2021年6月3日 19時00分 転倒した女性を介抱するふりをしてかばんなどを盗んだとして、愛知県警は3日、住所不定、無職の男(62)を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。 西署によると、男は4月24日午後4時15分ごろ、名古屋市西区のマンションのエントランスで、転倒した女性(51)に「大丈夫ですか、救急車呼びますか」と声を掛け、女性が持っていたかばんなど(時価計4万7千円相当)を盗んだ疑いがある。女性は帰宅中に体調を崩したという。 男は自転車で逃走。県警は、防犯カメラの映像などから男を特定したという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
豪雨時アルミ工場爆発、その時住民は 記憶誌に刻む教訓
中村建太2021年6月3日 14時39分 2018年7月の西日本豪雨で大きな浸水被害が出た岡山県総社市下原(しもばら)地区。地区内ではアルミ工場の爆発事故も起きたが、自主防災活動の積み重ねが全戸避難につながり、犠牲者を出さなかった。あの時、何があったのか。後世に残そうと、住民有志が「記憶誌」作りを進めている。 下原地区は101世帯が床上浸水。浸水の深さは最大2メートル以上に達した。16棟が全壊、89棟が半壊するなど計232棟の住宅に被害が出た。記憶誌では住民約10人が手記を寄せ、7月6日深夜のアルミ工場の爆発から、翌7日朝の避難完了までを回想する。 《やっと眠りについたかと思ったころ、“ドカン…バラバラバラ”、部屋のガラス戸が粉々に飛び散った》《夜間で雨の中、安否確認表を持って確認が取れるまで一戸ずつ漏れなく廻(まわ)った》 工場爆発から5時間後に全戸避難を完了できたのは、自主防災組織(自主防)の働きかけが大きい。地区では東日本大震災の翌12年に自主防を作り、13年から毎年避難訓練を行ってきた。洪水を想定し、地区を囲む高梁川、小田川、新本川の増水時は2人1組で状況を確認。情報共有し、約110世帯350人を7班に分けて安否確認にまわる仕組みを整えていた。 記憶誌を発案した下原・砂古自主防の副本部長、川田一馬さん(72)は「たくさんの人に読んでほしい。下原の事例を知ることで、きっとヒントが見つかる」と言う。昨年7月以降、地元の掲示板などで住民に手記を募集。写真提供なども含め、40人ほどが協力してくれた。12月から自主防のメンバーら6人と編集を続けてきた。 記憶誌のタイトルは「ふるさとの未来へ 私たちが伝えたいこと」。フルカラーのB5判で、全6章99ページの予定だ。当時の避難行動を調査した消防大学校の主任研究官など、専門家の寄稿もある。 製本作業を経て6月末にも1千部が刷り上がる。7月以降、地元住民や市内の小中学校、図書館などに配る予定だ。「豪雨3年の節目に、災害への危機感を改めて持ってほしい」と川田さんは話す。(中村建太) 印刷代などを賄うため、川田さんらは朝日新聞社のクラウドファンディングサイト「A―port」(https://a-port.asahi.com/projects/smileshimobara2021/)で支援金を募っている。7月15日まで。目標額は200万円で、2日までに61万円が集まっている。支援者には募金額に応じて、記憶誌や下原産のコメなどの返礼品を贈る。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
私の故郷にも戦争があった 38歳双子が撮った映画完成
岩手県北上市に眠る戦争の記憶をたどるドキュメンタリー映画を、同市在住の双子の兄弟が制作し、8月に公開する。太平洋戦争の開戦から12月で80年になるのを前に、足元にあった戦争を見つめ直し、同じ道を進まないよう訴える。 制作したのは、38歳の映画プロデューサー、都鳥(とどり)拓也さんと伸也さん。2人が小学生のころ、祖父の源司さん(93)から戦争体験を聞き、戦争を身近に感じたことが原点にある。 現在の北上市には、軍用機の製造に必要なアルミニウムの原料を生産していた国産軽銀工業岩手工場があった。敗戦間際に特攻機が出撃した岩手陸軍飛行場もあり、米軍の空襲に幾度となくさらされていた。 「国見山の方からグラマン(戦闘機)の編隊が飛んできたのが見えた」 軽銀の工場で働いていた祖父の話は、広島と長崎の原爆や沖縄戦、東京大空襲など、遠くの出来事と考えていた戦争のイメージを覆した。「自分の町にも戦争はあったんだ」 2人は高校を出たあと、川崎市にある日本映画学校(現・日本映画大学)に進学。特撮の舞台裏を知り、映画づくりに憧れたからだ。卒業後は故郷に戻り、東日本大震災や自殺をテーマに映画の撮影を続けてきた。 そして3年前、辺野古への基地の移設をめぐり、揺れる沖縄を取材していたときのこと。高校生の一言に、胸を突かれた。「足元にある戦争について考えるのって大事なんだね」 戦争は自分たちの遠くだけで起きるわけではない――。小学生のころに感じたことを思い出した。「故郷に眠る戦争の記憶を、語れる当事者がいるうちに記録しなければ」 2019年4月、映画の撮影を始めた。 北上平和記念展示館で、恩師にあて教え子たちが戦地から送った7千通を超す軍事郵便にまつわる物語を取材。特攻隊の生き残りに会い、祖父にも改めて話を聞いた。 8カ月間の撮影を通して、社会が戦争一色に染まるなか、戦地にいる家族を思い、悪化する戦局に不安を抱きながら過ごした人びとの足跡をたどった。 編集作業の時期はコロナ禍と重なった。拓也さんは「国に先導され、正しい判断ができなくなっている今は、戦時中と重なる。自分自身で考えて行動することが必要だ」と話す。 1時間46分に及ぶ映画をこう締めくくっている。 「戦争が人為的に引き起こされる以上、私たちはそれを防ぐことも出来るはず。北上に眠る戦争の記憶は、私たちにそう語りかけてくれている」 ◇ 映画「戦争の足跡を追って」は8月21日、市文化交流センターさくらホールで3回上映される。問い合わせはロングラン(0197・67・0714)へ。(西晃奈) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
石碑に名前刻めます 「最北の秘境駅」支援金の見返りに
「最北の秘境駅」で知られる北海道稚内市のJR宗谷線・抜海駅の存続のため、地元住民が今月から、クラウドファンディング(CF)を始めた。「夢を刻もう」と、返礼品には3年後の開業100年に建てる記念碑への名前の刻印もある。駅存続のためのCF活用は沿線初の試みだ。 抜海駅はJR北海道が2年前、沿線自治体に廃止の意向を伝えた29駅の一つ。存続させる場合は地元による維持管理費の負担が条件で、稚内市は廃止する方針だった。だが、昨秋の期限までに地元の合意を得られず、今年度については「協議期間」として、市が維持費の101万円を支払うことにした。 抜海駅は1924(大正13)年6月に開業。大正時代の風情を残す木造駅舎はほぼ当時のままで、「最北の秘境駅」「最北の木造駅舎」として親しまれている。数分歩くと日本海に浮かぶ利尻富士を一望できる。 小泉今日子さんの初主演の連… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察署長、自宅で飲酒後にトイレットペーパー盗んだ疑い
2021年6月3日 12時18分 埼玉県警深谷署の田中敬署長(60)=警視=が5月、商業施設でトイレットペーパーを盗んだとして、県警が窃盗容疑で捜査していることが捜査関係者への取材でわかった。 署長は容疑を認め、辞職願を提出。県警は3日、減給1カ月の懲戒処分にした。今後、同容疑で書類送検する。署長は同日、依願退職した。 捜査関係者によると、署長は休日だった5月29日、管外の同県鴻巣市にある自宅などで飲酒。同日夜、深谷市内の官舎へ戻る途中にJR鴻巣駅近くの商業施設に立ち寄った際、トイレ個室からトイレットペーパー5個を盗んだ疑いがもたれている。 トイレットペーパーを持って個室から出てきた署長を目撃した人が警備員に連絡。施設側が「トイレットペーパーを持っていった男を確保している」と近くの交番に通報し、発覚した。 署長は飲酒などの影響で腹痛を起こしてトイレに入ったと説明しているといい、トイレットペーパーは予備として個室内に置いてあったものという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
医師ら3人、父親殺害の罪で起訴 ALS嘱託殺人事件
難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者への嘱託殺人罪で起訴された2人の医師らが、10年前に一方の父を殺害していたとして、京都地検は3日、いずれも医師の大久保愉一容疑者(43)と山本直樹容疑者(43)を殺人罪で起訴した。山本容疑者の母・淳子容疑者(76)も共謀したとして同罪で起訴した。裁判員裁判で審理される。 起訴状によると、3人は共謀して2011年3月5日正午~午後4時ごろ、東京都内で山本容疑者の父(当時77歳)を何らかの方法で殺害したとされる。京都府警や京都地検は、認否を明らかにしていない。 捜査関係者によると、父は長野県の精神科の病院に長期入院していたが、11年3月5日午前に退院。同じ日に淳子容疑者の名前で東京都中央区役所に父の死亡届が提出された。江戸川区のアパートで心臓や血管の病気で急死したと記されていたが、入院していた病院の主治医から「(当時の健康状態は)死に直結するような病状ではなかった」という証言を得たという。 大久保容疑者と山本容疑者は、19年11月にALSの女性患者に依頼され、薬物を投与して殺害したとして嘱託殺人罪で起訴された。 府警が、押収したパソコンの通信記録を調べたところ、両容疑者が火葬や死亡診断書などをめぐるメールを交わしており、一部が淳子容疑者に転送されていたことが判明。山本容疑者と淳子容疑者の間のメールには、父の存在が「周囲を不幸にする」と記されていたことも確認したという。 「彼らの考え聞きたい」亡くなった女性の父 難病の筋萎縮性側索硬化症(… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:379文字/全文:1034文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察署で軽ワゴン車全焼、中から2人遺体 鹿児島・鹿屋
稲野慎2021年6月3日 12時32分 鹿児島県鹿屋市の県警鹿屋署の駐車場で3日未明、軽ワゴン車が突然燃え始めて全焼し、運転席と助手席から2人の遺体が見つかった。焼損が激しく、年齢や性別は確認できていない。事件と事故の両面で調べている。 県警によると、3日午前0時55分ごろ、駐車場に入ってきた軽ワゴン車が燃えているのに署員が気づき119番通報した。爆発音を上げながら燃えていたという。警察と消防が消火作業にあたり約20分後に鎮火した。(稲野慎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Shun Yamaguchi leaving Giants’ organization to return to Japan
Los Angeles – Right-hander Shun Yamaguchi, who plays for the Triple A affiliate of the San Francisco Giants, revealed that he will return to Japan in an Instagram post on Wednesday. The 33-year-old signed a minor-league deal with the Giants in February and has played for the Sacramento River Cats. […]
原発避難、届かぬ苦しみ「賠償額ほど遠い」 判決に落胆
原発避難者をめぐる2日の新潟地裁判決は国の責任を認めなかったが、避難指示区域外からの自主避難の合理性を認めた。ただ、賠償額は低額にとどまり、原告からは落胆と憤りの声があがった。弁護団は「避難生活の苦しみが正当に評価されていない」と控訴する姿勢を示している。 「8年かけてきて、この判決は非常に残念」。判決後、原告弁護団は会見で肩を落とした。 避難者が国や東電を相手取った裁判は全国で約30件あるが、新潟の原告数801人は福島県を除くと全国で最も多い。裁判では全237世帯の陳述書を提出し、複合的な被害の実態を立証しようと試みた。「裁判の最大の眼目は、避難生活の苦しみを裁判所に評価してもらうこと」。弁護団事務局長の近藤明彦弁護士はそう語っていた。 判決は自主避難の合理性を認めたが、賠償額は「求めていた請求額からはほど遠い金額」となった。請求額1100万円に対し、636人に認定された賠償額の多くは大人23万1千円、子ども28万6千円だった。また、避難指示区域などから避難した165人の請求はすでに支払い済みとして棄却された。 弁護士の一人は「既に支払った交通費などの実費も慰謝料に含まれる」との東電の主張を退けた点を評価する一方、賠償額について「放射能汚染によって避難を強いられたという因果関係を認めた金額になっていない」と批判した。 福島市から新潟県内に3人の子どもと避難した40代の女性は裁判官に思いをわかってほしいと、可能な限り裁判を傍聴してきた。それだけに「国の責任が認められなかったことはとても残念」。福島県郡山市から新潟市に小学生の娘2人を連れて避難した磯貝潤子さん(47)は「お金なんかいらないから国の責任を認めてほしかった。原発推進の政策が続くのが怖い」と語った。(緑川夏生、里見稔、友永翔大) ◇ 東京電力は判決を受け、「原発事故により、福島県民の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をお掛けしていることについて、心からおわび申し上げます。判決内容を精査し、対応を検討してまいります」とのコメントを出した。 帰らないで」泣きつく長女 心身は限界 国と東電はまずは謝罪をしてほしい。福島県郡山市から自主避難した菅野正志さん(46)は、原発事故で奪われた当たり前の生活を償うよう訴えた。 両親と姉、妻、7歳と1歳の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「多大な迷惑をかけた」日本郵便九州支社長が陳謝
三沢敦2021年6月3日 9時30分 長崎住吉郵便局(長崎市千歳町)の元局長の男性が多額の現金をだまし取った疑いがある問題で、日本郵便九州支社の豊田康光支社長が2日、初めて市内で記者会見し、調査結果などを公表した。この日午前の衣川和秀社長のオンライン記者会見を受けたもの。被害者への全額補償の方針や、新たな再発防止策で不正の根絶を図る考えを示した。 「ここ長崎県で多数の方々が元局長により多額の金銭を詐取された。被害に遭われた方々、関係者の皆様に多大な迷惑をおかけしたことを改めておわびします」。午後3時、同市岩川町の九州支社長崎事務所であった会見で、豊田支社長は深々と頭を下げた。 4月初旬に本社が不正を公表してから約2カ月。これまでの社内調査の結果、被害者は62人、詐取した総額は12億4331万円に達したという。 被害者のうち53人が元局長の知人や親族。「金利のいい特別な貯金がある」と持ちかけ、1993年に廃止されたバブル期の金融商品の証書を手渡していた。本来は廃止と同時に処分すべきものだが、元局長は不正に持ち帰って保管。これとは別に自らパソコンで「特別金利預かり証」と印刷したニセの証書を渡すこともあったという。 詐取した金について元局長は、住宅4軒やアパート1棟、新車16台、中古車5台などの購入に充てたほか、ゴルフや飲食にも使っていたという。派手な生活ぶりにもかかわらず、不正が見抜けなかったことについて豊田支社長は「現時点で共犯者の存在は確認できていない」「今後の調査で深めていきたい」と述べるにとどめた。 再発防止策として示されたのは、局外での現金預かりの原則禁止や、廃止された証書などの返却システムの管理強化など。異動のない旧特定郵便局長による「局の私物化」を防ぐため、5年に1度、別の局で働かせて「牽制(けんせい)効果」を高め、不在期間中に局への検査を実施して不正発見につなげることなども盛り込んだ。「実効性が担保できるのか」といった質問も相次いだが、豊田支社長は「これらの施策を通じて不正の端緒をつかむことができる」と話した。(三沢敦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル