芳垣文子2021年9月13日 19時45分 札幌市教育委員会は13日、ストーカー行為をしたとして、市立中学校の男性教諭(41)を懲戒免職とする処分を発表した。 市教委によると、教諭は6~7月、被害者の女性宅に侵入したりつきまとったりするストーカー行為を繰り返したという。教諭は7月初めに札幌豊平署に逮捕され、9月7日、住居侵入とストーカー規制法違反の罪で札幌地裁で懲役1年、執行猶予3年の判決を受けた。「生徒、保護者の皆さんにご迷惑をおかけし深く反省している」と話しているという。 檜田英樹教育長は「児童生徒や保護者、市民の信頼を著しく損なったことを深くおわび申し上げる」とコメントした。(芳垣文子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
真夏なのに梅雨の大気、8月の大雨は「異常気象」 専門家が見解
吉沢英将2021年9月13日 20時19分 西日本を中心に、8月は各地で記録的な降水量となった。異常気象を分析する専門家でつくる気象庁の検討会が13日に開かれ、会長の中村尚・東京大先端科学技術研究センター教授は「真夏にもかかわらず梅雨時のような雨となった。異常気象と言って差し支えない」との見解を示した。 気象庁によると、西日本の8月の降水量は平年の3・31倍で、8月としては1946年に統計を取り始めてから最も多かった。全国1029地点のアメダスで観測された8月中旬の降水量の合計は23万5788ミリで、西日本豪雨があった2018年7月上旬(21万8844ミリ)を上回った。 8月以降、日本の北にあるオホーツク海高気圧が強まったとともに、南にある太平洋高気圧が平年より南に張り出したことで「梅雨後半のような大気の流れ」になったと検討会は分析した。二つの高気圧の間の前線に大量の水蒸気が流れ込み続けたため、広い範囲で大雨が長引いたという。 このほかにも、上空を流れる亜熱帯ジェット気流が平年よりも南下し、特に日本の西で南に蛇行したことが影響。地球温暖化で気温が上がり、大気中の水蒸気量が増えたことも関連しているとみられるという。 中村教授は記者会見で、「各地でこれまでにない雨量が観測される可能性は、以前よりはるかに上がっている」と注意を呼びかけた。(吉沢英将) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小6女児自殺、いじめ訴える遺書 配布タブレット端末に悪口か
東京都町田市で昨年11月、市立小学校に通う6年生の女子児童(当時12)が同級生からいじめを受けたという内容の遺書を残して自殺していたことが分かった。児童の両親と代理人弁護士らが13日、文部科学省で記者会見して公表した。町田市教育委員会はいじめ防止対策推進法の「重大事態」にあたるとして、調査している。 両親らによると、小学校に1人1台配られたタブレット端末のチャット機能を使って「うざい」「きもい」などの悪口が書き込まれていたという。「端末がいじめの温床につながった」として同日、端末の配備を進める文科省に、端末を使用する学校でのいじめ防止対策の再点検と徹底を要望した。 両親や代理人弁護士らの説明によると、遺書には複数の同級生の氏名といじめの内容が書かれていた。両親がクラスの友人や保護者らに話を聞いたところ、タブレット端末で女子児童への悪口が書き込まれていたと、複数の証言を得たという。ほかにも、「(女子児童の)ころしかた」と書かれたノートの存在も明らかになり、現在学校で保管されているという。母親は会見で「(娘は)天真らんまんで明るく、亡くなるまでいじめに遭っていることは知らなかった」と話した。 町田市教委によると、児童が通っていた小学校では昨年9月、「児童間でトラブルがあった」と把握し、経過観察をしていたという。市教委は今年2月に「重大事態」と認定し、3月にいじめ問題対策委員会をつくり、調査を始めたという。(前川浩之) ◇ 子どものための主な相談窓口 ◆NPO法人チャイルドライン支援センターが運営するチャイルドライン(毎日午後4~9時)電話0120・99・7777 ◆「24時間子供SOSダイヤル」電話0120・0・78310 ◆いのちの電話フリーダイヤル(毎日午後4~9時)電話0120・783・556 ◆児童相談所虐待対応ダイヤル(24時間)電話189 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
死亡のタクシー運転手、直前にもうろうとした様子 5人死傷事故
東京都千代田区の都道(内堀通り)で11日、個人タクシーにはねられるなどした5人が死傷した事故で、意識不明の重体だった山本斉(ひとし)運転手(64)=東京都杉並区=が12日死亡した。 捜査関係者によると、車内のドライブレコーダーには、事故直前に意識がもうろうとした様子の山本運転手の姿が記録されており、運転手の母親(88)は取材に、死亡診断書の死因が「くも膜下出血」だったと説明した。警視庁は自動車運転死傷処罰法違反の疑いがあるとみて、運転手の死因や経緯を慎重に調べる。 事故は11日午後4時20分ごろに起きた。麴町署によると現場は片側2車線の直線道路で、タクシーは自転車2台に接触した後、区役所前の歩道に突っ込んだ。小林久美子さん(73)=東京都品川区=が死亡し、別の歩行者1人と自転車の2人、タクシーの乗客が重軽傷を負った。 署の説明では、信号が青に変わってタクシーは徐行を始めたが、後続車がクラクションを鳴らすと速度を上げて自転車に接触し、センターライン側に向きを変えた。その後、ハンドルを切って左側の歩道に突っ込んだという。現場にブレーキの痕はなく、署は山本運転手の体調に異変があったとみている。 ◇ 亡くなった小林さんは、弟(69)と2人で暮らしていた。12日に朝日新聞の取材に応じた弟は「まさか自分の(家族の)こととして起きるとは思っていなかった」と語り、無念さをにじませた。 小林さんは、性差にとらわれない社会などをめざす民間団体の役員だった。弟によると、様々な社会問題への意識が高く、勉強熱心で本をよく読んでいた。11日も団体の活動で区役所を訪れていたという。 朝から外出していた弟が事故を知ったのは午後5時半ごろ。警察官からの連絡が携帯電話に入り、小林さんが亡くなったと告げられた。弟は「母親が早くに亡くなり、家族の母親代わりだった。優しい姉でした」としのんだ。 事故当時、小林さんは団体の活動にゲストとして招いた講談師の神田香織さんのためにタクシーを拾おうとして、歩道にいた。自身も負傷した神田さんは朝日新聞の取材に「着物姿の私を気遣ってタクシーを拾おうとした。依頼の文書も丁寧だった。亡くなったと知り、悲しく、怖かった」と話した。 山本運転手の母親は12日の取材に「持病はなく、大きな事故を起こしたこともなかった。亡くなられた方々が気の毒で、申し訳ないです」と話した。(大山稜、土舘聡一) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
福島第一の汚染水処理設備で排気フィルター破損 東電が公表せず交換
川村剛志2021年9月13日 21時00分 東京電力は13日、福島第一原発の汚染水を処理する多核種除去設備(ALPS)で、排気中の放射性物質を吸着するフィルターが25カ所中24カ所で破損していたことを明らかにした。2年前の点検でも25カ所すべてで破損が見つかっていたが、東電は当時、公表せずに部品を交換し、再発防止策も講じていなかった。 東電が同日、原子力規制委員会の会合で報告した。設備がある建物周辺の放射線量の上昇は確認されなかったため、東電は外部への影響はないとしている。 東電によると、フィルターは、ALPSで汚染水を処理する過程で出る泥状の汚染物質を専用の容器に流し込む際、排気中に含まれる放射性物質を吸着するもの。ガラスペーパーという素材でできている。 先月下旬、汚染物質を新しい容器に移し替える作業中に警報が鳴り、フィルターの一つが破れていることが判明。ほかのフィルターを点検したところ、計24カ所で破損が見つかったという。当面の対策として、近くに代替フィルターを設置し、今月7日に除去設備の運転を一部再開した。 規制委は、2年前にも同様の破損があったのに東電が原因究明や対策を怠ったことを問題視している。東電側は「2年前に原因を究明して対応していれば起きなかったので反省しないといけない」と説明した。(川村剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
巡査が紛失した465人分の名簿、中学校前の路上で教諭が発見
2021年9月13日 23時42分 大阪府警中堺署(堺市中区)の男性巡査(21)が12日に地域住民465人分の住所や電話番号を記した名簿を紛失した問題で、府警は13日、名簿が同区内の路上で見つかったと明らかにした。 署によると、名簿は12日午後3時ごろ、同区八田北町の市立八田荘中学の正門前の路上に落ちているのを、同校の男性教諭(28)が見つけた。教諭はバインダーに挟まれていた名簿の内容は確認せず、同僚の落とし物と思い、この日は日曜だったので自宅に持ち帰っていた。13日夕、同僚らに問い合わせた際、同署が紛失した名簿だと分かったという。 署は、巡査が12日午後、バイクで交通事故現場に向かう途中に落としたとみている。池上博一副署長は取材に「見つけていただき感謝を申し上げる。再発防止のため、署員への指導を徹底したい」と話した。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山大ワクチン1200回分廃棄 温度が規定を「0.1度超えた」
和歌山大学が新型コロナウイルスワクチン120本(1200回分)を廃棄していたことが13日、わかった。米モデルナ社製ワクチンへの異物混入問題を受けた確認作業中、保管する冷蔵庫の温度が規定より0・1度高くなってしまったためだと説明している。 和歌山大学によると、大学は8月28、29日に学生らへの接種を予定していたが、同月26日、厚生労働省から異物混入の恐れがあるワクチンのロット番号が通知されたため、確保していたワクチンの確認作業を実施。冷蔵庫の扉を開閉するうちに、庫内の温度が規定の範囲を0・1度超えたという。大学はワクチンを全て廃棄。新たにワクチンを確保し、9月11、12日に学生ら約800人に接種した。 同大学の松谷治理事は「貴重なワクチンを無駄にして申し訳ない。再発防止に努める」とコメントした。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「悲しくて、怖くて…」タクシー事故で負傷の講談師・神田香織さん
東京都千代田区で個人タクシーにはねられるなどした5人が死傷した事故で、歩道で巻き込まれてけがをした講談師の神田香織さんが13日、朝日新聞の取材に応じた。犠牲になった小林久美子さん(73)=東京都品川区=の横に立っていたといい、「亡くなったと知って悲しくなった」と話した。 神田さんは事故当日、現場の目の前にある千代田区役所で開かれた講演会にゲストとして呼ばれた。 小林さんは主催した団体の役員だった。講演を終えた神田さんが別の場所に向かおうとすると、着物姿の神田さんを気遣い、「地下鉄に乗るのは大変だから」と言って歩道でタクシーを拾おうとしてくれた。 車が突っ込んできたのはその直後だった。 遠くで自転車が空中に舞うの… この記事は会員記事です。残り579文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
愛知の「密」フェス感染計44人に 「感染対策徹底を」知事呼びかけ
新型コロナウイルス対策が不十分な野外音楽フェスティバル「NAMIMONOGATARI2021」が愛知県常滑市の中部空港島で開かれた問題で、愛知県は13日、クラスター(感染者集団)が26人(12日午後6時時点)になったと発表した。また、ほかの都道府県の発表などもあわせると、フェス関連の感染者は計44人になった。 県や名古屋市がフェス参加者に実施している無料PCR検査は計1154人が申し込み、658人の検査結果が判明。陽性者が計8人確認されている。 大村秀章知事は13日の記者会見で、フェス開催から2週間過ぎたことを踏まえ「医療機関を受診して検査で陽性になる人はもうあまり増えない感じがする」との認識を示した。「クラスターの発生は重く受け止めないといけない。感染対策をしっかりやらないと、音楽イベントはやめろとなってしまう。対策するほかの主催者、参加者には悲しいことだ」と述べた。 県はこの問題後、大規模イベント主催者らに参加者の行動管理と酒類の提供自粛を求めると、緊急事態宣言下の対応に明文化した。 また、弁護士らでつくる第三者委員会を立ち上げ、9月末をめどに事実関係や原因などをまとめ、政策提言につなげる考えだ。 フェス主催者と県は連絡を取っているという。主催者側は酒類の販売を「準備した酒の半分は買い取りで、損になるので売らざるを得なかった」と説明しているほか、ホームページで「事実確認に協力する」との立場を示している。(小林圭) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地元で水揚げ、ノドグロが小中学校の給食に 島根・浜田市
水田道雄2021年9月13日 18時00分 島根県浜田市を代表する「どんちっち三魚」の一つで、市の魚にも選定されている高級魚のノドグロが、市内の小中学校の給食で提供されることになった。11月以降に給食のメニューとして登場する。 浜田で水揚げされたノドグロは、石見神楽のおはやしを意味する「どんちっち」を名前につけた「どんちっちノドグロ」として、マアジ、カレイとともにブランド化されている。 市内の漁業関係者3人が10日、市役所を訪れ、久保田章市市長に提供の意向を伝えた。島根県機船底曳網漁業連合会の金坂敏弘会長(54)は「子どもの頃に食べた給食の味は今も覚えている。ノドグロを味わって漁業への理解を深めてほしい」と提供に至った経緯を説明。久保田市長は「(県出身の)テニスの錦織圭選手が『食べたい』と言ってからノドグロは全国区になった。水産都市浜田を知るうえで良い機会」と感謝の言葉を述べた。 市によると、連合会がノドグロを調達し、市内の浜田水産高校の生徒たちがうろこや内臓の除去などの下処理をする。市内4カ所の給食センターと3カ所の学校調理場に1人につき1匹(有頭で120~130グラム)で、約4200食分が提供される。調理方法などは、各施設で検討するという。 底引き網漁は先月から始まり、今は脂がのっておいしい時期だという。(水田道雄) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル