飯島啓史2021年9月5日 11時54分 福島県会津若松市の猪苗代湖で昨年9月、男児ら3人がモーターボートに巻き込まれ死傷した事故から6日で1年となる。県警が業務上過失致死傷の疑いで捜査しているが、未解決のままだ。亡くなった千葉県野田市の豊田瑛大さん(当時8)の父親(48)は「1年が経っても、瑛大がいないつらさを押し殺して生活している。一刻も早く解決して」と訴える。 瑛大さんはスノーボードやシュノーケリングなど外遊びが大好きな活発な子どもだった。事故当日も家族4人で知人家族と一緒に猪苗代湖を訪れ、父親の水上バイクに引っ張られて水面をボードで滑るトーイングスポーツをして楽しんでいた。 母親は両足巻き込まれ、義足の生活 事故は、遊びの順番を待つため、瑛大さんと母親(36)ら4人が湖面に浮いている最中に起きた。母親は「アクセル全開でエンジンをふかすような低く響く音で、一斉に振り返った」と話す。気付けば、目の前にモーターボートの船首が近づき、避ける間もなく巻き込まれた。事故で両足のひざ下を失い、義足の生活を送る。 当時、水上バイクで沖にいた父親はスピードを出して現場を走り去るボートを見たという。「あんな無謀な運転で息子の命を奪われたと考えると、悔しいなどというものじゃない」と憤る。 母親の義足のカバーには、息子が亡くなる前の夏休みに育てていたヒマワリの花をあしらった。「明るく笑っていた瑛大のイメージと重なる。少しでも近くにいたい」との思いを込めた。 両親は6日、現場となった猪苗代湖を訪れ、献花を行う。(飯島啓史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
送迎バスで園児死亡の保育園、園長が辞任 理事長らも交代へ
布田一樹2021年9月5日 17時23分 福岡県中間市の双葉保育園で園児がバスに閉じ込められて死亡した事故で、この園の女性園長が5日付で辞任し、6日から新しい園長に交代することが園側への取材でわかった。運営する社会福祉法人の理事長らも代わる予定という。 園の弁護士によると、園長は事故当初から、責任を取って辞任する意向を示していた。8月30日の運営法人の理事会で交代が承認され、代わって、双葉保育園の評議員を務めたことがある別の保育園長経験者が新園長に就く。女性園長は法人の理事といった役員にも残らず、園の運営から完全に退くという。 双葉保育園では、園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5)が7月29日、登園時に乗ったバスの中に取り残され熱中症で死亡した。園側によると、バスは女性園長が1人で運行していたが、到着後の車内確認が不十分で、冬生ちゃんを取り残したままバスを施錠していたという。 県と市は8月31日、園を運営する社会福祉法人に改善勧告を出し、園長らの責任の明確化や、登園時の出欠確認のルールの見直しなどを求めていた。 福岡県警は業務上過失致死の疑いで調べている。(布田一樹) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
静岡大など3団体が全日本大会へ 東海吹奏楽コンクール
2021年9月5日 17時43分 第76回東海吹奏楽コンクール(東海吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の大学の部と職場・一般の部が5日、静岡市の清水文化会館マリナートで行われた。音源審査の結果、大学は5校の中から静岡大が、職場・一般は13団体の中からNisshin Wind Orchestra(愛知)が朝日新聞社賞を受賞した。職場・一般のウインドアンサンブル尾東(愛知)とともに、10月に香川県で行われる全日本吹奏楽コンクールに出場する。 結果は次の通り(演奏順、◎は朝日新聞社賞、○は全日本出場)。 【大学】 《金賞》中部学院(岐阜)、愛知教育、◎静岡 《銀賞》信州(長野) 《銅賞》三重 【職場・一般】 《金賞》◎Nisshin Wind Orchestra(愛知)、○ウインドアンサンブル尾東(愛知)、S.L.E.B.(愛知)、白子ウインドシンフォニカ(三重) 《銀賞》S.H.O.吹奏楽団(三重)、サンク・エトワール名古屋、飯田市民吹奏楽団(長野)、焼津市民吹奏楽団(静岡)、松本シビックウインドオーケストラ(長野)、楽楽嬉音楽隊・岐阜、清水ウィンドオーケストラ(静岡) 《銅賞》港南吹奏楽団(愛知)、豊田楽友協会吹奏楽団(愛知) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
44人犠牲の北海道胆振東部地震から3年 厚真町で追悼式
2021年9月5日 18時06分 最大震度7を観測し、44人が死亡した北海道胆振(いぶり)東部地震から6日で3年を迎える。大規模な土砂崩れなどで37人が亡くなった厚真町では5日、追悼式が営まれた。参列者は犠牲者らを悼み、復興が進むふるさとの現状を報告した。 式には遺族ら60人が参列。宮坂尚市朗町長は「被災者に寄り添い、誰ひとりとして取り残すことのない復旧・復興を目指して、たゆまぬ努力を続けてまいります」と式辞を述べた。遺族を代表して、両親を失った中田仁(まさし)さん(38)が「両親を含めた皆さんの思いを引きつぎ、これからの厚真町の復興・発展につとめていきたい」と述べた。 地震は2018年9月6日午前3時7分に発生。厚真町では震度7を記録し、住宅が土砂にのみ込まれた。道内では関連死3人を含む44人が死亡、785人が重軽傷を負った。地震直後に道内ほぼ全域の295万戸が停電する、国内初のブラックアウト(全域停電)が起きた。厚真町民ら約800人が仮設住宅などに身を寄せた。 昨秋に仮設住宅の入居期限を迎え、被災者は公営住宅や修繕した自宅などへ移った。道路、河川、液状化した住宅街などの復旧工事はほとんどが完了した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
悠仁さま、15歳の誕生日を迎える 高校進学控えて勉強に注力
杉浦達朗2021年9月6日 0時00分 【動画】秋篠宮家の長男悠仁さまは6日、15歳の誕生日を迎えた=2021年8月5日午前、宮邸、宮内庁提供 秋篠宮ご夫妻の長男悠仁さまが6日、15歳の誕生日を迎えた。現在、お茶の水女子大学付属中学校3年生。コロナ禍で活動が制限されながらも、学校内外での行事に精力的に取り組み、健康に過ごしているという。 宮内庁によると、悠仁さまは6月、コロナで中止となった修学旅行の代わりに、3日連続で校外学習に取り組んだ。花屋で働く障害者の話を聞いたり、水上バスに乗って東京湾から五輪関連施設などを見学したりした。夏休み中は、高校進学を控えていることもあり、勉強している時間が多かったという。 昨年秋には、「第12回子どもノンフィクション文学賞」に投稿した「小笠原諸島を訪ねて」が、中学生の部で佳作に選ばれた。2017年に紀子さまと旅行した小笠原諸島のことや島の人との交流を書いた作品で、今年3月には北九州市で開かれた表彰式に悠仁さまはオンラインで出席し、「小笠原諸島での出会いや思い出を大切にしていきたいと思います」と語った。(杉浦達朗) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】悠仁さま15歳に 歩みを振り返る
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
酒井根、習志野市立五、海老名が全国へ 東関東吹奏楽コン中学A部門
全国大会への出場を決めた柏市立酒井根(千葉)=2021年9月5日、神奈川県横須賀市のよこすか芸術劇場 [PR] 第27回東関東吹奏楽コンクール(東関東吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)の中学校A部門(50人以内)が5日、神奈川県横須賀市のよこすか芸術劇場であった。栃木、茨城、千葉、神奈川の4県から24校が出場、うち3団体は音源審査で参加した。新型コロナウイルス対策のため無観客で行われ、有料でライブ配信された。 審査の結果、金賞を受賞した7校の中から、柏市立酒井根、習志野市立五の千葉勢の2校と、海老名市立海老名(神奈川)の計3校が、10月23日に名古屋市で開かれる全日本吹奏楽コンクールの代表に決まった。 結果は次の通り。 【金賞(代表以外)】松戸市立四(千葉)、習志野市立四(千葉)、船橋市立海神(千葉)、藤沢市立六会(神奈川) 【銀賞】日立市立多賀(茨城)、船橋市立高根(千葉)、宇都宮市立泉が丘、市川市立福栄(千葉)、宇都宮市立陽南、川崎市立宮前平(神奈川)、高根沢町立阿久津(栃木)、ひたちなか市立田彦(茨城)、厚木市立厚木(神奈川) 【銅賞】茅ケ崎市立一(神奈川)、横浜市立本郷、横浜市立十日市場、横浜市立保土ケ谷、水戸市立千波、横浜市立田奈、土浦市立土浦三(茨城)、横浜市立荏田南 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ミライトワとソメイティが閉会式に登場 式典の出番ない中サプライズ
野村周平2021年9月5日 21時35分 東京オリンピックの公式マスコット「ミライトワ」と、パラリンピックの公式マスコット「ソメイティ」が5日、国立競技場であった東京パラの閉会式にそろって出演した。 オリンピック・パラリンピックを通じて、開閉会式には初めての登場だった。各国・地域の旗手入場の締めくくりにポップな音楽とともにダンスをしながら登場し、選手たちを盛り上げた。 ミライトワとソメイティは大会グッズでぬいぐるみが発売されており、ソメイティは競技会場で踊ったり愛想をふりまいたりしていた。しかし、これまで開閉会式で出番がなく、その理由について大会組織委員会の幹部は記者会見で「メダルセレモニーの際の花束にマスコットの人形がついていて、日々活躍している」などと、答えを濁していた。最後の締めくくりでの「サプライズ」登場となった。 マスコットのデザインは小学生の投票で決まった。五輪のミライトワは「未来」と「永遠(とわ)」をつなげ、パラのソメイティは桜の「ソメイヨシノ」と英語の「so mighty(非常に力強い)」を掛け合わせて名付けられていた。(野村周平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
他を知り、思うこと 選手がまいた気づきの種を聖火消えても育てたい
会員記事 東京本社社会部長・隅田佳孝2021年9月5日 22時10分 10代の活躍が光った五輪とは対照的に、パラリンピックでは中高年が輝きを放った。 最終日の5日も、日本選手団最高齢で、視覚障害がある西島美保子さん(66)がマラソンで8位に入賞した。終盤は両足がつり、何度も立ち止まった。それでも、きずなと呼ばれるロープの端と端を手に、腕の振りと歩幅を合わせてきた伴走者と声をかけ合って、42・195キロを走り抜いた。 体を目いっぱい使い、動きに工夫をこらして、自らの可能性に挑む。そんなパラリンピアンたちの姿は、障害や世代、性別、国籍を超越した人間の「個」としての尊さを伝え、一人ひとりの違いを認め合うことの大切さを体現していた。 一方で、五輪・パラリンピック開催までの曲折を振り返ったときに浮かぶのは、「多様性と調和」という大会の理念からほど遠い日本社会のありようだ。 大会組織委員会トップの女性… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:494文字/全文:864文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「観戦自粛」の都心でパラマラソン 「密」でも見たいその思いとは
東京パラリンピック最終日の5日朝、東京都心でマラソン競技があった。新型コロナウイルス対策で観戦自粛が呼びかけられる中、沿道には多くの人が集まった。自粛を求められてもなぜ「生」で見たくなるのか。そこには、様々な思いで選手たちを見つめる人たちがいた。 国立競技場を発着し、浅草や銀座などの都内の名所を巡るコースで、まず男子車いすの選手たちが午前6時半にスタート。競技場最寄りのJR千駄ケ谷駅周辺は傘をさした観客が歩道を埋めた。 小学2年生の女児(7)はタチアナ・マクファーデン選手(米国)を応援するため、前日に作った「GO! TATYANA!! ガンバレ」と書いた横断幕を携えて駆けつけた。 夏休みに日本科学未来館(東京都江東区)の企画展「超人たちの人体」を訪れ、マクファーデン選手のことを知った。孤児院で育ち、幼い頃は車いすがなくて逆立ちで生活していたことに関心を持ったという。競技用車いすも体験。「なかなか進まなかった。泳ぐよりも難しかった」 大会期間中、弟(6)と一緒にテレビで競泳や陸上をたくさん見た。ただ、この日は沿道で見ることを選んだ。マクファーデン選手はあっという間に通り過ぎた。「速くてすごかった」。母(50)は「最後に見せてあげられてよかった」と話した。 都内の女性(61)は「日本代表の道下美里選手や西島美保子選手を見たくて」と沿道に立った。自身もランナーだった。子宮筋腫の手術を経て、父の介護を終えた2017年に体力作りのためにウォーキングを始め、知人の勧めで走るようになった。19年にはホノルルマラソンを5時間50分かけて完走。20年3月に予定された東京マラソンの抽選にも当たっていた。 だが、大会は新型コロナの影響で一般ランナーの部が中止に。その直後、自身も網膜の病気が見つかり、走れなくなった。治療で回復しつつあるが、いまも運動すると目がかすむため本調子ではない。 パラの期間中、様々な競技をテレビで見た。「いろいろあっても生きてさえいればこうしてがんばれる。元気をもらいました」 走れなかった昨年の東京マラソンの出場権は23年に持ち越せることになっている。「その時には自分も世の中も走れる状況になっていてほしい」 大阪府の女性(61)は「どうしても一目見たい」と夜行バスで上京し、この日の朝6時に新宿駅に着いた。観客らを案内する都市ボランティアの現場リーダーを務めるはずだったが、無観客になった影響で活動日はリモートでの1日だけ。「それでも雰囲気は味わえました」 調剤薬局で事務の仕事をして… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル