河合博司2021年6月4日 12時59分 【動画】河口湖でコブハクチョウが子育てする様子を地元の人々が温かく見守っている=河合博司撮影 山梨県富士河口湖町小立の八木崎公園で、河口湖畔に暮らすコブハクチョウのつがいが9羽のひなを育てている。地元の人たちが子育ての様子を心配しながら見守っている。 11キロ南東にある山中湖では50羽以上が放し飼いにされているが、詳しい男性によると近年確認されたひなの数は5羽が最高。無事に育ったのは3羽という。5月上旬に孵化(ふか)したひな9羽が、3週間以上たった今も無事に育っているのは異例だ。 ひなの天敵はトビやカラス、キツネなど。好物の芝の新芽を食べるため公園を行き来する際は、雄親が近づく犬や猫を翼を広げて威嚇(いかく)し、追い返している。 毎朝、パンやキャットフードを与えている近所の志村重夫さん(66)は「日に日に大きくなる」と観察している。今は子猫ほどの大きさだ。「可愛いから毎日来てしまう」と笑う。 昨年は同じ夫婦に4羽のひなが生まれたが、1羽しか育たなかった。坂本はるみさん(71)は「9羽全部を育てるのは大変だと思うけれど頑張って欲しい」。 コブハクチョウは外来種。全国の池や湖で飼育されているが、生態系への悪影響を指摘する専門家もいる。富士河口湖町の渡辺喜久男町長は「20羽くらいまで増えて観光の目玉になってくれれば」と話した。(河合博司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
素人目線で移住相談「すんで埼玉」 めざすはファン獲得
埼玉に住もう――さて、どの街がいいのか。そんな相談に、SNSを通じて応じる会社がコロナ禍の昨年6月、埼玉県に誕生した。地元に詳しい不動産会社とは異なる手法を採り入れ、素人目線で教えてくれる。どんなサービスなのか。 その会社は株式会社「住んで埼玉」(さいたま市浦和区)。事業のミッションは「埼玉に住みたい人やファンを増やす」「みんなの挑戦を応援する」こと。 代表は、埼玉県中央部に位置する鴻巣市で生まれ育った岡野周平さん(31)だ。県内の私立高校を卒業し、大学を出た後に楽天に入社した。社会人4年目に東京・新宿御苑に近い中古マンションを購入し、高校時代から憧れていた都会暮らしを満喫した。 実家は工務店。父の影響もあって、自分で何かを作ったり修繕したりするDIYが得意だったため、マンションの室内を改装し、好みにあった生活を始めた。さらには、国内有数の繁華街を抱える東京・赤坂のリノベーションマンションを借りた。大都会で暮らしている、という高ぶる感情をおさえられずにいた。 そこに襲ったのが、新型コロナウイルスの感染拡大だった。ふと、「なんで赤坂に住んでいるのだろう」と自身に問うた。 実際に会社に出勤しなくても… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
プラごみの削減へ新法成立 使い捨てスプーンも有料化?
コンビニや飲食店で配っている使い捨てスプーンなどのプラスチック製品の削減やリサイクルを促す新法「プラスチック資源循環促進法」が4日、参院本会議で可決、成立した。有料化や代替素材への切り替えを求め、プラごみ削減に配慮した製品などを国が認定する仕組みもつくる。来春に施行される見通しだ。 使い捨てのストローやフォークなどを無料で大量に配る店に対し、有料化するか、素材をプラスチック以外の紙や木などに切り替えるよう対応を義務づける。大手・中堅のスーパーやコンビニ、ファストフード店などが対象になる見込み。小規模店は除外する方向で検討している。具体策は今後、政省令などで定める。 国が認定したプラ製品にロゴマークを付ける仕組みを導入し、消費者がリサイクルしやすい製品を選びやすくする。自治体に対し、プラ製の文房具やおもちゃなどを、菓子袋などと一緒に資源ごみとして分別収集するよう求める。 昨年7月には、すべての小売店を対象にプラ製レジ袋の有料化が義務づけられている。(川田俊男) プラスチック資源循環促進法の主な内容 【設計・製造】… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:240文字/全文:707文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「コールセンターと電話」うそ気づいた信金職員詐欺防ぐ
マハール有仁州2021年6月4日 9時57分 携帯電話で通話をしながらATMを操作する60代女性。その姿に違和感を抱いた職員は声をかけた――。石川県の金沢東署は3日、特殊詐欺の被害を未然に防止したとして興能信用金庫柳橋支店(金沢市)の職員福田彩夏さん(25)に感謝状を贈った。 同署などによると、女性が同支店を訪れたのは5月14日午後0時半ごろ。カウンター奥の自席にいた福田さんは、店内のATMコーナーの方から、携帯電話で会話をする女性の声を聞いた。 気になって見に行くと、ATMで操作しながら女性が電話をしていた。不審に思い、声をかけると、女性は「興能のコールセンターと電話している」と言う。興能にコールセンターはない。福田さんは、電話を代わってもらったが、すぐに切られてしまう。その後女性に事情を聴いたところ、「市役所から介護保険の払い戻しがあると言われて来た」などと説明したため、還付金詐欺だと確信。警察に通報したという。 日頃実家の祖父母にも注意喚起しているという福田さんは「お客様の財産を守れてよかった。これからもATMにいるお客様に気配りをしたい」と話した。 感謝状贈呈式で久田悦弘署長は「詐欺被害を寸前に防止するため適切に対応し、利用客を守った。今後もお客様と接する前線で積極的に抑止にご協力いただきたい」と話していた。(マハール有仁州) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
口べたサラリーマンが考えた 「理想」のホワイトボード
持ち運びができ、広げて使える小型ホワイトボード。2015年の発売以来、改良を重ね、ファンを増やし続けている。企画販売するバタフライボード(横浜市青葉区)の福島英彦社長(49)が商品を開発したきっかけは、会社員時代の苦い経験からだった。 最新作の「notesX(ノーツエックス)」はおしゃれなシステム手帳のような外見だ。カバーを開くと中にあるのはノート状にとじられた6枚のホワイトボード。何度も書いては消せる。磁石の力を使い、ボードを外したり入れ替えたりも自由自在だ。 「多様な意見やアイデアを一瞬でまとめられる魔法の道具です」。福島社長は胸を張る。 元は音響メーカーのエンジニア。開発部門の閉鎖を機に、ロボット掃除機メーカーのマーケティング部マネジャーとして転職した。 ところが思うように成果が出せなかった。必死に資料を交えて伝えてもダメ出しを食らう。口べたで思考がまとまらず、思ったような言葉が出てこない。 窮地を救ったのがホワイトボードだった。真っ白な板に参加者の意見を次々書き込む。「誰が言ったか」ではなく、同列の「意見」になった。思考の流れが共有され、目標や課題、結論までするする会議が進む。写真に収めると議事録以上に議論の空気が残った。 「理想のホワイトボードがほ… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:957文字/全文:1501文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アニメ缶バッジを無断で複製・販売か 元工場主任を逮捕
2021年6月4日 10時10分 人気アニメ「文豪ストレイドッグス」の缶バッジを無断で複製、販売したとして、兵庫県警は3日、会社員の大前光司容疑者(28)=神戸市須磨区=を著作権法違反(複製権の侵害など)と商標法違反(侵害とみなす行為)の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 生活経済課によると、大前容疑者は、缶バッジの製造を委託された神戸市内の会社の工場主任だった。同課は押収資料などから、水増し生産した一部を中古品と偽ってネット出品する手口で、約3万個を販売して約500万円を売り上げていたとみている。 逮捕容疑は2017年10月~20年3月、同アニメのキャラクター「太宰治」や「中原中也」を描いた缶バッジ約2千個を勤務先の工場などで無断で製造。県内の女性などにフリーマーケットアプリ「メルカリ」で販売し、KADOKAWAの著作権と商標権を侵害したというもの。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ワクチン予約 電話通じず未明から列、4人で「終了」
「予約の電話がつながらない」「つながっても既に埋まっていた」――。新型コロナウイルスのワクチン集団接種を進めている北九州市で、こうした苦情が市に殺到している。区役所には、業を煮やした人が早朝から列をつくっているという。そう聞いて記者が行ってみると……。 拡大する早朝、ワクチン接種の予約を求める市民たちの行列ができていた=2021年6月3日午前7時7分、北九州市小倉北区役所、佐々木亮撮影 雨がパラつく午前7時半すぎ、小倉北区役所には玄関が開く前にもかかわらず、既にお年寄りや付き添いの人ら60人ほどが並んでいた。先頭の70代の女性は「午前1時半ごろから待っている」と話した。 拡大するワクチン接種の予約を求めて並ぶ市民たち=2021年6月3日午前7時46分、北九州市小倉北区役所、佐々木亮撮影 職員が整理券を配り、受け付け会場へ案内した。「今日は限られた枠しかなく、数人程度しか予約出来ない可能性があります」と説明する職員に、「こんなに並ばせて、これでダメならどうすれば予約できるのか」とくってかかる人も。 拡大するコロナワクチン接種について「お並びいただいても数名の方しか予約できない可能性があります」と知らせる貼り紙=2021年6月3日午前7時28分、北九州市小倉北区役所、佐々木亮撮影 ネット上で予約枠が更新される午前9時、職員がタブレットを操作して予約代行の作業を始めた。5分ほどで、「今日の予約はすべて埋まりました」とアナウンス。「えーっ」と落胆の声が広がった。この日、同区役所で予約できたのはわずか4人だった。 拡大するワクチン接種の予約受け付け開始を待つ市民たち=2021年6月3日午前8時6分、北九州市小倉北区役所、佐々木亮撮影 拡大する市職員のサポートでワクチン接種の予約をする市民たち=2021年6月3日午前8時54分、北九州市小倉北区役所、佐々木亮撮影 区内の男性(70)は夫婦2人で午前4時ごろから並び、妻だけ予約が取れた。「電話もダメ。ネットもダメ。行列は2回目。もっと良い方法はないのか」と嘆いた。自身の分は、別の日にあらためて並ぶという。 なぜこれほど予約が取りにくいのか。 北九州市では現在、かかりつ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「過酷な生活に胸痛い」読者から寄付 「失踪村」その後
【動画】PremiumA「失踪村」~ベトナム人技能実習生~ 日本に働きに来た多くのベトナム人技能実習生がなぜ逃げ出し、どうやって暮らしているのか。背景にどんな問題があるのか。多くの失踪者を取材し、紙面とデジタルで報じた記事「失踪村」に多くの反響をいただいた。「コロナ禍で帰国できないまま、追い詰められている元実習生たちに」などと35万円以上のお金も届いた。報告を兼ねて、読者の声を紹介したい。 記事で紹介したNPO法人「アジアの若者を守る会」には、現金入りの手紙などが届いた。 「日本でこんな事があるのかとびっくり致しました。何かしないと(いけないと)思いましたのでペンをとりました」 奈良県の女性は手紙にそうつづり、孫の成人式用に少しずつ積み立てているという15万円を同封した。 北海道の女性も「日本はなっていないと思います。ささやかですが、ベトナムの皆様にお渡しください」と10万円を同封した。「食糧を送りたい」「会に2万円の寄付をしたい」といった申し出もあったという。 「日本に来てこんな過酷な生活と思いをさせたことに胸が痛みます。本当に申し訳ないと日本人の一人として思います」と手紙で書き、記事のコピーとともに3万円を同封してきた千葉県の人もいる。 朝日新聞にも「ベトナムの方々に少しでもカンパしたい」と、手元にあったユーロやドルなど総額約3万8千円相当を送ってくれた人や、5千円を送ってくれた神奈川県の女性、切り取った記事と一緒に1万円を送ってくれた千葉県の男性がいた。 27日までに、合わせて7人から約35万円相当の支援が寄せられた。多かったのは、コロナの集団感染が起きたクルーズ船でも働き、記事で大きく採り上げたブー・バン・ズンさん(36)への支援だ。 渡してほしい相手が明記されていたものは支援団体などを通じて本人に渡し、それ以外は今後の支援活動に役立ててもらうため、朝日新聞から支援団体に寄付することにした。 ズンさんは受け取った一部をベトナムの家族に送り、残りは同じように行き場を失ったベトナム人たちを保護している埼玉県本庄市の「大恩寺」などに寄付したそうだ。改めて聞くと、「私が困っていた時にお米をもらったので、お礼をしたい」と話した。 今年1月に取材した時のズン… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
兵庫の中2自殺「小学校時代のいじめが一因」 第三者委
鈴木春香2021年6月4日 7時01分 兵庫県尼崎市で2018年11月に中学2年生の男子生徒(当時14)が電車にはねられて死亡した件をめぐり、いじめとの関連を調べていた神戸市教育委員会の第三者委員会が3日、調査報告書をまとめた。生徒は自殺だったとし、小学校時代のいじめやその後の学校の対応も一つの要因になったと結論づけた。 この生徒をめぐっては、尼崎市教委が調査した結果、同市の中学でのいじめはなかったと判断。生徒が卒業した神戸市内の小学校でのいじめについて、神戸市教委が弁護士らでつくる第三者委員会を設けて調べていた。 同委員会は、生徒が小学6年の時、机に「死ね」などと落書きされるいじめを受けたと認定。当時いじめを認識して学級全体で話し合ったことなどをあげて、学校側の対応に一定の理解を示した。一方で、中学校への引き継ぎで生徒についてネガティブな印象が伝達されたことなどをあげ、配慮に欠けたとした。 生徒は家庭でも困難を抱え、自傷行為もあったことから、苦悩をくみ取るためのきめ細かな配慮が必要だったと指摘。スクールカウンセラーの活用や、家族も含めた総合的な支援の必要性を学校は認識すべきだったとした。神戸市教委は、報告書をもとに再発防止に取り組むとしている。(鈴木春香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
手塚治虫文化賞贈呈式 山下和美さん、受賞信じていない
2021年6月3日 19時30分 第25回手塚治虫文化賞(朝日新聞社主催)の贈呈式が3日、東京・築地の朝日新聞東京本社であった。マンガ大賞「ランド」の作者山下和美さんに鉄腕アトムのブロンズ像と副賞200万円が、新生賞の「葬送のフリーレン」原作担当の山田鐘人さんと作画担当のアベツカサさん、短編賞の「消えたママ友」「妻が口をきいてくれません」の野原広子さん、特別賞の「鬼滅(きめつ)の刃」の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんにはブロンズ像と100万円が贈られた。 野原さん以外の受賞者は、代理が出席。式は新型コロナウイルス感染防止のため、例年よりも規模を縮小し、関係者のみで開かれた。 式では受賞者や関係者が喜びを語った。 「この世」と呼ばれる封建的な村で育った少女たちの歩みを描いた「ランド」でマンガ大賞を受賞した山下和美さんのあいさつを、講談社モーニングの小松悠真副編集長が代読。「新連載の原稿の締め切りを勘違いし、大変修羅場になってしまい、式に来られなくなってしまいました。本当に申し訳ない。衣装まで用意していたのに。出席したかったんですよ。受賞したことを全然信じていないから」とユーモアたっぷりに喜びを表現した。 過去に手塚作品の「火の鳥」の新装版が刊行された際、トリビュートコミックを描いた喜びにも触れ、「今回も(受賞記念イラストで)思いっきり百鬼丸を描かせて頂きましたよ。本当にありがとうございます。こんな日がくるなんて。やった!」と結んだ。 新生賞は、勇者一行が魔王を倒した後の物語を描く「葬送のフリーレン」原作担当の山田鐘人さんと、作画担当のアベツカサさん。式には小学館週刊少年サンデー編集部の小倉功雅さんが代わりに出席した。山田さんは「火の鳥のいくつもの時代にまたがる壮大なストーリーが好き」、アベさんは「世代を超えて読みたいと思わせてくれる手塚先生の作品はやはり偉大」とそれぞれ手塚作品に関するメッセージを寄せた。 エッセー漫画のような絵柄でシリアスな物語を描く「消えたママ友」「妻が口をきいてくれません」で短編賞に選ばれた野原広子さんは「編集さんに受賞の連絡を頂いた時は、『いったい何を言っているんだろう』と理解するのにしばらく時間がかかった。本当に賞を頂いたんだな、と実感がわいてきました。これからもできることをコツコツと頑張って描いていきたい」とスピーチした。 社会現象を巻き起こし特別賞に選ばれた「鬼滅の刃」の吾峠呼世晴さんは、集英社週刊少年ジャンプの中野博之編集長が代理出席。「世界中の子どもたちを漫画の力で幸せにするのが、少年ジャンプの野望、目標。大きな希望をかなえてくれた作品となった」と語った。この日、主人公の竈門(かまど)炭治郎をイメージしたネクタイと妹の禰豆子をイメージしたポケットチーフをつけてきたと明かし、「誰にも気付いてもらえませんでした」と笑いを誘った。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル