独自 2021年10月14日 5時00分 日本大学付属病院の建て替え工事をめぐって大学の資金2億2千万円が外部に流出したとされる事件で、東京地検特捜部は13日、田中英寿・日大理事長(74)から任意で事情聴取した。田中氏の聴取は側近の理事らが7日に背任容疑で逮捕されてから初めて。特捜部は不透明な金が田中氏にも流れた可能性があるとみており、資金流出への関与や金銭授受について確認した模様だ。 特捜部は7日、日大理事・井ノ口忠男容疑者(64)と医療法人「錦秀会(きんしゅうかい)」(大阪市)の前理事長・籔本雅巳容疑者(61)を逮捕し、田中氏の自宅を9月8日に続いて家宅捜索した。田中氏は最初の捜索直後に2回聴取を受け、現在は持病の悪化を理由に入院している。田中氏は周囲に、資金流出の経緯は「知らない」と述べ、両容疑者からの金銭提供も否定しているという。事件について「日大に損害はないのでは」とも話しているという。 周囲には関与否定 特捜部の調べや関係者の話によると、井ノ口容疑者が取締役を務めた日大の子会社「日本大学事業部」は、板橋病院の建て替え工事の設計・監理業者を選定する業務を日大から委託された。井ノ口容疑者は、評価点を改ざんして都内の設計事務所を選定。日大から約7億3千万円の着手金が支払われた事務所に指示し、2億2千万円を籔本容疑者が出資した実体のないペーパー会社に2020年8月に送金させたという。 翌9月には錦秀会の関連会社から井ノ口容疑者の知人側の会社に6600万円が送られ、井ノ口容疑者は最終的に計2500万円を受領した。籔本容疑者はペーパー会社の株主として1億円の配当を得たという。 特捜部は両容疑者が自らの利益を図って日大に2億2千万円の不要な支出をさせた疑いで調べている。両容疑者は逮捕後の取り調べでも容疑を否認。特捜部は田中氏への金銭提供についても聴いているという。 田中氏は保健体育事務局長などを経て08年に法人トップの理事長に就任した。井ノ口容疑者は名刺に「理事長付 相談役」と印刷する側近で、籔本容疑者と田中氏もアマチュア相撲を統括する日本相撲連盟の副会長を共に務める間柄だ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
漁船エンジン助成金、不適切な手続きで20億円 会計検査院調査
後藤遼太2021年10月14日 5時00分 漁船のエンジンなどを買い替える費用を国が助成する事業について、会計検査院が調べたところ、2016~18年度に助成を受けた約1千の漁業者のうち、半数以上で提出書類に不備があり、助成金の効果を国が把握できない状態だったことが分かった。手続きが不適切だった助成金は3年間で約20億円に上っていた。 水産庁によると、エンジンの買い替えは数百万~1千万円以上かかることもあり、買い替えのタイミングで廃業する漁師も出るなど、人手不足に悩む水産業界で問題となっていた。 このため同庁は、高出力や省エネ性能の優れたエンジンなどを購入する漁業者に2千万円を限度に購入額の半額を助成する事業を2016年度に開始。助成要件として、漁業者が「5年以内に所得10%増」をめざす計画を作成して提出したうえで、毎年どれだけ所得が上がったか、業績を報告することとした。 ずさんな業績報告 検査院が16~18年度に助成を受けた約1千の漁業者を調べたところ、約500の漁業者で所得の算出方法が不適切だったことが判明。民宿経営や遊漁船業の収入といった、漁労収入でないものまで計上して業績が上がったように見せたり、所得を証明する税務申告書が提出されていなかったりした例などがあった。 調査結果について、関係者は「業績を把握しないと効果的な改善指導ができず、漁業者の競争力強化という本来の目的にそぐわない」と指摘する。一方、この事業を受託している漁業経営安定化推進協会の担当者は、「所得の算出基準をしっかり伝えるようにした」としつつ、「税務申告並みにきっちり計算するとなると、漁師や漁協の負担がかなり大きくなり、酷な面もある」と話している。(後藤遼太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
水門などの故障を放置、全国12施設 会計検査院の調査で判明
全国の河川に設置されている水門や排水機場などの河川管理施設について、会計検査院が調べたところ、12施設で重要機器が故障していたのに、必要な緊急修理がされていなかったことが、関係者への取材でわかった。また、調査対象とした約500施設の半数で、国が定めた維持管理方法が守られていなかった。 調査施設の半数でマニュアル守らず 水門や排水機場などの河川管理施設は全国の1、2級河川に約2万8千カ所ある。多くは高度成長期に造られ、6割が40年以上経っているなど老朽化が問題となっている。国土交通省は施設内の機器の点検方法を定め、故障があれば緊急修理が必要としている。 検査院は2017~19年に国の交付金で維持管理をした14府県と政令指定市の河川管理施設など約500カ所の管理状況を調べた。 その結果、五つの府県と政令指定市の12施設で、重要機器約40個が緊急修理が必要だったのに、直ちに対応がされていなかった。いずれも水門や排水機場のゲートの開閉に影響を与えかねない機器で、中には、点検で不具合が見つかってから4年以上対策がとられていなかった機器もあった。 また、国交省が定めた維持管理方法では、点検で機器に異常があれば、「健全度評価」をした上で整備や更新の優先順位を決める必要があるが、約500カ所の施設の半分で、健全度評価を怠るなどしていた。 京大防災研究所の角哲也教授(河川工学)は「水門などは浸水被害を防ぐ要。開閉に関わる機器の故障や不具合が緊急に対処されていないのは問題だ。昨夏の豪雨災害でもポンプが作動せず被害が出るなど、河川管理施設の老朽化問題は顕在化している」と指摘。「自治体ごとに財政力や行政側の意識も異なり、維持管理状況には地域格差があるのが現状だ」と話した。(後藤遼太) 排水路修理、後回し 周辺住民は不安も 昨年7月の豪雨災害で河川の氾濫(はんらん)などの被害を受けた熊本県芦北町。八代海に注ぐ赤松川の河口にある排水機場では、15年の点検で海に排水する樋門(ひもん)の鉄製扉に腐食が見つかり、緊急修理が必要と判断された。検査院から指摘を受け、県は今年になって修理に着手した。 県河川課は「扉の開閉に問題がなかったので後回しになった」と説明。修理費用は約1200万円で、担当者は「限られた予算で県内全域の施設を順番に修理しなければならない。災害が多発する中で全体的に老朽化が進んでおり、悩ましい」と話す。 排水機場の周辺一帯は昨夏の豪雨で住宅数十棟が浸水した。近くに住む森親さん(73)は「排水機場は私らの命綱。しっかり整備してもらいたい」と話す。 一帯は、遠浅の海を干拓した標高1メートル以下で、豪雨の際、排水機場につながる自宅裏の水路から水があふれ床下浸水した。雨の多い夏場は排水機が動いて水位を下げている状態だ。「大雨の時に動かなかったら、床上どころか軒下まで水が来ると覚悟している」(後藤遼太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿児島・桜島の火山灰で作品展 クラウドファンディング中
島崎周2021年10月13日 20時00分 鹿児島県・桜島の火山灰で絵を描くアーティストKYOCO(本名・植村恭子)さんが、作品展を開くためのクラウドファンディングをしている。 「厄介者」の灰をポジティブにとらえたアート。コロナ禍でも発想を転換する視点を提供したいと、桜島フェリーのターミナルでの展示を思い立った。 サイト「READYFOR」で11月1日まで。最近大きな噴火が少ない桜島の灰の降り方も心配で、ほどほどに降ってほしいと願う。(島崎周) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駐在所は無人、泣きながら警察に電話 傷害容疑19歳、油まき放火か
2021年10月13日 21時12分 甲府市で住宅が全焼して2人の遺体が見つかった事件で、山梨県警は13日、火災直前に現場で住民の少女にけがを負わせたとして、市内の少年(19)を傷害容疑で逮捕し、発表した。捜査関係者によると「人を殺してしまった」と供述しているほか、放火についてもほのめかしており、県警は現場の状況などから少年が1人で、油のようなものをまいて火を付けたとみており、現住建造物等放火などの容疑でも調べている。 全焼したのは甲府市蓬沢1丁目の井上盛司さん方。 井上さんは妻のほか、ともに10代の姉妹の4人暮らし。捜査関係者によると、逮捕された少年は、姉と同じ県内の高校に通っていた。県警は少年が姉を知っていた可能性があるとみており、事件との関連を調べている。 少年の逮捕容疑は、12日午前3時45分ごろ、井上さん方で姉妹のうち妹の頭部を殴り、打撲傷を負わせたというもの。容疑を認め、「間違いありません」と供述しているという。 妹は当時、2階の寝室で寝ていたが、1階から人の争う声が聞こえたため、階段を下りようとした。その際、少年と鉢合わせし、逃げようとして後ろから殴打されたとみられる。妹は2階に戻り、姉と一緒にベランダから外に避難し、「泥棒に入られた」などと110番通報した。 県警は、周辺の防犯カメラの映像や目撃証言などから、間もなく少年を特定。関係者に事情を聴くなどして行方を追っていたところ、12日夜、少年が直線距離で30キロ近く離れた県警南部署管内の下部駐在所(身延町)に現れた。無人だったため、警察署に電話をかけ、泣きながら事件への関与を認めたという。手に大けがをしており、逮捕後に医療機関で手術を受けた。 井上さん方から火が出たのは、姉妹がベランダから外に出た直後。2階建て住宅が全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった。井上さん夫婦の安否がわかっておらず、県警は2人の遺体とみている。捜査関係者によると、遺体には刺されたような形跡があった。ただ、火災による損傷が激しく、県警は司法解剖で慎重に確認する方針だ。 現場はJR甲府駅から南東へ約3キロの閑静な住宅街。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「寿都と神恵内は不適地」 核のごみ処分場選定で地質学者が声明
伊沢健司2021年10月13日 21時30分 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場選定に向けた全国初の文献調査が進む北海道寿都町と神恵内村について、道内の地質学者ら有志3人が13日、2町村は最終処分場建設地として「地質的特徴から不適地」とする声明を発表した。道内外の専門家ら62人も賛同者として名を連ねた。 声明を出したのは、北海道教育大名誉教授の岡村聡さんら。岡村さんは40年以上前の学生時代、寿都周辺をくまなく歩いて地質を調べた経験があるという。 声明では、2町村の周辺には、噴出したマグマが水で冷やされてできた「水冷破砕岩(すいれいはさいがん)」が広がっていると指摘。この岩盤はもろくて不均質なため「地震が直撃したら容易に破壊が進み、割れ目に沿って地下水と放射性物質が漏れる」と危険性を訴えている。 国と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、核のごみを埋める300メートルより深い地下では地下水の動きが「年間数ミリ程度」として安全性を強調。選定前の調査によって活断層を避けるとしている。 これに対し、声明では、核のごみが10万年程度の隔離が必要とされていることから「(調査で)過去10万年の地質は明らかにできても、今後10万年の地殻の挙動を予測するのは、今の地質学や地震学の水準ではできない」と主張した。 声明文は、鈴木直道知事に宛てて届けたほか、両町村の首長や議員にも送る予定だ。(伊沢健司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪3歳児死亡の教訓は 態勢乏しい市町村、リスク評価にも課題
大阪府摂津市で3歳の男児を殺害したとして、母親の交際相手の男が13日、殺人罪で起訴された。母子の見守り支援をしてきた行政には虐待の危険がうかがえる情報も寄せられていたが、結果的に幼い命を守ることはできなかった。課題はどこにあったのか。 「次から次へ…」 1度の会議で300~400事例 今年8月末、全身やけどを負って死亡した新村桜利斗(おりと)ちゃんは、母親とともに、虐待のリスクがあるとして摂津市が主体的に見守ってきた家庭だった。市が得た情報は摂津市を所管する府吹田子ども家庭センター(児童相談所)と適宜共有することになっていた。 「現状の会議のシステムでは市と府の間に危機感の共有の漏れが生じやすい」。行政の対応を検証するため、府が設けた有識者部会の部会長に就いた才村純・東京通信大教授(児童福祉)は今月6日の初会合後の取材でこう述べた。 指摘したのは、市と児相が4カ月おきに支援対象の家庭の近況を確認する「進行管理会議」のことだ。1回の会議で300~400事例を取り扱うという。 市などによると、桜利斗ちゃんについては、頭頂部に原因不明のたんこぶができるなどのけがが4~5月に複数回あった。母親の知人は6月、同居を始めた交際相手による虐待が疑われるとの情報を市に寄せた。 だが、7月の進行管理会議では桜利斗ちゃんについて、保護の緊急性は低いとの評価が据え置かれた。 才村さんは「会議では次から次へと報告がなされ、形骸化しやすい。具体的な情報が市から児相に伝わらなかったのでは」とし、改善の必要性を説く。 進行管理会議などで虐待のリスクが高いと判断されれば、「個別ケース検討会議」で支援方法を変えるかなどを集中的に議論する。ただ通常は1事例につき1~2時間かかるため、多数の事例について開催することは困難だ。 児童虐待を専門に取り扱う児相と比べ、市町村は態勢が薄く、人材不足も慢性化しているとされる。 摂津市の場合、担当の家庭児童相談課の職員は12人態勢で、実際は社会福祉士ら5人が年間数百件の対応にあたってきたという。森山一正市長は9月末の記者会見で、「マンパワーや専門職の数が的確だったかどうかは検証中」と述べた。 虐待事件が相次ぎ、国は全国の児相で働く児童福祉司を2千人規模で増やす計画だが、才村さんは「対照的に市町村は置いてけぼりな印象。人事異動の繰り返しで専門性を有する職員が育たないのも構造的な課題だ」と危機感を示す。 市町村が主体的に支援している家庭についても、児相がより積極的な役割を果たすようルールを見直した自治体も。福岡県はこの夏から、市町村と児相が対応を協議した家庭については、児相側が内部で虐待リスクを再検討することにした。 県内では昨年4月、篠栗(ささぐり)町で5歳の男児が餓死し、母親と知人が保護責任者遺棄致死罪で起訴された。今年2月に飯塚市の3人の子が遺体で見つかり、3月には田川市で子3人と母親が死亡した。いずれも市町が支援していた家庭だった。 県の有識者部会は7月にまとめた検証報告書で、児相がリスク判断を「市町任せ」にしていたことを問題視した。部会長を務めた安部計彦(かずひこ)・西南学院大教授(児童福祉)は「児相がもっと積極的に判断に関わるべきだと考えた」と話す。桜利斗ちゃんの事例についても、「児相がリスクをしっかり検討すれば、市の対応が不十分だと指摘できたかもしれない」とみる。 「たたいた」の相談 けがの目視確認せず 保育所にも連絡せず 大阪府摂津市は13日、8月末に死亡した新村桜利斗(おりと)ちゃん(3)への対応をめぐり、5月6日に母親から「交際相手が桜利斗ちゃんをたたいた」と相談を受けた直後にけがを目視で確認していなかったことを明らかにした。これまで市は「5月11日に保育所を通じて左耳付近にあざを確認した」と説明していたが、保育所側には当時、相談内容を知らせていなかった。保育所が11日にあざを見つけ、6月の定期報告に合わせて伝えてきたという。 事実と異なる説明をしたことについて市幹部は「情報が整理できていなかった。(5月の時点で)保育所から特段の連絡がなく、安全な状態だと考えていた」と釈明した。 市のマニュアルでは、虐待が疑われる情報を把握した場合、原則48時間以内に子どもの状態を目視確認することが求められる。市は「母親が自ら打ち明け、切迫した様子とは見受けられなかった」と説明した。 市は「対応の是非は府の検証部会の判断を待ちたい」としている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
密漁毛ガニ287匹所持の疑い、漁師4人逮捕 函館海上保安部
2021年10月13日 22時00分 函館海上保安部は12日、いずれも北海道森町で漁船「第28金盛丸」(9・7トン)船長の松浦文彦容疑者(48)、乗組員の松浦勝容疑者(51)と丸野健一容疑者(49)、乗組員の少年(15)を、道漁業調整規則違反の疑いで現行犯逮捕した。13日に函館地検へ送検し、発表した。 函館海保によると、松浦容疑者らは12日午前4時半ごろ、森町の砂原漁港に係留中の漁船内で、密漁した毛ガニ(287匹、145・4キロ)を所持していた疑いがある。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「Dappiのツイートは名誉毀損」立憲議員がウェブ関連会社提訴
匿名アカウントによるツイッター投稿で名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の参院議員2人が東京地裁に申し立てた発信者情報の開示請求が認められた。両議員は今月、開示された発信者を相手取り、慰謝料を求める訴訟を東京地裁に起こした。投稿に使われたインターネット回線の契約者として開示されたのは、東京都内のウェブ関連会社だった。 アカウントは「Dappi」を名乗り、2019年6月に投稿を始めた。13日現在のフォロワーは約16万3千で、プロフィル欄には「日本が大好きです。偏向報道をするマスコミは嫌いです。国会中継を見てます。」と記している。ネット番組の動画とともに野党を批判する出演者の言葉を紹介したり、国会中継の動画とともに与党議員の発言を評価したりするツイートを多く投稿していた。 同じプロフィルで「Dappi」を名乗っていたアカウントはもう一つあり、2015年秋に投稿を始めた。 当初は安保法案をめぐる審議での野党の対応やメディアの報道を批判する内容が目立った。その後、ネット番組や国会中継の動画を編集したものを添付したり、複数の新聞の数年前の切り抜きを並べた画像を添付したりするといった投稿も増えていった。 このアカウントは「ツイッターのルールに違反した」として凍結され、19年6月、同じプロフィルの文面で同じ「Dappi」を名乗るアカウントが投稿を始めた。 立憲の小西洋之、杉尾秀哉両参院議員は、このアカウントが20年10月25日に投稿したツイートが名誉毀損(きそん)に当たると主張している。 投稿は、財務省の公文書改ざんをめぐる新聞コラムを要約した体裁で「近財職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊(つ)るしあげた翌日に自殺」としていた。両議員は、自殺した財務省近畿財務局の職員に説明を求めたり面会したりした事実はなく、投稿によって名誉を傷つけられたとして、投稿者の開示を求める手続きを始めた。 両議員はまずツイッター社を相手取り、投稿の際に使われたネット回線のプロバイダー(接続業者)を開示するよう求める仮処分を昨年12月に東京地裁に申し立て、今年1月に認める決定が出た。 その後、3月にプロバイダーを相手取り、発信者情報の開示を求め提訴。東京地裁は9月、両議員側の主張を認め、プロバイダーに発信者の情報を開示するよう命じる判決を言い渡し、判決は確定した。 両議員は今月6日、開示された回線契約者を相手取り、計880万円の支払いを求める訴訟を起こした。 訴状によると、回線契約者はウェブコンサルティング会社。両議員側はこのアカウントによる投稿が平日に集中していた状況などから、「投稿したのは同社役員か従業員、業務を委託された者であると推認される」と主張している。 一方、発信者情報の開示を求める訴訟でプロバイダー側が提出した書面では「投稿者代理人」の弁護士名で「情報は契約者ではなく、投稿者が発信した」とし、回線契約者と投稿者が異なることを示唆。契約者と投稿者の関係は分かっていない。 信用調査会社によると、ウェブコンサル会社の従業員は15人。取引先には自民党や大手出版社とある。政治資金収支報告書によると、過去には同党衆院議員の資金管理団体や党支部からウェブサイト制作などを受注していた。 ウェブコンサル会社は12日、投稿者との関係などを尋ねる朝日新聞の質問書に対し、「国会議員が弊社を提訴したと聞きました。訴状を見ていないのでコメントのしようもなく回答は差し控えさせていただきます」とメールで回答した。 立憲の森氏、首相に質問 13日にあった参院本会議の代表質問で、立憲民主党の森ゆうこ氏は、匿名のツイッターアカウントによる投稿で名誉を傷つけられたとして同党議員が提訴した件を取り上げた。 森氏は、河井案里前参院議員による買収事件の公判で対立候補をおとしめるためのネット工作が明らかになったと指摘。この匿名アカウントも国会質疑の動画を本来の意図と異なる形に編集して投稿し、野党を攻撃してきたとして、岸田文雄首相に「ネット工作をし、選挙結果を不当にゆがめるような行為を自民党議員にさせないと約束いただけないか」と問いかけた。 岸田首相は具体的には答えず、「わが党の議員に限らず、それぞれがルールに従って発信をするべきだというのは当然だ」と述べた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
愛媛・新居浜で男女3人刺され死亡 53歳男を銃刀法違反容疑で逮捕
2021年10月13日 20時47分 13日午後5時40分ごろ、愛媛県新居浜市垣生2丁目の住宅で「前にも来た男が来て、もめている」と110番通報があった。県警新居浜署員が駆けつけたところ、この住宅に住む成人の男性2人と女性1人が刃物のようなもので刺され、血を流して倒れていた。3人はその後、死亡が確認された。署は現場にいた男を銃刀法違反の容疑で現行犯逮捕した。 署によると、逮捕されたのは住所不定で無職の河野智容疑者(53)。逮捕容疑は、刃渡り13センチのナイフを所持していたというもので、ナイフは署が押収した。河野容疑者は「殺すつもりでナイフを持っていた」と供述しているという。 現場はJR新居浜駅から北東に約4キロの住宅街。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル