2021年8月7日 12時14分 台風10号は7日夜から8日午前にかけて、関東甲信に接近する見込み。太平洋側を中心に強風と激しい雨になるおそれがあるため、気象庁は高波や土砂災害、河川の増水に警戒を呼びかけている。 7日朝、台風10号は日本の南を北東へ進んでいる。中心気圧は990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートル。8日午前6時までの24時間の予想雨量は関東甲信、東海地方で200ミリ。今後、発達しながら日本の南を北東に進む見通し。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ワンピースが真っ黒に」原告外の2人 手帳待ちわびて
あの日、たしかに黒い雨が体をぬらした。原爆投下後の「黒い雨」をめぐり、広島高裁判決が確定して被爆者と認められた原告84人と同じような体験をしながら、さまざまな理由で原告に加われなかった人たちがいる。被爆者と認められるのはいつになるのか。期待と不安を抱えながら、「原爆の日」を迎えた。 自転車で一人、コツコツと 「どんどん亡くなる。あまりにおかしい。こりゃ大変なことじゃ」。広島市佐伯区に住む小川泰子さん(80)が、たった一人で自転車に乗り、地域を回り始めたのは20年以上前、還暦が近づいた頃のことだ。 体調の悪化を理由に「黒い雨」訴訟の原告に加わらなかった小川泰子さん=2021年8月4日、広島市佐伯区、笹川翔平撮影 50代になり、周囲の同級生たちが、がんで次々に亡くなっていることに気がついた。自身も長く甲状腺機能の低下に悩まされ、慢性肝炎も患っていた。 原爆投下の時は4歳。爆心地から約9キロの自宅前で、お気に入りだった花柄の白いワンピースを着て1人で遊んでいた。黒い雨がどのように降ったか、はっきりとした記憶はない。しかし、母が何度洗っても、ワンピースの黒い汚れが落ちなかったのをはっきりと覚えている。 約30年後の1976年、国は黒い雨が多く降ったと見られる地域を援護対象区域に指定し、がんや肝硬変などにかかれば被爆者健康手帳を受け取れるようにした。しかし、小川さんの暮らす地域は対象外。一軒一軒訪ねては、患った病気や亡くなった年代を手書きで記録していった。「わしらは国から見捨てられたんかのう」と言い残して亡くなる住民を何人も見送った。 小川泰子さんが地域を回り、手書きでまとめた黒い雨を浴びた人たちの調査の記録。「若死」「40代で死亡」などの文字が並ぶ=2021年8月4日、広島市佐伯区、笹川翔平撮影 2002年、「佐伯区黒い雨の会」を結成して会長に就き、指定区域の拡大を国に求め始めた。15年に始まった集団訴訟の原告にも加わるつもりで準備していた。 しかし、患っていた肝硬変が悪化し、裁判を闘い続けるのは難しいと考えるようになった。仲間から「原告に入っていなければ国は認めてくりゃあせんで」と引き留められたが、「とても裁判所に通えない。みんなに迷惑をかける」と身を引いた。「好きで裁判を降りたわけじゃない。体がもうもたないと思って断念した。そういう人がだいぶおられるのを、よく知ってもらいたい」と話す。 被爆者健康手帳が交付されなかった自身の申請書類を手にする小川泰子さん=2021年8月4日、広島市佐伯区、笹川翔平撮影 国の判断はあまりにも遅すぎ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1321文字/全文:2211文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「仲間の恥をさらすな」元陸軍伍長が語り続けた加害体験
自らの中国戦線での加害体験を証言し続けた元日本陸軍伍長、近藤一(こんどう・はじめ)さんが5月4日、老衰のため三重県桑名市内の高齢者施設で死去したことがわかった。101歳だった。葬儀は親族だけでとりおこなった。 1940年に徴兵され、中国・山西省などを転戦。大戦末期には沖縄戦に投入され、負傷した。「捨て石にされた」という沖縄戦の証言を80年代に始め、中国人捕虜を銃剣で刺殺した初年兵訓練など中国での加害体験も隠さず語るようになった。晩年まで集会で語り続け、取材にも応じていた。市民団体による中国での聞き取り調査にも同行した。 「悪い兵隊ばかりではなかった」から始めた証言 戦後76年。被害を実体験として語れる人は少なくなった。近藤一さんは、自ら手を下した戦争の「加害」体験をも後悔とともに語る、ごく少ない元兵士だった。 最初からそうだったわけではない。沖縄戦の証言を始めたのは、沖縄での旧日本軍による住民殺害などが教科書検定で問題になったことがきっかけだ。「悪い兵隊ばかりではなかった」。当初はそれが言いたかった。戦友と「沖縄戦を語り継ぐ会」を作った。 貧弱な歩兵銃や手投げ弾で戦車や火炎放射器の米軍に立ち向かわされた自分たち。惨めに死んでいった仲間のことを伝えたかった。 では、沖縄戦に転じる前の中国戦線ではどうだったのか。そう問われ、体験した略奪、暴行についても語らざるを得なくなった。 中国人捕虜の刺殺訓練、「数… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:397文字/全文:1014文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「いじめない」一転、名古屋市が認める 中1遺族に謝罪
2021年8月7日 9時07分 2018年に名古屋市立中学1年、斎藤華子(かこ)さん(当時13)が自殺したのは、いじめが要因の一つだったとする調査結果が出たことを受け、市教育委員会が6日、遺族に初めて謝罪した。自宅を訪ねた鈴木誠二教育長が仏壇に手を合わせ、両親に「いじめがあったことは認められた。十分なことができず申し訳ない」と謝罪した。河村たかし市長も同行した。 父の信太郎さんは「『なぜ』という思いで気づいたら3年半経っていた。娘と時間を返してほしい」と述べた。 華子さんは18年1月、名東区の集合住宅から飛び降りた。市教委が設置した第三者委員会は「いじめ行為があったとは認められない」と結論づけ、市教委は謝罪してこなかった。市の再調査委員会が7月末、ソフトテニス部内で無視などのいじめ行為があったと認定したため、遺族が改めて謝罪を求めていた。当時の校長、担任、顧問も近く謝罪する。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雑木林に死体遺棄容疑、カメルーン人を逮捕へ 奈良県警
奈良市の雑木林で7月23日に女性の遺体が見つかった事件で、知人でカメルーン人の20代男が遺体を遺棄した疑いが強まったとして、奈良県警は近く、死体遺棄容疑で逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。県警は、男と女性の死亡との関連についても調べている。 女性は、同県大和郡山市の介護職員笹岡順子さん(56)。7月9日に大阪府内の福祉施設で勤務後、行方がわからなくなり、同月23日、奈良市の雑木林で遺体で見つかった。 捜査関係者によると、笹岡さ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:197文字/全文:424文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「なぜこの時期に」五輪PVに批判続出 市側の言い分は
東京五輪に出場する地元の選手を応援しようと、京都府亀岡市が7日にパブリックビューイング(PV)を実施する。新型コロナウイルスの感染「第5波」のなか、感染リスクがあるとして全国の自治体が相次いでPVをやめているが、市側は「感動の共有になる」として開催を譲らない。 応援するのは、空手の組手男子75キロ超級に出る荒賀龍太郎選手(30)。2018年のアジア大会で優勝し、東京五輪でもメダルが期待されている。 PVは市と荒賀選手の後援会が、生涯学習施設「ガレリアかめおか」の1千人収容のホールで、7日午後4時~8時半ごろまで開催する。予約は不要。新型コロナウイルス対策で、同時に入場できるのは200人までに絞り、参加者の連絡先を控え、座席間隔を空け、飲食や大声は認めない。 府に適用中の「まん延防止等重点措置」は、声援がなく参加者が5千人以下のイベントは自粛の対象にしていない。声援ありでも、収容人数の半分以下かつ5千人以下なら制限しないため、市は感染対策に問題ないとしている。 ただ、市には否定的な声が相次いでいる。担当者は「『開催してほしい』という意見もあったが、大半は『なぜこの時期に』というもの」と取材に話した。 府内ではコロナ感染者が急増… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:371文字/全文:897文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上野動物園の双子パンダ、名前募集 カタカナ9文字以内
ジャイアントパンダの赤ちゃん(左がメス、右がオス)=2021年8月5日午前10時37分、東京動物園協会提供 [PR] 東京都は7日から、上野動物園(台東区)でジャイアントパンダのシンシンが出産した双子の赤ちゃんの名前の公募を始める。名前はカタカナ9文字以内で、誰でも応募できる。募集は20日までで、名前の決定時期は未定。 赤ちゃんはメスとオスが一匹ずつ。6月23日に生まれ、メスは5日時点で2088グラム、オスは1818グラムで健康状態は良好だという。応募方法は、上野動物園の公式サイト「東京ズーネット」(https://www.tokyo-zoo.net/)の応募フォームで送信するか、上野動物園、上野公園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園、井の頭公園の応募箱に投函(とうかん)する。応募は1人1回までで、全員にジャイアントパンダのオリジナル壁紙データをプレゼントする。 小池百合子知事は6日の記者会見で「親しみやすい名前をつけてほしい」などと話した。(池上桃子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
近大元教授と元部下を詐欺罪で起訴 解剖検査料不正容疑
2021年8月6日 19時40分 国費から支出される司法解剖の検査料約5100万円を大阪府警から詐取したとして、大阪地検は6日、近畿大医学部法医学教室の元主任教授、巽(たつみ)信二容疑者(66)=詐欺罪などで起訴=を詐欺罪で追起訴し、発表した。 大阪地検は同日、法医学教室で巽容疑者の部下だった西尾斉(ひとし)・元講師(65)も同罪で在宅起訴した。巽容疑者と共謀して検査料を詐取したとして、府警が今月2日に詐欺容疑で書類送検していた。 大阪地検は巽容疑者と西尾元講師が罪を認めているかを明らかにしていない。 起訴状によると、巽容疑者と西尾元講師は2015年5月から今年3月にかけ、府警から委託された司法解剖の際、薬物や細菌などの検査をやっていないのにやったように装い、虚偽の結果を記載した報告書を府警に提出するなどして、計約5166万円の検査料をだまし取ったとされる。 捜査関係者らによると、報告書は巽容疑者の指示で西尾元講師が書いていたとみられる。 近畿大は今年3月に巽容疑者を、7月に西尾元講師をそれぞれ懲戒解雇した。西尾元講師は大学の調査に不正を認めたという。 府警によると、巽容疑者らは報告書とは別に、刑事裁判で証拠として扱われる司法解剖の正式な鑑定書も作成していた。 ただ、府警が確認したところ、鑑定書にいずれも虚偽の結果は記載されていなかったという。このため府警刑事総務課は「すでに実施された捜査や裁判への影響はなかった」としている。 巽容疑者は今年6月、大学の経費をだまし取った疑いなどで府警に逮捕され、その後、詐欺容疑で2回再逮捕された。巽容疑者の詐欺罪などでの起訴は3回目になり、大学や府警からだまし取ったとされる総額は約9千万円になった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
計1150万円の給付金詐取か 元経産官僚2人を追起訴
2021年8月6日 20時54分 経済産業省のキャリア官僚2人がコロナ禍で収入が減った中小企業のための「家賃支援給付金」を詐取したとされる事件で、東京地検は6日、同省産業資金課係長だった桜井真(28)と産業組織課員だった新井雄太郎(28)の両容疑者を詐欺罪で追起訴し、発表した。認否は明らかにしていない。だまし取ったとされる総額は計約1150万円となった。発表などによると、2人は1月、桜井容疑者の自宅を本社とする投資会社の関係者を装い、国の給付金600万円を詐取したとされる。 警視庁が6月、同様の手口で給付金約550万円をだまし取ったとして、2人を詐欺容疑で逮捕し、7月に再逮捕していた。経産省は7月、2人を懲戒免職処分にした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪競歩、沿道は再び「密」 飛び交う多言語
会員記事 平岡春人、能田英二、斎藤徹2021年8月7日 6時00分 大通公園近くの歩道で女子20キロ競歩を観戦する人たち=2021年8月6日午後4時39分、札幌市中央区、斎藤徹撮影 東京五輪競歩の男子50キロと女子20キロが6日早朝と夕方、札幌市の札幌駅前通で行われた。5日夕の男子20キロではレースを見る人たちが沿道を埋めた。改めて「観戦自粛」が呼びかけられたが、この日も大勢の観戦者が密集状態をつくり、選手たちに声援を送った。 男子50キロのスタート15分前の午前5時15分ごろ。発着点の大通公園近くの交差点には、10人ほどが列になって競技の開始を待っていた。東京都から来た無職男性(65)は「どうしても五輪を見たくて来た。無観客開催になり、観戦できるのは競歩とマラソンくらいだ」と話した。 男子50キロ競歩のスタート直後、発着点近くでレースを見る人たち=札幌市中央区 競技開始から2時間ほど過ぎたころから、沿道には通勤する人々の往来が増えた。ススキノの自宅からJR札幌駅に向かう途中でレースを見ていた会社員男性(48)は「日本で五輪を見られるのは一生に一度かもしれない。罪悪感はあるが、つい見てしまう」。 午後4時半からは、女子20… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:716文字/全文:1109文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル