11の喫茶店が同じ種類の豆でコーヒーを提供するユニークなイベントが1日、京都市内で始まった。同じ豆だからといって同じ味になるわけではない。店のこだわりを飲み比べて、コーヒーへの関心を高めてもらう狙いだ。30日まで。(北村有樹子) 1日、京都市上京区の河原町今出川の交差点にある「NuCUPCOFFEE」(ニューカップコーヒー)。店主の西岡良庸(たかのり)さん(39)が「よそよりも浅めで、酸味が味わえると思います」と、コーヒーの特徴を客に説明していた。 西岡さんが仲間と3人で企画したのが、同じ豆で11店がコーヒーを提供するイベント「COFFEE HOLIC♯1 11人、同じ生豆で淹(い)れる理由」。コーヒー・ホリックはコーヒー中毒という意味だ。 京都で半世紀以上愛される「六曜社珈琲(コーヒー)店」や、フルーツサンドで有名な「市川屋珈琲」、東京の老舗自家焙煎(ばいせん)の店「カフェ・バッハ」で店主が焙煎を学んだ「クアドリフォリオ」などが参加している。コロナ禍で客足が減った店も少なくない。府の補助金も活用して開催にこぎ着けた。 使う豆は、ケントという品種だ。タンザニア北部のコンゴニ農園で栽培されたもので、酸味が特徴。各店は1杯450~650円で提供している。 ニューカップコーヒーで注文した矢原秀昭さん(49)は、その前に別の参加2店でも飲んでいた。「ほかの店と違う、さわやかな味ですね」と話した。 西岡さんによると、コーヒーの味は銘柄だけで決まるものではない。焙煎の深さ、使う豆の量、豆のひき方、抽出にかける時間、道具の違いなどが絡み合い、個性が生まれるという。「各店は、試行錯誤しながら『一杯』を作り上げている。そこがコーヒーの奥深さであり、魅力」 各店は1カ月ほどかけて、ケント種に適した焙煎方法などを研究してきた。西岡さんは、浅めをアイスとホットで、深めはホットで出す。「ブルームコーヒー」の店主、山本悠也さん(29)は「極深煎りをアイス、深煎りはホット」のスタイルに決めた。 飲み比べセット販売、スタンプラリーも 各参加店が焙煎した豆30グラムずつを詰め合わせた「飲み比べセット」(税込み3千円、送料込み)も、店舗やネットで注文を受け付ける。スタンプラリーも実施。6店まわると1杯無料、11店制覇すると「飲み比べセット」をプレゼントする。詳細はイベントのウェブサイト(https://coffeeholic.jp/)で。 ●参加店 ・京都珈道(075・462・1033) ・Okaffe kyoto(075・708・8162) ・KAEru coffee(050・5472・7959) ・本と珈琲 喫茶ゆかりや(電話なし) ・クアドリフォリオ(075・311・6781) ・六曜社珈琲店(075・221・3820) ・IOLITE COFFEE ROASTERS(075・231・8989) ・市川屋珈琲(075・748・1354) ・NuCUPCOFFEE(075・202・8050) ・ブルームコーヒー(050・5327・5538) ・珈琲工房4331(050・5373・5992) 京都の人々にとってコーヒー… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小池都知事、パートナーシップ制度導入の検討表明
塩入彩2021年6月2日 21時48分 東京都の小池百合子知事は2日、都議会の代表質問で、LGBTなど性的少数者のカップルを公的に認める「パートナーシップ制度」の導入を検討する考えを明らかにした。今後、都民や当事者の意見を聞く機会を設けるという。 小池知事は、都内でも12自治体が制度を導入していることに触れ、「社会情勢は大きく変化しており、国民の理解は広がっている」と指摘。国内外の制度の仕組みを調査し、導入に向けて検討していくとした。(塩入彩) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大火砕流にのまれたカメラマン 重圧から娘を救った言葉
カメラマンだった父は、取材中に大火砕流にのまれた。遺族としての重圧に苦しんだ娘は、遺品のカメラを手に被災地を巡った。43人が犠牲になった雲仙・普賢岳(長崎県)の大火砕流から3日で30年。自ら撮った写真を多くの人に見てもらい、父を奪った災害を語り継いでいきたいと思う。 「罪悪感で押しつぶされそうだった」。亡くなった矢内(やない)万喜男さん(当時31)の一人娘、美春さん(31)は、そう振り返る。 万喜男さんはNHKのカメラマンだった。大火砕流が起きた1991年、中東で湾岸戦争の取材をした後、噴火活動が続く普賢岳で撮影を続けていた。美春さんは当時1歳だった。 母は父のことをあまり話さなかった。墓参りに行くと、祖母や親族から父の思い出を聞いた。 大火砕流では、報道関係者のほか、地元のタクシー運転手や消防団員らが犠牲になった。消防団員は、避難勧告のさなか取材を続ける報道関係者に注意を促して回っていた。成長するにつれ、報道関係者に向けられる厳しい目を知った。「殺人罪だ」「恥を知れ」。ネットにあふれる書き込みも目に入った。遺族であることが重くのしかかった。 母にもまた、思いがあった… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
なくなった息子の靴、7日後に知った世間の優しさ 蒲田
5月22日、ふくふくさん夫婦は1歳の息子を連れてお出かけをした。 行き先は東京都大田区の蒲田駅周辺。 ベビーカーに乗せて散歩をしながら、買い物を楽しんでいた。 息子が履いていた靴はデニム生地で、車に乗ったクマが刺繡(ししゅう)されている。 ふくふくさんの父が1歳の誕生日にくれたファーストシューズだ。 1月にヨチヨチ歩きを始めて、当初は履くことを嫌がっていた。 最近になって気に入ったのか、小走りをするようになったところだった。 右足の靴がない お昼ごはんを食べようと店に入り、ベビーカーから降ろそうとした時、右足の靴がないことに気づいた。 面ファスナーをビリビリはがして遊ぶことがあり、きっと自分で脱いでしまったのだろう。 初めての靴だし、プレゼントだし、なくすわけにはいかない。 夫が急いで店を出て、来た道を戻って捜したが見つからなかった。 食事や買い物を済ませた後、その日通った道をもう一度捜したが、やっぱりなかった。 靴がなくてベビーカーから降ろしてもらえなかったからか、息子は終始機嫌が悪かった。 1週間後の出来事 ちょうど1週間後の29日、なくした靴は思わぬかたちで見つかった。 JR蒲田駅近くの歩道に腰掛… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
函館でスルメイカ初水揚げ、コロナで需要減、価格低迷
三木一哉2021年6月2日 22時00分 【動画】道南のスルメイカ漁が解禁となり、2日朝、函館漁港に帰港したイカ漁船がスルメイカを水揚げ。さっそく魚市場でせりにかけられた=三木一哉撮影 北海道南部のスルメイカ漁が6月から解禁され、2日朝、北海道函館市の函館漁港で初水揚げがあった。帰港した船から生きたイカが次々と運び出された。 近年の不漁続きに、新型コロナウイルスの影響による価格の低迷も加わって、苦いスタートとなった。 解禁日の1日に出漁したのは15隻。青森県の小泊沖で操業して未明に戻ってきた若松淳一さん(63)は「全体的に小さいのが気になった。漁は昨年よりましだが、新型コロナの影響で買い手がつかず、価格は厳しくなるだろう」と語った。 市水産物地方卸売市場では生きたまま入荷した「いけすイカ」860キロがせりにかけられた。せり落とされた価格は1キロ1600~1650円で、昨年の2千~2200円より約2割安かった。 卸売業者、函館魚市場の平松伸孝・営業一部長は「飲食店向けの需要は落ち込み、スルメイカも12~13センチと小さい。価格が安くても、漁獲が上がれば漁師の収入は上がるので、せめてこの調子でとれたらいいのだが」と期待する。 5月28日に函館水産試験場が発表した調査結果では津軽海峡周辺から秋田県沖にかけての日本海では、スルメイカの分布は「非常に低密度」という。5カ所の調査点の平均数値は2019年に次いで低く、過去5年間の平均を下回る低い数値だった。調査で漁獲されたスルメイカの体長は11~15センチ。「昨年並みだが、過去5年平均よりは小さいものが多い」という。 市企画調整課によると、同市場が扱ったスルメイカはピークの1996年度には年間1万7132トンに達したが、近年低迷が続いており、最低だった昨年度は436トンに落ち込んだ。(三木一哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
溶岩ドーム崩壊の危険なお 43人犠牲の大火砕流30年
小川直樹2021年6月2日 22時00分 40人が死亡、3人が行方不明になった長崎県の雲仙・普賢岳の大火砕流から3日で30年を迎える。火口付近にドーム状に積み重なった溶岩は今も崩落の危険があり、大量に残された火山灰は土石流を引き起こす。ふもとを守るため国が進めてきた堰堤(えんてい)や導流堤など95の砂防施設の工事は、今年3月にすべて完成した。 1990年11月の噴火開始から「終息宣言」までの5年半で発生した火砕流は9432回。このうち最悪の犠牲者を出したのが91年6月3日の大火砕流だ。 数百度の火山灰や岩塊、ガスが高速で山腹を駆け下り、消防団員や報道関係者らを巻き込んだ。ふもとの撮影ポイント「定点」では今年、火山灰に埋もれた車両3台が掘り起こされ、災害遺構として整備された。 2日夜、雲仙岳災害記念館前では犠牲者を悼むキャンドル1千個がともされた。3日は島原市主催の犠牲者追悼式が開かれ、遺族は自衛隊のヘリコプターで上空から慰霊する予定。(小川直樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄・津堅島の畑に米軍ヘリ不時着か 政府が対策チーム
2021年6月3日 2時23分 2日午後11時ごろ、沖縄県うるま市の津堅島の住民から「米軍ヘリが津堅島中央付近の畑に不時着した」と110番通報があった。沖縄県警や地元消防が調べている。現時点でけが人や建物への被害は確認されていないという。 政府は3日未明、「米軍事故対応現地緊急対策チーム」(チーム長・内閣官房沖縄危機管理官)を設置。メンバーを現地に派遣し、情報収集にあたる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地域活動が救った命 ポストに新聞束、呼び鈴鳴らし続け
福岡市西区泉2丁目の住宅地にある広場で月1回、近くに住む高齢者約15人が集まりレクリエーションを楽しんでいる。昨年11月、同居する娘に送られてほぼ毎回参加する90代の女性が姿を見せなかった。それが異変を察知するきっかけになった。 広場は、使われなくなった農業用のため池(通称「ひょうたん池」)とその周囲を整備したもの。家にこもりがちな高齢者が外出するよう、ここに集まって軽い運動をしたり童謡を歌ったりする。 2010年に始まった活動は「ひょうたん池 ふれあいたい」と呼ばれている。90代の女性も当時から参加していた。 昨年11月の会では、「ふれあいたい」を運営する世話人が手作りした10周年の記念品を参加者に配った。欠席した3人には、世話人の一人、古川照子さん(75)が3日後に届けて回った。だが90代の女性宅は留守のようだったのでさらに2日後、再訪した。 郵便受けに3日分の新聞がたまっていた。 異常を感じた古川さんは夫(… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:329文字/全文:747文字 2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ワクチン原液を誤って接種 高齢者施設の職員に 尼崎
兵庫県尼崎市は2日、市内の高齢者施設で40~70代の施設職員ら6人に対し、ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを誤って原液(0・3ミリリットル)のまま接種した、と発表した。通常の5倍の濃度となるが、健康被害は確認されていないという。 市によると、施設では1日、職員ら30人に接種する予定だった。原液1本を生理食塩水で薄めて5人分のワクチンにするべきところ、施設の看護師が誤って薄めずに準備。嘱託医がそのまま接種したという。 施設では6本準備していたが、6人接種した段階でワクチンがなくなったことから、誤りに気づいた。市は「1人で希釈作業をしていた。ダブルチェックを徹底するよう、接種に関わる全ての医療機関や施設に周知徹底したい」としている。(中塚久美子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
放射線被曝、社員2人が入院 兵庫・姫路の日本製鉄工場
2021年6月2日 23時55分 兵庫県姫路市の日本製鉄瀬戸内製鉄所広畑地区の工場で5月下旬、作業をしていた社員2人が救急搬送される事故があった。検査の結果、エックス線を浴び、被曝(ひばく)していた。同製鉄所によると、2人は2日現在も入院治療を続けているという。工場内の装置から出たものとみられ、原因を県警などが調べている。 同製鉄所によると、2人は5月29日午前、工場内でエックス線の照射でめっきの厚みを測定する装置を整備していた。作業を終えた後に体調不良を訴え、救急搬送された。病院で検査したところ、エックス線を浴びていることがわかったという。 同製鉄所は、2人が整備していた装置から何らかの理由でエックス線が出たとみているが、原因は不明だという。工場はエックス線を遮る構造になっており、外部へは漏れていないと説明している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル