右足をドルフィンキックのようにしならせながら懸命に水をかいた。50メートルのプールで泳ぐのは、この東京パラリンピックの舞台が2度目。中米カリブ海にあるセントビンセント・グレナディーン初のパラ選手、デクスロイ・クリーズ(36)は、29日の男子50メートル自由形(運動機能障害S9)の予選で自己ベストを5秒以上更新する泳ぎを見せた。 生まれてすぐに左足を付け根から切断した。出生時の事故が原因と聞かされた。幼い頃、母はどこへでも背中におぶって行った。でも自分で歩きたかったし、何でもほかの子どもと同じことがしたかった。畑の木に登っては叱られた。 人口11万人の小さな島国。子どもたちの遊び場はもちろん海だった。「いつかは泳げるようにならなければ」といつも一人、砂浜から海を眺めていた。 子どもたちは皆、高い岩の上… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:635文字/全文:993文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
不登校の「その後」聞いて見えたのは 夫婦で事例集発行
息子の不登校を経験した夫婦が、「市井の人のリアルな不登校と『その後』を知りたい」と、経験者にインタビューし、事例集の発行を続けている。見えてきたのは、「共通項は『不登校だった時期がある』というだけ」の、多様な人生の物語だ。 事例集「雲の向こうはいつも青空」を出しているのは、川崎市の金子あかねさん(51)、純一さん(49)夫婦によるユニット「びーんずネット」。子どもの不登校に悩む親向けのセミナーなどを開く傍ら、年2回事例集を発行し、今年3月発行分で5冊目になった。 「人生で初めて出会った不登校生」は 通信制高校2年生の長男は、小学3年の途中から不登校になった。漢字が苦手で「とめ、はね、はらい」を厳しく指導されるのがつらく、「漢字のない世界に行きたい」「生きてたって仕方がない」と号泣。先生や友だちとの関係もぎくしゃくし、登校をやめた。 「しばらく見守ろうと思った… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:836文字/全文:1225文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「他人と違う」を大切に 「ギフテッド教育」受けた社長
文部科学省の元官僚で、コンサルタント会社社長の藤井宏一郎さん(49)は小中学生の時、米国で、突出した才能がある子ども向けの「ギフテッド教育」を受けました。ただ、帰国後は日本の学校の「同調圧力」に苦しみ、心を病んだ経験もあるそうです。 ◇ 〈小学3年まで東京都内の区立小学校に通った藤井さん。父の転勤で小3の9月から、米国に移住し、現地の公立小学校に転校した。ここで、突出した才能がある子を教育する「ギフテッド教育」を行うクラスに入る〉 最初の1年ほどは日本語が話せる先生がいるバイリンガルクラスで、英語を学びながら授業を受けました。その後、現地の子どもたちと一緒の普通のクラスに移り、小5の時に先生から「タレント・ディベロップメント・プログラム」という特別教育を行うクラスに入るよう言われました。 クラスメートは20人ほどで、本来は上の学年で学ぶ代数や幾何学を学んだり、シェークスピアの原文や英国ロマン派の詩を読んで劇をしたりしたのを覚えています。 日本の小学校では教科書の内容をほぼ理解できていたので、話を聴くだけの授業を苦痛に感じ、よく騒いで廊下に立たされていました。しかし米国では、年齢でクラスが決まる日本と違い、習熟度に応じてクラスが分けられており、先生も個々の能力をできるだけ伸ばそうという考えでした。授業は楽しく、孤立を感じることもありませんでした。 〈米国の中学校を卒業し、14歳の夏に帰国。地元の中学校に入ると、再び学校が退屈になったという。当時、国内では「校内暴力」が社会問題化し、「受験戦争」も過熱していた〉 米国で受けた教育とのギャップに戸惑いました。テストで満点をとっても英検1級に合格しても、先生は荒れる生徒への対応にかかりきりで、褒められることはありませんでした。難しい課題を出されることもなく、無視されていると感じました。学習塾では何度も手を挙げて発言すると、背後から舌打ちが聞こえてくる。皆と同じことをすべきだという「同調圧力」に苦しみました。僕も次第に受験の参考書ばかりを読むようになりました。 #withyou~きみとともに~ ◇学校に行きたくない、生きづらい……。長い休みが明ける前後、いつも以上にしんどさを感じる子どもたちに「ひとりじゃないよ」と伝えたい。「#withyou~きみとともに~」は、そんな思いを込めた企画です。同じように苦しんだ経験をもつ著名人からのメッセージや「居場所」に関する情報などを、随時掲載します。 自暴自棄で増えた飲酒 〈進学校の私立開成高校から東京大学法学部に進んだ藤井さん。しかし、ここでも「同調圧力」に悩み、次第に心身をすり減らしていく〉 … Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米モデルナ製ワクチンの異物混入、群馬でも見つかる
群馬県は29日、県営大規模接種会場で使用を予定していた米モデルナ社製ワクチンから異物が見つかったと発表した。厚生労働省が接種を見合わせたロット番号とも、28日に沖縄県で異物混入が見つかったロット番号とも異なるものだったという。 県によると、29日午前、同県太田市の「東毛ワクチン接種センター」で、薬剤師がワクチンの小瓶から注射器に薬液を充塡(じゅうてん)する作業をしていたところ、瓶の中に浮かぶ黒っぽい点のような異物を見つけた。同センターでは一時接種の受け付けを中止したが、別のロット番号のワクチンを使用して接種を再開した。 同センターでは27~29日に同じロット番号のワクチンを計4575人に接種した。ただ、異物が入っていないことは薬剤師や看護師が目視で確認しており、今のところ健康被害の相談はないという。(松田果穂) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
明浄学院など大阪3校が全日本へ 関西吹奏楽コンクール
明浄学院高校=2021年8月29日午後0時58分、和歌山県民文化会館、槌谷綾二撮影 [PR] 第71回関西吹奏楽コンクール(関西吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の高校の部Aが29日、和歌山市の和歌山県民文化会館であった。近畿6府県の計23校が出場し、力強い音色を響かせた。金賞のうち3校が第69回全日本吹奏楽コンクールの関西代表に選ばれた。 代表になったのは、いずれも大阪府の明浄学院、東海大仰星、大阪桐蔭。3校は10月24日に名古屋市の名古屋国際会議場で開かれる第69回全日本吹奏楽コンクールに出場する。 新型コロナウイルス感染防止策のため観客数を制限して催す一方、演奏の様子がインターネットでライブ配信(有料)された。 代表以外の結果は次の通り… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
西区市民吹奏楽団など3団体が全日本へ 九州吹奏楽コン
第66回九州吹奏楽コンクール(九州吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)の職場・一般の部が29日、宮崎市の市民文化ホールであった。新型コロナウイルスの影響などで辞退した4団体を除く16団体が参加し、一部は音源審査になった。7団体が金賞を受賞し、その中から西区市民吹奏楽団、春日市民吹奏楽団、ブリヂストン吹奏楽団久留米(いずれも福岡県)が、10月31日に高松市で開かれる第69回全日本吹奏楽コンクール職場・一般の部への出場権を得た。結果は次の通り。 【金賞】コンフォート・ウイ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:213文字/全文:449文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大学のフリーアドレス化で「研究に支障」 教員ら提訴へ
布田一樹2021年8月29日 19時30分 決まった席や部屋がない「フリーアドレス」の職場になったことで研究活動に支障が出ているとして、梅光学院大学(山口県下関市)の専任教員や元専任教員ら9人が大学側を相手取り、計約1200万円の損害賠償を求める訴訟を30日にも山口地裁下関支部に起こす。「教員が研究室を利用する権利を侵害している」などと主張している。 教員らの代理人弁護士などによると、同大では2019年春に地上3階建ての新校舎が完成。それまであった個室タイプの研究室は廃止され、広い空間に並ぶ机や椅子を自由に使うフリーアドレスとなった。教員には、一部だけ鍵がかかる書架が一つずつ与えられている。 教員ら9人はこうした運用について、書籍や資料を保管するスペースが足りず、学生や学外の人も行き交う中で仕事をするため研究成果が盗用されるおそれがあると指摘。プライバシーが守れないため学生の質問や進路相談にも対応できず、試験問題の作成や成績をつける作業も困難だとしている。 子ども学部の田中俊明教授(54)は「これまでは学生が研究室に来れば教員やゼミの仲間と話せたが、フリーアドレスでは周囲を気にして話がしにくい。授業時間にとらわれない学生の主体的な学びの拠点がなくなり、非常にやりづらくなった」と話している。 梅光学院大には文学部と子ども学部、大学院があり、5月1日現在で学生は約1300人、教授や准教授など専任教員46人が在籍。ホームページでは、フリーアドレスの導入について「教職員間や学生との間でのコミュニケーションを重視する」と説明している。大学側は取材に「訴訟の中身を把握していないので、コメントは控える」と答えた。 文部科学省の大学設置基準は、研究室について「専任の教員に対しては必ず備えるものとする」と定めている。ただ、面積などの基準や目安はなく、個室である必要も示されていない。研究に専念できる環境であることや、学生からの相談に適切に対応できることなどを求めており、7年以内に一度行う実地調査の中で研究室の状況をチェックすることもあるという。 フリーアドレス制は近年、企業のオフィスなどで導入が進んでいる。(布田一樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
九州・霧島連山の韓国岳山頂に火口湖 8月の大雨で出現
2021年8月29日 20時00分 鹿児島、宮崎県境にそびえる霧島連山の最高峰、韓国岳(からくにだけ)(1700メートル)の山頂に「火口湖」が出現した。8月上旬~中旬に降った雨の「置き土産」。登山客らが珍しい光景を写真に撮るなどして楽しんでいる。 一般財団法人「自然公園財団」えびの支部によると、23日ごろに湖を確認した。担当者は「火口の底は本来、水を通しやすい地質なので、よほどの雨量だったのでしょう。いつ消えるかは分かりませんが、もうしばらくは見られそうです」。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
自分の指を刺した針でワクチン接種 医師、京都の会場で
白見はる菜2021年8月29日 21時01分 京都府南丹市は29日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で28日に接種を担当した医師が、誤って自らを刺した針で40代男性に接種したと発表した。医師と男性は血液検査を受け、健康被害は確認されなかった。 保健医療課によると、医師は右手に持った注射器の針で、男性の肩を支えていた自分の左手の指を傷つけたとみられる。医師は指に違和感を覚えたが、そのまま接種。その後で指の出血に気づいて補助役の看護師に伝えたものの、接種は止めず、さらに約10人に打ったという。 経過観察のブースで待っていた男性が、別の職員に「医師が出血していたが大丈夫なのか」と相談して、問題が発覚。市は医師をいったん担当から外した。 市はこの医師の血液検査や聞き取りを実施。指の応急処置をした上で、再び接種に当たらせた。 同会場での接種は厚生労働省の手引きを元に進められていたが、市の担当者は「接種ブースで事故があった場合の具体策は定めていなかった」と説明。西村良平市長は会見で謝罪し、「注射器の二度使いはあってはならず、もし間違いがあったらただちに接種をやめると、職員で意思統一した」と話した。(白見はる菜) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
九州・霧島連山の韓国岳山頂に火口湖 8月の大雨で出現
2021年8月29日 20時00分 鹿児島、宮崎県境にそびえる霧島連山の最高峰、韓国岳(からくにだけ)(1700メートル)の山頂に「火口湖」が出現した。8月上旬~中旬に降った雨の「置き土産」。登山客らが珍しい光景を写真に撮るなどして楽しんでいる。 一般財団法人「自然公園財団」えびの支部によると、23日ごろに湖を確認した。担当者は「火口の底は本来、水を通しやすい地質なので、よほどの雨量だったのでしょう。いつ消えるかは分かりませんが、もうしばらくは見られそうです」。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル