鈴木剛志2021年7月31日 19時00分 性交同意年齢引き上げを巡る発言が批判され、立憲民主党を離党して衆院議員を辞職した本多平直氏(56)は31日、次期衆院選では北海道4区(後志総合振興局管内、札幌市手稲区、同西区の一部)からの立候補を断念する意向を明らかにした。朝日新聞の取材に対し、「状況を総合的にみて判断した。自民党を利するわけにはいかない」と述べた。 本多氏は2017年衆院選では道4区で次点となり、比例復活した。今月28日に札幌市内で開いた記者会見では、道4区での立候補について「今は一切考えられない。まったくの白紙」と明言を避けていた。 しかし、31日に小樽市内であった立憲民主党道4区総支部の会合で立候補断念を表明した。その後の取材に対し、「自分の事情で議員辞職したが、この4年間は自民党と闘ってきた。自民党を利するわけにはいかない」と語った。 本多氏は今後については、「チャンスがあれば政治家に戻りたい」とする一方、道4区以外の選挙区からの立候補については「何が起こるか分からない」とも語った。 本多氏は5月、刑法で性行為が一律禁止される年齢(性交同意年齢=現行は13歳未満)の引き上げを議論する党内の会合で、例として50代の自身と14歳の子が性交するケースを挙げ、「同意があった場合に罰せられるのはおかしい」などと発言したとされる。その後、撤回し謝罪した。 だが、28日の会見では「(発言の趣旨が)ねじ曲げられて伝えられてしまった。闊達(かったつ)な党内議論を封殺しようとする人がいる」と不満をにじませていた。 本多氏は立憲の枝野幸男代表の元政策担当秘書。2017年衆院選では共産党との統一候補として道4区から立候補し、小選挙区では自民の中村裕之氏に敗れたが、比例北海道ブロックで復活当選した。(鈴木剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪環状線、終電繰り上げ 8月2日から緊急事態宣言中
2021年7月31日 15時30分 緊急事態宣言に伴う大阪府からの要請を受け、JR西日本は31日、8月2日から宣言が解除されるまでの間、大阪環状線の最終列車の時刻を繰り上げると発表した。 終電の時間は、大阪駅発の内回りが通常より9分早い翌午前0時2分、外回りが7分早い同0時8分になる。天王寺駅発では内回りが16分早い午後11時48分、外回りは6分早い同11時58分となる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北九州PRするカフェ「カクサン」、裏には「スケサン」
2021年7月31日 15時53分 北九州市の食や名物を発信するカフェが31日、小倉駅前にオープンした。ラジオや催しに出演するローカルタレントが店に立ち、人の魅力もアピールする。 芸能で地方創生をめざす北九州プロダクションが企画。メニューは肉うどん味のホットドッグ、戸畑祇園の山笠を再現したパフェなどご当地色が満載。 地元発祥のチェーン店「資(すけ)さんうどん」の裏に構えた店の名は「カクサン」。担当者は「由来は水戸黄門ではないです」。込めたのは魅力の「拡散」だ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察官指導する護身術の達人 世界中の格闘技織り交ぜ
全国各地の警察官に身の守り方を指導している「護身術のプロ」が福岡県警にいる。交番の襲撃事件が近年相次いでいることをうけ、警察庁が昨年選抜した指導官だ。これまでの襲撃事件を分析し、海外の格闘技も取り入れながら、犯罪や時代に即した対処法を伝えている。 福岡県警教養課の立石純一郎警部(55)。培った技術や知識を都道府県の垣根を越えて広める「警察庁指定広域技能指導官」だ。柔道や剣道、逮捕術など警察官が取り組む格闘技訓練の分野では西日本でただ1人選ばれている。 機動隊の業務を務めながら柔道の大会に出場する特別訓練員として稽古に励み、2000年からは素手や警棒などで相手を制圧する警察独自の武術「逮捕術」を専門に指導を続けてきた。県警によると、20年以上逮捕術だけを指導するのは全国的に珍しいという。 合わせて10年ほど前からは、護身術の研究、指導にも力を入れてきた。理由は、女性警察官が増えたこと。力をあまり使わなくてもいい技術をと、参考にしたのが世界の格闘技だ。 ボクシングといったメジャーなものに加え、ブルース・リーで有名な「截拳道(ジークンドー)」、イスラエル軍の護身術「クラヴマガ」、インドネシアの武術などから生まれた「ローコンバット」――。県内外で格闘技のセミナーがあると聞けば飛び込みで道場を訪れ、その道のプロに教えを仰いだ。 10種類以上の格闘技を逮捕術の訓練に取り入れ、力を入れずに相手をふりほどく技などを組み込んだ女性専用の訓練マニュアルを作成。各地の警察でもその後、同様の取り組みが広がっていった。 全国では近年、警察官が襲わ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:540文字/全文:1218文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
バケモンは心のパンツを脱ぐ 鶴瓶ドキュメンタリー映画
人前でパンツを脱いだら怒られる。でも、心のパンツは脱いだもん勝ち。古希を前にしてなお芸人としてパワー全開なこの人を見ると、そう思わされる。 「(この噺(はなし)は)ちょっと人生ワルいことしてないとでけへん。フフフ」 まん丸のえびす顔で不敵な笑みを浮かべる笑福亭鶴瓶(69)には凄(すご)みがある。役者として怖い人を演じているのではない。素だ。これは鶴瓶のドキュメンタリーなのだから。 笑うと糸のような目がさらに細くなり、本当に笑っているのか見えにくい。ただ、この垂れ目に誰もがたらし込まれてしまう。でも、笑う目の奥がぎらついている。この年になっても一発やらかしてくれそうな勝負師のオーラがある。 「死ぬまで世に出したらあかん」 公開中の映画「バケモン」(山根真吾監督)。テレビ番組を手がけてきた監督が鶴瓶の落語を聞いてほれ込み、密着取材を始めたのがきっかけだった。 「バケモン」は全国各地で公開中。近畿ではなんばパークスシネマ、京都シネマなどで。シネ・ピピア(兵庫県宝塚市)では9月17日から。ナレーションは香川照之。 17年続く取材 鶴瓶の条件は「俺が死ぬまで世に出したらあかん」。そして取材はいつのまにか17年に及んだ。しかし、コロナ禍のなかで状況は変わった。「鶴瓶という芸人を使って、今なんかできへんか」。鶴瓶のマネジメントを手がけてきた千佐隆智さんのアイデアで、映像は日の目を見ることになった。 コロナ禍の映画館に無償提供する目的で製作された太っ腹な作品は、のっけからお断りで始まる。「本作品には現在では不適切な表現がありますが(中略)鶴瓶を的確に表すためそのまま使っています」。17年の取材で撮りためた素材は約1600時間というだけあって、気合が入っている。 映画では、前置きどおり放送禁止用語や際どい武勇伝が飛び出す。この人は、客のためなら恥部をさらす噺をためらわない。歌舞伎座の舞台や授業中の教室でも笑いを取ってきた。笑ってはいけないところで起こる笑いは、充満した空気に押されて栓が開くような瞬発力がある。 自らを開きすぎの性分と語る国民的芸人を生んだ背景は何だったのか。カメラは鶴瓶の育った大阪の下町に向けられる。 家族、近所の人、高校時代の仲間――。エピソードはどれも規格外だ。 笑って腹つって救急車 父親は愉快な人柄。大阪・心斎橋で飲んでいて自分のシャレで笑って腹が引きつり、救急車で運ばれた。近所には、蛇を振り回しながら追いかけてくるおっちゃんがいた。高校には、亀田興毅のような生徒が100人ほどいた。人たらし芸人の素地は、やはりユニークすぎる。 もう一つ、芸人としての本質… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
職員ら、園児の出欠確認せず 保育園バス5歳児死亡で
会員記事 山本大輔、板倉大地、祝迫勝之2021年7月31日 12時22分 福岡県中間市の私立の認可保育園「双葉保育園」で、送迎バス内で倒れていた男児が死亡した問題で、バスを運転していた園長は「全員が降りたことを確認していなかった」との趣旨の話をしていることが捜査関係者への取材でわかった。男児は登園時に乗ったバスの車内に朝から約9時間にわたって取り残されたとみられるという。 県警折尾署によると、亡くなったのは中間市土手ノ内3丁目、倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)。署は30日、司法解剖の結果、死因は熱中症と発表した。業務上過失致死の疑いで調べている。捜査関係者によると、死亡推定時刻は29日午後1時ごろとみられるという。 冬生ちゃんは29日午前8時ごろ送迎バスに乗った。園長の40代女性が運転し、冬生ちゃんを含め7人前後の園児がいたとみられるが、ほかに職員は乗っていなかった。午前8時半ごろ園に到着。園長は駐車場で園児らを降ろし、施錠したという。調べに「(冬生ちゃんも)降りたと思っていた。全員が降りたことを確認していなかった」といった話をしているという。 バスを出迎えた職員も確認しておらず、担任は冬生ちゃんが登園していないことに気づいていたが、休みと思い込んで親や園長に問い合わせていなかった。 29日午後5時ごろ、帰りの… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:414文字/全文:945文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
定員半分、収益減でも「心が充実」 コロナ禍の山小屋
尾瀬の山小屋が今季も新型コロナウイルスと向き合いながら営業している。手探りだった昨季に比べて営業施設数も増えた。収束が見えないコロナへの慣れを警戒しつつ、ハイカーたちを支えている。 「お客さんとの距離が近くなり、心が充実しています。山小屋を開けて良かったと思っています」 群馬県片品村の登山口・鳩待峠から歩いて約1時間の尾瀬ケ原(標高1400メートル)西端の山ノ鼻地区。尾瀬ロッジを切り盛りする萩原久美枝さん(69)は笑顔だ。宿泊人数を多い日でも定員の半分にあたる50人ほどに減らしたことで、気持ちに余裕ができたという。 昨季は消毒液やマスクが十分に入手できずに休業したが、宿泊を断るのは心苦しかった。かつては満員続きで疲れ果てた時もあったが、1年も休むと、さびしかった。「働いていないと張りが出ない。常連さんのありがたさも身にしみました」 換気扇を増設して、仕切り板なども設置。密を防ぐために椅子の所々にはオコジョのぬいぐるみを置いて座れなくした。手作りの朝食を弁当タイプに変更して、至仏山を望む屋外の飲食スペースを増設し、そこでも食べられるようにすると好評だった。収益は落ちたが、「今はそれでいいと思っています」。 山小屋と休憩所は昨季、約30施設のうち4割が営業を休止。営業開始も感染対策の準備で遅れて7月となり、ミズバショウの見頃は過ぎてしまった。大きな混乱もなくシーズンを終え、今季は多くの施設が例年通りに営業を始めている。 東京パワーテクノロジー尾瀬林業事業所は運営する山小屋の5軒のうち4軒で営業する。小暮義隆所長(51)によると、首都圏で緊急事態宣言などが断続的に出たことで昨季同様に利用者数の伸びは鈍かった。 しかし梅雨明けとともにハイカーが多く訪れ、週末には拠点となる片品村戸倉の駐車場が満車状態に。収容人数を半減した山小屋も「満室」が続き、利用者数は例年の約5割だという。 「自粛疲れから、一気に訪れたのかもしれない。万全の対策を取っているので楽しんで欲しい」と小暮所長。家族連れや在日の外国人グループの姿も目立つという。 家族経営をしている山の鼻小屋の萩原聖彦さん(46)は「昨年ほどの絶望感はなくなった」と話す。感染者数を知らせるテレビにも立ち止まって見ることはなくなった。ただ消毒や換気の徹底という対策は変わらず、「慣れは怖い、と気を引き締めながら続けています」 尾瀬保護財団は入山自粛を求めていない。一方で自治体の情報を確認することや、コロナ対策に配慮した救助には時間と人手がかかるとして、体調不良の時は入山を控えるよう呼びかけている。(張春穎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5歳児死亡、車内放置なぜ 送迎バスに安全管理規定なし
5歳の男児が炎天下の送迎バスの中に取り残されて死亡した。なぜ起きたのか。 福岡県警によると、問題が起きた29日朝の送迎バスは、40代の園長が運転し、他に職員は乗っていなかった。バスは大型ワンボックスカーを改造したつくりで、亡くなった倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)は後方寄りに座っていたとみられる。園に到着して子どもを降ろした際、園長や出迎えた職員らは車内を点検しなかったという。 保護者らによると、この園では普段から園長が1人で運転することが多かった。ある保護者は「園長から『今は保育士がつかない形になってるんですよ』と説明をされた。ちょっと大丈夫かなと思った」と話す。 ■乗車の人数確認も不十分か… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1293文字/全文:1595文字 フカボリ 旬の話題の舞台裏から事件の真相まで、気になるニュースの深層に迫ります。世の中に流れる情報の一歩先へ。「もっと知りたい」「ちょっと気になる」に応えます。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「車はまだか」五輪ファミリーに迫られボランティア困惑
有料会員記事 藤野隆晃、前川浩之 伊木緑、吉沢英将2021年7月31日 10時00分 東京オリンピック(五輪)を下支えしている大会ボランティアが運営上のトラブルに巻き込まれ、困惑している。新型コロナウイルスの感染急拡大も重なり、思い描いていた五輪との落差に戸惑いを感じる人たちもいる。 「オリンピック・ファミリー・アシスタント」(OFA) 東京都心の高級ホテルに滞在する国際オリンピック委員会(IOC)や各国オリンピック委員会(NOC)幹部の「お世話係」として案内や通訳などを務めるボランティアは、こう呼ばれている。 「私の車はまだか」。ある案内役は、NOC役員が自国選手の激励のためにホテルから競技会場に向かう際、送迎車の到着が30分~1時間遅れ、案内役にこう詰め寄る光景が日常茶飯事になっていると証言する。 遅れの原因は、大会組織委員… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:2214文字/全文:2545文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍、住まいも仕事も失った男性 救われたひと言は
長引くコロナ禍で、ある男性が仕事を失うと同時に住まいを追われた。13年前のリーマン・ショックで多く見られたような光景だ。男性はなんとか別の住まいを確保できたが、コロナ禍で「住まいの支援」の必要性が改めて浮き彫りになっている。 今年1月、ある日の夕方。東京都内のコンビニの駐車場に止めた車内で、40代の男性が支援者と向き合った。この日が初対面の相手に、男性は声を振り絞った。 「もう、どうなってもいい。死んでもいい」 真冬の寒さの中で、男性は住まいを追い出されそうになっていて、行く当てがなかった。 今まで、こんなに投げやりな… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:2715文字/全文:2982文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル