会員記事 田内康介、磯部征紀2021年9月2日 18時30分 母子2人が死亡するなどした東京・池袋の暴走事故で、2日に禁錮5年(求刑禁錮7年)の実刑判決を受けた飯塚幸三被告は当時87歳。判決が認定した事故の原因は、アクセルとブレーキの踏み間違いだった。 警察庁によると、アクセルとブレーキの踏み間違いによる人身事故は過去5年(2016~20年)で2万1103件発生し、248件が死亡事故につながっている。 このうち、運転手が75歳以上だったのは人身事故が4146件、死亡事故が141件。それぞれの事故全体に占める割合は75歳未満と比べて高くなっており、警察庁は、高齢による認知機能の衰えなどが事故につながっているとみている。 事故の記録装置、新型車に搭載義務化へ 来年7月にも こうした事故で原因を特定しやすくするため、国土交通省が搭載の義務化を検討しているのが「イベント・データ・レコーダー(EDR)」だ。事故前後の運転操作の内容を記録する装置で、9月下旬に道路運送車両法に基づく保安基準を改正し、早ければ来年7月以降の新型車から適用される。 飯塚被告の車にも事故時の車両データが残されており、判決は、ブレーキが踏まれずアクセルが最大限まで踏み込まれていた記録などを踏まえて運転ミスを認定した。16年に福岡市で10人を死傷させた暴走事故では、被告が「EDRの記録は正確ではない」とする無罪主張を福岡地裁が退けている。 義務化が検討されているED… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:858文字/全文:1457文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
尾身会長がインスタデビュー 「科学だけで決められないことある」
政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長が、自身の名前のインスタグラムのアカウントを開設した。8月30日に、「こんにちは、尾身茂です」と白いTシャツ姿の写真を初投稿。若い世代への情報発信や意見交換に使いたいという。フォロワー数は、2日午後6時半時点で10万人を超えた。 1日の投稿では、「実は、コロナ対策は『科学だけでは決められないこと』がたくさんあります。たとえば、コロナとの戦いが長期戦になる中で、『どんな社会で生きていきたいか?』ということなどです。これは皆さんと話し合って決めることだと思っています。一緒に話し合って、皆さんの声を政府に届けたいです」と呼びかけた。 インスタグラムの開設について、尾身氏や分科会メンバーの一部が所属する「コロナ専門家有志の会」が投稿サイト「note」で同日、経緯を報告している。 インスタグラムを通じて質問… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:217文字/全文:597文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
神戸市の私立高校で66人感染、部活動でクラスター 同じ体育館使用
神戸市長田区の私立育英高校(生徒数931人)で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、生徒と教員計66人が感染していたことがわかった。学校側は、部活動で使った体育館の換気や設備の消毒が不十分だった可能性があるとしている。市内の学校で発生したクラスターとしては過去最大という。 同校によると、8月20~31日、五つの部に所属する生徒計64人、顧問2人の感染が判明した。どの部かは公表していないが、いずれも同じ体育館を使っていた。冷房のため、換気の頻度は少なく、熱中症対策でマスクを外して活動することもあったという。 同校では8月30日から新学期が始まった。クラスターの発生は夏休み中だったことや、部活内の感染にとどまっていることなども踏まえ、臨時休校などの措置はとっていない。内橋紀裕校長は「換気や消毒など感染防止を徹底したい」と話した。 神戸市内では、若い世代の感染が増えており、直近1週間の感染者のうち10代が15・5%を占めている。(鈴木春香) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「控訴しないで」遺族の松永さん訴え 裁判長の言葉に涙 池袋暴走
「控訴してほしくない」――。東京・池袋で車の暴走事故を起こした旧通産省工業技術院元院長・飯塚幸三被告(90)に東京地裁が禁錮5年の実刑判決を言い渡した2日、妻子を亡くした松永拓也さん(35)らが会見し、心境を語った。 事故は2019年4月に起こり、横断歩道を自転車で渡っていた松永さんの妻・真菜さん(当時31)と長女莉子ちゃん(同3)が亡くなるなどした。裁判で飯塚被告は車両の異常を訴えて無罪を主張したが、判決は「ブレーキと間違えてアクセルを踏み続けた」と認定した。 「この判決で命が戻ってきたらどれだけいいかと思い、むなしくなった。ただ、むなしさと同時に生きていく力になるはず。苦しかったが、裁判に参加してよかった」。拓也さんは判決後の会見でそう語った。一方で、「事故当時の大きな波から比べたら穏やかにはなっているが、この悲しみは一生続くだろうと思う」とも話した。 飯塚被告が判決を不服として控訴する可能性については、無罪主張と同じく被告の権利なので尊重すべきだとしつつ、「私の思いとしては控訴してほしくない。客観的に下された判決を真摯(しんし)に受け止めてほしい」と求めた。 この日の公判では、裁判長が判決文を読み上げた後、飯塚被告に「判決に納得できるのなら、自らの過失を認めて真摯に謝っていただきたい」と声をかけた。拓也さんはその言葉を聞いて涙が流れたといい、「裁判官の言葉は遺族の悲痛に寄り添ったものだった」と振り返った。 「心からの謝罪をする最後のチャンス」 禁錮7年の求刑に対して禁錮… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:287文字/全文:942文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米軍のPFOS「政府としても安全とは…」 本省の課長が沖縄で謝罪
会員記事 国吉美香、福井万穂2021年9月2日 20時51分 沖縄の米海兵隊が、発がん性が疑われる有機フッ素化合物「PFOS(ピーフォス)」を含む水を普天間飛行場(宜野湾市)から下水に放出した問題で、防衛、環境両省の担当課長が2日、宜野湾市役所で松川正則市長と面会し、市民に心配を与えたとして謝罪した。放出をめぐる基準がない中、米軍は安全性を強調するが、政府としても安全とは言えない、と説明した。 出先機関とのやりとりでは詳細わからず 市によると、防衛省や外務省の沖縄にある出先機関とのやりとりでは、米軍の放出の詳しい経緯がわからず、本省に説明を求めていた。基地被害に絡み、本省の担当者が沖縄に来て説明するのは異例。 面会は冒頭のみ公開された。防衛省の池田真人・環境政策課長は「心配を与え非常に深くおわび申し上げる。我々としても突然の放出は極めて遺憾」と述べた。今後は「米側に更なる放流を行わないように働きかけ、PFOS等含む水の処理について適切な処理がなされるよう日米間でしっかりと協議する」と説明した。 終了後、松川市長は報道陣に「政府も(我々と)同じように(放出の)情報がなかったこと、安全だとは政府としては言えないことが確認できた」と話した。 PFOSは広く泡消火剤などに使われていたが、人体などに長く残る性質が明らかになり、2009年、国連のストックホルム条約会議で製造などを制限された。日本では2010年に製造などが原則禁止された。水道水や河川の水質管理に限って、PFOSなどの含有量を1リットルあたり50ナノグラム以下とする目安(暫定目標値)が20年になって設けられた。 米側は今回、基地内にあるP… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:1312文字/全文:1994文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
路上に血を流した男女、2人とも意識不明 神戸市北区
2021年9月2日 23時51分 2日午後9時ごろ、神戸市北区星和台2丁目の路上で、男女2人が血を流して倒れているのを、近隣住民が見つけて119番通報した。 兵庫県警などによると、70代くらいの女性と成人とみられる男性。2人とも首などに切り傷があり、救急搬送されたが意識不明という。県警は事件の可能性があるとみて調べている。 現場は神戸電鉄西鈴蘭台駅の南西約1キロの住宅街。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
公用車センチュリーの解約違約金は770万円 県知事と議長の2台
武田遼2021年9月2日 21時00分 兵庫県の斎藤元彦知事が知事選で見直しを公約していた知事公用車のセンチュリーについて、解約の違約金が県議会議長の公用車とあわせて約770万円に上ることが分かった。県は、7日でリース契約を打ち切る方針を決め、すでに車を返却。新たな公用車は、ミニバンを軸に検討する。 知事公用車をめぐっては、2019年8月に井戸敏三・前知事がレクサスからセンチュリーに変えた。リース代金は議長車とあわせて月約50万円。7年契約で計約4200万円となり「税金の無駄遣い」といった批判が寄せられていた。 8月に就任した斎藤知事は職員用のミニバンを公用車として使いながら、解約に向けて調整をしてきた。複数の県関係者によると、違約金は知事車が約240万円、議長車が約530万円の見通し。議長車の方が走行距離が長かったため、差が出たという。 新しい知事公用車は、ミニバンを5~7年リースする方針で、1台月約7万円程度とみられる。2台ともこの金額になれば、単純計算で月36万円ほどの節約になり、2年弱で違約金分が解消されることになる。 新しい公用車の契約の入札は、10月以降になる見通しという。(武田遼) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シャワー室問題の市川市長、追及の市議を逆告発「市職員にパワハラ」
千葉県市川市の村越祐民市長は2日、男性市議(無所属の会)が市職員にパワーハラスメントを行ったとして、市議会に厳正な対処を求めた。この市議は、市の公用車に高級電気自動車テスラが導入された問題や、市長室のシャワー室問題を追及するなど、市長と対立する立場にある。 村越市長は8月24日の定例会見で、男性市議を名指しし、パワハラ問題を突如告発。毎春の職員アンケートで庁内のパワハラの訴えが多く、新たに調査した結果、職員9人がこの市議のパワハラを訴えたとした。 村越市長が市議会に提出した申し入れによると、この市議の主なパワハラとして、脅迫▽暴言▽資料強要▽執拗(しつよう)な叱責(しっせき)▽無視▽侮蔑の6項目で「威圧的、高圧的な言動がある」「度重なる無視」など18件を指摘。「退職した職員や病気休暇を取得した職員、不眠や高血圧などの薬を服用している職員もいる」とした。 市議「指摘は不自然、意図的」 一方、この市議は、市長室のシャワー室問題を市議会で初めて明かすなど、追及の急先鋒(きゅうせんぽう)的な立場だった。この市議によると、これまで市側からパワハラに関する聞き取りや抗議はなかったという。 「パワハラは事実ではなく、指摘には不自然な点が多い。9月の市議会で市長の責任を追及する質問を準備し、市に通告したばかりで、意図的なものを感じる」と話した。議会中、自ら議場に立って市長に真相を問いただすという。 市議会は3日開会。市長の申し入れは、各会派で意見集約し、対応を協議するという。市議会内では「市長がしかけた政治的な駆け引きではないか」「音声データなどの証拠はあるのか」との声も出ている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道胆振東部地震3年 800人の被災者は新たな住まいへ
最大震度7を観測し44人が犠牲になった北海道胆振東部地震から、まもなく3年となる。被害の大きかった厚真、安平、むかわの3町では仮設住宅などに約800人が身を寄せていたが、原則2年の入居期限を超え全員が退去した。 地震が起きたのは、2018年9月6日午前3時7分。道内で初めて震度7を観測した厚真町では、住宅が大規模な土砂崩れにのみ込まれた。 道内では関連死3人を含む44人が亡くなり、785人が重軽傷を負った。住宅の被害は全壊491戸を含む4万9417戸。地震直後には道内295万戸が停電した。国内初のブラックアウト(全域停電)だった。札幌市清田区などでは液状化も発生し、地震翌日には最多の1万3111人が避難した。 被害の大きかった3町では仮… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:280文字/全文:606文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「密」フェス参加者、愛知の無料PCRに初日500人超申し込み
中部空港島(愛知県常滑市)での新型コロナウイルス対策が不十分だった野外音楽フェスティバルの参加者に、愛知県と名古屋市が無料でPCR検査をすると表明してから1日で計500セット超の検査キット申し込みがあったという。 検査を希望する参加者にキットを送って検査を受けてもらう。 県は1日夕に表明し、受け付けを始めたが、2日夕時点で県内222人、県外13人の申し込みがあった。用意した100セットでは足りず、急きょ追加発注を決めた。県には235セット、市には約300セットの申し込みがあったという。 このフェスは緊急事態宣言下の8月29日、県国際展示場多目的広場で最大8千人規模で開かれた。観客が密集状態になり、酒も販売したことが判明している。 また、コンサートプロモータ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:115文字/全文:452文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル