田添聖史2021年6月12日 15時00分 富山県出身の朝乃山に対し、11日、6場所出場停止などの処分が決まった。出身地の富山市呉羽町では関係者らが地区会館に集まり、日本相撲協会理事会の知らせをじっと待った。テレビのニュースで処分内容が伝わると、「厳しい」との声が漏れたが、一様に再起を願い、横断幕を掲げてエールを送った。 「辞めろという話になるかと心配していた。判断に感謝したい」。呉羽地区自治振興会の原島義正副会長(71)は、安堵(あんど)の表情を浮かべた。 同振興会の関係者らは5月から、寛大な処分を求めて署名を募った。県外の相撲ファンの協力もあって、最終的に1万1549人の署名が集まり、今月1日、協会へ郵送した。子どもの頃から朝乃山を知るという原島さんは「メンタルが弱かったことが今回の行動につながった。新たなスタートと思って精進してほしい」と注文した。 「メンタル弱い」「残してもらって感謝」 朝乃山富山後援会の青木仁理事長(44)も朝日新聞の取材に、「協会に残していただいたことに感謝している。安心した」。朝乃山には「出場停止中の1年間、厳しい稽古を積んでほしい」と期待した。 富山県の新田八朗知事は「県民の期待に応えるためにも、いま一度原点に立ち返り、相撲道に精進し再起されるよう願っています」とのコメントを出した。(田添聖史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
欠陥住宅Gメンは見た 階段に貼り紙「踏まないように」
会員記事 横山輝、増山祐史2021年6月12日 15時00分 東京都八王子市で4月、築8年の賃貸アパートの外階段が崩れ住民が転落死した事故。同じ施工業者が過去10年に手がけたアパート6棟でも同様の腐食が確認された。欠陥住宅の調査を手がける専門家とこのうち1棟に赴くと、「危険」な箇所が次々に出てきた。 5月26日に訪れたのは、八王子市にある築9年の賃貸アパート。事故が起きた建物と同じく、相模原市の則武地所=破産手続き中=が施工した。木造3階建て、外階段付きという構造も事故現場と全く一緒だ。 「これはひどい」 NPO法人建築Gメンの会(東京都)の理事長で、1級建築士の大川照夫さん(71)は言葉を失った。40年で約1千棟の欠陥の有無を調べてきたプロだ。この日、住民の立ち会いの下で建物を調べた。 注目したのは、1階と2階を… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1035文字/全文:1371文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ロシア通商代表部職員が出国 警察は出頭要請 羽田から
在日ロシア通商代表部の職員に渡す意図を隠して不正に文献を入手したとして神奈川県座間市の無職の宮坂和雄容疑者(70)が電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された事件で、この職員が12日午前、ロシアに向けて出国した。県警は、職員が男と共謀して文献を不正に入手したとみて、外務省を通じてロシア側に任意の出頭を求めていた。 捜査関係者によると、職員は通商代表部に所属する40代の男性。12日午前8時過ぎ、羽田空港からロシアへと出国した。 県警外事課によると、無職の男は2019年7~12月、職員と共謀し、データベースサービス提供法人のシステムに会員登録して、文献8点を入手した疑いがある。 文献は半導体の研究開発にかかわる先端技術や無人戦闘車両に関するもので、男は「約30年にわたって約15人のロシア人に軍事、科学技術関係の資料を渡し、対価として1千万円以上を受け取った」と供述していた。県警は、文献に基づく技術がロシアで軍事転用された場合、安全保障環境に悪影響を生じさせる恐れがあったとみている。 ロシア大使館は12日、公式… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:288文字/全文:748文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Shohei Ohtani stars on the mound and at the plate as Angels win in 10
Shohei Ohtani allowed two runs over five innings and doubled twice to help the Los Angeles Angels earn a 6-5 win in 10 innings against the Arizona Diamondbacks in the opener of the three-game series on Friday night in Phoenix. Ohtani struck out eight and walked two and yielded five […]
立ち退き危機の浅草の商店街 応援の一方で、複雑な声が
東京・浅草の浅草寺に接する「伝法院(でんぼういん)通り」にある商店街が、道路の不法占拠を理由に台東区から立ち退きを要求され、存続の瀬戸際に立たされている。商店が並ぶ土地は区道で、「道路上に許可なく建てた建築物」にあたると区は説明。昨年の6月末までとした立ち退き期限が過ぎるなか、商店街側は営業継続を求めて、署名活動を始めた。 立ち退きを求められているのは、浅草寺の本坊・伝法院の壁に沿って洋品店や扇子店などが並ぶレトロな商店街「浅草伝法院通り商栄会」。32店舗が約半世紀にわたり、ここで土産物店などを営んできた。 商栄会などによると、店の多くは終戦直後から界隈で営業を始めた。1977年に浅草公会堂の新築など周辺の街並み整備が進んだ後、今の商店街の姿になった。当時の内山栄一区長(故人)の指示でそれまであったバラックを取り壊し、各自の負担で建物を建て、その際、土地の使用料は不要と言われたという。 商栄会の西林宏章会長によると、2020年5月、区側から全店舗あてに同年6月末までに建物の撤去と立ち退きを求める書面が届いた。西林会長は「これまで何度か使用料の支払いを区に相談したが、区から答えはなかった。12年に内山元区長が亡くなった後、数年して立ち退きの話が出てきた」と説明。土地の使用料を支払い、営業継続に向けた話し合いを区側に求めてきたが「応じてもらえていない」とする。「店の売り上げで税金を支払い、浅草の観光にも微力ながら貢献してきたのに一方的だ」。 区と商店側の間で膠着(こうちゃく)状態が続く中、商店街側は今年5月から、営業継続への賛同を求める署名活動を始めた。コロナ禍で人出が激減する中で、これまでに約7千筆が集まったという。 周辺の店「うちだって相当な家賃払ってる」「大変さ分かるが…」 一方、区道路管理課は「公道… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:514文字/全文:1285文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マスクなし増えたNY プール事情は? 大江千里さん
NY在住のジャズピアニスト大江千里さんのコラムです。今回は、コロナ禍のプール事情についてつづります。 先週くらいから、僕の通うプールは1レーンで2人泳げることになった。それまでは1レーン1人だったから、48時間前の予約がそりゃもう大変だった。アラームをかけてソワソワ待つ。何度も秒針の動きを指にたたき込み、「せーの」で予約ページへ飛ぶが「Error(既に予約は完了)」ばかり。こりゃストップウォッチとニラメッコしながらの訓練が必要だと思い、練習を何度も繰り返し、なんとかオンタイムの0.005秒ほど前に「Join」を押せるようになった。 そして、ついに予約ページに「おめでとう」と「優勝カップ」が表れた。予約が初めて取れた記念日。誰にも気兼ねせず、水の中を自由に泳ぐ。ターンして息継ぎをした時、顔のほころぶのがわかった。 1レーンを2人で初めてシェ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:530文字/全文:908文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧大川小、行くべきだった裏山を避難場所にできない理由
旧大川小学校を震災遺構として整備中の宮城県石巻市が、再び付近が津波に襲われた際の避難先に頭を悩ませている。目の前には、かつて裁判の判決で「ここへの避難を決断すべきだった」とされた裏山があるが、ここは土砂災害警戒区域。徒歩で行ける避難場所はあきらめ、車で山に向かって逃げるルートを呼びかけることにした。 東日本大震災の津波で74人の児童が犠牲・行方不明になった旧大川小の校舎付近では、7月中旬の開所に向けた準備が続く。以前から見学者が絶えず、遺族らの現地での「語り部」の活動も続いており、市は開所より一足先に、見学に来た人の安全のために避難を呼びかける看板を出した。 看板は、津波注意報や津波警報、大津波警報が発表された場合の避難目標地点を南側に約2・5キロ走った国道トンネル入り口付近とし、「自動車による推奨避難経路」と書いている。この地点は標高が高く、道幅が広くなっていて車でとどまりやすい。 校舎の裏山に登る道はいくつかあり、正面からだと急斜面だが、過去に児童らがシイタケ栽培のために入っていた道はなだらか。それでも一帯は土砂災害特別警戒区域か警戒区域に指定されている。石巻市震災伝承推進室は、「指定区域である以上、避難場所として呼びかけることはできない」という。 市は次善の策として、校舎から約700メートル離れた「バットの森」への徒歩避難も考えたが、移動に時間がかかるため断念。ほとんどの見学者が旧大川小に車で来るため、やむなく車での避難を呼びかけることにしたという。 看板の設置以来、語り部活動をする遺族らから「来場者の命を守るため、すぐ裏山に逃げろと書いてほしい」と求められているが、応じていない。 遺族と県、市の間で争われた大川小の損害賠償訴訟の最大のポイントは、「なぜすぐに裏山に逃げなかったのか」だった。一審判決は「教頭が自らの判断で裏山への避難を決断するべきだった」としていた。 東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授(災害情報学)は、「公式には土砂災害警戒区域である裏山に逃げろとは書けないだろうが、内々には『緊急時は裏山に誘導しよう』と、スタッフらに周知すべきだ」と提案する。災害時は想定通りにすべての状況が動くことはまれであり、命を守るためには複数の避難案と臨機応変さが必要だと言う。 ただ、佐藤准教授は看板はこのままでもやむを得ないものの、渋滞の可能性を指摘。震災遺構がオープンして大勢の人が一度につめかけ、例えば大型バスが何台も来たら、1本しかない道をスムーズに避難できるのか。「市はまずそれを検証し、備えるべきだ」と話した。(原篤司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍の博多祇園山笠 「お汐井てぼ」作り 準備着々
金子淳2021年6月12日 9時30分 7月1日からの博多祇園山笠を前に、櫛田神社(福岡市博多区)では、身を清める砂を入れる竹かご「お汐井(しおい)てぼ」作りが大詰めを迎えている。 博多祇園山笠は、新型コロナウイルスの影響で、舁(か)き山は2年連続で見送りとなったが、飾り山は12カ所で公開される。 「授与品」と呼ばれる縁起物は例年、手ぬぐいや絵馬、扇子など10種類計1万点弱を準備していたが、今年は7割ほど。お札所で、すでに販売されている。巫女(みこ)の荒神愛さん(25)は「一日も早く平穏な日々が戻りますように」と思いを込め、準備にあたっていた。(金子淳) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひとりデート写真 コロナで「来た、俺の時代」
会員記事 聞き手 シニアエディター・尾沢智史2021年6月12日 10時00分 ひとりでも、リア充感は出せる。そんな気概で、SNSに「ひとりデート写真」を投稿してきたライターの地主恵亮(じぬしけいすけ)さん。コロナ禍で何を思ったのでしょうか。「ソロでいこう」第6回です。 リレーおぴにおん 「ソロでいこう」 2012年から、ひとりなんだけど彼女とデートしているように見える写真を自撮りして、SNSに投稿し始めました。その「ひとりデート写真」がなぜか海外で話題になって、米CNNに取材されたり、中国・深圳のテレビ局に呼ばれて番組に出たりしました。英国のガーディアン紙には「世界で最も気持ち悪い男」に選ばれました。 そんな企画をやろうと思ったのは、単に友達や恋人がいないからです。SNSでは、みんな「リア充」をアピールしますよね。そこで、「ひとりでもリア充感は出せる」というのをやってみせたら面白いんじゃないかと。 どういうわけか、ずっと友達がいないんですよ。でも、ひとりでいることが別に苦痛じゃないんですね。 だからコロナ禍で「俺の時代… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:628文字/全文:1062文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ツイッターの登場で激変した 新聞と読者の関係
メディア空間考 三橋麻子(コンテンツエディター) 朝日新聞が発行され、100年以上になる。投稿欄などの例外はあるとはいえ、大きな流れでいえば、新聞は長らく、記者が書いて、編集者が組み、読者が読むものだった。ところが、この20年あまり、ベクトルは大きく変わっている。新聞社→読者の矢印は、双方向にかじを切った。状況をもっとも大きく変えたのは、ツイッターの登場だと思う。 私がツイッターを使い始めたのは2010年。週刊誌AERAに出向していたときだ。雑誌は毎週の売り上げが生命線であり、読者の反応に新聞よりもはるかに敏感だ。記事は毎号読者の人気投票でランキングされる。自分がスクープだと思って書いた硬派の記事が芸能ニュースの足元にも及ばないことにショックを受け、新聞の「報道的価値観」と世の中の関心の所在の違いをまざまざと見せつけられた。 悩んでいたときに、取材先や上司に受けた助言が「ツイッターで自分の記事を検索してみたら」というものだった。それまでも検索サイトで掲示板などに書かれる自分の記事の反響を調べてはいたが、ツイッターでは、やっていなかった。実名アカウントをつくるには当時、会社に届け出るなどの手続きが必要だったため、ひとまずニックネームでアカウントをつくり、自分の記事を検索してみた。 すると、賛否両論、まったく知らない世界が広がっていた。 ツイッターは利用者が関心が… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1490文字/全文:2085文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル