2020年元日午前0時、太陽は水平線の上に輝く。ほんのりあかね色に染まる海氷のかなた、アデリーペンギンがゴマ粒のようだ。「これ、初日の出?」「でも、出っぱなしだから違うかなあ」 南極は一日中、太陽が沈まない白夜の夏だ。日没もなければ日の出もない。そんな会話を「しらせ」船上で交わしながら、私たち61次隊は新年を迎えた。 年末に昭和基地入りしたのに船に舞い戻った。新しく来た隊は船上で年越しするのが恒例だ。昭和基地の主は60次越冬隊で食堂や通信室がある主要部を使い、居住棟の個室に住む。新しい61次隊は、食料など物資の輸送もまだで、正月祝いはしらせのお世話になる。門松が飾られ、鏡開きに獅子舞も登場。おせちはエビにカニ、だて巻き、栗きんとん……。好きなものでおなかいっぱいだ。南極でも、いや南極生活だからこそ、忘れがちな季節の行事は大事だと感じる。 年賀状代わりにペンギンの写真付きでツイッターを投稿した。へんてこな姿にアクセスは急上昇し、最終的に300万超! 大反響。記事ではペンギンにかなわないな。 2日、今度こそ昭和基地へ引… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:523文字/全文:992文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女子高校生3人、高齢者を保護 30キロ以上道迷う?
山崎輝史2021年6月23日 8時00分 道に迷っていた高齢の女性を下校途中の女子高校生3人が保護した。愛知県豊田市在住の70代女性は、自宅から最短でも30キロ離れた名古屋市東区まで、自転車で走ってきたとみられる。東署は22日、助けた高校生3人に感謝状を贈った。 助けたのは、至学館高校(東区)3年の辻未来(みく)さん、松本空知(そらち)さん、吉沢未菜(みな)さん(いずれも17)。 友人同士の3人は5月28日夜、下校途中に学校近くの矢田川の橋で、川や空の写真を撮って遊んでいた。すると、近くの交差点で自転車を引く高齢の女性を見つけた。キョロキョロと周囲を見回し、困っている様子だった。 「どうしたんですか」と声を掛けると、女性は「豊田市の家に帰りたいが、方向が分からない」と言う。吉沢さんは「かなり遠い場所なので、何かおかしいな」と感じた。 この日は最高気温25度の夏日。女性は疲れている様子だったのでコンビニで水を買って渡した。交番に連れて行ってほしいと言うので、4人で一緒に歩き、警察官に引き渡した。女性の家族も不在に気がついて捜していたという。松本さんは「無事に家に帰れたようで安心した」と話す。 感謝状を渡した天野喜彦署長は「すでに遅い時間で、一歩遅ければ命に関わる状況だったかもしれない。見て見ぬふりをせず、大変すばらしい」とたたえた。辻さんは「もしまた同じ状況になっても、冷静に判断して行動したい」と話した。(山崎輝史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
時代錯誤の校則、廃止のはずが…一部でツーブロック指導
大滝哲彰2021年6月23日 8時41分 社会常識や時代に合わない「ブラック校則」について、三重県教育委員会が今年度から、全ての県立学校で廃止されたと認識していたにもかかわらず、高校6校で「ツーブロック」の髪形をした生徒に対し、短髪に変えさせるなどの指導をしていたことがわかった。 県教委生徒指導課によると、22日に全ての県立学校の校長にツーブロックに関する指導について聞き取った。その結果、高校6校でそれぞれ数人の生徒に、ツーブロックの髪形を変えるように指導していたことを把握したという。 指導した6校のうち、取材に応じた高校の教員によると、生徒手帳には「清潔で見苦しくない髪形」とするよう記載。あいまいな表現のため、指導は難しい面があるという。 県教委生徒指導課の担当者は「校則の廃止に終始してしまったため、具体的な指導の共有を現場としてこなかったことや、各校で差が生まれた対応について反省している」と話した。(大滝哲彰) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上野動物園のパンダ・シンシン、2頭出産 性別は確認中
2021年6月23日 8時52分 東京都は23日、妊娠の可能性があるとしていた上野動物園(台東区)のジャイアントパンダ「シンシン」が同日未明に2頭を出産したと発表した。性別は確認中。シンシンの出産は2017年のシャンシャン以来となる。 都によると、1頭目は同日午前1時3分に、2頭目は同2時32分に生まれたことが確認された。体重は1頭が124グラム、もう1頭は不明という。 同園はシンシンとオスのリーリーの交尾を3月6日に確認。5月23日ごろからエサの採取量が減り、31日ごろからは通常の4分の1になった。6月2日ごろからは通常10時間の睡眠時間が2倍になるなど、妊娠の兆候を示す変化が見られたため展示を中止していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
文科相、訂正圧力を否定 教科書の「従軍慰安婦」説明会
2021年6月22日 22時00分 「従軍慰安婦」という用語が「誤解を招く恐れがある」などとする答弁書を政府が閣議決定したことを受け、文部科学省が教科書会社を対象に開いた説明会について、萩生田光一文科相は22日の閣議後会見で、「訂正を行うように圧力をかけた説明会ではない」と述べた。個別の記述について同省が説明会を開くのは異例で、教科書会社側からは「訂正申請を暗に促された」との声が出ていた。 文科省教科書課は5月18日、中学社会、高校地理歴史、公民科の教科書を発行する20社近くを対象にオンライン説明会を開き、記述の訂正申請は「6月末まで」とする資料を示した。 萩生田氏は説明会について「閣議決定の内容などを発行者が確実に把握し、必要に応じて訂正申請することが可能になるよう、必要な情報提供をすることを意図した」と説明。日程の資料は「便宜的に配布したものであり、このスケジュールにのっとらない場合は訂正申請を受け付けないという趣旨ではない」と話した。会の開催については「私が特別、大きく指示したわけではない」とし、担当課の発案かという質問に「そうです」と答えた。 政府が4月27日に閣議決定した答弁書は、日本維新の会の馬場伸幸幹事長の質問主意書に「『従軍慰安婦』または『いわゆる従軍慰安婦』ではなく、単に『慰安婦』という用語を用いることが適切」と答えた。一方、「いわゆる従軍慰安婦」という用語を使った1993年の河野洋平官房長官談話を「継承」する立場も記している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
別姓のままで結婚、認められる? 最高裁きょう憲法判断
夫婦が別姓のまま婚姻手続きができないのは「法のもとの平等」や「婚姻の自由」を定めた憲法に反する――。事実婚のカップルがそう訴えた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)が23日午後、同じ姓でしか婚姻手続きができない民法と戸籍法の規定が憲法に違反しているか、していないかを判断する。 2015年に大法廷が憲法に違反しない「合憲」と初めて示して以来、2度目の結論となる。新たな主張と社会情勢の変化をどうとらえるのか。判断が注目される。 家事審判は、家族関係にからむ法律問題を裁判官が職権で解決する非公開の手続き。原告が国に損害賠償を求めた前回15年の裁判などと違って対立する被告がいないため、公開の法廷で当事者同士が主張をたたかわせる弁論は開かれていない。 家事審判を申し立てたのは、東京都内に住む3組のカップルだ。18年に婚姻届の「婚姻後の夫婦の氏」の欄で「夫」「妻」の両方に印をつけて市役所や区役所に出したところ、「夫または妻の氏を称する」と定めた民法750条と手続きを書いた戸籍法74条に違反するとして受理されなかった。そのため、法的な婚姻を認めるよう求めて家事審判を申し立てた。 3組は主張のなかで、▽厚労省の15年調査では96%の夫妻が夫の名字に統一しており、旧姓で築いてきたアイデンティティーを喪失するのはほとんどが女性だ▽事実婚だと配偶者控除や相続税の軽減を受けられないなどの不利益がある▽誰もが自由にできる結婚を制約するいまの法制度は違憲だ――と訴えてきた。 だが、家裁も高裁も3組の訴えを退けた。「夫婦同姓が不利益を生んでいるとしても、子どもを含め家族の呼称を一つにすることにも合理性がある」とした15年判決を引用。その後の社会情勢も、法改正が必要なほど変わっていないと判断した。 最高裁では当初、裁判官5人で構成する小法廷で特別抗告を受けたが、15人の裁判官全員がそろう大法廷で審理されることになった。小法廷内で意見が拮抗(きっこう)したためとみられる。 15年と今回の裁判の違いは、3組の申立人が「信条による差別」を主張に加えたことだ。 15年に合憲判決が出た裁判で、原告が主張したのは「男女差別」だった。だが、大法廷は夫の氏ばかり選ぶ現状は「夫婦間の協議」の結果であり、民法の規定による差別ではないとして訴えを退けた。 今回の主張は、別姓のまま結婚したいとの信念を持つカップルにとって「規定が直接の妨げになっている」という内容で、これが「信条による差別」にあたると訴えている。 大法廷はこうした主張に加えて、社会がどれだけ別姓を求める方向に変化しているかも考慮し、再び憲法に違反しているかどうかを判断する。 夫婦同姓は、「家族は家長の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
タクシー乗って運転手にうその投資話 50万円詐取容疑
板倉大地2021年6月23日 5時00分 乗車したタクシーの運転手にうその投資話を持ちかけて現金をだまし取ったとして、福岡県警中央署は22日、住居不定、無職栗田満暉容疑者(24)=詐欺未遂容疑で逮捕=を詐欺容疑で再逮捕し、発表した。「生活費がほしかった」と容疑を認めている。 発表によると、栗田容疑者は3月31日午前3時~3時50分ごろ、客として乗ったタクシーの車内で、福岡市中央区西中洲の路上に停車中の時などに、タクシー運転手の男性(59)に「50万円投資すれば7倍の350万円になる」とうその投資話をもちかけ、午前4時10分ごろにコンビニで栗田容疑者の預金口座に現金50万円を振り込ませた疑いがある。 男性はそれまで栗田容疑者と面識がなく、しばらくして栗田容疑者と連絡が取れなくなって詐欺被害に気づき、4月6日に警察に相談し発覚した。(板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国で新たに1437人が感染 宣言続く沖縄は98人
新型コロナウイルスの国内感染者は22日午後8時現在、新たに1437人が確認された。死者は全国で44人増えた。厚生労働省によると、重症者は21日現在で697人で、前日より24人減った。 東京都では435人を確認した。前週の火曜日(15日)と比べて98人増えた。新規感染者数が前週の同じ曜日より増えたのは3日連続。1週間平均の感染者数は405・9人で、前週比は108・0%だった。 大阪府では107人を確認した。6月18日~20日に50~90歳代の男性計4人が亡くなっていたことも明らかにした。 全国で唯一、緊急事態宣言が続く沖縄県の新規感染者は98人で、前週の火曜日と比べて9人減った。沖縄県は実際には感染していない「偽陽性」や統計の重複が発覚したため、4月7日~29日に陽性者として発表した24人分を取り下げた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿児島・諏訪之瀬島で噴火 警戒レベル2→3に引き上げ
諏訪之瀬島=2019年11月撮影 [PR] 福岡管区気象台は23日午前0時すぎ、鹿児島県十島(としま)村の諏訪之瀬島・御岳で噴火が発生したと発表した。大きな噴石が火口から1キロ近くまで達し、噴火活動が活発になっている。気象庁は噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。 諏訪之瀬島では21日午後10時55分ごろにも噴火があり、大きな噴石が火口から1キロ近くまで達した。諏訪之瀬島の噴火警戒レベルは4月5日、3から2に引き下げられていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ホテル殺傷、1年前に包丁購入 殺人容疑で少年再逮捕へ
東京都立川市のホテルで今月1日に男女が殺傷された事件で、警視庁は東京都あきる野市の無職の少年(19)=殺人未遂容疑で逮捕=を、女性(当時31)の殺害容疑で23日に再逮捕する方針を固めた。凶器とされる包丁は、少年が約1年前に購入していたことも捜査関係者への取材でわかった。 捜査関係者によると、少年は1日午後3時半ごろ、立川市のホテル客室で、派遣型風俗店員の女性の胸などを包丁(刃渡り約20センチ)で刺して殺害した疑いがある。 女性は全身に約70カ所の傷があり、死因は失血死だった。少年は直前に風俗店の事務所を訪れ、接客を依頼。近くのホテルに移り、派遣された女性と会っていたとみられる。 少年は事件について詳細に供述していないというが、逮捕直後は「女性との行為を盗撮しようとしたら見つかってトラブルになった」などと供述していた。「風俗はいらないと思った」といった趣旨のことも話したという。 一方、現場近くの壁に刺さっ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:162文字/全文:574文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル