2021年8月6日 5時00分 公明党衆院議員の秘書らが融資の違法な仲介に関わった疑いがある事件で、太陽光関連会社「テクノシステム」(横浜市西区)の元顧問ら2人が、日本政策金融公庫の担当者を紹介するよう秘書らに依頼していたことが、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は元顧問ら2人を被疑者とした貸金業法違反の捜索令状に基づき、関係先として議員事務所を家宅捜索した。 テクノ社をめぐっては、太陽光事業などへの融資名目で民間の3金融機関から約22億円をだまし取ったとして、特捜部が社長を逮捕・起訴するなどしている。 秘書らは数百件の依頼に対応か 関係者によると、テクノ社元顧問と同社関係者の2人は、貸金業の登録をせずに、コロナ禍で売り上げが減少した企業などへの公庫の融資を繰り返し仲介した疑いがある。この際、テクノ社元顧問は吉田宣弘衆院議員(比例九州)の政策秘書らに、同社関係者は太田昌孝衆院議員(比例北陸信越)の元政策秘書に対し、企業などが所在する公庫支店の担当者を紹介するよう求めた。秘書らは数百件の依頼に対応したという。 吉田氏の秘書は、2月に辞職した同党の遠山清彦・前衆院議員の政策秘書だった頃に、遠山氏を通じてテクノ社元顧問と知り合ったという。公庫からテクノ社への融資は、2020年3月の約4億3千万円から同9月には約6億6千万円に増えている。特捜部は、元顧問らがテクノ社を含めた多数の企業などの融資に携わったとみて、秘書らの関与を調べている。 公明党関係者によると、吉田氏の秘書は「元顧問から相談を受けて公庫の窓口を紹介したことはあるが、公庫側に圧力をかけたり、元顧問から金銭を受け取ったりしたことはない」と説明しているという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
きょう広島原爆の日 投下から76年、核禁条約発効の年
広島への原爆投下から6日で76年を迎える。広島市中区の平和記念公園では平和記念式典が開かれる。あらゆる核兵器の開発、実験、生産、保有、使用を許さず、核で威嚇することも禁じる初めての国際条約「核兵器禁止条約」が1月に発効して初めて迎える「原爆の日」。長年、核兵器廃絶を訴えてきた被爆者たちの活動が一定の実を結ぶ一方で、被爆者の平均年齢は84歳に近づき、高齢化はいっそう進んでいる。 式典は午前8時から、昨年に続いて新型コロナウイルス感染拡大防止のため、参加者を制限して開かれる。広島市の松井一実市長は式典で読み上げる平和宣言で、被爆者の思いを受け止めて条約に参加するよう日本政府に求めるとともに、核を持つ国と持たない国との「橋渡し役」となるよう訴える。被爆から3年後に広島を訪れたヘレン・ケラー氏の言葉を引用し、市民の力の結集が政策転換を促すと呼びかける。 菅義偉首相は昨年の就任以来、初めての参列となる。核兵器を保有する米英ロ仏、インド、パキスタン、イスラエルを含む86カ国が参列予定。中でも核禁条約を批准している55の国・地域のうち、ニュージーランドやジャマイカなど20カ国の駐日大使らが参列を予定している。米国の「核の傘」に頼る日本政府や核保有国は条約に参加していない。 直前の7月29日には、原爆投下後の「黒い雨」をめぐり、原告84人全員を被爆者と認めた広島高裁判決が確定した。原告以外で同じ状況にあった人たちを救済する枠組み作りが今後の焦点となる。 その一方で、被爆者健康手帳を持つ人は12万7755人と、前年より8927人減った(3月末)。平均年齢は83・94歳。式典では、この1年に死亡が確認された広島の被爆者ら4800人の名前を加えた原爆死没者名簿が奉納される。死没者の総数は計32万8929人となる。(岡田将平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ダムの湖底に沈む「幻の橋」 ペーパークラフトで再現
季節によりダム湖の水面から見え隠れするため「幻の橋」と言われる北海道上士幌町の旧国鉄士幌線「タウシュベツ川橋梁(きょうりょう)」。地元の上士幌町観光協会が、橋の情景を再現したペーパークラフトのジオラマを作り、販売を開始した。湖面には透明なプラスチック板を使い、11連のアーチが水面に反射した「眼鏡橋」の情景をリアルに再現した。 タウシュベツ川橋梁は全長130メートルのコンクリート製アーチ橋。大正末期から昭和初期、大雪山系の山々の森林資源を運び出すため、帯広駅と上士幌町の十勝三股駅を結んだ士幌線の一部として1937年に建設された。 戦後、発電用の糠平ダム建設でダム湖の水没区域に入り、線路のルートが変更。55年に鉄道橋としての役目を終えた。以来、ダム湖の中に放置される形になっている。 春から少しずつダム湖の水位が上がるため、夏から秋には湖面に沈む。冬は発電のため水位が下がるため姿を現す。 一時は忘れられた存在となっていたが、その独特な光景が雑誌や観光ポスターで紹介されるようになり、今では、町を代表する観光地の一つになっている。 今回販売したペーパークラフ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:533文字/全文:1020文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
開会式では披露できず落胆 競歩会場でアイヌ民族ら舞う
【動画】「アイヌ舞踊パフォーマンス」大通公園で開催=戸田拓、芳垣文子撮影 東京五輪のマラソン・競歩が行われる札幌市では、スタート、ゴール地点となる大通公園で5日、アイヌ民族の伝統舞踊が披露された。 さっぽろテレビ塔の足元に約400平方メートルのステージを設置。道内各地のアイヌ民族ら約80人が舞った。新型コロナウイルスの感染防止のため無観客となった。 披露された「ウポポ ヤン リ●(●は小文字のム)セ ヤン」という演目は、アイヌ語で「歌いましょう、踊りましょう」という意味。「世界が心を一つにすることで現代の様々な課題を解決していこう」とするアイヌ民族の願いと、そのコンセプトである「パラル(大きな道)・ひとつになる道」を体現するプログラムだという。 道内各地の15の踊りや歌、ムックリなど伝統楽器の演奏を組み合わせたステージだ。 東京五輪では「多様性」の象徴として当初、開会式でのアイヌ伝統舞踊の披露が検討されたが、見送りとなった。準備を進めてきたアイヌの人たちの間では一時大きな落胆が広がった。 今回マラソン・競歩の競技に… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:294文字/全文:727文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
阪神梅田本店クラスター 保健所「客から感染の可能性」
大阪市北区の百貨店「阪神梅田本店」で発生した新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)について、大阪市の松井一郎市長は5日の記者会見で、来店客との接触から感染が広がった可能性があるとの市保健所の調査結果を発表した。 松井市長は「エビデンス(証拠)はない」とした上で、「当初は(休憩室などの)バックヤードでの従業員どうしの感染拡大を疑ったが、その可能性は低い」と述べた。同店は厳しい感染対策をとっていることや、感染者が一部の売り場に集中していることなどを踏まえ、市保健所は来店客から感染した可能性もあると判断したという。 会見に同席した市保健所の担当者は「お客さんの中には無症状の陽性者がいる可能性もある。そういう方がマスクを下げて、大きな声でしゃべったり、ウイルスが付いている手で何かを触ったりした可能性も考えられる」と説明した。 同店によると、7月26日~8月5日に従業員138人の感染が確認され、このうち120人が地下1階と1階の食品売り場関係者だという。 同店は7月31日と8月1日の土日は全フロアの営業を休止。2日以降も食品売り場は休業している。食品売り場の全従業員約1500人を含む約2千人にPCR検査を実施しており、結果が出そろい、人員が確保できしだい、食品売り場の営業を再開するという。(添田樹紀、宮川純一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧優生保護法の被害者に300万円、明石市が条例制定へ
天野剛志2021年8月5日 20時30分 兵庫県明石市の泉房穂市長は5日、旧優生保護法(1948~96年)の下で障害などを理由に不妊や中絶の手術を強いられた市民とその配偶者に対し、それぞれ300万円を支給する条例をつくる方針を発表した。9月市議会に提案する。自治体による支援条例は全国でも異例。 国が2019年に施行した一時金支給法は、旧法の下で不妊手術を受けた人に一律320万円を支給する内容。市の条例では、支給法の対象外の中絶手術を受けた人や、手術を受けた人の配偶者も含めた。申請の期限は設けない方針。 明石市には犯罪被害者らに上限300万円を支給する条例がすでにあり、手術を受けた人たちも、子どもを持つ権利を奪われた被害者として考えたという。 泉市長は「障害者に裁判所は冷たく、国の救済措置も全く不十分。その穴埋めを市としてしたい。他の自治体にも広がることを期待したい」と話した。(天野剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
逮捕の少年と死亡の小1妹 4月から自宅で生活 大津
2021年8月5日 20時30分 小学1年生の妹(6)を自宅で蹴って死なせたとして、大津市内の無職の少年(17)が傷害致死容疑で逮捕された事件で、大津・高島子ども家庭相談センター(児童相談所)は5日、兄と妹は家庭の事情で児童施設に保護されていたが、今年4月に施設を出て、母親と3人で暮らすようになったと明らかにした。 センターは家庭の状況を継続的に確認していたとし、7月20日に妹の小学校を訪問したが暴行の痕や変わった様子はなく、以前にも家庭内での虐待の情報はなかったと説明している。 兄妹が21日未明にコンビニエンスストアにいたことについて、センターは滋賀県警から通告を受け、今月4日に母親と面会する予定だったという。妹は今月1日に死亡が確認された。 県警によると、兄は7月下旬から8月1日までの間に、大津市内の自宅で、妹の腹や背中を蹴るなどして内臓破裂などの大けがを負わせ、1日に外傷性ショックで死亡させた疑いがある。県警は認否を明らかにしていない。 妹は1日朝、地元の児童公園から救急搬送され、病院で死亡が確認された。公園にいた兄が、近所の人に「ジャングルジムから落ちた」という趣旨の説明をし、119番通報を頼んでいた。県警は、転落事故を装った疑いもあるとみて調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
神戸山口組傘下組長ねらい、発砲か 神戸市内の路上で
2021年8月5日 20時35分 兵庫県警は5日、神戸市兵庫区三石通1丁目の路上で、特定抗争指定暴力団・神戸山口組傘下の男性組長(67)が、拳銃のようなもので撃たれて軽いけがを負った、と発表した。 兵庫署によると、組長は自宅付近の路上で何者かに銃撃を受けたと説明し、1発が左ももに当たっていたという。 組長は2019年4月、神戸市中央区の商店街で、肩や尻を刃物で刺されて重傷を負い、対立する山口組系組員2人が殺人未遂容疑で逮捕された。県警は、山口組分裂をめぐる対立を背景とした抗争事件の可能性があるとみている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
核禁条約会議「日本も参加を」 広島で与野党が討論
広島、長崎への原爆投下から76年となるのを前に、今年1月に発効した核兵器禁止条約への日本の対応について与野党の党首らが議論する討論会が5日午後、広島市内で開かれた。来年1月に批准国が集まって開く最初の締約国会議に、批准国以外でも加わることができるオブザーバーとして参加するよう政府に求める声が与野党から相次いだ。 核兵器禁止条約への日本の対応をめぐり、与野党の党首や国会議員らが議論した討論会=2021年8月5日、広島市中区、代表撮影 締約国会議で議長を務める予定のオーストリア外務省の核軍縮担当部長、アレクサンダー・クメント氏もオンラインで参加し、「日本は唯一の戦争被爆国として、締約国会議で歴史的な役割を果たしてもらいたい」とオブザーバー参加を呼びかけた。 討論会は核兵器廃絶日本NGO連絡会が主催し、自民、立憲、公明、共産、維新、国民、社民、れいわ各党の党首や国会議員が参加。すべての党がオブザーバー参加に前向きな姿勢を示した。 公明の山口那津男代表は「オ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:515文字/全文:889文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「マトリ」職員、捜査用カメラを2カ月紛失 近畿厚生局
2021年8月5日 21時00分 近畿厚生局麻薬取締部は5日、職員が薬物事件の捜査で使ったビデオカメラと、撮影した映像を記録したSDカードを約2カ月間紛失していたと発表した。映像の外部への流出は確認されていないという。 麻薬取締部によると、職員は5月24日、住人の許可を得た上で、一般の住宅の部屋から捜査対象の場所や人の出入りを捜査用のビデオカメラで撮影したが、終了後、室内に置き忘れた。7月28日に紛失に気付き、捜していたところ、翌29日に住人からの連絡を受けて回収したという。記録用のSDカードには別の3事件の映像も含まれていた。 SDカードは利用後に返却しなければならなかったが、職員は手続きを怠っていたという。麻薬取締部は「管理がずさんだった。厳正に対処し、捜査機材を持ち出す前後に確認を確実に行うなど再発防止に努めたい」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル