添田樹紀2021年8月5日 18時00分 名古屋市の河村たかし市長が東京五輪ソフトボールで金メダルを獲得した後藤希友(みう)投手の表敬訪問を受けた際、メダルをかじったことについて、大阪市の松井一郎市長は5日の記者会見で、「河村さんはちょっといちびり(ふざけること)が過ぎた。河村さんが子どもで、メダリストの選手が大人だった」と批判した。 河村市長がメダルをかじった際、後藤投手は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに笑顔で応じた。松井市長は「(後藤投手から)大人としての立ち振る舞いを勉強した方がいい」とチクリ。「選手がどういう気持ちなのかが一番大事」と指摘した。(添田樹紀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
道頓堀に落として殺害容疑 ドミニカ共和国籍の男を逮捕
2021年8月5日 18時25分 大阪・ミナミの繁華街で2日夜、ベトナム人男性を川に落として殺害したとして、大阪府警は5日、ドミニカ共和国籍の無職、クルス・カブレラ・ブライアン・アルベルト容疑者(26)=住居不定=を殺人の疑いで逮捕し、発表した。「弁護士と話してからでないと話せない」と話しているという。 捜査1課によると、逮捕容疑は2日午後8時20分ごろ、大阪市中央区心斎橋筋2丁目の道頓堀川沿いの遊歩道で、ベトナム国籍の無職、チン・トゥ・アインさん(21)=同市西成区=の頭部を複数回蹴るなどの暴行を加え、川に落として殺害したというもの。アインさんは溺れたとみられ、死因は窒息だった。 2人は事件前、現場付近で他の数人と酒を飲む姿が目撃されており、府警はトラブルになったとみて調べている。防犯カメラ映像などからカブレラ容疑者が浮上し、府警は3日、同市西成区内のホテルにいたところを出入国管理法違反(不法残留)の疑いで現行犯逮捕していた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
森保一監督、会見で涙 8月6日の3位決定戦にかける特別な思い
東京オリンピック(五輪)のサッカー男子で、日本は53年ぶりの銅メダルがかかる。メキシコとの3位決定戦の前日会見で、森保一監督(52)は目に涙を浮かべた。試合は8月6日。広島に原爆が落とされ、多くの命が奪われた日だからだ。人生の大半を被爆地の広島と長崎で過ごしてきた指揮官は「世界のみなさんと平和について考えるいい機会になる」と語った。 2大会ぶりに4強まで勝ち進んだからこそ、5日に埼玉スタジアムで会見が設定された。森保監督はこの舞台を待っていた。「いまもなお心の傷を負った多くの人が生活をしていることを、世界の人々と共有できれば幸いです」。時折、声を詰まらせながら訴えた。 長崎市出身。父からは、長崎に原爆が投下された1945年8月9日に自宅の窓ガラスが割れたという体験談を聞いていた。日本リーグのマツダ(現J1サンフレッチェ広島)で選手生活をスタートさせて、監督として広島をJ1で3度の優勝に導いた。 平和への思いを口にするようになったのは、2012年、43歳で広島の監督に就任してからだ。「(被爆の)経験者ではないし、分かったふうなことしか言っていない、と受け止められても仕方ない」とも言う。それでも話を聞いてもらえる立場になり、できることは何か、自問自答してきた。 広島での試合前には必ず平和記念公園で祈った。15年のクラブワールドカップに出場した際には、会見で「平和都市、広島」という言葉を何度も使った。「180カ国に中継されると聞いて意識した」 五輪監督の就任が17年秋に決まると、「平和の祭典」と呼ばれる理由を探った。オリンピズム(五輪憲章)を読み込み、その根本原則もそらんじる。「戦争や紛争が起こっている中では、自分の好きなことはできない。平和だからこそスポーツができる」と、憲章の意味を解釈している。 日本代表の選手には「好きなことができる幸せをかみ締めないといけない」と伝えてきた。 東京五輪は、世界が注目する一大イベントだ。「巡り合わせというか、運命というか。大げさに言うと、サッカーを通して、自分が平和の発信をするのは使命」と話していた。4強まで勝ち残れば、代表活動中に8月6日を迎えることができる。記者会見が設定されることも意識していた。 広島に原爆が落とされた8月6日午前8時15分、森保監督は今年も黙禱(もくとう)を捧げるという。「世界に平和が訪れて、人々が安全で安心な暮らしができるように、心穏やかに生活できるように」。平和への祈りは試合の日でも変わらない。(吉田純哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「先生」信じ、消えた蓄え 全国1500人が投資
会員記事 大山稜、土舘聡一2021年8月5日 13時50分 元本保証や高配当を約束し、無登録で出資を募ったとして、警視庁は投資会社リプラス(東京都港区)の幹部ら7人を金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で逮捕し、5日発表した。2017~20年に全国の約1500人から計約80億円を集めたという。運用実態がなかった可能性が高いとみて、同庁は詐欺容疑でも調べている。 逮捕されたのは社長の山下寛子(48)=港区麻布十番2丁目=、運用担当の幹部だった白石勢輔(64)=住所不詳=の両容疑者のほか、元社員ら5人。 生活経済課によると、7人の容疑は2017年4月~19年3月、金融商品の取引資格がないのに首都圏の男女12人から計約3500万円を集めたというもの。認否は明らかにしていない。同社は株や先物取引で運用すると説明し、「毎月最大10%の配当を得られる」「元本を保証する」と出資を募ったという。 同社は13年5月に設立された。出資者によると、白石容疑者を「運用のプロ」とPR。社員が知人を誘ったり、客から知人を紹介してもらったりして顧客を増やした。捜査関係者によると、集めた金は運用せず、別の客に配当として渡す「自転車操業」だった。1人で1億円超の出資をした人もいたという。 ■「毎月10%の高配当」見せられた札束 「元金は保証されています。ご安心ください」 首都圏で会社を経営する50代男性は2018年1月ごろ、社会保険労務士の男からデリバティブ(金融派生商品)取引による投資話を持ちかけられた。 商品は幹部らが逮捕された「リプラス」のもので、100万円単位で出資すれば毎月10%の配当を得られるとの説明だった。「元本が保証されている」と男は強調。勧誘時に札束を見せながら、「私もやっています。配当金です」「安全な投資です」と説明した。 男は経営者団体の仲間で、信… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:591文字/全文:1351文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
10日前に児相通告、皮下出血100カ所 大津小1死亡
独自 2021年8月5日 15時00分 小学1年生の妹(6)を自宅で蹴って死なせたとして、大津市内の兄で無職の少年(17)が傷害致死容疑で逮捕された事件で、妹が死亡する10日ほど前、2人が未明にコンビニエンスストアを訪れ、店からの通報で、県警が2人を児童相談所に通告していたことが、滋賀県警への取材でわかった。 県警は5日、少年を傷害致死容疑で大津地検に送検した。県警によると、妹の体には皮下出血の痕が100カ所ほどあり、肋骨(ろっこつ)が複数折れていたという。日常的に暴力を振るわれていた疑いもあるとみて捜査している。 県警によると、兄妹は母親との3人暮らし。7月21日未明、コンビニに兄妹だけで訪れ、不審に思った店の関係者が110番通報していた。警察官がかけつけ、児童相談所に通告したという。当時、妹に目立ったけがは確認できなかったとしている。また、兄妹について、以前に通報などを受けたこともなかったという。 兄の逮捕容疑は、この7月21日未明以降、8月1日までの間に、大津市内の自宅で、妹の腹や背中を蹴るなどして内臓破裂などの大けがを負わせ、1日に外傷性ショックで死亡させたというもの。県警は認否を明らかにしていない。 妹は1日朝、地元の児童公園から救急搬送されたが、すでに意識がなく、病院で死亡が確認された。公園にいた兄が、近所の人に「ジャングルジムから落ちた」という趣旨の説明をし、119番通報を頼んでいた。県警は、転落事故を装った疑いもあるとみて、詳しく事情を聴いている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上皇さまが名付けたハゼ2種 由来はまだらと染みでも…
宮内庁は6月、上皇さまが同庁上皇職生物学研究所の職員と共著で書かれた論文(https://doi.org/10.1007/s10228-021-00817-2)が、日本魚類学会の英文誌オンライン版に掲載された、と発表した。ハゼの研究者として知られる上皇さまの前回の論文は2019年の4月25日発行。同年5月に天皇を退位する直前だから、上皇として出される初めての論文となる。 論文では、40種程度を含む、オキナワハゼ属というグループの2種を新たに発表した。世界中で通じる科学的な名前である学名は「属名+種小名(しゅしょうめい)」で表す。2種の場合、属名はCallogobiusで、種小名はそれぞれ、albipunctatusと、dorsomaculatusと付けられた。 論文には種小名について、前者はラテン語で「白」と「まだら」などを意味する言葉が、後者は「背部」と「染み」や「おでき」を意味する言葉が由来とあった。 ただ、生き物の名前には、色や形などの特徴だけでなく、遊び心や命名者の思いが感じられるものも少なくない。最近も、中国で見つかった恐竜の足跡化石に、研究者がファンだというドラえもんの主人公、のび太君にちなむ種小名が付いた。 今回のハゼの日本語の名前、和名は、それぞれアワユキフタスジハゼとセボシフタスジハゼだ。共著者の池田祐二さんによると、両種とも、特徴的な色彩から付けられたという。 アワユキは「淡雪」。ひれと体に小さな白い点がたくさんあり、淡い雪が降っているように見えることによる。セボシは「背星」だ。第1背びれに黒色の斑があることからだという。ラテン語の「まだら」や「おでき」よりは、生物への愛情のようなものが感じられて、味わい深い名前だと思う。 生き物取材の現場では、こうした上皇さまのエピソードに出合うことがある。 記者が以前聞いたのは、上皇… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:311文字/全文:1102文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
エルメス、現金…長崎の会社で1.5億円相当盗んだ疑い
2021年8月5日 16時19分 長崎県の不動産会社から計1億5千万円分の現金やブランド品を盗んだとして、警視庁や長崎県警などは、名古屋市の男4人を建造物侵入と窃盗の容疑で逮捕し、5日発表した。東京都目黒区で2019年9月、マンションから計約17億円分の貴金属などが盗まれた事件があり、捜査の過程で男らが浮上したという。 警視庁によると、逮捕されたのは中古車販売業榎村勲武(31)=名古屋市守山区=、衣類店経営浅野翔(32)=同市千種区=、無職前田昴輝(31)=同=、職業不詳木村優一(32)=同市名東区=の4容疑者。 4人は4月12日未明、共謀して長崎県佐世保市の不動産会社の事務所に侵入。休憩室にあった現金約2900万円のほか、「パテック・フィリップ」などの高級腕時計やエルメスのブランドバッグなど76点(時価計約1億2千万円)を盗んだ疑いがある。前田容疑者は容疑を否認し、3人は黙秘しているという。 4人は中学時代からの友人で、現場周辺の防犯カメラの映像などから浮上した。事件の数日前に下見をした可能性があるという。警視庁などは目黒区の事件についても関与を調べる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
競技場前で、24時間営業続けた 老舗・ホープ軒の一日
会員記事 伊木緑、増山祐史、藤野隆晃2021年8月5日 16時25分 東京オリンピック(五輪)のメイン会場である国立競技場の向かい側。ラーメン店の「ホープ軒」(東京都渋谷区)は、1975年にいまの場所に店を開いて以来、年中無休・24時間営業を続けてきた。五輪が変えた風景と変わらぬ日常。4日朝からのまる一日を追った。 午前6時過ぎ。 個人タクシー運転手の山吹昇さん(62)が券売機の「もやしラーメン」を押した。「こってりしているけど、脂っこすぎない。無性に食べたくなる味なんだよ」。38年間、週に1度は欠かさず朝食にしてきた。タクシー仲間が多かった店に工事の作業員が目立つようになったのは、2015年に競技場の建て替えが始まったころからだという。「五輪が始まったらどれほど盛り上がるんだろうって、みんな期待を抱いてたよね」。でもコロナ禍もあって売り上げはさっぱり。「もっと忙しい夏になるはずだったのに」 午前9時過ぎ。 競技場で陸上が始まった。ア… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:2105文字/全文:2498文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「つくる会」系の中学歴史教科書は選ばず 横浜市教委
松沢奈々子2021年8月5日 10時35分 横浜市教育委員会は4日、定例会を開き、市立中学校の歴史教科書について、「新しい歴史教科書をつくる会」系の自由社版は不採択とした。2022年度から3年間、現行の帝国書院版の使用を継続する。 定例会では、校長や保護者らでつくる教科書取扱審議会の答申が報告された後、5人の教育委員が発言、全会一致で決まった。帝国書院版を評価する声のほか「すでに教材研究や授業計画が作成されている観点から(昨年採択した教科書と)同一が望ましい」として、教材の変更で生じる教員への負担を考慮する意見が目立った。自由社版については「配置や色使いなどでユニバーサルデザインの配慮が欠けている」などの指摘があった。 市教委は昨年、21~24年度に使う教科書を帝国書院版と決めたが、自由社版が今年3月、新たに検定に合格していた。(松沢奈々子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京タワーの下で追った白球 母校8強に「勇気」
コロナ禍で店の経営は苦しい。五輪は世界の人々が集う祭典のはずなのに、街には華やぎがない――。そんな心晴れぬ日々を変えてくれたのは、東京タワー(東京都港区)の足もとにある母校の後輩たちの奇跡のような活躍だった。 東京都中央区のそば店「築地さらしなの里」の4代目店主の赤塚滋行さん(47)は築地で生まれ育ち、港区にある中高一貫の芝中学・高校に進学し、硬式野球部で青春を過ごした。 東京タワーを仰ぎ見る校庭は狭く、外野フライの練習もままならない。進学校ゆえに練習時間が限られる。日が暮れるとタワーにともった明かりを頼りに道具を片付けた。 当時は同学年の部員が3人だけ。チームは弱く、進んでも2回戦までだった。ガールフレンドとのデートを楽しむ部員もいた。 だが、その後、チームは強化が進められた。シニアリーグに加盟し、中学の3年間も選手が試合に出られるようにした。 そして今年、夏の甲子園・東東京大会で野球部史上初の8強に進出した。先月29日、関東第一高校と対決した準々決勝、赤塚さんも店を抜け出し、江戸川区球場に駆けつけた。 芝高校側の三塁側スタンドは卒業生や在校生らでほとんど満員。芝の好プレーのたびに歓声があがり、ピンチの場面では励ますように手拍子がおこった。 5回に連続安打に失策もからんで8点を失い、7回コールドで敗れたが、4回までは両チームともに0点で互角の闘いぶりだった。「よく鍛えられた強いチーム。僕らの頃とは雲泥の差がある」。目を細めた。 30年前、1991年の東東京大会。1回戦の足立高校との試合で、背番号1を背負った高校3年の赤塚さんはマウンドに立った。 球威はそれほどなかったが… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1311文字/全文:2019文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル