名古屋市の河村たかし市長が2日、蒸気機関車(SL)を復元し蒸気で街を走らせるとしてきた長年の看板公約の方針転換を表明した。 蒸気でなく圧縮空気を動力とし、名古屋市科学館の敷地での展示となる。市内部で理解が得られず、河村氏が事実上断念した格好だ。 だが、河村氏はこの日も「展示は仮置き」と、公約実現への過程と強弁した。 市所有のSLは1904年ドイツ製で修復が必要。 市教育委員会が2016年、予算や環境整備の実現可能性の観点から、圧縮空気で動輪が回る様子を見せるなどの「動態展示」を視野に、大阪市のボイラー会社に調査で預けた。いまは富山県の倉庫にある。 河村氏は当初は「あおなみ線」で、近年は名古屋城周辺で蒸気による走行を公約。市教委案を批判し、活用策が決まらず保管費のみ支出する状況が続いた。 公約実現は複数の市幹部が「… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:235文字/全文:603文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
登山者もなんとかしたかった 荒れた登山道整備に協力金
【動画】北海道の大雪山系白雲岳の山域で、今年から登山道整備の協力金制度が始まった=本田大次郎撮影 北海道・大雪山国立公園の白雲岳(2230メートル)山域を利用する登山者に対し、登山道整備のための協力金を求める初の取り組みが、この夏から始まった。支払いは任意だが、多くの登山者から1人千円ほどが集まっている。「荒廃が進む登山道をなんとかしたいと思っていた」とおおむね好評という。 白雲岳山域では、登山道が雨水の通り道になり、場所によっては1メートル近くえぐれるなど、登山道の荒廃が進んでいる。整備は国や自治体が担うが、予算が限られているため、荒廃の速度に追いついていないのが実情だという。 そこで、地元の北海道上川町や環境省、道などでつくる「大雪山国立公園上川地区登山道等維持管理連絡協議会」が今年から、登山者から協力金を集めて、整備にあてることにした。徴収は6月26日から、白雲岳そばの白雲岳避難小屋で始まった。夏の間に常駐する管理人が、小屋やテントの宿泊者のほか、小屋の前で休憩する日帰り登山者に協力を呼びかけている。協力者には、オリジナルの手ぬぐいを渡している。 上川町によると、7月25日… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:405文字/全文:857文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
生活保護費でホテル971泊 水増し許した市の甘い運用
会員記事 宮脇稜平、奈良美里、唐沢俊介2021年8月3日 8時00分 「なんでこんなことができるの?」。生活保護費を水増しして盛岡市に申請し、2年8カ月もの間、ホテルに泊まっていたとして男が岩手県警に詐欺容疑で逮捕されると、ネット上には疑問の声が相次いだ。容疑は計971泊分、約1435万円に上る。事件の背景には制度の想定を超えた、市の甘い運用がある。(宮脇稜平、奈良美里、唐沢俊介) 詐欺容疑で逮捕の男 その手法は 逮捕されたのは糸田仁被告(53)。捜査2課の発表では、2018年8月から21年3月までの間、青森県八戸市のホテルに宿泊した際、実際の支払額より高い金額が記された領収書を使って生活保護費(住宅扶助)を住民票がある盛岡市に申請し、水増しした保護費をだまし取った疑いがある。妻(47)と90代の父親の3人分を申請しており、妻も逮捕・起訴された。 捜査関係者によると、糸田被… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1298文字/全文:1659文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
不安だけど預けるしか…園児死亡の保育園、保護者ら複雑
板倉大地、加治隼人2021年8月2日 11時14分 園児が送迎バスに閉じ込められて死亡する事故が起きた福岡県中間市の双葉保育園では、週明けの2日も、朝から子どもを預けに来る保護者たちの姿が見られた。「不安だけど、仕事があるから預けざるを得ない」。保護者たちは複雑な思いを漏らした。 中間市中心部に近い住宅地にある園には、午前7時を過ぎた頃から保護者たちの車が到着し始めた。子どもと手をつないだり、だっこしたりしながら、次々と園の中に入っていった。 男児を預けた保護者の女性は「事故があって不安だけど、仕事があるのでこのまま預けざるを得ない」と話す。園では7月31日に事故についての保護者説明会が開かれ、その後、夫と別の園に入れようかと話し合った。だが、待機児童の問題もあるなかで転園先が見つかるのか心配で、今度、市役所に相談するつもりだという。 別の保護者の女性も「事故があって不安なので園を替えたいが、なかなか見つからない。仕事があるので今日も預けに来た」と話した。 一方、男児を預けている保護者の30代女性は「事故があったのは残念だけど、園にはこれまで通り信頼を置いている」という。2日は普段より園児が少ない印象だったというが、「仲が良い友達もいるので、これからも通わせ続けたい」。 登園させない保護者も 登園させなかった保護者もいた。息子を通わせている30代男性は「園からは納得できる説明もなくて、安心して子どもを預けられません」。当面は家で妻が面倒を見るつもりだという。「友達もいるし、あと少しで卒園。そのまま通わせたい気持ちもあるけれど……」と悩む。 男性によると、周囲には「『登園させる親は何を考えているんだ』とネットでたたかれそうで怖い」と不安を漏らす保護者もいるという。 双葉保育園では7月29日、倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)が登園時に乗った送迎バスの中に取り残され、熱中症で亡くなった。県警が業務上過失致死の疑いで捜査している。 ただし、急に仕事を休めない保護者もいるため、園の弁護士によると、市からは保育を継続するよう指示されているという。(板倉大地、加治隼人) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
熱海土石流 避難住民ら、盛り土めぐり賠償請求を検討
静岡県熱海市で起きた土石流の起点付近にあった盛り土をめぐり、市内のホテルに避難している住民らが2日、記者会見した。法令基準を超える盛り土が被害を甚大化させたとみられており、住民は市や県、土地の所有者などに対し、損害賠償請求を検討していることを明らかにした。 盛り土は、神奈川県小田原市の不動産会社が2007年に熱海市に届け出た計画に基づいて造成した。だが、静岡県によると、計画通りに造成されず、条例の基準の約3倍(約50メートル)の高さ、総量も計画と比べて約2倍(7万立方メートル超)になったと推定されている。排水施設や崩落防止の土堰堤(えんてい)もなかったとみられる。 県と市が事業者に指導を繰り返したものの、改善を強く求める命令は出していなかった。土地は11年2月に現所有者に売却。県や市の担当者が当時、盛り土の危険性を把握していたかどうかは「調査中」だ。 会見で被災地域の住民からは… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:175文字/全文:573文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ドライバーの飲酒検査、業務の白ナンバー車も義務化へ
千葉県八街(やちまた)市で6月、飲酒運転のトラックにはねられた小学生5人が死傷した事故を受け、警察庁は、自分たちの荷物などを運ぶ「白ナンバー」の車を業務で使う事業者が一定の基準を満たす場合、アルコール検知器による運転者の飲酒検査を義務づける方針を固めた。 事故を起こしたのは、資材を運ぶ白ナンバーのトラックだった。現状では、飲酒していないか点呼で確認すると定められているが、その方法は事業者任せになっている。このため警察庁は、有償で人や荷物を運ぶ「緑ナンバー」と同じく、検知器の使用を義務づけ、飲酒運転対策の強化を図る。道路交通法施行規則の改正に向けて作業を進める。 義務化されるのは、白ナンバ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:696文字/全文:996文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
薬剤師、抗がん剤窃盗容疑「転売した」 元勤務先から
2021年8月2日 14時08分 かつて勤務していた薬局から医薬品を盗んだとして、警視庁は、東京都大田区北嶺町の薬剤師野本一定容疑者(43)を建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕し、2日発表した。容疑を認め、「転売して投資用マンションのローンの返済にあてた」と話しているという。 荏原署によると、野本容疑者は5月27日午後8時ごろ、東京都品川区の薬局から抗がん剤の「スプリセル」180錠(170万円相当)を盗んだ疑いがある。4月までの約3年間、同店に勤めており、窓口にいた知人の店員に母親の処方箋(せん)を渡し、隙を見て調剤室から薬を持ち去ったという。 野本容疑者は「昨年3月ごろから盗んだ。10回くらいやった」などと供述しているという。この薬局ではこれまでに約1500万円分の医薬品がなくなっており、署が関連を調べている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「公道NG」電動スケボーで通勤、車と衝突 書類送検
【動画】最高時速が約45キロ 公道での走行禁止の電動スケボーで事故=藤牧幸一撮影 公道で走れない電動スケートボードで乗用車と衝突事故を起こしたとして、愛知県警は2日、名古屋市昭和区の男性会社員(32)を道路交通法違反(安全運転義務違反)の疑いで書類送検し、発表した。 男性は「公道で乗ってはいけないことはわかっていた」と容疑を認めているという。 電動スケボーの走行をめぐる検挙は県内で初めてで、全国的にも珍しいという。 中署によると、男性は昨年9月2日午後4時20分ごろ、同市中区の市道の車道を電動スケボーで走行しながら交差点に進入し、右折してきた乗用車とぶつかった。けが人はなかった。 県警は男性の電動スケボーは最高時速が約45キロで、モーターの性能などから道交法の「普通自動車」にあたり、公道走行にはミラーやライトなどの安全装置の設置が必要と判断した。 男性はインターネットで電動スケボーを購入し、事故当時は通勤中だったと説明しているという。 簡単操作で快走、危険性も 「公道NG」浸透せず 電動スケートボードは、デッキと呼ばれる板の部分にモーターがあり、デッキに置く足の位置や手元のリモコンで前進や停止をするものが一般的だ。 スポーツ用品店やインターネ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:465文字/全文:962文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「価値観しかない」元最高裁判事が見た夫婦同姓「合憲」
夫婦が同じ姓にしないと結婚できない今の制度について、最高裁大法廷は6月、2015年に続いて再び憲法に違反していない、と判断しました。2度目の合憲判断はなぜ出たのか。15年判決で「違憲」だとする少数意見を出した元最高裁判事の櫻井龍子さんに読み解いてもらいました。 櫻井龍子・元最高裁判事 1947年生まれ。70年に旧労働省に入省し、育児休業法などを手がけた。九州大法学部客員教授などを経て、2008年9月、歴代3人目の女性の最高裁判事に。17年1月に退官。 ――また、「合憲」でした。 今回は難しいと、わかっていた でもボールの投げ方は違う 「違憲は難しいだろうという結論は、分かっていました。前回判断してからまだ5年ちょっと。一度出た判例を変更するのは、めったにあることじゃありません。私が判事として経験した判例変更による違憲判断では、最初の憲法判断からの期間が最も短いものが非嫡出(ちゃくしゅつ)子の相続分差別ですが、それでも18年かかっています。しかも、今回は15年に合憲と判断した裁判官が3人も残っていますから。前回の判断をなぞる形になると予想はしました」 ――15年と同様に、また国会で議論せよとボールを投げました。 「今回のポイントは、『ボールの投げ方』です。最高裁にあるのは『国会がつくった制度と法律が憲法に違反していないか』の審査権です。最も分かりやすいのは、選挙の定数をめぐる一票の格差訴訟です。最初は合憲が続きましたが、ある時から『違憲状態』という結論を出すようになりました。『国会が自分の裁量で決めることだけど、もうそろそろ見直さないと、違憲になりますよ』と国会に対して警告し、実際に違憲も出しました」 「これを、ある最高裁長官が『キャッチボールをしているんだ』と言ったことが印象に残っています。国会にボールを投げて、返ってきたものが違反していないか審査して、またボールを返して――。今回の決定も、同じようにボールを投げたな、と思いました」 ――ですが、15年判決でも… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:2771文字/全文:3546文字 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[記事一覧へ] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「公道NG」電動スケボーで通勤、車と衝突 書類送検
【動画】最高時速が約45キロ 公道での走行禁止の電動スケボーで事故=藤牧幸一撮影 公道で走れない電動スケートボードで乗用車と衝突事故を起こしたとして、愛知県警は2日、名古屋市昭和区の男性会社員(32)を道路交通法違反(安全運転義務違反)の疑いで書類送検し、発表した。 男性は「公道で乗ってはいけないことはわかっていた」と容疑を認めているという。 電動スケボーの走行をめぐる検挙は県内で初めてで、全国的にも珍しいという。 中署によると、男性は昨年9月2日午後4時20分ごろ、同市中区の市道の車道を電動スケボーで走行しながら交差点に進入し、右折してきた乗用車とぶつかった。けが人はなかった。 県警は男性の電動スケボーは最高時速が約45キロで、モーターの性能などから道交法の「普通自動車」にあたり、公道走行にはミラーやライトなどの安全装置の設置が必要と判断した。 男性はインターネットで電動スケボーを購入し、事故当時は通勤中だったと説明しているという。 簡単操作で快走、危険性も 「公道NG」浸透せず 電動スケートボードは、デッキと呼ばれる板の部分にモーターがあり、デッキに置く足の位置や手元のリモコンで前進や停止をするものが一般的だ。 スポーツ用品店やインターネ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:465文字/全文:962文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル