自閉症スペクトラムや書字障害、聴覚過敏のある東京都の菊田有祐(ゆうすけ)さん(18)は今年、慶応大学湘南藤沢の環境情報学部に内部進学した。 コロナ下で授業の多くはオンラインだが、映像研究のサークルに所属し、海外向けにアニメを配信するデータベースを構築するなど、学生生活を満喫している。 拡大する大学の入学式で友人と記念写真を撮る菊田有祐さん(右から3番目)=本人提供 「人生でやりたいことはたくさんある」。そう話せるようになるまで、道のりは険しかった。 小学3年生になっても、平仮名でも名前がうまく書けなかった。学校で勉強する内容は理解できたが、算数の問題の答えがわかっても、マス目がないと筆算が書けない。 25点のテストを持ち帰ると、家では鉛筆と消しゴムを手に、母親が待ち構えていた。何時間もかけて一緒に宿題をこなす。息が詰まった。 小4のときだった。「彼は知的好奇心で生きている。自己肯定感を取り戻す必要がある」と医師に助言され、母親が「書かせる努力」をやめた。 「アウェーだった家庭が、ホームになった気がした」。小5になると、自らの障害についてクラスで話して配慮を求め、小6で「タブレット端末を使わせて欲しい」と訴えた。 「ずるをしている」。端末を使うことで、周りにそう言われないか恐れていた。そんなとき、担任の言葉に救われた。 「菊田は正式な手はずを踏ん… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1678文字/全文:2227文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
放課後に釣り 専門的な研究も 地方公立高への留学とは
少子化や過疎化が進むなか、豊かな自然や地域の特色をアピールし、全国から生徒を受け入れる地方の公立高校が増えている。国が後押しする「地域みらい留学」では今年度、500人あまりが各地の高校に入学。個性豊かな日々を送っている。 「すごく積極的になったし、視野が広がりました」 四国の中央部に位置する高知県本山町。吉野川に面した山あいにある県立嶺北(れいほく)高校3年の内藤隆慈(たかちか)さん(17)は、今の自分について、そう話す。 東京都出身。中学時代、休日は「時間がもったいないな、かといってやりたいこともないな、と部屋でごろごろしてばかりいた」。 中3の夏に転機 そんな日々が変わるきっかけになったのが、塾の先生のブログで知り、中3の夏に参加した「地域みらい留学」の説明会だった。 複数の高校の説明を聞くなか… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1549文字/全文:1910文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
馬の背を下り日本海眺め…大人の砂丘遠足、シメは海鮮丼
石川和彦2021年6月28日 12時14分 日本海に面した鳥取砂丘周辺を歩き、海鮮丼を味わうイベント「鳥取砂丘大人の遠足」が27日早朝、砂丘周辺であった。8~81歳の約170人が参加し、海側からの馬の背の姿や自然が作り出す風紋など砂丘の景観を楽しんだ。 「鳥取人」の郷愁を誘う砂丘への遠足。それを楽しくよみがえらせようと、食を切り口にしたまちづくりなどに取り組む鳥取情報文化研究所(鳥取市)の植田英樹さん(51)らが発案。実行委員会をつくって2018年から始めた。 この日は新型コロナウイルス対策で時間差集合。参加者は午前6時半から、密にならないよう砂丘会館を順次出発。高さ40メートルほどの馬の背を横断し、海岸沿いへ。漂着ゴミなどを拾いながら歩き、「砂丘のど真ん中」という風向風速計の設置場所を通過。砂丘の南にある多鯰ケ池(たねがいけ)をめぐった。 ゴール地点でもある砂丘会館までの歩行距離は6・5キロ。8時半ごろから続々と参加者が戻ってきて、海鮮丼をほおばった。鳥取市の瀧陽子さん(66)は2グループ7人で申し込んだ。「馬の背を下りるのは幼少時以来。日本海っていいなあと思いました」。鳥取市の公務員畑中隆志さん(24)は「仲間とともに歩くことができ、達成感がありました」と話した。 今回先着順に150人を募集したところ、キャンセル待ちが200人近くに達したという。年内にあと2回の開催を予定している。(石川和彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Streaking Giants set sights on first place
Objects in the mirror are closer than they appear. That safety warning, or some version of it, appears on the passenger side mirrors of vehicles in several nations, including the United States. It’s a warning the Hanshin Tigers should heed. They may still be driving at the front of the […]
妻の遺体を2年以上放置した疑い 出頭した70歳を逮捕
2021年6月28日 8時36分 同居していた妻の遺体を2年以上にわたって自宅に放置したとして、福島県警いわき東署は27日、福島県いわき市泉町滝尻、無職新屋良行容疑者(70)を死体遺棄の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 署によると、新屋容疑者は2019年4月ごろ、妻の百合子さん(当時74)が自宅で死亡しているのを見つけたが、届け出ずに放置した疑いがある。 新屋容疑者が26日夜、「妻が自宅で死亡している」と同署に出頭し、自首したという。県警は詳しい状況を調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
階段から落とし殺害、時間置き通報か 千葉の容疑者親子
多田晃子、石垣明真2021年6月28日 9時12分 千葉県市川市の自宅で親族の親子に殺害されたとみられる無職姫野旬子さん(当時64)の遺体の司法解剖の結果などから、旬子さんが遺体発見の数日前に死亡していたとみられることが、捜査関係者への取材でわかった。県警は、殺人容疑などで再逮捕した親子が犯行後に時間を置いてから通報した可能性があるとみて、慎重に経緯を調べている。 県警によると、殺人と住居侵入の疑いで再逮捕されたのは、旬子さんのおいの無職一倉大悟容疑者(30)=東京都港区、現住建造物等放火容疑などで逮捕=と、旬子さんの妹で同容疑者の母親の無職姫野富士子容疑者(61)=市川市、詐欺容疑などで逮捕。両容疑者は4月20~23日ごろ、市川市新田2丁目の民家で、住人の旬子さんを階段から階下に投げ落として殺害した疑いがある。2人は旬子さんの死亡に関与した旨の供述をしているという。県警は今月27日、両容疑者を千葉地検に送検した。 捜査関係者によると、母親の富士子容疑者は遺体発見の数日前に旬子さんを確認したのを最後に、連絡がつかないとして、旬子さん宅を訪問したと説明。4月23日午前11時ごろ、「姉が階段下で倒れており、体が冷たく呼吸がない」と119番通報した。旬子さんは、自宅1階の階段下の廊下で見つかったといい、頭や体に転落でできたとみられる傷があり、その場で死亡が確認された。 司法解剖の結果、死因は頭部外傷による硬膜下血腫で、捜査関係者によると、これまでの捜査から死後数日が経過していた。これまでの調べに富士子容疑者が、犯行後に時間を置いてから通報したことをほのめかす供述をしている一方、事件について一倉容疑者との間で供述が一部食い違っていることなどから、県警は詳しい経緯を調べている。(多田晃子、石垣明真) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中央線快速、東京―高尾間で運転見合わせ その後再開
2021年6月28日 9時16分 【JR東日本発表】中央線快速電車は、28日午前7時27分ごろに発生した高尾―西八王子駅間での人身事故の影響で、東京―高尾駅間の上下線で運転を見合わせていたが、午前8時53分ごろ再開した。女性専用車は中止している。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
川の事故、「救助行動なし」が半数 ライフジャケットを
まもなく夏のレジャーシーズン。気をつけなければいけないのが水難事故だ。子どもの水難死亡事故の約半数は川で発生しており、海や湖沼を大きく上回る。河川に関する調査・研究をする河川財団の分析からは、川における事故の傾向と予防の具体策が見えてくる。 警察庁の統計によると、2003年~19年には水難で992人の子どもが亡くなったり、行方不明になったりした。発生は河川が48%、海が23%、湖沼が13%だった。 「川は子どもにとって身近で気軽に遊びにいきやすい分、アクシデントにも遭いやすい」と、同財団の子どもの水辺サポートセンター主任研究員の菅原一成さんは話す。 同財団では、警察庁の統計とは別に、03年~19年に川と湖、用水路など、海やプール以外で起こった全国の水難事故の情報を報道から収集。子どもと大人を合わせた3018件の事故を分析した。これらの事故の被害者は計4580人で、59%が死亡・行方不明。河川で78%、用水路で9%、ダムと湖沼で8%、ため池で4%が発生した。 その結果、子どもの川遊びの事故については、パターンが年齢に応じて異なることがわかった。 幼児、小学生に起因するキーワードは、「一人遊びで転落」「深みにはまる」「サンダルやボールを拾おうとする」などだ。 これが中学生になると、「増水時に遊ぶ」「急な増水で中州に取り残される」「大きな川を渡ろうとする」「滝やせきへの飛び込み」が目立つ。冒険的な遊びが事故につながってしまうのだ。 大人を含めた事故全体にも傾向がみえる。 まず、発生場所。1位の琵琶湖に続き、2位長良川、3位多摩川、4位相模川、5位木曽川、6位荒川。大都市圏からのアクセスが良い川が上位になった。 多発するピンポイントも存在する。過去10年間に3件以上の死亡事故が起こっているスポットは、全国に38カ所あった。キャンプ場がある荒川上流の長瀞渓谷(埼玉県長瀞町)や、バーベキューを楽しむ人が多い多摩川中流の釜の淵公園付近(東京都青梅市)、相模川中流の高田橋付近(相模原市)、長良川中流の千鳥橋付近(岐阜市)などだ。 「川が曲がっていて流れが複雑なところや、渦を巻いて引き込まれると五輪選手並みの泳力がないと流れに逆らえないなどの特徴があります」と菅原さん。 事故全体の発生時間は午後2時台が最多で、午後3時台が続く。キャンプ、バーベキューなど遊泳を目的とせずに訪れ、ライフジャケットなど川に入る備えをせず、食事や飲酒後に思わず、川に入ってしまうケースも少なくないという。 大人がいても安心は担保できない。大人のグループの事故が38%、家族連れや大人に引率された子どものグループが24%あった。 居合わせた人が手や棒をさしのべる、見失った同行者を探すために川に入るなどの救助行動がなかった事故が52%を占める。これは、「おぼれは周囲に気づかれにくい」「周囲が気づいた時には流されていた」ことの表れだ。救助行動があった場合には、その15%に同行者の二次被害が発生している。 菅原さんは、「川の水難は強力な水圧で瞬間的に発生することを、まず知ってほしい。そして、おぼれた時、バタバタと助けを求める動作は、むしろ浮力を減少させる。だから、川遊びを楽しむ時は、頭を水面より上に持っていってくれるライフジャケットの着用が絶対」と強調する。 近年、子どもについてはライフジャケット着用の意識は徐々に浸透し始めた様子はみられる。警察庁の統計をみると、19年の河川と湖沼における死者・行方不明者数は、子どもは17人で、09年と比べ、約4割に減っているからだ。ただ、大人は231人で、14%減にとどまっている。 「子どもを助けようとするなどの大人の二次被害で、ライフジャケットをつけている例はほとんどない。大人もライフジャケットが必要なことを理解してほしい。全員がつければ、事故はかなり減ります」と菅原さんは言う。 その他の対策として、「流れに対して直角に泳ぐと下流に流されるので、上流に向かって泳ぐ」「子どもより下流に大人がいるようにする」「晴れていても、急に増水することがある。気象情報を得ておく」などのアドバイスをする。 一般社団法人「吉川慎之介記念基金」を設立し、子どもの事故予防への啓発活動をする吉川優子さんは、川遊びに行く人に、こう呼びかける。 「川は岸からみた状態と足を踏み入れた状態では全然違います。川の危なさについて、情報を正しく知ってほしい」 12年に、長男の慎之介君(当時5歳)が、愛媛県西条市の幼稚園のお泊まり保育での川遊び中に流され、亡くなった。幼稚園側は浮輪やライフジャケットを用意していなかった。事故当時は好天だったが、数時間前ににわか雨が降り、増水を予見すべき状況だった。 吉川さんは「川には行かないということも予防の一つですが、川に親しむという選択肢を持っておくためにも、準備の必要性を共有してください」と話している。(編集委員・中小路徹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自衛隊基地計画、揺れる種子島 相次ぐ議会の誘致意見書
馬毛島(鹿児島県西之表市)への米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)移転計画に伴う自衛隊基地整備をめぐり、近接する種子島3市町の各議会が今月、関連施設を誘致する意見書を相次いで可決した。地元への経済効果を期待して誘致を競い合う声が高まり、基地被害を懸念する反対派との溝が広がっている。 23日、西之表市議会(定数14)。馬毛島への自衛隊施設整備の促進と隊員宿舎を市内に造ることを国に求める意見書案をめぐり、賛成派の議員が「宿舎は馬毛島を行政区域内に持つ西之表市内に設置すべきではないか」と力を込めた。意見書案が採決されると、7対6の小差で可決された。 同議会ではこれまで、計画反対の議員が多数だったが、今年1月の市議選で賛成と反対の議員が拮抗(きっこう)。中立を唱えてきた議員が6月議会で「自衛隊機によるデモ飛行の騒音は大きくなかった」と賛成に回り、議決権のない議長を除くと、賛成多数となった。 基地建設に伴う交付金や地域振興策を期待する賛成派がまとめた意見書では、「このままでは経済効果の恩恵を受けられなくなる」との焦りがにじんだ。 種子島では西之表市議会に先行して、中種子町と南種子町の議会が今月、商工会の要望を受けて自衛隊関連施設の誘致を求める意見書を全会一致で可決。南種子町の小園裕康町長は、町として施設を誘致する方針を表明した。 宿舎できれば人口増期待できるが 防衛省は基地建設に伴い、1… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:806文字/全文:1413文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「おなか満たせば犯罪が…」 総菜盗まれた弁当店の願い
会員記事 関根慎一、飯島啓史2021年6月26日 11時53分 福島市の弁当店が24日、5種類の弁当を無料で客に提供するサービスを行った。きっかけは先月、被害に遭った窃盗事件。現金に加え、冷蔵庫から総菜まで盗まれた。異例の無料サービスには店主のある思いが込められていた。 同市の郊外にある弁当店「清水亭」。24日午前10時の開店と同時に、和風やチーズ、カレーなど5種類のハンバーグ弁当を注文した客に5個まで無料で提供するサービスを始めた。 一つ500円前後で、炊きたてのご飯に、手作りのおかずを盛る。店内にサービスを知らせる告知もなく、客は注文後に無料と知らされる。弁当の材料費は新聞の折り込み広告をやめて捻出した。 消えたきんぴらごぼう 二十数年来の客という市内の… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:484文字/全文:790文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル