渡辺松雄2021年9月3日 20時21分 佐賀県玄海町は3日、町内にある九州電力玄海原発で使用済み核燃料を一時保管する「乾式貯蔵施設」の基本設計を事前了解した。九電が建設を計画し、町に了解を求めていたもので、九電は佐賀県の事前了解も得た後、原子力規制委員会に詳細設計を申請し、2025年度の着工と27年度の運用開始をめざす。 脇山伸太郎町長が九電側へ手渡した回答書で計画の了解を伝え、「(保管する)数量の増加や長期化を危惧する意見もあることから、対策を各関係機関と連携し、責任を持って計画的に進めること」を求めた。 玄海原発の使用済み核燃料は現在、燃料プールで水で冷やして保管(湿式貯蔵)しているが、容量の約9割が埋まっている。計画では、建屋1棟を新設し、15年以上冷やした使用済み核燃料を金属製の専用容器(キャスク)に移して保管(乾式貯蔵)する。 その後について九電は、青森県六ケ所村の再処理工場に送ると説明しているが、住民から「原発敷地内での半永久的な保管につながる」と懸念する声もあがっている。 玄海町は、使用済み核燃料に課す税率を来年4月から1キロ当たり50円引き上げ、550円にする方針も明らかにした。17年度から課税していたが、課税を定めた条例が来春で失効するため、新たな条例を制定するのに合わせて、町による安全対策の費用から算定した。5年間で約24億8千万円の税収を見込んでいる。九電とも合意済みという。(渡辺松雄) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空自那覇基地で高濃度のPFOS 検出されないはずの場所から
木村司2021年9月3日 20時27分 航空自衛隊那覇基地(那覇市)内の消火に使う水槽の水から今年5月、発がん性が疑われる有機フッ素化合物「PFOS(ピーフォス)」などが1リットルあたり46万ナノグラムの高濃度で検出された。同基地が3日発表した。周囲に漏れ出るなどの影響は確認されていない。本来は検出されないはずの場所だが、原因は特定できていないという。 環境省や厚生労働省が設ける水道水や河川、地下水の水質管理の目安(暫定目標値)は、1リットルあたり50ナノグラム以下。同基地によると、水槽はコンクリート製で、薬剤と混ぜて泡消火剤をつくるための水道水をためている。 水槽は8カ所にあり、最初に調べた場所では3月に2万580ナノグラム、4月に4万6千ナノグラムが検出された。5月は別の2カ所を調べたところ、1カ所で46万ナノグラム、別の水槽で1万4千ナノグラムだった。 同基地では2月、PFOSなどを含む泡消火剤が飛散する事故が発生。翌月から基地内の水槽と水路で水質調査を始めていた。基地外の河川が流れ込み、基地内を通って海に流れる水路では6月、上流で72ナノグラム、下流で120ナノグラムが検出された。(木村司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
B型肝炎訴訟で原告勝訴確定 最高裁判決の差し戻し審、国が取り下げ
布田一樹2021年9月3日 21時00分 集団予防接種が原因のB型肝炎を20年以上前に発症し、症状が治まった後に再発した福岡県の60代の男性2人が国に損害賠償を求めた訴訟で、国は3日、福岡高裁への控訴を取り下げた。国に計2675万円の支払いを命じた2017年12月の一審・福岡地裁判決が確定した。 民法は、不法行為から20年が過ぎると賠償請求権が消えるとしている。原告2人は再発後に提訴したが、最初に発症したのは20年以上前で、国は提訴時にはすでに請求権が消滅していると反論。請求権が消える20年の起算点が「最初の発症時」か「再発時」かが争われていた。 一審は原告の主張通り「再発時」と認定し、国が控訴。19年4月の二審は一転して「最初の発症時」と国の主張を認めた。これに対し、最高裁は今年4月、「再発時」と判断し、二審判決を破棄した上で、賠償額を計算させるため審理を高裁に差し戻していた。 厚生労働省は控訴を取り下げた理由について「最高裁判決の内容を関係省庁とも協議しながら検討し、迅速な被害救済の観点から、一審判決を確定させることが適当と判断した」とコメントした。 原告弁護団によると、同種の訴訟は各地で起きており、原告は約110人。勝訴が確定するのは初めてという。 原告の一人、平野裕之さん(63)=福岡市西区=は「(最初の発症時から)三十数年続いた私の戦いが勝利という形で終了した。今も裁判が続いている他の原告の方も、同じ結果になるよう願っている」と話した。 集団予防接種での注射器の使い回しが原因とされるB型肝炎をめぐっては、最高裁が06年に国の責任を認め、11年に救済法が成立。裁判を起こすことが支給の前提で、現在は、発症から提訴まで20年未満の人に1250万円、20年を過ぎた人に150万~300万円が支給されている。(布田一樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
呉の58歳女性殺害、容疑で男を逮捕 4月に女性がトラブル相談
戸田和敬2021年9月3日 21時06分 3日午前8時35分ごろ、広島県呉市宝町の商業施設「ゆめタウン呉」の駐輪場で、「悲鳴が聞こえて見に行ったら血を流して倒れている人がいる」と通行人から119番通報があった。警察官が現場に駆けつけたところ、女性が刺されており、市内の病院に運ばれたが、約1時間後に死亡が確認された。県警は同日、呉市西中央3丁目の清掃員大江博之容疑者(47)を殺人容疑で逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。 逮捕容疑は3日午前8時35分ごろ、ゆめタウン呉の駐輪場で呉市両城1丁目のパート従業員川島雪枝さん(58)の背中や右脚などを刃物で複数回刺して殺害したというもの。県警は現場で凶器の刃物1本を押収。付近の防犯カメラの映像に映るスクーターで逃げた男の行方を追っていたが、大江容疑者が呉署に出頭した。 県警によると、今年4月、川島さんから呉署に、大江容疑者との間のトラブルについて相談があり、対応したという。「この事件との関連は不明」としており、詳しい動機などを調べている。 現場はJR呉駅の南約200メートルの商業地区。戦艦大和の資料などを展示する「大和ミュージアム」が道路を挟んで向かいにある。(戸田和敬) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教員感染、報告せず授業→児童2人陽性 兵庫・尼崎市立小
兵庫県尼崎市教育委員会は3日、市立小学校の教員が新型コロナウイルスに感染したことを報告せずに授業を行い、担当学級で児童2人の陽性が確認された、と発表した。1人は一時38度台の発熱があり、もう1人は無症状という。市教委は6日に保護者説明会を開いて謝罪する。 市教委によると、この教員は8月25日に発熱し、感染が判明したが、学校側に報告せず、翌26日から年休を取得。体調が改善したと自分で判断し、始業式があった同30日に担当学級で4時間目まで授業をした。保健所から「連絡がとれない」と市教委へ連絡があり、発覚した。 市教委は2日、学級の児童33人や教職員のうち、希望者にPCR検査を実施。他に体調不良を訴えている児童らは確認されていないという。3日までの予定だった臨時休校は6日まで延長する。 市教委の担当者は、児童の感染経路は不明としつつ、「教員の行動は問題で保護者や児童に申し訳ない」と話している。教員からは詳しい聞き取りができない状態が続いているという。(武田遼) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京パラ会場の売店に侵入した疑い 自称カメラマンを逮捕 御殿場署
和田翔太2021年9月3日 22時44分 東京パラリンピックの自転車ロードレース会場の売店に忍び込んだとして、静岡県警御殿場署は3日、スペイン国籍の自称カメラマン、ロペス・ボレロ・ネフタリ容疑者(47)を建造物侵入と窃盗未遂の疑いで緊急逮捕し、発表した。署はネフタリ容疑者の認否を明らかにしていない。 署によると、ネフタリ容疑者は3日午前8時ごろ、静岡県小山町の富士スピードウェイ内の売店に侵入し、物品を盗もうとした疑いがある。物音に気づいた男性従業員が売店に行ったところ、ネフタリ容疑者が売店から走り去っていくのを発見したという。 同会場では3日まで東京パラのロードレースが開催されており、ネフタリ容疑者はオリンピック放送機構のカードを持っていたという。(和田翔太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪・吉村知事「野戦病院」使わない 戦争体験者からの声を受け
大阪府の吉村洋文知事は3日、新型コロナウイルスの患者を受け入れるために計画している1千床規模の臨時医療施設について、「野戦病院という言葉は使わない」との考えを示した。戦争体験者から使わないで欲しいとの意見が寄せられたという。 施設は既存の病院や宿泊療養施設を補完するために、大阪市の国際展示場「インテックス大阪」に9月中の設置をめざしている。吉村知事は、「わかりやすい表現なのでメディアの皆さんも含めて使われているし、僕も使っていたが、戦争を経験されたおじいちゃんおばあちゃん(の意見)を尊重したい」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京パラ会場に侵入した疑い 自称カメラマンを逮捕 御殿場署
和田翔太2021年9月3日 22時44分 東京パラリンピックの自転車ロードレース会場の売店に忍び込んだとして、静岡県警御殿場署は3日、スペイン国籍の自称カメラマン、ロペス・ボレロ・ネフタリ容疑者(47)を建造物侵入と窃盗未遂の疑いで緊急逮捕し、発表した。署はネフタリ容疑者の認否を明らかにしていない。 署によると、ネフタリ容疑者は3日午前8時ごろ、静岡県小山町の富士スピードウェイ内の売店に侵入し、物品を盗もうとした疑いがある。物音に気づいた男性従業員が売店に行ったところ、ネフタリ容疑者が売店から走り去っていくのを発見したという。 同会場では3日まで東京パラのロードレースが開催されており、ネフタリ容疑者はオリンピック放送機構のカードを持っていたという。(和田翔太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
建設中のマンションが炎上、爆発音も 大阪・吹田
2021年9月3日 23時46分 3日午後9時半ごろ、大阪府吹田市垂水町3丁目で、建設中のマンションが爆発音の後に炎をあげている、と付近の住人から119番通報があった。市消防本部によると、マンションは12階建てぐらいで、上層階が激しく焼け、約1時間後にほぼ消し止められた。けが人はいなかった。 現場は大阪メトロ御堂筋線江坂駅から東に約500メートルのオフィスビルやマンションが並ぶ地域。周辺の住民らが不安そうに消火活動を見守った。 帰宅途中の男性会社員(25)は「上層階の全体から火柱が上がり、火の粉も落ちてきていた。焦げたにおいもすごかった」。近所の男子高校生(17)は「大きな炎で驚いた。他の建物に燃え移らないか心配だった」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ソラシドエアに厳重注意、客室乗務員がアルコール検査を身代わり
磯部征紀2021年9月3日 21時01分 ソラシドエア(本社・宮崎市)の客室乗務員が乗務前のアルコール検査を別の客室乗務員に身代わりさせたなどとして、国土交通省は3日、同社を厳重注意とし、発表した。17日までに再発防止策を報告するよう求めている。 国交省によると、先任客室乗務員は昨年10月26日、那覇発名古屋行きの乗務前、部下の客室乗務員に代わりに検査を受けさせた。 また、この先任客室乗務員は今年3月25日の那覇発鹿児島行きの乗務前、部下2人の間で検査の身代わりをするよう指示した。 運航規程で飛行開始8時間以内の飲酒を禁じられているが、同社によると、3人は7時間前まで那覇市内の飲食店で酒を飲んでいたという。先任客室乗務員は「事前の自主的な検査でアルコールが検知されたので、不正をした」と説明しているという。 同社は「組織全体の重大問題であり、再発防止に取り組む」とコメントした。(磯部征紀) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル