東京都の小池百合子知事が8日、岸田文雄首相と面会した。2人が公の場で顔を合わせるのは、岸田氏の首相就任後初めて。国と首都の連携が問われたコロナ禍では、首相と都知事の関係が時に注目を集めたが、2人の相性はいかに。 「仲間として総理になられたこと、それから国との連携ということを確認し合ってうれしく思っている」 8日夕方の首相官邸。岸田氏との面会が終わり、記者団に囲まれた小池氏はそう言って、岸田氏との距離の近さをアピールした。 政治一家に生まれた岸田氏と、ニュースキャスター出身の小池氏。出自が違う2人には目立った接点はないように見えるが、政治家としての経歴をたどると、重なる点も少なくない。 2人が衆院議員になったのは1993年で、いわゆる当選同期だ。先に入閣を果たしたのは5歳年上の小池氏。小泉内閣だった2003年に環境相に起用され、「クールビズ」で時の人となった。 小池氏は以前、岸田氏との関… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電車動かず会社で仮眠…開かなかった待機施設、帰れない人の対策課題
地震の発生直後、首都圏の主要駅は運転を見合わせた電車の運転再開やタクシーを待つ人たちであふれ、帰宅困難者対策に課題を残した。 東京都港区の会社に勤務する男性(38)は7日夜、勤め先の社内で地震にあった。仕事を切り上げて最寄りのJR品川駅に着くと、人があふれかえっていた。自宅は埼玉県川口市だが電車は動かず、タクシー乗り場には長蛇の列。「次の日も仕事がある中で、運行再開を待ち続けるのは現実的ではない」と、帰宅をあきらめて品川区の友人宅に徒歩で向かい、一晩泊めてもらったという。 台東区の会社に勤務する男性(52)も帰宅をあきらめた一人だ。JR錦糸町駅から、渋谷駅を経由して神奈川県内の自宅へと帰るのが普段のルート。だが、JRは動かず、別ルートの地下鉄も復旧のめどが立たなかった。タクシーよりは安価なホテルを探したが空きはなく、あきらめて会社に戻って仮眠したという。 東京駅も帰宅できない人が、タクシー乗り場に列をなした。JR東日本や東海は新幹線の車両計4本を一時滞在施設として開放。始発前までに計約350人が利用したという。 滞在施設、大半は開かず 2011年の東日本大震災では、東京、神奈川など首都圏で、その日のうちに帰宅できなかった帰宅困難者が約515万人出たとされる。 国は震災を教訓に、今後予想される首都直下地震や南海トラフ地震などを想定した帰宅困難者対策のガイドライン作りを進めた。退社・帰宅時間の分散とともに力を入れたのが駅近くでの一時滞在施設の確保だ。公共施設のほか、民間企業などと協定を結び、災害時に場所を提供してもらう。 東京都渋谷区は、大規模ビル… この記事は会員記事です。残り790文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大理事、1カ月前に審査要項を提供 設計業者に便宜か
日本大学付属病院の建て替え工事をめぐる事件で、背任容疑で逮捕された日大理事の井ノ口忠男容疑者(64)が、設計業者を選ぶ審査の要項案を都内の設計事務所に事前に渡していたことが、関係者への取材で分かった。井ノ口容疑者らは審査で選ばれた同事務所から2億2千万円を流出させて利益を得た疑いがあり、東京地検特捜部は確実に選定されるよう当初から便宜を図ったとみている。 関係者によると、井ノ口容疑者が取締役を務めた日大の子会社「日本大学事業部」は、板橋病院の建て替え工事の設計・監理業者を選ぶ「プロポーザル」(提案型の審査)業務を日大から委託された。事業部は2019年12月中旬に説明会を開き、参加社に実施要項を配布した。要項には新病院が目指すコンセプト、必要な病院機能、敷地や病床数といった設計条件、選考日程などが記されていた。 一方で井ノ口容疑者は、医療法人「錦秀会(きんしゅうかい)」(大阪市)の前理事長・籔本雅巳容疑者(61)=背任容疑の共犯として逮捕=に対し、実施要項の「案」を事前にメールで送信していた。要項案は籔本容疑者から大阪府内の設計事務所代表に転送され、この代表を通じて、説明会の約1カ月前の11月中旬には都内の設計事務所の役員に渡った。府内の事務所代表は都内の事務所役員に最初にプロポーザルへの参加を持ちかけた人物で、その後も間に入って籔本容疑者らの指示を伝えていたという。 特捜部は要項案がやり取りされたメールを押収。井ノ口容疑者は「(事前に)流したかもしれないが、特に有益な情報ではない」と供述しているという。 ■受け取った約1億円、飲食費… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
飯泉・徳島知事「多動性症候群じゃないですけど」 発言を謝罪し撤回
徳島県の飯泉嘉門知事は8日の定例会見で、次期衆院選徳島1区への立候補を取りやめた経緯を説明する際、注意欠陥・多動性障害(ADHD)を揶揄(やゆ)するような言動を行った。報道陣から「不適切だ」などと指摘を受けて釈明。会見終了から3時間半後に、謝罪コメントを出し、発言を撤回した。 飯泉知事は会見で、立候補表明するとみられていた1日の県議会で、最終的に立候補見送りを表明したことに対し、「知事が議場でうろたえていない」(飯泉知事)から出来レースと指摘する声があると言及。 「普通こんなことになったら、きょときょとね。多動性症候群じゃないですけど、こないなって、う~なんだよなんてなる。それが起こらないということは出来レースだと」などと言いながら、あたかもADHDの人がうろたえた際に取る行動かのように、首を大げさに振ったり、手を動かしたりした。 記者から「不適切ではないか」と指摘されると、「(ADHDについて)理解を進めてもらおうと使った」と説明。さらに「この言い方で理解が進むのか」と追及されると、「必ずしも言う必要はなかった。お怒りになられる方がいれば申し訳ない」と釈明したが、撤回はしなかった。 だが、会見から3時間半経った午後2時半ごろに、報道各社に「不適切な発言でしたので撤回します。深くお詫び申し上げます」とのコメントを発表。県がユーチューブで配信している会見動画については該当部分をカットしてアップした。 一方、立候補しないことを表… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山の断水、9日朝にも給水再開 水管橋崩落でうかい水路工事完了
下地毅2021年10月8日 23時22分 和歌山市の紀の川に架かる六十谷(むそた)水管橋の一部が崩落し、市北部の約6万世帯(約13万8千人)が断水になった問題で、市は8日、各家庭への給水を9日朝にも始めると発表した。 水管橋から東に約40メートル離れた六十谷橋(県道)に水路をうかいさせる仮復旧工事を8日夜に終えた。長さ6メートル、直径0・7メートルの水管約110本を、橋の車道上でつなげる作業を6日から24時間態勢で進めた。 仮復旧工事の終了と同時に市は送水を始めた。ただ、家庭で水が使えるようになる9日以降も、断水地域の全域に水が行きわたるようにするため節水を呼びかけている。給水直後は濁り水が発生するため、飲み水に使えるようになる時間はあらためて周知するとしている。 紀の川の北側には和歌山市民の約4割が暮らす。崩落した水管橋は、川の南側にある浄水場からの唯一の通水路だった。市は3日夜の断水発生後、約100台の給水車を確保してきた。給水開始後も水不足に対応するため給水車をしばらく待機させておくという。 市は小中学校などに給水所を設けたが、水を運ぶのが大変なお年寄りを支援しようと地元大学生がボランティアで運搬を手伝った。断水していない地域の事業者が水道を貸したり、水を入れるためのペットボトルを無償配布したりするなど、助け合う活動も見られた。(下地毅) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
交番にトラック突っ込み2人重体 警察官にけがなし 東京・調布市
2021年10月9日 0時11分 8日午後8時40分ごろ、東京都調布市の警視庁調布署つつじケ丘駅前交番(西つつじケ丘3丁目)に、3トントラックが突っ込んだ。トラックを運転していた男性は心肺停止の状態で、助手席の男性は意識不明のまま救急搬送された。 署によると、事故当時、交番内には警察官2人がいたが、いずれもけがはなかった。トラックは片側2車線の直線道路(甲州街道)を西方向に走行中に、何らかの原因でハンドル操作を誤り、道路の左側に面した交番に突っ込んだとみられるという。署は事故当時の詳しい状況を調べている。 現場の交番は、京王線つつじケ丘駅の北側にある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旭川中2いじめ問題 今津新市長「中間報告、10月中に」
本田大次郎2021年10月8日 21時00分 北海道旭川市で3月、市立中学2年生だった広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)が遺体で見つかり、市教育委員会の第三者委員会がいじめの有無などを調査している問題で、今津寛介市長は8日の市総合教育会議で、10月中に中間報告を出すよう市教委に求めた。 今年4月にこの問題が文春オンラインで報じられたあと、当時の西川将人市長が市教委に調査を要請。第三者委は6月に調査を始めた。市教委は、関係する生徒へのアンケートや関係者への聞き取りは近日中に始めるとしている。 9月26日の市長選で初当選した今津市長は、市総合教育会議の開催を要請。第三者委の調査状況について市教委から報告を受け、「中間報告を10月中に出していただきたい。最終報告は年内、遅くても年度内にお願いしたい」と求めた。 会議後、今津市長は「調査が遅れていると感じている。スピード感をもって進めてほしい」と述べた。黒蕨(くろわらび)真一教育長は「市長の考えを第三者委員会へ伝え、調査が円滑に進むようサポートしていく」との談話を出した。(本田大次郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国で新たに827人の感染確認 前週金曜より620人減少
新型コロナウイルスの国内感染者は8日、午後8時現在で新たに827人が確認された。同じ金曜日だった前週1日から620人減り、7県は新規感染者がゼロだった。7日時点の重症者も前日より69人少ない526人。 東京都の8日の新規感染者は138人で、同日までの1週間平均は145・4人と前週比57・6%だった。全国最多だったのは166人の大阪府。沖縄県は29人で、県によると、直近1週間の合計を人口10万人あたりでみた感染者は13・87人と全国で最も多かった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
和歌山の断水、きょう給水再開 水管橋崩落でうかい水路工事完了
下地毅2021年10月8日 23時22分 和歌山市の紀の川に架かる六十谷(むそた)水管橋の一部が崩落し、市北部の約6万世帯(約13万8千人)が断水になった問題で、市は8日、各家庭への給水を9日朝にも始めると発表した。 水管橋から東に約40メートル離れた六十谷橋(県道)に水路をうかいさせる仮復旧工事を8日夜に終えた。長さ6メートル、直径0・7メートルの水管約110本を、橋の車道上でつなげる作業を6日から24時間態勢で進めた。 仮復旧工事の終了と同時に市は送水を始めた。ただ、家庭で水が使えるようになる9日以降も、断水地域の全域に水が行きわたるようにするため節水を呼びかけている。給水直後は濁り水が発生するため、飲み水に使えるようになる時間はあらためて周知するとしている。 紀の川の北側には和歌山市民の約4割が暮らす。崩落した水管橋は、川の南側にある浄水場からの唯一の通水路だった。市は3日夜の断水発生後、約100台の給水車を確保してきた。給水開始後も水不足に対応するため給水車をしばらく待機させておくという。 市は小中学校などに給水所を設けたが、水を運ぶのが大変なお年寄りを支援しようと地元大学生がボランティアで運搬を手伝った。断水していない地域の事業者が水道を貸したり、水を入れるためのペットボトルを無償配布したりするなど、助け合う活動も見られた。(下地毅) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コロナ禍のいまこそ作文教育 大阪・堺の「綴方教師」が本を出版
2021年10月8日 19時00分 新著「続・こころの作文」を手にする勝村謙司さん。勤務校の一つ・堺市立新金岡東小学校の玄関には子どもたちの作文が掲示されている=2021年10月7日、堺市北区新金岡町4丁、宮崎亮撮影 子どもが生活のありのままを作文に書き、それをクラスで読み合う「生活綴方(つづりかた)」と呼ばれる作文教育に取り組む小学校教員の勝村謙司さん(67)が「続・こころの作文」を出版した。コロナ禍でオンライン学習が注目される中、子どもが学校に通って友だちや教師とともに学ぶ意味を改めて問いかける一冊だ。 勝村さんは2018年、堺市立安井小学校で10年以上続く作文教育について書いた「こころの作文」を出版した。勝村さんが担任をした6年1組に密着し、子どもたちが成長する姿を朝日新聞大阪版に連載した宮崎亮記者との共著だった。 「続・こころの作文」でも、いまも講師を続ける安井小で出会った子どもたちを1章で紹介している。 作文を授業に採り入れるきっかけとなったやんちゃな子、心身を病んだ母親を支える姉妹、オンラインいじめをめぐって葛藤する子どもたち……。作文を書くことで自分自身を見つめ、友だちの作文を読むことで相手の気持ちを想像する力が育まれる様子を描いた。勝村さんは「子どもは、みんなから自分が必要とされていると自覚できたとき、伸びようとします。優しい人でありたいと思うようになります」と書いている。 作文の授業で活発に手を挙げる4年生の子どもたち=2020年1月31日、堺市立新金岡東小学校 2章は、主に19年から講師をする堺市立新金岡東小学校について書かれ、コロナ禍での子どもたちの作文も掲載した。同小はコロナ禍の一斉休校中、「書きたいときに書きたいことを書きたいだけ」書く自由作文を、無理にやらなくてもよい自由宿題とした。先生たちは他の課題プリントと一緒に封筒につめ、家庭訪問し、校長は一人ひとりに自筆の手紙を書き添えた。 巻末に解説文を寄せた川地亜弥子・神戸大大学院准教授は作文教育の意義について、「教師や仲間の中で自分の言葉がかけがえのないものとして大事にされることを通じて、自分自身が大事にされ、自分の言葉がしっかり受けとめられていることを感じる時間を積み重ねる。そして、文集が学校や地域のみんなにも読まれることによって、その空間が広がっていく」ことだと記している。 問い合わせは、かもがわ出版(075・432・2868)。税抜き1800円。 「続・こころの作文」 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル