憲法が変わっても何も変わらずに生活できると思っていませんか――。演劇に打ち込む大学生たちが「憲法って何だろう」と意見を交わし、オリジナルの演劇作品「あたらしい憲法のはなし3」をつくりあげた。憲法が改正された世界を理想や虚構を織り交ぜて描くことで「自分たちの未来を考えたい」という。 作品は、10~12日に東京芸術劇場(東京都豊島区)で上演される。オーディションで選ばれた桜美林大、玉川大、多摩美術大、桐朋学園芸術短大、日大の学生と若手演劇人の計41人が、出演から演出、衣装や照明まで、舞台のすべてを担当する。 劇のよりどころとしたのは、日本国憲法が施行された1947年から数年間、中学生の教科書として使われた「あたらしい憲法のはなし」だ。憲法の精神を易しい言葉で紹介したこの教科書と比べるように、2012年に決定された自民党の憲法改正草案もテーマにすることにした。 舞台は国会のシーンから始まる。改憲草案どおりに憲法改正された架空の世界で、人々が国や自由のことを考える姿を描く。「公益って何だ」「個人より家族を尊重するの」「夫婦別姓ってダメ?」「戦争によって平和は得られるの」。5月からメンバーで現行憲法と改憲草案に向き合い、議論のやりとりを脚本に反映させていった。 脚色と演出を担当する西岳さ… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:495文字/全文:1047文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
島根原発、事故時は県境越えて避難も 対象は45万人
川村剛志2021年9月8日 9時00分 中国電力島根原発(松江市)で重大事故が起きた際の広域避難計画(緊急時対応)が7日、国の原子力防災会議(議長・菅義偉首相)で了承された。政府は避難計画なしに再稼働を認めない方針を示しており、同原発2号機の再稼働をめざす中国電にとって課題になっていた。 広域避難計画が作られた原発は全国で9カ所目。島根原発は全国で唯一、県庁所在地に立地する。30キロ圏内に住む避難対象者は島根、鳥取両県計6市の約45万7千人に達する。計画では、一部の人は県境を越え、広島県や岡山県に避難する想定だ。 入院患者や障害者、妊婦ら、自力での避難が難しい「避難行動要支援者」は約5万8千人。島根、鳥取両県が用意するバスや福祉車両などで避難する計画という。 原子力規制委員会は近く、同原発2号機について再稼働に必要な審査書を決定する見通し。(川村剛志) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宿泊療養中に死亡、遺族に和解金 神奈川県が不適切対応を認める
新型コロナウイルスに感染した男性が昨年12月、宿泊療養施設で死亡したことをめぐり、神奈川県は県の対応方針に不適切な点があったと認め、遺族に和解金575万円を支払うことを明らかにした。8日に始まる県議会定例会に議案を提出する。 県によると、男性は50代で、昨年12月8日に感染が確認され、9日に県が宿泊療養施設とした厚木市のホテルに入所。基礎疾患はなく、軽症だった。 宿泊療養者に対しては、看護師らが1日3回、電話やLINE(ライン)で健康観察や安否を確認することになっていた。しかし11日午後3時にLINEでの連絡がなく、その後の電話への応答もなかった。看護師が同午後8時、様子を見に行くと心肺停止状態で倒れており、死亡が確認された。 男性は11日朝の健康観察時、血中酸素飽和度が86%と低水準だったが、県は医師に連絡しなかった。死亡後に県が設置した第三者検証委員会の報告書は、県の対応方針と死亡の因果関係は認定しなかったが、当時は看護師が医師に判断を求める飽和度の基準がなかったことを指摘。県はこれを踏まえ、「早期に医療機関に搬送することができなかった」として、遺族に謝罪するとしている。 男性の死亡後、県は血中酸素飽和度が93%以下の場合は看護師が医師に報告するルールを設けた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ「第5波」で小中学校休校、自治体の12% 文科省調査
新型コロナウイルスの感染「第5波」を受け、9月1日時点で小中学校を休校した自治体が約12%あり、約23%が短縮授業・分散登校を行っていたことが7日、文部科学省の全国調査でわかった(実施予定も含む)。休校中に家庭学習で情報端末を使った双方向のオンライン指導をしていた自治体は約3割にとどまった。 調査は公立の幼稚園と小中高校などの夏休み延長や臨時休校、短縮授業・分散登校の実施状況などについて、都道府県・市区町村の教育委員会などに尋ね、9割超が回答した。 休校を実施した教委は幼稚園で74(11・5%)、小学校で209(12・4%)、中学校で215(12・8%)、高校で28(19・2%)。休校日数の平均は幼稚園が6・2日、小中学校4・7日、高校5・8日だった。短縮授業・分散登校をした教委は幼稚園で77(11・9%)、小学校で387(23・0%)、中学校で384(22・9%)、高校で50(34・2%)あった。 国のGIGA(ギガ)スクール構想により小中学生には1人1台の端末が配布されているが、休校を実施した教委のうち、家庭学習で同時双方向型のオンライン指導をしたのは小学校で127(27・2%)、中学校で141(30・5%)。学校や教委が作成した動画を活用した学習を採り入れたのは小学校で71(15・2%)、中学校で54(16・0%)にとどまった。(桑原紀彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
0歳妹をテーマに自由研究 7歳の「あかちゃんがきた」に感じた成長
ワーキングマザーの「のんび」さんは7月7日、次女を出産した。 妊娠中はつわりがひどく、出産は緊急の帝王切開手術だった。 4月から小学1年生になった長女は、少し内気な性格。 夏休みの宿題とした出された自由研究に「初めてだし、何やっていいかさっぱりわかんない」と話していた。 それでも、友達とテーマがかぶることだけは避けたいと言う。 「同じだと比べられちゃうからイヤ」というのが理由だった。 それを聞いていた夫が、生まれたばかりの妹について研究してみたら、と提案した。 長女は「それなら絶対にかぶらないけど、なんだか難しそう……」とモジモジ。 ところが、いざ出来上がったものを見ると、書いた長女の成長を感じられる中身になっていた。 タイトルは 全8ページで、タイトルは「あかちゃんがきた」。 1ページ目は、自分と妹のイ… この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 残り:1564文字/全文:1933文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
一人暮らしの27歳女性、自室で窒息死 今月に入り殺害か
2021年9月7日 20時29分 埼玉県熊谷市見晴町の3階建てアパート2階の一室で6日昼、この部屋に1人で暮らす女性の遺体が見つかった。司法解剖の結果、死因は窒息死と判明。県警は7日、遺体の状況などから女性が首付近を圧迫されるなど何らかの方法で殺害されたと断定し、熊谷署に捜査本部を設置した。 捜査1課などによると、女性は職業不詳の宮崎英美さん(27)で、発見時は布団の上で横たわっていた。衣服を着ており、目立った外傷はなかった。県警は関係者などへの聴取から、今月に入ってから殺害されたとみている。宮崎さんはこれまでに複数回、警察に相談したことがあったというが、具体的な内容について県警は「プライベートに関わる」として明らかにしていない。 6日正午ごろ、連絡がとれないことを受けて部屋を訪れた知人男性(29)が宮崎さんを発見し、110番通報した。 現場はJR熊谷駅から西に約1・3キロの住宅街。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
司法試験の合格最少に 京大、東大、早慶…合格者数上位に常連
法務省は7日、今年の司法試験を3424人が受験し、1421人が合格したと発表した。受験資格を原則として法科大学院修了生に限った2006年以降で最少だった前年よりさらに受験者279人、合格者29人が減少。「毎年1500人以上」とする合格者の政府目標を2年連続で下回った。合格率は前年比2・34ポイント増の41・5%だった。 合格者のうち374人は、経済的事情などで法科大学院に進学できない人が例外的に受験資格を得られる「予備試験」の通過者で、合格率は93・5%と初めて9割を超えて過去最高を更新。修了生を大幅に上回る状況が続いている。 合格者の男女別は各1026人、395人。平均年齢は28・3歳で、最年長は69歳、最年少は18歳だった。18歳での合格は06年以降でも最も若かった。 各法科大学院修了生と予備試験通過者の合格状況 ※合格率(%)順。()内の数字は前年の順位。●は学生の募集を停止(昨年5月現在) 順位 大学院名 受験者数 合格者数 合格率 1(1)愛知大 3 2 66・67 2(4)京都大 185 114 61・62 3(2)一橋大 110 64 58・18 4(7)慶応義塾大 227 125 55・07 5(5)東北大 39 20 51・28 6(52)山梨学院大● 4 2 50・00 (39)東洋大● 2 1 50・00 8(12)早稲田大 231 115 49・78 9(17)岡山大 33 16 48・48 10(3)東京大 199 96 48・24 11(10)名古屋大 55 25 45・45 12(8)神戸大 113 47 41・59 13(11)大阪大 115 47 40・87 14(52)独協大● 5 2 40・00 15(19)同志社大 110 39 35・45 16(14)中央大 261 83 31・80 17(16)筑波大 60 19 31・67 18(13)創価大 39 12 30・77 19(24)東京都立大 81 24 29・63 20(25)関西学院大 34 10 29・41 21(9)九州大 58 17 29・31 22(28)専修大 36 10 27・78 23(26)北海道大 67 17 25・37 24(31)広島大 24 6 25・00 (52)関東学院大● 4 1 25・00 26(18)日本大 71 17 23・94 27(46)金沢大 18 4 22・22 28(20)明治大 102 22 21・57 29(36)甲南大● 33 7 21・21 30(52)神奈川大● 5 1 20・00 31(45)立命館大 78 15 19・23 32(21)大阪市立大 43 8 18・60 33(46)横浜国立大● 29 5 17・24 34(21)南山大 12 2 16・67 35(38)青山学院大● 19 3 15・79 36(52)熊本大● 13 2 15・38 37(35)法政大 55 8 14・55 38(52)北海学園大● 7 1 14・29 39(41)学習院大 38 5 13・16 40(43)福岡大 23 3 13・04 41(33)関西大 51 6 11・76 42(44)上智大 60 7 11・67 43(27)西南学院大● 19 2 10・53 44(48)立教大● 29 3 10・34 […]
朝鮮大学校生「なぜいつも除外」 学生支援緊急給付金で「平等」訴え
コロナ禍で困窮した学生に国が最大20万円を支給した「学生支援緊急給付金制度」について、朝鮮大学校(東京都小平市)を対象外とした日本政府に対し、国連の人権理事会の特別報告者4人が「差別に相当する可能性がある」と懸念する共同書簡を2月に出した。政府は反論したが、7日にあった集会で同校の学生らは「なぜ私たちはいつも除外されるのか」と訴えた。 給付金は昨年度、コロナ禍の影響でアルバイト収入が激減した学生らに学びを継続してもらうため、政府が対象学生に1人あたり10万~20万円を支給した。文部科学省によると約43万人に支給され、昨年度で制度は終了した。支給対象は大学、大学院、短大、高等専門学校、日本語教育機関、外国の大学の日本校などの学生で、朝鮮大学校などは「高等教育機関であると国が教育内容を直接確認していない」といった理由で除外された。 今年2月に書簡を出したのは国連人権理事会から任命された特別報告者のテンダイ・アチウメ氏ら4人。それぞれ人種差別や教育、移住者、マイノリティーの4分野を担当する。日本政府に対し、制度が同校の学生を差別することを懸念し「マイノリティーの学生が、国民的、民族的、文化的、言語的アイデンティティーを獲得する教育を受けることをさらに危うくする」と批判した。 回答を求められた日本政府は4月、「人種、民族、国籍を利用した差別には相当しない」と反論した。 7日に東京・永田町の参院議員会館であった集会では立憲民主党の国会議員が、同校の学生4人や支援者らを招き、文科省や外務省の各担当者に、書簡を受けた改善策や支援対象外とした理由を説明するよう求めた。外務省の担当者は「特別報告者の見解は国連の見解ではない。法的拘束力もない」などと答え、文科省の担当者も差別には当たらないと繰り返した。 一方、集会に参加した朝鮮大学校4年の康明淑(カンミョンスク)さん(21)は「コロナ禍でバイトは減り、実際に(学校を)辞めたり悩んだりする学生はおり、給付金があればと考えてしまう。当たり前の平等を」と訴えた。オンラインで参加した板垣竜太・同志社大教授(朝鮮近現代社会史)は「今回の排除は一連の朝鮮学校への攻撃や排除の延長線上にあり、(対象外とする)結論が先に決められ、理由はあとづけされた」と批判した。(伊藤和行) ◇ 〈朝鮮大学校〉 戦前の植民地政策によって日本に残留した朝鮮人やその子孫らが学ぶ最高学府として、1956年に創立。学校教育法の「各種学校」として東京都が設置を認可する。現在は8学部あり約600人の学生が学ぶ。民族教育を重視し、主に朝鮮語で授業を行っている。卒業生には、サッカーのJリーグやラグビーのトップリーグで活躍するスポーツ選手や、作家なども多い。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ベトナム人30歳男性刺され死亡、同僚の男から聴取 茨城・鉾田
2021年9月7日 21時38分 7日午後2時55分ごろ、茨城県鉾田市舟木の野菜畑で、男性が負傷していると、雇用主の男性から119番通報があった。鉾田署によると、男性はベトナム人の農業手伝いグエン・バン・ナムさん(30)で、刃物で首を刺されており、搬送先の病院で死亡が確認された。 同署は、同僚で同じ畑で働いていた20代のベトナム人の男の身柄を確保し、事情を聴いている。男はナムさんを刃物で傷つけたことを認めており、同署は農作業中に口論になった可能性があるとみている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京急踏切事故で運転士を書類送検 ブレーキ判断の難しさ指摘する声も
会員記事 土居恭子、小寺陽一郎2021年9月7日 22時00分 京急本線の踏切で2019年、快特列車と衝突したトラックの運転手が死亡し乗客ら31人が重軽傷を負った事故で、神奈川県警は7日、列車の男性運転士(30)=横浜市金沢区=を業務上過失往来危険と業務上過失致死傷の両容疑で書類送検し、発表した。 交通捜査課は、運転士の具体的な過失については、公判を理由に説明せず、認否やブレーキ操作の状況も明らかにしなかった。捜査関係者によると、運転士が踏切の異常を知らせる信号機を確認をするのが遅れた疑いがあるという。 事故は19年9月5日午前11時43分ごろ、神奈川新町第1踏切(横浜市)で発生。警報機が鳴った後に踏切に入ったトラックと列車が衝突し、運転手を含む32人が死傷した。京急は「事実関係を確認してコメントする」としている。 県警はトラックの男性運転手(当時67)=千葉県成田市=も、容疑者死亡のまま自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)と過失往来危険の両容疑で書類送検した。 焦点は適切なブレーキ操作 今回の事故では、適切にブレーキが使われたかどうかが焦点の一つになっている。京急の運転士だった男性は、常用ブレーキや非常ブレーキを使う判断の難しさを指摘する。 京急では、運転士は1~5段階の常用ブレーキと「6段階目」にあたる非常ブレーキを手で操作。踏切で障害物を検知すると、線路脇の専用信号機が点滅する仕組みだ。 男性によると、専用信号機は… この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。 残り:689文字/全文:1287文字 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル