北海道北見市で、市が夏休み期間中に予定していた中学、高校生への新型コロナワクチン接種が、国からのワクチン供給のめどが立たないため難しくなっていることがわかった。市の担当者は「タイミングを逃さないワクチン配布をお願いしたい」と訴えている。 市は65歳以上の高齢者への集団接種を7月末までに終える予定で、8月からは64歳以下の集団接種を始める計画。 中高生についても、集団行動が多くクラスター(感染者集団)発生のリスクがあるため、64歳以下とは別枠で進める方針だ。保護者からは「夏休み中に接種してほしい」との声も市に寄せられていた。希望者で保護者の了解を得た人を対象に、市内6カ所の小児科の協力を得て、夏休み期間中に個別接種を行う予定にしている。 ただ、国からのワクチンの配布計画が不透明で、市の要望通りに配布されるかが見通せなくなっているという。市は早期に対象者に通知したい考えだが、担当者は「このままでは通知できず、夏休みが終わってしまいかねない」としている。(三上修) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
未明の国立競技場にバス143台 五輪パラ、本番へ訓練
斉藤佑介2021年6月20日 5時00分 東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの開閉会式に向けた輸送訓練が20日未明、東京都心であった。バス143台が参加。選手村などと国立競技場を往復して輸送のコースを確認し、バスを降りた後の選手らの誘導方法をテストした。 訓練は20日午前0時半から始まった。選手村(東京都中央区)からはバス計80台が出発し、通行止めにした青山通りなどを通って国立競技場近くにある非公開のエリアで下車。選手役として乗車していた大会組織委員会職員180人は、聖徳記念絵画館前を通って、スタッフの誘導のもと競技場まで歩いた。 報道関係者の活動拠点となる東京ビッグサイトからも国立競技場にバスを走らせており、深夜の訓練に2200人を超える職員が参加した。 開閉会式は五輪がそれぞれ7月23日と8月8日、パラが8月24日、9月5日の予定。国立競技場周辺の一帯が車両進入禁止エリアとなり、青山通りなども通行止めにする。大会組織委員会の中村英正運営統括は「本番は日中で規模も大きく(規制の)時間も長い。チラシや新聞などで丁寧に説明をしていきたい」と話した。(斉藤佑介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「にいにい来たぞ」弟を捜し76年 地中に遺骨なお数千
宮城定吉(さだよし)さん(87)はいまも、九つ下、2歳で亡くなった弟の遺骨を捜している。数年に1度、ふと思い立ち、那覇市の自宅から車で40分ほどの沖縄本島南部を目指す。 あのとき、大人の背丈よりも高い、大きな岩を見つけた。必ず戻ってくるからと、そのそばに弟の遺体を寝かせた。しかし、その岩は、もうない。 見つかるはずもないとわかっている。それでも、昔の様子を地域の人から聞き、見覚えのある地形をさがして歩く。そして、雑草が生い茂る空き地で、手を合わせる。「にいにいが来たぞ」と。 連載「終わりなき沖縄戦」 太平洋戦争末期の1945年3月から約3カ月、沖縄では住民が生活する場所で米軍と日本軍が戦いました。死者は20万人余り。うち沖縄県民は12万人以上とみられます。あれから76年。いまなお地中には多くの戦没者の遺骨が眠り、暮らしの中で不発弾が見つかります。沖縄戦をどう継承していくかも課題になっています。 何年かぶりに訪ねたのは今年3月。南へと向かう道は、当時の記憶をよみがえらせる。 拡大する沖縄戦で犠牲になった弟の遺骨を捜し続ける宮城定吉さん=2021年6月16日、那覇市 76年前。11歳だった宮城さんは、南風原(はえばる)村(現南風原町)で祖母と両親、妹、2人の弟の7人で暮らしていた。4月、米軍が本島中部に上陸。自宅と避難壕(ごう)を往復するなか、祖母は米軍の攻撃で、父は軍の作業で持病が悪化し、相次いで亡くなった。 一家は南下を決める。米軍の攻撃は激しさを増した。5月20日に次男の額を砲弾の破片が直撃し、息絶えた。6月20日ごろ、母も腹に破片を受けて倒れた。 残された3人で、丘陵地の壕に身を潜めた。宮城さんはサトウキビをかじり、口移しで、2歳の定宗(ていそう)さんに汁を飲ませた。 6月23日。その日は、前日まで鳴り響いた銃撃音がウソのように静まりかえっていた、と記憶している。空は青く澄んでいた。 壕から外をのぞくと、白い布を手にした日本人らしき人たちが、丘の上を目がけて歩いているのが見えた。3人は、それに倣うように外へ出た。 米兵が2人近づいてきた。1… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌大通公園のビアガーデン中止へ 五輪PVも中止
佐藤亜季2021年6月19日 18時30分 札幌市の秋元克広市長は18日の新型コロナウイルス感染症対策本部会議後の会見で、東京五輪・パラリンピックのパブリックビューイング(PV)の中止を決めたことを明らかにした。「大会組織委員会とも話をして中止ということで協議が調った」と語った。市中心部に会場に設けて競技中継やイベントなどを行う予定だったが、感染拡大を受け中止を検討していた。秋元市長は「今は人が集まって観戦するというのは難しいと思っている」とした。 また、毎夏恒例の大通公園のビアガーデンも中止する考えを示した。近く実行委員会が正式に中止を決定する見通し。昨年は規模を縮小して実施されていた。 札幌市は緊急事態宣言の解除後の21日からは「まん延防止等重点措置」の対象区域となり、飲食店の午後8時までの時短や酒類提供を午後7時までとすることなどが要請される。秋元市長は「酒類提供を限定する対応をお願いする中、小規模であっても開催を準備していける状況にはない」と述べた。(佐藤亜季) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
住吉会トップら6億円超支払う 詐欺被害上回る和解金
会員記事 新屋絵理、村上友里2021年6月19日 19時00分 指定暴力団住吉会のトップらが、傘下の組員が関わった特殊詐欺の被害者らに対し、被害額を約3500万円上回る計約6億5200万円を和解金として支払った。被害者らが暴力団対策法の「代表者責任」に基づき同会トップらに損害賠償を求めた東京高裁での訴訟で、18日付で和解が成立した。 暴力団側と被害者の和解は初めてとみられる。原告側代理人は和解の意義について①早く確実に被害救済できる②暴力団の資金源に打撃を与える③特殊詐欺の抑止につながる――と評価指摘している。 訴訟は2016~17年に提起された。一審・東京地裁判決は、組員らが他のメンバーを従わせたのは、暴対法が定める「暴力団の威力を利用した資金を得る行為」にあたると判断。住吉会側に計約6億3千万円の支払いを命じた。暴力団側と被害者の双方が控訴していた。 稲川会や山口組のトップに対しても、被害者らが賠償を求めて訴訟を起こしている。 「訴えるぞ」 何度も脅され…特殊被害の手口 「詐欺を見抜けなかった自責の念から一生逃れられない。生き地獄です」 原告の一人で、2千万円をだまし取られた女性(70)が取材に心情を明かした。 「あなたの名義を貸してほし… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:548文字/全文:1053文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ウガンダ選手団、PCR検査1人陽性 成田空港で判明
東京五輪・パラリンピックに出場する東アフリカ・ウガンダの選手団9人が19日夕、成田空港に到着。このうちの1人が、空港での新型コロナウイルスのPCR検査で陽性だったことがわかった。内閣官房が明らかにした。来日した海外の五輪選手団で陽性が判明したのは初めて。 来日したのはボクシングや重量挙げ、水泳の選手とコーチら。内閣官房によると、全員が出国前にアストラゼネカ社製のワクチンを2回接種。出国96時間以内に2回のPCR検査を受け、陰性証明書を持っていたという。 選手団は19日午後6時すぎ、一般客約80人が降りた後、マスク姿で1列になって到着ゲートに姿を見せた。その後、空港検疫で唾液(だえき)による抗原検査を受けたが、1人は結果が出なかったためPCR検査を受けたところ、陽性だとわかった。残りの選手らは20日未明、事前合宿地の大阪府泉佐野市へ夜行の貸し切りバスで移動を始めた。 選手団の来日は群馬県太田市… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:20文字/全文:425文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
給食牛乳で集団食中毒、業者を営業禁止に 富山市保健所
井潟克弘2021年6月19日 19時30分 富山市の保育施設と小中学校で多数の児童・生徒らが下痢や嘔吐(おうと)などの症状を訴えた問題で、市保健所は19日、給食などで提供された牛乳が原因による集団食中毒と断定し、食品衛生法に基づき牛乳を納入していた「内田乳業」(富山市四方)を同日付で営業禁止処分にした。原因物質については調査中としている。 有症者が共通して同社が納品した牛乳を飲用していたことから、市保健所は「因果関係があった」と判断。立ち入り調査では、牛乳を流す配管の洗浄に不十分な点がみられたという。同社は指摘された不備を認めているというが、洗浄や消毒の徹底など再発防止のメドは立っていないという。 市保健所が4月に定期的な立ち入り調査をした際には、特に問題はなかったという。今回の調査では、14~16日にかけて6238人が飲み、うち0歳~50歳代の1212人が腹痛や下痢などの症状を訴えた。(井潟克弘) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪ウガンダ選手、予定変更で成田に到着 陸路大阪へ
青山祥子、河崎優子2021年6月19日 21時55分 東京五輪・パラリンピックに出場する東アフリカ・ウガンダの選手団9人が19日夕、成田空港に到着した。選手の行動ルールを定めた「プレーブック」の規定で公共交通機関が使えないため、事前合宿地の大阪府泉佐野市まで夜行の貸し切りバスで移動し、20日朝に到着する予定。7月19日まで市内に滞在する。 選手団の来日は群馬県太田市で合宿中の豪ソフトボールに次いで2例目。 市によると、来日したのはボクシングや重量挙げ、水泳の選手とコーチら。午後6時すぎ、一般客約80人が降りた後、マスク姿で1列になって姿を見せ、カタールのドーハから約10時間のフライトだったが、報道陣に笑顔で手を振っていた。この後、空港内で新型コロナウイルスの検査を受けるなどし、移動を始める。 ウガンダ側は当初、約20人がドバイ経由で16日に関空に到着すると市に伝えていた。しかし、国内での新型コロナウイルスの感染拡大によりドバイ経由の便が利用できなくなり、ルートを調整していた。(青山祥子、河崎優子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新型コロナ、国内で1520人感染 重症者は35人減
2021年6月20日 0時02分 新型コロナウイルスの国内感染者は19日午後8時現在、新たに1520人が確認された。死者は28人だった。重症者は740人(18日時点)で、前日から35人減った。 東京都の新規感染者は388人。1週間平均の感染者数は377・7人で、前週比は96・6%だった。大阪府は111人で、入院中の重症患者は109人だった。沖縄県では新たに97人の感染が確認され、県の集計では直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者数は49・35人で全国最多。病床占有率は77・3%だった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
容疑者「女性と一緒に自分も死ぬ」 32時間個室で何が
さいたま市大宮区のインターネットカフェで男が女性従業員を人質に立てこもった事件で、埼玉県警は18日深夜に住居不定、無職林一貴容疑者(40)を監禁の疑いで現行犯逮捕し、発表した。林容疑者は「ナイフを持っている」「女性と一緒に自分も死ぬ」と話していたといい、立てこもりは32時間余りに及んだ。 捜査1課によると、18日午後8時過ぎ、林容疑者が捜査員に「もう寝る」「休む」などと言った後に呼びかけに応じなくなったことから、県警は林容疑者が寝ていると判断し、鍵を特殊工具で破壊して突入。寝ていた林容疑者の身柄を確保し、女性を保護した。 逮捕容疑は6月17日午後2時25分ごろ~18日午後10時35分ごろ、さいたま市大宮区桜木町1丁目のネットカフェの個室に女性を監禁したというもの。容疑を認めているという。金銭などの具体的な要求はなかったことなどから、県警は詳しい動機を調べている。捜査関係者によると、個室からは刃物が見つかり、押収した。県警は林容疑者が女性を脅すために使ったとみている。 鍵穴に細工か 報道を気にした容疑者 ◇ 立てこもりの間、何が起きて… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1669文字/全文:2152文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル