山岸玲2021年6月17日 19時00分 首都圏で大規模水害が想定される際の広域避難について、国と東京都などでつくる検討会は17日、これまで約255万人としていた自治体が確保する施設への避難者を約74万人に絞り込んだ。今後、対象外となる住民に避難先の自主的な確保を促すほか、避難者の移動手段の確保などに向けた検討を進める。 2018年6月に始まった検討会のこれまでの議論では、首都圏を襲う過去最大規模の台風により、東京東部を流れる荒川と江戸川の氾濫(はんらん)や東京湾の高潮で、計17区の浸水を想定。約255万人が居住区外で自治体が確保する施設に避難する必要があるとしていた。 だが、19年の台風19号(東日本台風)では、接近直前になって広域避難を検討する予測雨量に到達したが、早い段階で鉄道の計画運休が発表され、膨大な避難者の移動手段が確保できなくなった。また、被害が多くの自治体にまたがる可能性があり、自治体外からの大規模な避難者を受け入れることが困難な状況に陥った。 こうした課題から、17日の検討会では、255万人すべてが自治体が準備する施設に広域避難するのは難しいと結論づけた。 検討会では、今後は住民自身が事前に確保した親族や知人宅、宿泊施設などに避難することを「強く推奨する」とした。検討会の試算では、自ら避難先を確保できる住民は約154万人、自治体が用意する高層階の避難先へ垂直避難する住民は約23万人。これに入院施設や福祉施設の計画に基づいて避難する約4万人をのぞき、広域避難するのは約74万人とした。 今後、自治体は74万人分の避難先や交通手段の確保を目標とする。住民が多い駅での混雑緩和や輸送力確保、道路の渋滞対策などについて、来年以降の出水期に向けて検討するという。 検討会の担当者は「自治体が避難先を確保することはもちろん、住民自身も居住地域にどういう災害リスクがあるかや、いざという時の避難先を平時から確認してほしい」と話した。(山岸玲) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍影響?富士山での遭難が激減、川の事故は増加
昨年1年間の山での遭難と水の事故の状況を警察庁がまとめ、17日に発表した。山での遭難者と死者・行方不明者はいずれも過去5年間で最も少なく、コロナ禍による登山道や山小屋の閉鎖などが影響した可能性があると同庁はみている。水の事故全体の遭難者数は前年から横ばいだったが、海で減る一方、河川では増えた。 山で遭難した人は前年より240人少ない2697人で、死者と行方不明者は21人減の278人だった。警察庁によると3千メートル級の山では遭難者が大幅に減り、富士山は5人、南アルプスの北岳は1人で2015~19年の5年間平均の5%前後。半面、住まいに近い里山などでは少し増えた。 発生した都道府県では北海道… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:480文字/全文:781文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海外在住ランナー コロナで受け入れ断念 東京マラソン
10月に予定されている東京マラソンについて、主催する財団は17日、海外在住の一般ランナーの受け入れを断念すると発表した。新型コロナウイルスの影響で日本への渡航が制限されている中、入国できる見通しが立たないためだという。 一般ランナー2万5千人のうち、海外在住者は約3千人。2023年春に予定される東京マラソンでは、参加する権利を付与する方針だ。 財団は、10月の参加ランナ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:178文字/全文:367文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Giants’ Smoak leaving Japan to be with family during pandemic
Yomiuri Giants first baseman Justin Smoak is returning to the United States because his family was unable to join him in Japan and will be put on waivers, the Central League club said Thursday. In a comment released by the team in Japanese, Smoak, a first-year import, said his situation […]
高さ57m、巨大観音像にマスク「終息宣言が出るまで」
福島県会津若松市の法國寺会津別院で15日、新型コロナウイルスの終息を願い、高さ57メートルの観音像がマスクを装着した。作業員らがロープをたぐって上下に動きながら、軽快な作業で強大マスクの取り付けに成功した。 会津慈母大観音像は1987年8月に建立。5年ぶりのお色直し塗装と、2月の福島県沖地震によるひび割れの補修に合わせて、マスクを装着することになった。作業は足場が不要の高所作業を手がける神奈川県平塚市の「クライミング・ワークス」の4人が担った。 マスクは内側がナイロン製の網、外側が塩化ビニール製の網の二重構造で、大きさは縦4・1メートル、横5・3メートル。16日にはコロナ終息祈願法要があり、寺の堀金寿臣(たかおみ)支配人(53)は「マスクはコロナの終息宣言が出るまで着け続けます」と話した。(上田真仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「田んぼダム」で水害低減 昨夏被害の大分で実証開始
豪雨による被害を減らそうと、大分県と大分大学が9日から、水田の貯水力を活用する「田んぼダム」の実証実験に取り組んでいる。水田から水路に出る排水量を抑えて河川の流量のピークをずらし、下流の被害低減をめざすものだ。 田んぼダムは、水田に普段より多く水をためることでダムのような働きを持たせ、河川の流域全体で水害を防ごうという「流域治水」の取り組み。熊本県が今年度から実証実験を始めるなど、近年、注目されている。 実証実験は、昨年7月の豪雨で大きな被害が生じた大分川流域にある由布市挾間町の3枚のモデル水田(計4300平方メートル)を活用。2枚の水田の水路への排出口に、排水量を抑える縦横約30センチの堰(せき)板を設け、水田や水路には雨量計や水位計を設置した。 出水期の10月ぐらいまで、降水量や、堰板がある水田と無い水田の水位のデータなどを収集し、流域全体で同じ取り組みをした場合に治水効果が期待できるかを分析、検証する。昨年の豪雨で被害が大きかった九重町にも堰板を設置、県内で最も水田面積が広い宇佐市でも7月初めまでには同様の実証実験を始める。 モデル水田では、農家が稲などの作物を栽培し、水田の水位が上がることで生育への影響が出なかったかどうかを、アンケートで把握する予定にしている。 由布市での実証実験に協力す… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:190文字/全文:753文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
6月の飲食店、客足に戻り 深夜帯、グループでの来店も
緊急事態宣言が10都道府県に出ているなかで、6月に入って飲食店への客足が全国的に増加傾向にあるという調査結果を、飲食店の顧客管理システムを販売する「トレタ」(東京)がまとめた。 グルメサイトなどを経由して店に入った予約や、直接訪れた客数などのデータを一括管理するトレタのシステムを使う全国の約1万店を対象に分析。「第4波」の感染拡大であらためて緊急事態宣言が出た4月下旬以降、最も客数が減った5月の第3週(17~23日)と、6月の第2週(7~13日)を比較した。 それによると、6月第2週の全国の客数は、コロナ禍前の2019年の同時期の35・9%。5月3週目は28・7%で、7・2ポイント増えていた。 地域別に見ると、緊急事態宣言が出ていない四国が21・4ポイント増(6月第2週の19年同期比50・7%)と最も増え、次いで同じく東北が14・6ポイント増(同57・4%)。福岡県と沖縄県に宣言が出ている九州・沖縄が14・1ポイント増(同34・7%)と続いた。 緊急事態宣言や、宣言に準じる「まん延防止等重点措置」が出されている首都圏の1都3県も6・6ポイント増(同35・6%)だった。在宅勤務の普及で、都内ではこれまでオフィス街より住宅地に近いエリアの方が客数の減少が穏やかだったが、世田谷区が4・2ポイント増(同48・0%)だった一方で、港区が10・0ポイント増(同43・2%)、渋谷区が7・6ポイント増(同50・7%)と、繁華街での客足の戻りが見られた。 来店人数別に見ると、1~2人が10・2ポイント増(同62・0%)と依然最も多いが、3~4人が9・0ポイント増(同42・5%)、5~6人が6・8ポイント増(同27・7%)と大きく増えていた。 飲食店の規模でも違いが見られた。20~39席(同48・6%)と40~59席(同44・0%)の店がいずれも9・4ポイント増えたのに対し、200席以上の大型店は4・0ポイント増(同27・6%)だった。 多くの自治体で酒類提供の自粛や午後8時までの時短営業を要請しているにもかかわらず、時間帯別の来店状況を見ると、午後8時~午前0時の深夜帯が6・1ポイント増加。要請に従わず、深夜帯も営業を続ける店が増えていることがうかがえる。 飲食業界の18団体が10日に都内で開催した緊急記者会見では、3度目の緊急事態宣言の延長で政府や自治体の要請に従わない店が増えているとした見解が示され、「行政の不十分な対策にこらえきれず、現在は営業を再開する店も出ている。業界が分断されている」と訴えた。(牛尾梓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Shohei Ohtani connects on 19th homer in Angels’ loss to Athletics
Oakland – Shohei Ohtani hit his 19th home run of the season and stole his 10th base of the year on Wednesday, but the Los Angeles Angels blew an early lead in an 8-4 loss that allowed the Oakland Athletics to complete a series sweep. The Angels led by four […]
妻子6人殺害、被告に死刑求刑 検察「責任能力あった」
会員記事 林瞬、西崎啓太朗、伊藤良渓2021年6月17日 12時34分 茨城県日立市のアパートで2017年10月、妻子6人を殺害したとして、殺人と非現住建造物等放火などの罪に問われた小松博文被告(36)の裁判員裁判が17日、水戸地裁(結城剛行裁判長)であった。検察側は「残虐極まりない方法で命を奪った」として、死刑を求刑した。判決は30日に言い渡される。 公判では、刑事責任能力の有無が争点の一つになった。 検察側は、精神科医の証言などから「事件当時に精神的な障害はなかったことは明らか」と責任能力はあったと主張した。動機について、妻の恵さん(当時33)に離婚を切り出され、「他の男にとられたくないという身勝手な理由で殺害した」などと指摘した。 弁護側は、小松被告が事件直前、ほとんど眠れず食事も取れなかったと説明。うつ病や極度の緊張によって精神障害があり、責任能力が欠けていたとして、無罪か減刑が相当と訴えていた。 小松被告は起訴後の18年11月に心不全などで一時心肺停止状態になった。公判で、小松被告は後遺症で記憶を失ったとして、事件について、一貫して「記憶がない」と繰り返した。 起訴状によると、小松被告は… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:200文字/全文:676文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
始まった大雨の「線状降水帯」情報 異論が相次いだわけ
「線状降水帯」による大雨の危機感をお伝えします――。気象庁は6月17日、こんなうたい文句の気象情報を新設した。正式には「顕著な大雨に関する情報」。激しい雨が同じ場所で降り続く線状降水帯の発生を知らせ、災害の危険度が高まっていることを伝える狙いという。 線状降水帯は昨年7月の熊本豪雨の要因にもなった。豪雨災害が毎年続くなか、情報が増えるのはよいことだと思う人も多いかもしれない。しかしこの情報は、混乱を招きかねない危うさも抱えている。 「何のためにこの情報を伝えるのか」「科学的事実に反するとわかっていることを発信するのか」。防災気象情報の伝え方を議論した気象庁の検討会では委員から異論が相次いだ。 どういうことなのか。 まず、防災にどう生かせるの… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:997文字/全文:1326文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル