新型コロナウイルス感染症の流行で落ち込んだ人たちの心を、明るい色調の油彩画で励ませれば。そんな願いが込められた個展が、札幌市で開かれる。 札幌市豊平区の画家・仲浩克さん(51)は、工学系の大学を卒業して建築の仕事をしていたが、リストラや離婚などの辛苦を経て、40歳過ぎから画業に専念するようになった異色の画家だ。 北海道初山別村出身の洋画家梅沢民雄さんに師事し、印象派風のタッチで北海道の風景から発想した自由な創作絵画を描く。 青い空や木々が水面に映るよ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:324文字/全文:555文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿島元幹部を告発へ 所得隠し2億円以上、復興事業巡り
2021年6月25日 5時00分 東日本大震災の復興事業に絡み、下請け業者から私的に得た所得2億数千万円を申告せずに脱税したとして、仙台国税局が近く、大手ゼネコン「鹿島」(本社・東京)東北支店の元営業部長を所得税法違反容疑で仙台地検に告発する方針を固めたことがわかった。元部長は容疑を認めているという。地検は元部長を在宅起訴する見通しだ。 元部長は2016~18年、東京電力福島第一原発事故後の原子力災害対策として、鹿島JV(共同企業体)が環境省から受注した福島県富岡町の建物解体工事の現場所長を務めていた。この工事費は約107億円に上る。 関係者によると、元部長は17、18年の2年間、この工事の複数の下請け業者から現金を受け取り、計2億数千万円の所得を隠した疑いが持たれている。元部長はこれらの業者をJVの一次下請けに自ら選んでいた。現金は、高級外車の購入や海外旅行、キャバクラでの飲食などに充てたという。 鹿島は昨年12月、社内調査した結果、下請け業者から過剰な接待を受けていたなどとして、元部長を懲戒解雇処分にした。朝日新聞の取材に対し、元部長は「脱税容疑を認め、一部はすでに修正申告している」と話している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
筆記も面接も免除 教員のなり手不足、焦る教育委員会
教員志望者の減少に歯止めがかからない。背景には、かねて指摘されてきた厳しい労働環境がある。SNSには過酷な現状を訴える声があふれ、夏の採用試験を前にした受験生にも不安が広がる。教育委員会側は試験の免除などハードルを下げてまで、先生のなり手確保に躍起になっている。 5月下旬、教員採用の大手予備校「東京アカデミー東京校」(東京都新宿区)に、大学4年生ら約50人が集まっていた。7月から本格化する採用試験に向けた直前講座だ。講師の言葉に熱心に耳を傾けた。 その一人、私立大4年の女性(21)は、東京都の小学校教員をめざしている。ただ、最近は教員の仕事に不安が募る。きっかけは、文部科学省が3月にSNSで始めた「#教師のバトン」プロジェクトだ。教師の魅力発信が文科省の狙いだったが、ツイッターで集まったのは、部活で休めない、長時間労働で結婚できないなど、過酷さを訴える内容ばかり。「こんなに大変なんだ」と驚いた。 熱心だった小学校の担任に憧れて抱いた夢だが「教員になって続けていけるか、すごく心配」と話す。 小学校教員志望の青山学院大4年、酒井康熙(こうき)さん(22)も「想像するよりはるかに大きい負担があるのでは、と考えてしまう」。教育実習は今秋。現場を知らずに夏に試験を受ける不透明さが、不安につながっている。それでも「まずは経験してみないとわからない。挑戦したい」という。 既卒生の工藤智子さん(23)は、中学校で放課後教室の支援員の仕事をしながら高校の英語教員をめざす。生徒とのやりとりは楽しく、教師への思いは強い。高校教員の受験者も減っており、「今年受からないといけないのでチャンス」という。ただ、疑問もある。「仕事が減らないとめざす人が増えないのでは。先生が自分を大事にできずに、生徒と向き合えるのか」 なり手確保へ、1次試験免除制度も 先生のなり手を確保しようと、教育委員会は様々な独自策を打ち出す。 福岡市教委は、来年度実施の… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1438文字/全文:2266文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
公立小教員の採用倍率、過去最低更新 長時間労働で敬遠
今春採用された公立小学校教員の採用倍率の全国平均が2・6倍だったことが各地の教育委員会への取材で分かった。過去最低だった昨年度の2・7倍(文部科学省調査)を下回った。2倍を下回る自治体は19あった。教員の大量退職期が続き採用が増えた一方で、学校現場での長時間労働の問題が解決されず、学生に教職を敬遠する動きが広がっているとみられる。 2021年度採用試験(20年度実施)について、47都道府県と20政令指定市、大阪府から教員人事権を委譲された豊能地区の教委を対象に、受験者数や4月1日現在の採用者数などを聞いた。例年6月1日までの数値をまとめる文科省調査とは異なる可能性がある。 小学校は受験者数4万3243人に対し、採用者数が1万6561人(東京都は集計中のため合格者数を計上)だった。20年度(文科省調査)は4万4710人に対し採用者数が1万6693人で2・7倍だった。 公立中の採用倍率の平均は4・3倍で、文科省調査で過去最低だった1991年度の4・2倍に迫る。受験者数4万3911人に対し採用者数は1万272人。20年度(同)は4万5763人に対し9132人で5・0倍だった。 今後の倍率の見通しも聞いた… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:764文字/全文:1275文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福島第一デブリ作業ロボ、来月日本に 来年後半にも稼働
川村剛志2021年6月24日 20時30分 国と東京電力は24日、福島第一原発の溶け落ちた核燃料(デブリ)を取り出すために英国で開発中だったロボットアームが完成し、来月上旬、日本に到着すると発表した。今後、国内で性能を確かめる試験などを実施し、2022年後半の取り出し開始をめざす。 強い放射線を出すデブリの取り出しは、廃炉作業の大きな課題になっている。国と東電はまず2号機で、ロボットアームを使って、デブリを数グラム程度取り出すことにしている。当初は21年中に始める予定だったが、開発が遅れたため、昨年12月に1年程度の延期を発表していた。 東電や開発を担う国際廃炉研究開発機構(IRID)によると、ロボットアームはすでに完成し、7月上旬に日本へ空輸される。 性能確認試験を経て、22年前半から日本原子力研究開発機構の楢葉遠隔技術開発センター(福島県楢葉町)で半年間、最終的な試験や操作者の訓練などを実施する。デブリ取り出しはその後になる。(川村剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「飛行機に乗りたくて」商社部長かたり航空券代を詐取か
うその経歴をかたり、交際相手の女性から航空券代をだまし取ったとして、警視庁は24日、東京都世田谷区南烏山6丁目の契約社員、志田淳容疑者(50)を詐欺容疑で逮捕し発表した。 組織犯罪対策特別捜査隊によると、逮捕容疑は昨年2月、交際相手の40代女性に対し、返済の意思がないのに航空券代計約54万4千円を支払わせたというもの。志田容疑者は女性に「自分は慶応大卒で大手商社の部長」とかたり、「いずれは社長夫人になれる」と話していたという。 志田容疑者は容疑を認め、「かつて(の勤務先で)出張で全国を飛び回っていたように、飛行機に乗りたかった。複数の女性との交際もしたかった」と話しているという。 志田容疑者は、住所を高級住… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:314文字/全文:625文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
医師は安全な薬と言った… 息子失った父「過ち認めて」
会員記事 村上友里、岩田恵実2021年6月24日 20時44分 東京女子医大病院で2014年、当時2歳の男児が麻酔薬「プロポフォール」を大量に投与され3日後に死亡した問題で、東京地裁は24日の民事訴訟の判決で、麻酔科医ら5人の過失と両親に対する計約6千万円の賠償責任を認めた。 男沢聡子裁判長は判決で、麻酔科医ら3人は、人工呼吸器をつけた子どもへの使用が原則禁じられたプロポフォールを「高用量かつ長時間使用した」として、医療判断の過失があったと認定。死亡との因果関係を認めたほか、「使用量や使用時間を検討して上限を明確にした上で使う必要があった」とし、使用の必然性も否定した。 病院「薬の使用法、認識不足を痛感」 また、主治医と担当医の2人は男児がリンパ管腫の手術を受ける前、麻酔薬を長期間使う可能性や危険性を明確に説明しなかったと指摘。「説明があれば手術を受けなかった蓋然(がいぜん)性が高い」とした。 男児の両親は医師ら7人に計1億8千万円の損害賠償を求めたが、判決は、看護師ら2人は過失がないと判断。また5人に対する計約6千万円の賠償責任は、病院側がすでに供託して弁済しているとして請求自体は棄却した。 病院側は判決後「当時の薬剤管理や使用法の認識不足を痛感する。患者の将来を奪ってしまいおわび申し上げる」とコメントした。 東京地検は今年1月、今回過失が認められた麻酔科医2人を業務上過失致死罪で在宅起訴した。厚生労働省は15年、同病院について、安全管理体制が不十分として高度医療を提供する「特定機能病院」の承認を取り消している。(村上友里、岩田恵実) 主治医や麻酔科医らの過失を認めた判決を受け、亡くなった男児の父親は朝日新聞の取材に「ほっとしている」と話した。 「安全な薬」と繰り返した主治医ら 男児は孝祐君。甘えん坊で、いつも抱っこをせがまれた。「かわいかった。九九や英単語を覚え始めていて将来が楽しみだった」。東京五輪・パラリンピックも一緒に観戦すると思っていた。 幸せな生活を砕いたのは「簡… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:477文字/全文:1309文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京・板橋の店舗で一酸化炭素中毒か 8人軽症
2021年6月24日 22時11分 24日午後7時55分ごろ、東京都板橋区板橋3丁目の飲食店で、店内にいた複数の人が一酸化炭素中毒とみられる症状を訴えている、との119番通報があった。 東京消防庁や警視庁板橋署によると、従業員や客の30~50代の男女8人が体調不良を訴え、病院に搬送された。いずれも意識はあり軽症とみられるという。 店はカウンター席のみの居酒屋。当時は営業中で、カウンターの前の調理場には炭火が置いてあったという。警視庁は炭火が原因になった可能性があるとみて調べている。店内には換気扇が設置されていたという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ワクチン接種、24時間対応へ 福岡市が来月20日から
松沢拓樹2021年6月24日 22時12分 福岡市の高島宗一郎市長は24日、新型コロナウイルスのワクチン接種を来月20日から午後10時~翌午前8時に行うと発表した。日中接種と合わせて24時間態勢にして接種を加速させる。 福岡市民病院(同市博多区)を会場に来月1日からネット上の専用サイトで予約を受け付ける。市では今月末から64歳以下にも順次接種券を発送するが、接種券が届けば年代に関係なく予約できる。 市によると、自治体が主導する24時間態勢の接種は全国初。高島市長は「福岡市は『眠らない街』。若い人も多く仕事の時間もばらばら。これまでカバーできなかった時間帯をカバーし、ニーズに合わせていきたい」と話す。(松沢拓樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮内庁長官の発言、識者の考えるその意図「前例がある」
五輪開催がコロナ感染拡大につながらないか、天皇陛下が懸念していると拝察している――。24日、宮内庁の西村泰彦長官が定例会見でそう言及し、波紋が広がっている。 五輪開催を控えるなか、宮内庁トップの発言の意図は。皇室に詳しい識者に聞いた。 名古屋大の河西秀哉准教授(歴史学)の話 名古屋大の河西秀哉准教授(歴史学)の話 五輪の開催について、国民の間に様々な意見が飛び交う中、天皇がこのまま何もせずに開会式に出たら理解が得られないと考えたのではないか。長官の発言は、天皇の考えを反映していることは間違いないだろう。 政権には感染対策の徹底を暗… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:674文字/全文:947文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル