愛知県は6日、387人の新型コロナウイルス感染(再感染2人)が確認されたと発表した。うち名古屋市は165人。300人台は3日連続。5日夜時点で新規陽性者は過去7日間平均で269・3人に達し、緊急事態宣言を要請する基準となる国の指標でステージ4に達した。 入院患者は1日で32人増え365人(病床使用率21・9%)。過去7日間平均は299・1人で、ステージ3(314人以上)が目前。一方、今回の「第5波」は軽症・無症状が多く、自宅療養は1日で217人増えて1289人に達した。ホテル療養は498人。重症者は13人(病床使用率7・6%)、中等症は139人となっている。 県内では、8日から31日まで「まん延防止等重点措置」が始まる。名古屋市など12市町村を重点措置区域とし、飲食店は酒類の提供ができなくなる。 県は営業時間を短縮する飲食店や商業施設への協力金として約441億円、売り上げが減少した酒類販売業者への応援金として約6億7500万円などを盛り込んだ補正予算案を10日の臨時県議会に提出する。 8日に名古屋市など12市町村で「まん延防止等重点措置」が始まるのを前に、県が6日、対策本部員会議を開いた。長谷川好規・国立病院機構名古屋医療センター院長が、デルタ株感染率が4割を超えた状況を「ちょうど東京の2週間前」と指摘。柵木充明・県医師会長は「東海でも首都圏や関西と同じように急激に増える」としたうえで、自宅療養者をフォローする人員の大幅な増員や入院待機ステーションの新設などを訴えた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
武道館の戦没者追悼式、参列200人 コロナで最少に
政府は終戦から76年の15日に東京・日本武道館で開く全国戦没者追悼式について、遺族や来賓ら参列者を過去最少の約200人に絞ることを決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた措置。 例年、追悼式には5千人程度が出席していたが、コロナ禍での開催となった昨夏は542人に減った。今年は会場がある東京都が緊急事態宣言の対象地域になっており、遺族は26人が参列予定の東京以外は各1人程度に絞る方針。ただ、宮城、大阪、沖縄など21府県が辞退したといい、参列遺族は付き添いを含め100人の見通し。参列予定の遺族の3分の2は戦没者の子で、戦没者の配偶者の参列はゼロとなる。追悼式が始まった1963年以降、配偶者が参列しないのは初めてだという。 来賓の招待も減らすが、天皇、皇后両陛下や菅義偉首相ら三権の長は例年通り参列する。(久永隆一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
37歳主婦、海底から高2を救助 シンクロの経験生きる
渡辺松雄2021年8月6日 17時03分 海水浴場で溺れた高校2年の男子生徒(17)を素潜りで引き揚げて救助したとして、福岡市東区の主婦、中山まゆこさん(37)に唐津海上保安部(佐賀県唐津市)が6日、感謝状を贈った。シンクロナイズド・スイミングとプールの監視員のアルバイトの経験が生きたという。 海保と中山さんによると、7月23日午前10時50分ごろ、福岡県糸島市の芥屋海水浴場の沖約40メートルを泳いでいた高校生3人のうち1人が溺れた。近くで子どもたちを遊ばせていた中山さんが、残る2人の高校生が叫んでいるのに気付き、クロールで現場に向かった。 水深2メートルほどの海底に、うつぶせになっている黒い頭が海面から見えた。素潜りで海底から引き揚げ、あごをつかんで頭を肩に乗せ、気道を確保しながら浜辺まで運んだ。男子生徒はドクターヘリで搬送中に意識を取り戻したという。 中山さんは3歳で水泳を始め、小学5年から高校1年までシンクロをしていた。高1の夏休みにはプールのアルバイトをしたといい、「後から思ったら、経験が生きた。誰でも溺れて水を飲んだらパニックになる。気をつけてください」と話していた。(渡辺松雄) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ナッツ缶に覚醒剤10キロ、密輸容疑のベトナム人ら逮捕
2021年8月6日 17時09分 大量の覚醒剤をナッツ缶に隠して密輸したとして、警視庁はいずれもベトナム国籍で職業不詳の30代の男2人を覚醒剤取締法違反(営利目的共同輸入)の疑いで逮捕し、6日発表した。黙秘しているという。 組織犯罪対策5課によると、逮捕されたのは群馬県伊勢崎市粕川町の自称グエン・ズィ・ドゥック容疑者(39)ら。6月27日、覚醒剤約10キロ(末端価格約6億円相当)を米国から東京都台東区のビルの一室に航空便で送った疑いがある。覚醒剤はナッツ缶に封入してあり、東京税関羽田税関支署が発見したという。 警視庁は7月、覚醒剤の受け取り役だった2人を麻薬特例法違反(規制薬物としての所持)容疑で逮捕していた。米国のベトナム人組織が関与したとみている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国内感染者数、累計100万人超す 8日間で10万人増
国内で新型コロナウイルスに感染した人の累計が6日、100万人を超える見通しとなった。1日当たりの新規感染者数が1万人を超える日が続いており、感染拡大は急速に進んでいる。 感染者数の累計は、70万人から80万人までは約6週間、さらに90万人に到達するまでは約4週間かかっていた。だが、7月29日に90万人を超えて以降、100万人に達するまでは8日間。5月には、18日間のうちに60万人から70万人まで増えて感染拡大のペースが上がったが、今回はそれよりも速いペースで10万人増加したことになる。 米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、世界での累計感染者数は2億人を超えている。 【動画】分断の五輪 ―コロナ下のTokyoでー Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女性選手の報じ方は「おじさん向け」 変えていくために
「多様性と調和」をテーマに掲げる今回の東京五輪。組織委員会の会長だった森喜朗氏が女性蔑視発言で辞任したのを機に、組織委には「ジェンダー平等推進チーム」ができた。国連児童基金の教育専門官(休職中)で、チームのアドバイザーに就いた井本直歩子さんは、日本のスポーツを巡る報道の多くが性別によって偏りがあり、「女性アスリートが純粋に選手として報じられないことが多い。ステレオタイプを壊していきたい」と会見で発信した。その思いを聞いた。 ――今回、「ステレオタイプを壊していきたい」と発言されたのはなぜでしょう。 オリンピック以外の日本の女性アスリートの報道は、ルッキズムの傾向が多分に含まれていると思います。メディアの種類によりますが、容姿や私生活についての話題が多い。注目してもらうことももちろん必要なのですが、アスリートとして何がすばらしいのか、競技性のところが、伝わってこないことが多い。特に男性と比べると、フェアではないと感じます。女性アスリートの競技性にもっと焦点を当て、ありのままの姿を見せることで、私たちの中にはびこる「女らしさ」というジェンダーのステレオタイプを崩せる部分は多分にあると思うんです。 ――「男性選手と比べてフェアではない」とどのような部分で思いますか。 男性選手には聞かないのに、女性には聞く質問があります。子持ちの男性アスリートには子どもの話は聞かないのに、「ママアスリート」にはその質問がいつもついて回る。 また、例えばプロゴルファーの松山英樹選手と渋野日向子選手を比べてみると、松山選手にはプライベートな質問はしませんよね。でも渋野選手の場合はスマイルとかお菓子の報道が多い。ジェンダーバイアスがかかっていると思います。ゴルフは男性のファンが多く、男性の記者が男性に向けて書いていて、「おじさん向け」になっているのかなと。 ――男性向けのスポーツ報道は、日本特有でしょうか。 プライベートなことを大きく… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1904文字/全文:2728文字 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ママだから夢を断念? 主婦が始めたワーキングスペース
育児に追われる日々、預け先も簡単には見つからない。子どもも家族も笑顔で、女性が「ごめんなさい」と思うことなく、自分らしい仕事に挑戦できる場はないのか。そんな思いに突き動かされた女性が始めた託児付きワーキングスペースが、名古屋にある。 名古屋市千種区の地下鉄星ケ丘駅から歩いて5分。空色が目を引く2階建ての「アッチコッカ」は、女性向けの託児付きワーキングスペースだ。元イタリアンレストランで、バーや本格的な厨房(ちゅうぼう)も借りられる。 ただスペースを貸し出すにとどまらない「おせっかい」が特徴だ。イベントや教室の開催、起業など様々な利用者のニーズに合わせ、細やかな「伴走」を提供する。集客やPRの方法、屋号を一緒に考えることもある。 料理教室、ヨガ、スタイリスト、英語教室……。2016年以来、約50人がここで自らの事業をスタートさせた。 ワーキングスペースを立ち上げた片岡敦子さんには強い思いがありました。なぜ「アッチコッカ」という名前なのでしょう。記事後半で紹介しています。 加藤みなみさん(39)も、ここで事業を始めた1人だ。 子育ての経験から、「ママが… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1433文字/全文:1850文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
吉永小百合さん、原点は9歳 「朗読は反核署名」
広島に原爆が投下されて、6日で76年。被爆者の救済はいまだ議論が続けられ、東京電力福島第一原発の事故の収束も見通せない。この夏には「震災復興の象徴」とされた東京五輪が、コロナ下で開かれている。そんな「今」を、30年以上にわたり反核の詩を朗読してきた俳優の吉永小百合さんは、どう見ているのか。 ――原爆詩を朗読するきっかけは映画出演だったと聞きます。 「21歳のとき、大江健三郎さんの『ヒロシマ・ノート』の一つのエピソードを映画化した『愛と死の記録』という作品に出演しました。4歳で被爆した青年が恋人と幸せになろうとしていたのに、白血病を発症して亡くなってしまう。その1週間後、恋人は後を追う――というお話です」 「撮影はちょうど8月、広島で。平和記念公園や原爆ドームでも撮り、私の中に強く印象が残りました。でもすぐに朗読の活動につながったわけではないんです。詩の朗読を始めたのは、1980年代になってからでした」 ――テレビドラマ「夢千代日記」に出演されたころです。 「広島の原爆で胎内被爆した主人公の女性・夢千代を演じました。ドラマは足かけ4年続き、放送後、被爆者団体の方たちから、平和集会で原爆の詩を朗読してほしいという依頼を受けたんです。いただいた20編ほどのなかから、自分が読みたい詩を選びました。中学のころ、教科書で峠三吉(とうげさんきち)や原民喜(はらたみき)の原爆詩を学びましたが、これほどたくさんの詩があるのかと初めて知りました」 「朗読してみると、自分自身の胸がなにかこう熱くなった記憶があります。実際に声を出して、あのとき被爆した方たちの思いが自分のなかに入ってきたという感じでしょうか。いままで感じたことがなかった感情でした。それで、朗読を続けてきました」 ――原爆や平和への思いは、演じることで強くなったのですね。 戦争に原発事故、コロナ禍…。この地球でみんなが人間らしく生き、命を終えるために大事なことは。吉永小百合さんと考えました。 「20代で俳優として演じた… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:3210文字/全文:4002文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
被害者衣服付着のDNA型、容疑者と一致 神戸高2殺害
2021年8月6日 11時11分 神戸市北区の路上で2010年10月、近くの私立神戸弘陵高校2年の堤将太さん(当時16)が刺殺された事件で、堤さんの衣服から検出されたDNA型が、事件当時17歳だった愛知県のパート従業員の男(28)=殺人容疑で逮捕=のものと一致したことが、捜査関係者への取材でわかった。 逮捕容疑は10年10月4日午後10時45分ごろ、神戸市北区筑紫が丘4丁目の路上で、堤さんの体を刃物のようなもので複数回刺すなどして殺害したというもの。捜査関係者によると、男は容疑を認めているという。 兵庫県警によると、堤さんは事件直前、当時中学生だった女性と自動販売機付近に座って話していた。10メートルほど離れたところに座っていた人物が突然襲ってきて、路上でもみ合いになったという。堤さんの服から検出されたDNA型はこのときに付着した可能性がある。堤さんはその後、約70メートル離れた横断歩道上で倒れているのが見つかった。 一緒にいた女性は当時、「知らない男だった」と話していたという。 捜査関係者によると、男は事件当時、現場に近い神戸市北区に住んでおり、その後愛知県に転居したとみられる。現在は自宅近くでパートとして働き、勤務先施設の店舗の売り上げをまとめるなどの仕事をしていたという。 男のものとみられるSNSでは数年前から、写真を加工するソフトのノウハウを紹介したり、加工した写真を投稿したりしている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2年ぶりの山形花笠まつり かけ声なし、演舞は野球場で
三宅範和2021年8月6日 11時23分 会場は野球場、踊り手はマスク着用で「ヤッショ、マカショ」の掛け声はなし――。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止となった「山形花笠まつり」が5日夕から、2年ぶりに異例の態勢で始まった。7日まで。 例年は3日間通じて山形市中心街を練り歩くパレードが、市内の野球場「きらやかスタジアム」での演舞(5、6日)と、街中での小規模な演舞イベント(7日)に変更。参加団体の公募も取りやめ、主催者が指定した団体にしぼった。 その中で山形大学の運動部でコロナのクラスター(感染者集団)が発生し、同大学の花笠サークル四面楚歌(そか)が出演を辞退。踊り手は5日が4団体約330人、6日は5団体約350人になった。例年は1日当たり50~60団体、約5千人が参加していた。スタジアムの観客は、県内在住者限定で予約制とした。 参加団体一つ、花笠舞踊団の常任理事で踊りを披露した日本舞踊指導者の花柳優梓(ゆうあずさ)(本名・白岩貴子)さん(46)は「球場で踊ることを実現してくれた人たちに感謝したい。でも、伝統をつなぐためにも来年以降は街頭パレードが復活してほしい」。一塁側スタンドで観覧した山形市の60代の女性は「沿道からだと踊り手がすぐ行ってしまうが、じっくり踊り全体を見ることができて、これも良いと思った」と話した。(三宅範和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル