東京五輪の中止を求めて、学者や作家、ジャーナリストら14人が呼びかけ人となって始めたオンライン署名への賛同が約14万筆に達した。呼びかけ人の一人、社会学者の上野千鶴子さんらが19日、東京都庁を訪れ、提出した。その後、都庁で会見した上野さんは、「新型コロナウイルスの感染拡大など、この状況下で五輪を強行するのは正気とは思えない。中止の決断を」と訴えた。 署名は、上野さんと元外交官の飯村豊さんが中心となり、哲学者の内田樹さん、ノンフィクション作家の澤地久枝さんらが呼びかけ人に名を連ねた。 インターネットサイト「Change.org」で今月2日朝から開始。菅義偉首相、国際オリンピック委員会(IOC)、日本オリンピック委員会(JOC)、小池百合子都知事らに対し、五輪中止を求める内容だ。サイトは日本版に加え、英語版やフランス語版なども作成し、署名は19日午後5時現在で約13万9千人。署名は今後も続けるという。 上野さんは署名の数について「短期間でこれだけの声が集まったことは記録に残るべきこと」とした上で、「国民の声を全く聞かない政権を目の当たりにしており、最後の最後まで反対を言い続けたい」と話した。 飯村さんは、緊急事態宣言で… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:540文字/全文:1060文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
死者2人の身元判明 行方不明者は10人に 熱海土石流
2021年7月19日 18時25分 静岡県熱海市の土石流で、市は19日、捜索現場で18日に発見された身元不明の遺体3人のうち、2人は小川徹さん(71)=同市伊豆山=と松本孝広さんと確認されたと発表した。行方不明者は2人減り、10人になった。死者は18人。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
経産省キャリア2人を再逮捕 詐欺容疑、総額1千万円超
会員記事 高嶋将之、田中紳顕2021年7月19日 18時48分 経済産業省のキャリア官僚2人が国の家賃支援給付金を詐取したとされる事件で、警視庁は19日、別の企業の関係者として給付金を受け取ったとして、2人を詐欺容疑で再逮捕し発表した。だまし取ったとされる給付金は計1千万円を超えた。2人は容疑をおおむね認めているという。 再逮捕されたのは、同省産業資金課係長だった桜井真(28)=東京都千代田区=と産業組織課員だった新井雄太郎(28)=同文京区=の両容疑者。いずれも詐欺罪で起訴され、19日付で同省は2人を懲戒免職処分とした。 捜査2課によると、2人は共謀し、コロナ禍で収入が減った中小企業のための家賃支援給付金を詐取しようと計画。投資会社の関係者を装って1月に専用ウェブサイトで申請し、600万円を受け取った疑いがある。新井容疑者が手続きし、桜井容疑者がほぼ全額を手にしたという。 投資会社は新井容疑者が経産… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:263文字/全文:641文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
前市長、防衛省に「だめだ」 陸自めぐる贈収賄で検察側
寺本大蔵2021年7月19日 19時09分 沖縄県宮古島市への陸上自衛隊配備をめぐる汚職事件で、前宮古島市長の下地敏彦被告(75)=収賄罪で起訴=に現金600万円を渡したとして、贈賄罪に問われた被告の初公判が19日、那覇地裁(大橋弘治裁判長)であった。検察側は冒頭陳述で、前市長が駐屯地用地の選定に深く関わる発言を防衛省職員にしていたことなどを明らかにした。 贈賄罪に問われたのは、ゴルフ場経営の「千代田カントリークラブ(CC)」役員、下地藤康被告(64)。「間違いありません」と起訴内容を認めた。 検察側は冒頭陳述で、被告が経営に行き詰まり、土地を売って借金を返済したいと考えていたところ、自衛隊関係者などから千代田CCの土地が陸上自衛隊駐屯地の候補地となっていることを耳にしたと説明。2014年末ごろから宮古島市役所を訪れ、前市長に「必ずお礼はします」と述べ、陸自配備の受け入れを表明するよう陳情を繰り返していた、と述べた。 冒頭陳述によると、防衛省は15年1月ごろまでに、駐屯地用地は別の土地が最適地と決めていたが、前市長が防衛省職員に対して「だめだ」「千代田CCを中心に提案してくれ」「千代田CCは全域を取得してほしい」と要望したという。 前市長はその後、陸自配備の受け入れを表明し、最終的に千代田CCの土地に駐屯地が建設されることになった。検察側によると、千代田CCは17年10月、防衛省と土地の売買契約を結び、防衛省から数回にわたり計約18億円が入金されたという。 検察側は、被告が架空契約で裏金を捻出して18年5月、前市長の県外出張に合わせて東京都内で面会し、「ありがとうございました」などと言って、紙袋に入れた現金600万円を前市長に手渡した、と説明した。(寺本大蔵) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道太平洋沿岸の津波、最大9万ヘクタールの浸水想定
北海道は19日、千島海溝・日本海溝沿いの巨大地震に伴う津波の浸水想定を公表した。対象は太平洋沿岸の37市町。東部を中心に9市町で最大20メートル以上の津波が襲い、37市町の最大浸水面積は計9万1千ヘクタールになる可能性がある。道は、今回の想定結果に基づいたハザードマップの作成を自治体側に求めていく。 内閣府の有識者検討会は昨年4月、日本海溝でマグニチュード(M)9・1、千島海溝でM9・3の地震が発生した場合の最大津波の推計結果を公表。過去の巨大津波が300~400年間隔で発生し、前回から同程度の期間が経っているとして、「(両海溝は)最大クラスの津波の発生が切迫している状況にある」と指摘した。 北海道は2012年に独自の想定を出していたが、内閣府の推計結果を受け改めてシミュレーションした。震源として千島海溝沿い3カ所、日本海溝沿い2カ所の5パターンを検討。南部の福島町や知内(しりうち)町などは、日本海で発生する地震の影響も含めて最大クラスの津波を推計した。 千島海溝モデルでは、えりも町以東の海岸線で9市町の最大津波水位が20メートルを越えると予想。最高は釧路町の26・5メートルで、えりも町26メートル、広尾町25・4メートルなどと続く。 日本海溝モデルでは、日高町の16・3メートルが最も高かった。福島町の最大津波水位は日本海の地震(日本海モデル)に伴う11・6メートル。 高さ20~30センチ程度の津波でも速い流れに巻き込まれる可能性があることから、地震発生直後の水位からプラス・マイナスで20センチ変動する「影響開始時間」も示した。マイナスの場合、津波が引き波から始まることを示す。プラスは、羅臼町、浜中町、厚岸(あっけし)町、えりも町、知内町、福島町で1分。釧路町、様似(さまに)町、函館市で2分、広尾町、浦河町で4分だった。マイナスになるのは、室蘭市や白老町など胆振(いぶり)地方を中心に23市町。 最大津波到達時間を人口が多い順にみると、函館市26分、苫小牧市40分、釧路市(音別地区を除く)28分など。 津波による浸水面積は今回初めて公表した。深さ1センチ以上の水が陸地に押し寄せる面積は沿岸部の37市町で9万1千ヘクタールに及び、6市町で5千ヘクタール以上の被害が出ると予想された。最も広いのは苫小牧市1万224ヘクタール。釧路市(音別地区を除く)6945ヘクタール、別海町5232ヘクタール、浦幌町5183ヘクタールなどが続く。 津波の浸水想定を検討した北海道のワーキンググループで座長を務めた北海道大学大学院理学研究院の谷岡勇市郎教授(地震学)に話を聞いた。 新たな津波浸水想定は前回(… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪観戦にはコカ・コーラ社製を 鹿嶋市の小学校が通知
佐々木凌2021年7月19日 21時30分 茨城県鹿嶋市内の小学校が、茨城県立カシマサッカースタジアム(同市)で東京五輪の試合を観戦する児童の保護者に向けて、会場にペットボトルを持ち込む場合は出来るだけ大会公式スポンサーのコカ・コーラ社製とするように文書で求めていたことがわかった。 市教委は「市として特定のメーカーを勧めた事実はない」とし、どのメーカーでも持ち込めることを学校に改めて伝えたという。 スタジアムでは22日からサッカーがおこなわれる。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、県は、学校連携観戦チケットを持つ児童・生徒に観客を限っている。 市教委によると、市内の小中学校16校が参加した説明会が9日にあった。大会組織委員会の担当者から、コカ・コーラ社のペットボトルはそのまま会場に持ち込めるが、他社製品の場合はラベルをはがすようにと指導があったという。「スポンサーに配慮をお願いしたい」との発言もあった。 市教委は、飲料メーカーでラベルの扱いを変えると混乱をもたらしかねないとして、12日に各校へ配ったマニュアルでは、すべてのラベルをはがすように記していた。 保護者向けの文書を出した小学校は、説明会に参加したうちの1校だった。市教委は「学校が、組織委の趣旨を正直に受け取った結果、誤解を招いてしまった」と説明している。(佐々木凌) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
記録の書き換え「現場の判断」 敦賀2号機で原電が報告
2021年7月19日 21時30分 日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)で、再稼働に向けた審査資料の地層の調査記録が書き換えられた問題で、原電は19日、原子力規制委員会に対し、「書き換えてはいけないという認識がなかった」などとする社内調査の結果を報告した。書き換えは現場の担当者らの判断で、経営層は説明を受けていなかったとしている。 同原発では、原子炉建屋直下を走る断層が審査の焦点になっている。動く可能性がある活断層と判断されれば廃炉になるため、原電は審査で活断層ではないと主張してきた。 原電によると、2017年2月ごろ、社内の担当グループの責任者やメンバー数人と調査会社で、ボーリング調査の記述を別の調査結果に上書きする方針を決定。断層が動いた可能性を否定する記述に改めるなど、計80カ所を書き換えた。当時の上司2人や担当役員は事情を知らなかったという。「(担当者らは)修正して提出しても良いと考えていた」と説明した。 昨年2月、規制委の指摘で書き換えが発覚。規制委は原電に経緯の説明や原因究明を求めるとともに、昨年末以降、都内の原電本店に立ち入り検査を計6回行うなどして調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
失踪のウガンダ人選手、名古屋駅の防犯カメラに映る
松島研人2021年7月19日 21時33分 東京五輪出場に向けて来日したウガンダ人選手(20)が行方不明になっている問題で、この選手とみられる男性がJR名古屋駅の改札口を通過する様子が防犯カメラに映っていることが、捜査関係者への取材で分かった。愛知県警が行方を捜している。 行方不明になっているのは重量挙げのジュリアス・セチトレコ選手。9人のウガンダ選手団の1人として来日し、大阪府泉佐野市の宿舎で事前合宿をしていたが、代表から外れ、20日に帰国予定だった。JR熊取駅(大阪府熊取町)で16日午前6時半ごろ、名古屋行きの新幹線の切符を買う姿がカメラに映っていた。 同選手の部屋には「ウガンダの生活は厳しいので、ウガンダには帰らない。日本で働きたい。部屋の荷物は家族に渡して欲しい」という内容のメモがあったという。来日選手は原則として宿泊先と競技場などを除いた移動は禁じられている。(松島研人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国民との信頼壊れた組織委、小山田氏の問題収拾できず
東京オリンピック(五輪)の開会式で楽曲の作曲を担当すると発表されていたミュージシャンの小山田圭吾さん(52)が19日、辞任した。 過去に同級生や障害者をいじめた経験をインタビューで語っていたことへの批判は収まらず、当初から留任を強調していた大会組織委員会の対応を疑問視する声が上がった。なぜ組織委は事態を収拾できなかったのか。社会学者の大澤真幸さんに聞いた。 ◇ 学校でのいじめは誰もが被害者になりうるものです。それは極めて理不尽なもので、ある日、そういう立場に置かれてしまったら、本人の努力だけではそこから逃れるのが難しいという恐ろしさがあります。 人間関係から突然疎外される、そうしたいじめの恐怖は誰もが抱くものです。今回の問題を通じて、いじめられた経験がない人も含めて、そうした被害者側の痛みに心を寄せた人は多かったのではないでしょうか。 また、今の日本にはコロナ禍の中で強行される五輪を支持できないという空気が少なからずあり、大会組織委員会は世論から浮き上がった存在になってしまいました。 組織委は、小山田氏を起用した理由や続投させる理由を十分に説明するべきでしたが、国民との信頼関係が壊れている中でそれはできませんでした。 いじめそのものは数十年前の出来事ですが、小山田氏は雑誌で武勇伝のように語っていました。その人が五輪開会式という国家的祭典の作曲を担うことになり、人の痛みが分からない人が「勝ち組」になるのかと怒りを抱いた人もいたのではないでしょうか。(聞き手・赤田康和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小山田さん、組織委に辞任申し出 「配慮に欠けていた」
東京オリンピック(五輪)の開会式で楽曲の作曲を担当するミュージシャンの小山田圭吾さん(52)が過去に同級生や障害者をいじめた経験をインタビューで語っていた問題で、小山田さんが19日、大会組織委員会へ辞任を申し出たことを自身のツイッターで明らかにした。 16日に小山田さんが謝罪のコメントを出した後も批判の声がやまず、19日には加藤勝信官房長官が記者会見で組織委に「適切に対応を」と求めていた。 小山田さんの言動をめぐっては、組織委が14日に楽曲の作曲メンバーの一人と発表した直後から、小山田さんが関わることを疑問視する声がネットに相次ぎ、小山田さんは16日、謝罪文を自身の公式ツイッターに掲載した。組織委も見解を求めるメディアに対し、「(過去の発言は)把握していなかったが、不適切な発言である」とするコメントを発表。一方で「現在は高い倫理観をもって創作活動に献身するクリエーターの一人」として続投させる意向を示した。 ただ、その後も批判は収まらなかった。 知的障害者と家族らでつくる… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1220文字/全文:1666文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル