古今東西の絵画や版画、彫刻……。そのテーマはどれも猫! 猫好きの美術ファンには知られたコレクター「招き猫亭」氏は、約40年でおよそ630点の美術作品を集め、すべてを神奈川県藤沢市に寄贈した。現在、夏にちなむ猫たちが展示中だ。コレクターは身分など一切を明かしていない。様々な姿態の猫は、どのように集まったのか――。 「ここの壁に1枚飾ろう」。メールで尋ねると、最初は好きな絵を時々買う程度だったと「招き猫亭」氏は明かした。 「猫」を集め始めたきっかけは、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の肉筆画「猫を抱く少女」。以前買った作品が複製版画と知り、「本物を入手しないと気が収まらなかったので頑張って買いました」。 真筆は心に響くものが全く違っていた。作品が自宅に届いてからは「もう絶対に投機の対象にさせないから、ここが終(つい)のすみかだからね、と作品に話しかけていた」。 コレクションは江戸時代の大… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1039文字/全文:1440文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
天皇陛下が基調講演 国連「水と災害に関する特別会合」
杉浦達朗2021年6月26日 12時00分 天皇陛下は25日、お住まいの赤坂御所で、第5回国連「水と災害に関する特別会合」にオンラインで出席した。陛下が同会合に出席するのは2017年以来で、国連幹部や各国元首らがオンライン出席する中で基調講演した。 水を研究テーマとしている陛下は、13年の第1回、15年の第2回の同会合で、米国の国連本部で基調講演している。19年の第4回は代替わりと重なって出席できなかったため、今回は4年ぶりの参加となる。 今回の同会合のテーマは、「コロナ後の世界をいかによりよく築いていくか」。陛下は「災害の記憶を伝える―より強靱(きょうじん)で持続可能な社会の構築に向けて―」と題した基調講演で、東日本大震災や日本で過去に起きた津波の被害や、その歴史や記録に学ぶことの大切さについて説明したという。(杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホテル個室のウガンダ選手団と電話 泉佐野のタオル業者
西江拓矢2021年6月27日 5時00分 東京五輪に向けた事前合宿のため来日したが、新型コロナウイルスの陽性者が出たため、ホストタウンの大阪府泉佐野市のホテル内で待機を余儀なくされているウガンダ選手団。同国のオーガニックコットンを原料に綿製品を作り、ホストタウンの登録にも関わったタオル業者が、知り合いの選手団メンバーに電話した。陽性者の濃厚接触者に特定されて練習ができず、不安な気持ちで過ごす選手らを励まそうと、応援メッセージをSNSで募るプロジェクトも始めた。 濃厚接触者に特定された選手らはホテルの個室に滞在している。同市のタオル製造会社「スマイリーアース」の社長、奥龍将さん(32)が知り合いの選手団メンバーに電話したのは23日。選手団として2人目の陽性が判明した日だった。 奥さんからの電話に対し、メンバーは声の調子が疲れた様子だったが、「迷惑をかけて申し訳ない」との言葉があった。さらに、奥さんが体調を気遣うと、メンバーは「大丈夫」「食事はとれている」と答え、「ホストタウンにはよくしてもらっている」と感謝の気持ちを伝えてきた。奥さんは「何でも相談に乗る」と伝えたという。 泉佐野市は「泉州タオル」で知られるタオルの産地。奥さんは、弾力性に富むウガンダ産オーガニックコットンを原料にタオルなど綿製品を製造し、10年ほど同国と交流を続ける。また、大学時代には箱根駅伝に出場しており、同国のスポーツ関係者と親交を深め、ホストタウンの登録にも尽力した。 奥さんは、選手が大会前に練習できない気持ちがよくわかり、不安でたまらないだろうと思い、勇気づけようと考えた。「人と人とのつながりがエネルギーになる。みんなの温かい気持ちが彼らの支えになれば」 フェイスブックなどSNSを通じ、応援のメッセージや動画を募って、選手団に届けるプロジェクトを始めた。奥さんのフェイスブックは、https://www.facebook.com/tatsumasa.oku。(西江拓矢) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
逮捕の経産官僚「2人で相談」 有名私大付属高の同級生
経済産業省のキャリア官僚2人がコロナ禍の影響を受けた中小企業を支援する家賃支援給付金を詐取したとして逮捕された事件で、2人が「相談して2人でやった」などと容疑を認める供述をしていることが26日、捜査関係者への取材でわかった。1人は「警察の捜査を免れるために職場で証拠隠滅の相談をした」といった趣旨の話もしているという。警視庁は関係者に事情を聴くなどして裏付けをする方針。 逮捕されたのは、同省産業資金課係長の桜井真(28)=東京都千代田区一番町=と産業組織課職員の新井雄太郎(28)=東京都文京区向丘1丁目=の両容疑者。有名私立大の付属高校の同級生だという。 捜査2課によると、2人は共謀して昨年12月、コロナ禍で収入が減った中小企業を装い、給付金を専用サイトから申請。今年1月に約550万円を詐取した疑いがある。申請には、新井容疑者が入省前の2019年に設立し、社長を親族に引き継いだペーパーカンパニーとみられる「新桜商事株式会社」を使い、売り上げ台帳などを偽造した可能性が高いという。 捜査関係者によると、2人は… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:340文字/全文:802文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
育児と仕事は同時でなくていい 元主婦の社長の言葉
専業主婦から50代の電話番アルバイトを経て、大ホテルの副支配人になった薄井シンシアさん(62)が、この春社長になりました。「専業主婦だったから今がある」と話す薄井さんは、「育児と仕事は同時でなくていい」と言い切ります。 「学食のおばちゃん」から復帰 「その件は私が対応するから」 テキパキと部下に指示を飛ばす。トレードマークのシックな黒いワンピースとショートヘアは、5年前に初めて会ったときと変わらない。違うのは足元だ。昔は黒いパンプスだったのが、真っ赤なスニーカーに変わっていた。 薄井さんは出産を機に、30歳で専業主婦になった。17年間家事と育児をこなしながら、アフリカや東南アジアなど、外交官の夫の勤務地に帯同。娘の大学進学を機に、以前の駐在先のタイで「学食のおばちゃん」から社会復帰した。日本に帰国したときには、52歳になっていた。 日本での就職活動は、主婦生… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:2139文字/全文:2529文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子供がおぼれ、1人行方不明 大阪府高槻市
2021年6月26日 18時22分 大阪府高槻市消防本部によると、26日午後3時55分ごろ、高槻市番田1丁目の河川敷で、「子供がおぼれている」と119番通報があった。同本部によると、一緒に遊んでいた3人のうち2人が流されたといい、1人はまもなく救助されたが、もう1人の行方がわからず捜索が続いている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
3千人の町のリコール 深まる対立「小さな町なのに…」
会員記事 本井宏人、土井良典 伊藤智章2021年6月26日 19時00分 人口3千人に満たない山あいの町で、町長リコールをめぐる対立が深まっている。解職を請求された愛知県東栄町の村上孝治町長(63)は、解職の是非を問う住民投票を待たずに辞職を表明。25日の町議会で同意された。出直し町長選が8月上旬にも実施される。住民は何を思うのか。 現在2期目の村上氏は、この日の臨時町議会で「選挙で町民に最終判断を仰ぎたい」と述べ、出直し選に立候補する意向を示した。 解職投票は実施せず、出直し町長選へ 住民投票の実施を待たずに辞職する理由は、「解職が成立すれば、また町長選をしなければならない」などと説明した。 リコール運動は、町が東栄医療センターでの人工透析を昨年3月で中止したことがきっかけになった。町の計画では、来年度にセンターを移転新築した後も、透析は再開せず、入院病床も廃止する。こうした地域医療の再編計画に「説明不足」との指摘がある。 村上氏はこの日の議会で「新… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1038文字/全文:1439文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国で宣言解除前より人出増 大阪48%、渋谷12%↑
9都道府県で緊急事態宣言解除後、初の週末 各地の人出は? 新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が解除されたことによる人出の増加は、NTTドコモの携帯電話の位置情報から滞在人口を推定する統計データでも裏付けられた。全国の9カ所で26日の人出を調べると、全ての場所で1週間前の19日よりも増えていた。 午前9時~午後5時の人出を見ると、特に目立ったのは大阪市のJR大阪駅付近で、19日より48%増加。京都市の繁華街、四条河原町付近でも同じく24%増えた。 東京・渋谷のスクランブル交差点付近では12%、JR東京駅付近では16%それぞれ増加。行楽地の高尾山(東京都八王子市)の展望台付近では、雨天だった19日と比べて3・3倍となり、雨がやんでいた20日と比べても49%多かった。 JR名古屋駅周辺では16%、神戸市のJR三ノ宮駅周辺では10%、福岡市の天神地区では12%それぞれ増加。唯一宣言が延長された沖縄県でも、那覇市の国際通りで6%増えていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警視庁巡査長、民家で警察手帳示し310万円盗んだ疑い
2021年6月26日 21時12分 警察手帳を示して民家に上がり込み、現金を盗んだとして、警視庁は26日、荻窪署交通課の巡査長戸嶋亮太容疑者(35)=東京都あきる野市山田=を住居侵入と窃盗の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認め、「借金の返済に充てたかった」などと話しているという。 人事1課によると、戸嶋容疑者は8日、東京都福生(ふっさ)市の70代女性宅に侵入。金庫にあった現金約300万円や、現金約10万円が入った財布を盗んだ疑いがある。この日は非番で、女性に福生署員を名乗って警察手帳を示して「ガラスが割れる音がしたと通報があった」と説明。女性が室内を点検する隙に現金を盗んだという。 戸嶋容疑者は福生署で勤務した経験はなく、女性と面識もなかった。市内ではこの1週間前にも同じ手口でお年寄りが約2万円を盗まれる被害があり、同庁が関連を調べている。 警視庁の堺瑞崇・人事1課長は「警察官であることを悪用した言語道断の行為で、極めて遺憾。被害者に心よりおわび申し上げます。捜査を徹底し、明らかになった事実に基づいて厳正に対処して参ります」とのコメントを発表した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
引き揚げ機に遺骨見つからず 記者は遺骨の尊厳を思った
太平洋戦争時の旧日本軍機が沈む種子島沖(鹿児島県西之表市)で遺骨収集にあたっていた調査団は26日、作業を終了したと発表した。海に沈んだ旧日本軍機の引き揚げを伴う収集作業は初めてだったが、遺骨は見つからなかった。 機体は旧海軍の「九七式艦上攻撃機」(九七艦攻)とみられ、島の北端から約300メートル沖合に沈んでいた。 国の委託を受けた日本戦没者遺骨収集推進協会の調査団は、15日に海中の確認作業を開始。23~24日に海底から機体を引き揚げ、周辺の砂を含めて調べた。遺骨は確認できなかったが、機体の中や周辺から鉛筆とペンチのようなものが発見された。記名などがなく、所持者の特定につながる情報はなかった。 同協会長の尾辻秀久参院議員は「今回の調査を通じて、海中の収骨は困難な作業だが、あきらめず継続してやらなければいけないと感じた。主翼など形を崩さずに引き揚げることができた。鉛筆を見ると涙がこぼれる」と話した。 引き揚げられた機体は大分県宇佐市が取得し、市の平和資料館で公開する予定。 終戦から76年となる今も、かつての戦場や海に多くの遺骨が眠っています。今回の機体の一部が初めて引き揚げられたのは、ちょうど「沖縄慰霊の日」でした。取材した記者は「遺骨の尊厳」を改めて考えました。 旧日本軍機の一部が引き揚げ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:649文字/全文:1109文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル