告されているという。患者は50代男性。海外渡航歴や渡航歴のある人との接触はなかったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ワクチン注射針がごみ回収中に刺さる 接種会場で誤廃棄
城真弓2021年6月1日 21時42分 北九州市は1日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で、使用済みとみられる注射針が回収業者の女性従業員の右足に刺さる事故が起きたと発表した。女性はふくらはぎから出血し救急搬送された。けがは完治したが、肝炎予防のワクチン接種を受け、今後も経過観察が必要だという。 市によると、事故は5月19日午後2時ごろ、戸畑区の浅生スポーツセンターで起きた。一般廃棄物用の集積場から、女性がポリ袋を運び出す際に痛みを感じ、袋の中から注射針が見つかったという。市によると、看護師が誤って注射器1本を専用ごみ箱ではなく、ガウンや手袋を捨てる医療廃棄物用ごみ箱に捨て、その箱から出したポリ袋を、会場スタッフが誤って一般廃棄物用の集積場に置いたとみられる。 市は、発表が遅れたのは調査に時間がかかったためとしている。事故後、写真で廃棄可能な廃棄物を示すなど再発防止策を講じたという。(城真弓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
腕時計など1千万円相当盗んだ疑い 刑事課巡査を逮捕
2021年6月1日 23時41分 高級腕時計など時価約1千万円相当を盗んだとして、三重県警は1日、四日市西署刑事課巡査、岩永拓馬容疑者(23)=四日市市西浜田町=を住居侵入と窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「借金の返済のために盗んだ」と容疑を認めているという。 県警によると、岩永容疑者は非番だった1日午前9時20分~午前10時半ごろ、三重県菰野町の会社役員の50代男性宅に侵入し、高級腕時計3本と指輪1点(計約1千万円相当)を盗んだ疑いがある。 県警によると、岩永容疑者は2016年に採用。17年に四日市西署に配属され、19年3月から刑事課で勤務していた。被害者宅は署の管轄地域にあった。岩永容疑者は「2年ほど前に一度捜査で入ったことのある家だった」と供述しているという。 西堀浩一・警務部首席監察官は「県民を守るべき警察官としてあるまじき行為。被害者や県民のみなさまに深くおわび申し上げたい」とコメントした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
SEALDs元メンバーへの中傷、「臆測で攻撃」と判決
村上友里2021年6月1日 20時43分 安全保障関連法制に反対した学生グループ「SEALDs(シールズ)」の元メンバー2人がSNS上で中傷されたとして、投稿した東京都の女性に損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、東京地裁であった。藤沢裕介裁判長は「臆測と強引な関連付けによって攻撃した色彩が強く悪質だ」として、計99万円の支払いを命じた。 原告の女性 「言葉の暴力にさらされた」 判決によると、被告の女性は2016~18年、ツイッター上で原告の福田和香子さんらの実名をあげ「何をして金をもらっているのでしょう」「享楽をするための報酬のためにデモしただけじゃん、噓(うそ)つき」などと投稿した。 判決は、政治的な言論について「批判的な立場からの自由な意見交換も保障されるべき」としながら、今回の投稿は真実性がなく、真実と信じる相当な理由も「被告独自の見方で解釈したにすぎず認められない」と判断した。 福田さんは判決後の会見で、「物言う若者をだまらせるために投稿された数多くの言葉の暴力にさらされてきた。ネットを使う人には、言葉にはパワーがあると知って責任を持ってほしい」と話した。(村上友里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル