会員記事 高橋杏璃、井上怜2021年6月29日 10時07分 秋田県内で、LPガス(プロパンガス)の容器の盗難が多発している。2018年から今年2月まで、13カ所で計14本のガス容器が盗まれており、うち半数が三種町に集中。爆発物の製造に悪用される恐れもあるとして、県警が捜査している。 被害に遭ったのは、いずれも一般住宅で使われるのと同じタイプの20キロ容量のLPガス容器(全長94センチ、外径約30センチ)で、1本で一般家庭の約3カ月分のガスに相当する。容器だけで15キロあり、満タンの場合は35キロ。どれも屋外に設置されており、建物側にある圧力調整器から外した状態で、容器ごと盗まれた。県LPガス協会の船木和昭・専務理事(67)は「工具を使えばすぐに外れるが、手慣れている人でないとできないはずだ」と話す。 最初の盗難は2018年7月、三種町の農業関連施設で発生した。その後も、町内の地域会館や住人が長期間不在の住宅などで6本、大潟村の工場で2本、井川町の美容室で2本、大館市の事業所などで3本が盗まれた。同協会によると、いずれも人が日常的に生活していない建物で、満タンに近い状態のガスが入っていた。 盗まれた14本のうち、19年3月に三種町の事務所からなくなった容器1本は、約1年後に現場から離れた町内の山の中で見つかった。容器は空だったという。残る13本の行方は分かっていない。 LPガス協会「盗難想定してない設計」 井川町の美容室経営の女性(… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:760文字/全文:1361文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
今なら全国指名手配? 徳川慶喜追討令の高札見つかる
慶応4(1868)年の鳥羽伏見の戦いで敗れた徳川慶喜の追討を命じる高札が、岐阜県瑞浪市で見つかった。戦いの数日後に中山道の大湫(おおくて)宿に掲げられたとみられ、高札を見つけた学芸員は「全国指名手配のような感じで新政府側の正当性をPRする狙いがあったのではないか」と話す。慶喜追討の高札は国内で数点見つかっているが、掲示場所がわかるものは珍しいという。 高札は木製で縦49センチ、横188センチ。瑞浪市内の郷土史家の遺族が5年以上前に同市陶磁資料館に寄贈した。企画展示のため、収蔵資料を整理していた学芸員が見つけた。同館によると、大湫宿を支配下に収めていた尾張藩が宿場の高札場に掲げたとみられる。 徳川慶喜は慶応3(1867)年に大政奉還した。翌年1月3日、鳥羽伏見の戦いが勃発。旧幕府軍は敗れ、慶喜は6日に江戸に逃れ、7日に追討令が出された。 同様の高札を所蔵する名古屋… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1264文字/全文:1654文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
書店員が聞いた親子の会話 「本屋に来て棚を見ると…」
6月5日、書店員のyamabonさんは1人で品出し作業をしていた。 働いているのは地方都市の郊外にある書店。 その日は土曜日で、お客さんが多い時間帯だった。 書店員歴は、アルバイト時代も含めて15年ほど。 本が好きだったので応募し、やってみて楽しかったから今も続いている。 「これは売れる」「これを売りたい」と思って仕入れた本が売れた時が、一番やりがいを感じる瞬間だ。 母が子どもに言ったこと 品出しをしている棚の向こうから、お客さんの会話が聞こえてきた。 母親が子どもに向かって、こんなことを話していた。 「ネットだと自分が興味のあ… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:807文字/全文:1084文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
爆音を耐え続けたが…基地と「共存」の住民が感じた不安
航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県新富町)の航空機爆音訴訟で、28日にあった宮崎地裁判決は、周辺住民の爆音被害を認めて国に賠償を命じた。基地と長年「共存」してきた町で、初めて起きた自衛隊単体基地に対する爆音訴訟。住民たちが訴えたのは、先が見えない「基地強化」への不安だった。 判決の言い渡し後、原告の1人、浜砂金松さん(64)は笑顔で語った。「爆音被害が認められたことは素直にうれしい。まずは一歩を踏み出せた」 新田原基地のある新富町で農業を営む。ハウスで町特産のズッキーニを栽培し、屋外で作業していることが多い。戦闘機が上空を飛行すると、「バリバリという炸裂(さくれつ)音、雷が落ちたような音」が響く。 「町外の人に気安く『いつも聞いていれば慣れるんじゃないか』と言われることもあるが、とんでもない。決して慣れることはない。それはすさまじい音ですよ」 防音工事「効果感じない」 自宅がある場所は、夜間飛行訓練のコースの真下。週2回ほど行われる夜間訓練は午後9時近くまで続くことが多く、爆音が30分間途切れないこともある。壁や天井は、国が費用を負担する助成制度を受けて防音工事が済んでいるが、床の工事は助成の対象外で、防音効果は感じられない。 「会話が遮られるわ、食欲はおきないわ。夜間訓練がある日は、夕食は午後9時を過ぎてから、と決めています」 新田原基地は戦後、1957年に設置された。浜砂さんは子どものころ、戦闘機が自宅近くの河川敷に墜落するのを、庭から目撃したことがある。 「上空でドカンと音を立てて… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:801文字/全文:1469文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「表現の不自由展かんさい」実行委、会場利用求め提訴へ
笹川翔平2021年6月28日 21時00分 国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の出展作品を集めた大阪市内での展覧会をめぐり、会場側が利用承認を取り消した問題で、実行委員会は週内に大阪地裁に処分の取り消しを求めて提訴し、同時に処分の執行停止を申し立てる方針を決めた。予定通り7月16~18日の開催を目指すという。 展覧会「表現の不自由展かんさい」は大阪府の施設「エル・おおさか」(大阪市中央区)を会場とする予定だが、施設の指定管理者が25日、抗議の電話やメールが相次いでいることなどを理由に承認を取り消した。実行委は28日に協議し、「脅迫などの現実の脅威はない」として、提訴する方針を決めた。実行委は市民有志でつくり、展覧会への公金支出はない。 吉村洋文知事は26日、記者団の取材に対し、指定管理者の決定に「賛成する」として「法的措置が取られれば徹底的に対応する」と語った。実行委の一人は「抗議活動を理由にした取り消しを容認すれば、表現の自由を脅かすことにつながる」と反論している。 19年の「表現の不自由展」では、慰安婦を表現した「平和の少女像」や、昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品「遠近を抱えて」などに抗議が殺到した。「表現の不自由展かんさい」でもこれらの作品の展示を予定している。 東京都内でも6月25日から同様の展覧会が予定されていたが、会場となるギャラリーの辞退が相次ぎ、実行委が延期を決めた。当初予定されていた新宿区のギャラリーでは、開催の告知直後から大声で中止を求める抗議活動が周辺で相次いだほか、別に確保した会場も「近隣に迷惑がかかる」として提供を取りやめた。 一方、7月6~11日に予定されている名古屋市での展覧会では、市所管の会場の隣の展示室を「反移民」などを掲げる政治団体の関係者らが予約。ヘイトスピーチ(差別扇動表現)への抗議を続けてきた市民団体が、市に使用許可の取り消しを求める要望書を提出する事態になっている。(笹川翔平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市長室の家具購入に1千万円 市川市、シャワー室に続き
大嶋辰男2021年6月28日 21時08分 千葉県市川市の市長室の家具の購入費用が約1千万円だったことが28日、わかった。市議会の一般質問で取り上げられ、市幹部は「すべて国内メーカーで調達されており、市民の理解を得られると思っている」と答えた。この質問に村越祐民市長は答弁しなかった。 大久保貴之市議(創生市川)が情報公開請求で得た開示資料(税抜き)によると、執務机約157万円▽執務用イス約23万円▽応接ソファ約302万円▽会議テーブル約344万円▽イス8脚計約67万円――などとなり、合計約1058万円だった。いずれも、村越市長在任中の昨夏の新庁舎完成に合わせて購入されたという。 大久保市議は市議会で「このような高額な支出は市民の理解が得られるのか」と村越市長に質問。市長は答弁せず、田中雅之財政部次長が答えた。 大久保市議は一般質問後、朝日新聞の取材に「理解を得られるはずがない。市長自ら説明するべきだ」と話した。 シャワー室問題、市長給与の減額案は否決 市川市では、市長室に約360万円かけて設置されたシャワー室も問題になっている。 市議会では、シャワー室の設置・撤去の費用分を市長に負担させるため、市長の半年分の給与を4割減額(約395万円)する条例案が出されていたが、同日、「市長の責任追及手段としては議会の権限を越えている」との理由で賛成少数で否決された。市長は6月の会見で「災害時に女性職員と市長が使う」と述べ、撤去しない考えを表明しており、市議会は改めて市長の説明とシャワー室の撤去を求める決議を賛成多数で可決した。(大嶋辰男) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
機内で怒鳴る行為も 旭川医大問題「社会人として疑問」
会員記事 井上潜、斎藤徹、本田大次郎2021年6月28日 22時11分 旭川医科大学(北海道旭川市)の学長選考会議(議長・西川祐司同大教授)は28日、記者会見を開き、不祥事が相次いだ吉田晃敏学長の解任を萩生田光一文部科学相に申し出た理由を説明した。新型コロナウイルス患者の受け入れに関する不適切発言や職員に対するパワーハラスメント、執務時間中の飲酒、不正支出など計34件も問題行為が確認されたとし、「学長以前に社会人としての適性に疑問を持たざるを得ない」と厳しく指摘した。(井上潜、斎藤徹、本田大次郎) 会見には西川議長と川辺淳一議長代行(旭川医大教授)、佐々木順三事務局長らが出席。西川議長によると、外部の弁護士3人からなる第三者委員会が3月28日に調査を開始。5月28日に調査結果の報告を受けた。選考会議で審議した結果、教職員(5人)に対するパワーハラスメント9件▽大学の信用を害する行為6件▽不正支出9件▽その他の問題行為10件――の計34件の非違行為を認定したという。 付属病院の古川博之前院長の解任については、「解任決議をするよう、吉田学長が学内の理事に圧力をかけていた可能性がある」とした。西川議長は「絶対に解任する、と(吉田学長が)理事や事務局にそのような発言をしていた。音声記録もある」と説明した。 教職員へのパワハラについては、「人事権を背景に叱責(しっせき)の域を明らかに超えて辞職や辞任を迫ったり、解雇や解任を示唆したりした」と指摘。市内の民間病院からのコロナ患者の受け入れ許可を求めた古川前院長に対する「代わりにお前が辞めろ」との発言も、パワハラと認めた。 第三者委が指摘した、契約切れの学長特別補佐に対する報酬の支払いについても「不正支出」と認定。不正な支出は2020年7月~21年1月の7カ月分で、計693万円に上るという。佐々木事務局長は「大学としてしっかり調査し、今後の対応を検討する」と述べた。ほかに会議費に関する虚偽記載(7万6830円)もあったという。 このほか、旅客機内で乗務員を長時間怒鳴り続けた行為も確認されたとし、「公的空間における秩序や規律を理不尽に破るものであって、社会的に決して許容されるものではない」と批判。学長室での執務時間中の飲酒、学内の重要な行事への欠席や遅刻、不適切な言動も「明らかになっている」とし、「学長以前に社会人としての適性に疑問を持たざるを得ない」と指摘した。 選考会議、学長評価の過去も 吉田学長の問題行為を厳しく… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:762文字/全文:1778文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「記者、スマホで録音していた」逮捕した旭川医大が説明
本田大次郎2021年6月28日 22時12分 旭川医科大学(北海道旭川市)で学長解任を議論する会議が開かれた際、校舎内に許可なく入ったとして、北海道新聞社の記者(22)が建造物侵入容疑で大学関係者に現行犯逮捕された事件について、旭川医大は28日、記者がスマートフォンで会議内容を録音したと説明した。この日、学長選考会議が吉田晃敏学長の解任申し出について説明した会見で明らかにした。 記者は22日午後に大学関係者に逮捕され、道警旭川東署に引き渡された。署によると、関係者以外立ち入り禁止の看護棟4階に入っていたという。22日の学長選考会議では、吉田学長の解任を文科相に申し出ることが決まっていた。記者は24日に釈放され、署は在宅で捜査を続けている。 28日の会見での旭川医大の説明によると、選考会議があった会議室から職員が出ようとした際、記者が両開きの扉の隙間からスマホで録音していたという。職員が記者を問いただしたところ、「いなくなります」と話し、身分を明かさず立ち去ろうとしたため、学外者が無許可で侵入しているとして逮捕し、警察に通報したという。 旭川医大の佐々木順三事務局長は「『学生ですか』という問いに対しては否定し、『上司に確認しなければいけない』との発言もあった。身分を一切明かさなかったので、関係者ではないと判断した」と説明した。 北海道新聞社は旭川医大の説明について、「現在、社内で逮捕に至る経緯を調べており、現時点ではコメントできない。調査結果は改めて読者に説明する」(法務広報グループ)とコメントした。(本田大次郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
学長解任を申し出た旭川医大 選考会議会見の詳細は
旭川医科大学(北海道旭川市)の学長選考会議の西川祐司議長らが28日会見し、吉田晃敏学長の解任を文部科学相に申し出た理由を説明した。34件もの問題行為を明らかにし、「学長以前に社会人として適性に疑問」と指摘した。明らかにされた問題行為や会見でのやり取りは次の通り。 吉田学長の解任申し出をめぐる旭川医大学長選考会議の西川議長の記者会見での主なやりとり。 ――14年間に及ぶ吉田学長の長期政権の影響は。 「学長の問題行動は3年間で急激に増えてきた。14年という異例の在任期間がガバナンスの崩壊に至ったという認識はある。任期は一定の制限を設けるべきだと私は思う。今後は任期を設けていく方向で議論が進むのではないかと思う」 ――学長選考会議の責任も重いのでは。 「前回の選考会議で私は学長補佐の立場だった。おかしいと思うことはあったが、声を上げることができなかった。選考会議のメンバーは吉田学長が指名していた。会議として機能していなかったのは私たちも反省しないといけない。ただ、学長の独裁的運営で口を出せなかったというのが正直な思いだ」 ――声を上げられなかった理由は。 「学長に異を唱えれば翌週には執行部から解任されるということで、会議で誰も意見を出さないのが当たり前になっていった。誰も勇気がなかった。言い訳がましいが、ものを言えない体制ではだめなんだということが身にしみてわかった」 ――吉田学長側は選考会議の… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1475文字/全文:2088文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
阪急神戸線で人身事故、一時運転見合わせ
2021年6月28日 23時15分 【阪急電鉄発表】28日午後8時45分ごろ、神戸線塚口―園田駅間で人身事故が発生した。神戸線は大阪梅田―西宮北口駅間の上下線で運転を見合わせていたが、29日午前0時前に運転を再開した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル