三島あずさ2021年10月9日 13時00分 深刻ないじめが後を絶たず、東京都町田市で小6の女子児童が自殺した問題では学校や教育委員会の対応のあり方も問われているなか、「学校や教委の不適切な対応例が続出し、被害者の命や尊厳が守られていない」として、NPOや教育学者らでつくる市民団体が8日、いじめ防止対策推進法の改正などを求める政策提言を発表した。 提言をまとめたのは「いじめ当事者・関係者の声に基づく法改正プロジェクト」。教委や学校の対応を把握・検証する第三者機関を文部科学省に設置し、対応が不適切な場合は国が是正勧告できるようにすることや、いじめ関連法や指針を十分に理解し、それに則した対応をすることを学校と教員の責務として明記することなどを求めている。 団体のリーダーで、いじめで子どもが不登校になったことをめぐって埼玉県川口市と係争中の森田志歩さんは、文科省での記者会見で「学校や教委の不適切な対応で傷つけられる被害者が後を絶たない。学校や教委に法を順守させるためには、法改正が必要だ」と訴えた。 同プロジェクトは今年1~2月、同法の「重大事態」に認定されたか、それに類する状況にあると感じている被害者と保護者にアンケートを実施(有効回答98件)。学校や教委の対応に対する不信感や、いじめの定義や関連法に対する教員の無理解を訴える声などが多く寄せられたことをふまえ、提言をまとめた。(三島あずさ) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
千葉のジャガーさん「星に帰還、愛に感謝」 異色のミュージシャン
大嶋辰男2021年10月9日 13時00分 千葉のご当地ロックミュージシャン、JAGUAR(ジャガー)さん=市川市在住、年齢不詳=の所属事務所は、ジャガーさんが「ジャガー星に帰還した」とこのほど発表した。 ジャガーさんは「宇宙にあるジャガー星から千葉に来た」との設定で活動していた。事務所は「地球での音楽活動、タレント活動、全ての活動において、皆様からのたくさんの愛をいただけましたことを、心より感謝申し上げます」とのコメントを出した。帰還の時期や理由については「非公表」としている。 ジャガーさんは1980年代から地元テレビ局の放送枠を買い取り、自分にだけ焦点をあてた音楽番組を始めた。近年は、異色のご当地ミュージシャンとして再ブレークしていた。 事務所の担当者は「宇宙からきたジャガーは、病気もしないし、亡くなることもない」と話し、「また地球のどこかに降り立つこともありうる」としている。 12月から京成トランジットバスとジャガーさんがコラボしたラッピングバスが市川市内を走る予定だ。(大嶋辰男) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「監視強化」「対象拡大を」保釈の被告にGPS、初導入へ割れた意見
会員記事 伊藤和也、新屋絵理2021年10月9日 11時00分 保釈された被告に全地球測位システム(GPS)端末を装着して逃亡防止を図る初の制度が導入される見通しとなった。8日に答申案をまとめた法制審議会(法相の諮問機関)の部会では、監視強化を警戒する声が上がる一方、海外逃亡の恐れがある被告に限定せず対象を広げるべきだといった意見も交わされた。 「現状でも保釈されている逃亡リスクの低い被告に安易に使うのなら賛成できない。一方で、勾留と比べれば身柄が解放されることは望ましい」 昨年末の第8回会議。弁護士の委員はこう述べ、議論の口火を切った。GPS制度の導入により保釈が広がることに期待しつつ、単に監視が強まるだけの結果にならないよう釘を刺したものだ。 一審判決までに保釈された被告の割合(保釈率)は、50%超だった1970年代から2000年代は10%台に低下。09年に裁判員制度が始まって事前に争点や証拠を絞り込む手続きが定着したことなどを受け、19年には32%まで増えたものの、罪を認めた場合と比べて否認すると多くが保釈を認められていない実態がある。こうした状況を、日本弁護士連合会は「人質司法」と呼んで批判してきた。 一方、保釈中に裁判所に出頭しなかったり逃げたりしたなどとして保釈を取り消された被告は、09年の40人から19年は219人に増加。19年は神奈川や東京、大阪で計4件の逃亡が相次ぎ、年末には15億円に上る保釈保証金を納めていた日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告が保釈条件を破ってレバノンへ出国した。保釈金を担保に逃亡を防ごうとする現行の仕組みの限界が浮き彫りになり、新たな方策の検討が法制審の部会で昨年6月から進められてきた。 その方策の一つがGPS制度だ。適用する対象は、主権の及ばない海外に逃げられれば裁判や刑の執行が難しくなることや、運用面を考慮して海外逃亡の恐れのある被告に絞られた。資金力のある企業幹部や組織犯罪の関係者らを想定し、空港や港の周辺を含む一帯を「所在禁止区域」に設定してGPS端末で検知できるようにしておくという。 ただ、対象の範囲については… この記事は会員記事です。残り1088文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地震で電車も混乱…テレワークは? 「宣言明けたら出社指示」
首都圏で7日午後10時41分ごろ発生した最大震度5強の地震。一夜明けた8日朝は、各地で交通が混乱し、一部の鉄道駅では入場規制がかかりました。 コロナ禍で進んだはずのテレワーク。地震という緊急事態で対応することは難しかったのでしょうか。 それぞれの事情を聞きました。 「生産性が上がるから」 出社指示 都内のIT関連会社に勤める営業職の男性(57)は8日朝、普段より30分早く家を出て、最寄りのJR蒲田駅に向かった。午前8時前に駅に着いたが、すでにホームは人であふれ、すし詰め状態の電車を1本見送り、会社までたどり着いた。 この日の朝は会社で打ち合わせの準備をする必要があったため、出社した。夜間の急な地震で、予定の変更は難しかったという。 緊急事態宣言中は、原則「出勤3割」とされていたが、宣言が明けたとたん、「毎日出社」するように会社から指示された。理由は「生産性が上がるから」。 だが、「お客さんとの打ち合わせは自宅からウェブ会議でできたのに、今はわざわざ会社に行って同じことをしている」のが現実だ。 「感染はまだ完全に収まっていないし、毎日出勤する必要はあるのか」と漏らした。 業務の特性上、テレワークが難しいという人もいる。 金融機関勤務の男性(32)は8日朝、埼玉県戸田市から普段通り都内の職場に出勤した。早めに家を出たが、電車が遅れたため、到着は普段より遅れたという。 業務では扱う個人情報が多く… この記事は会員記事です。残り1067文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
双子パンダの名前「かわいい響き」 シンシン加えた3頭公開にも期待
「シャオシャオ」と「レイレイ」。上野動物園(東京都台東区)の双子のジャイアントパンダの名前が発表された8日、地元には喜びの声が聞かれた。来年1月に予定される、シンシンも加えた母子3頭の公開にも期待が高まっている。 動物園近くの百貨店「松坂屋上野店」では、この日から命名を祝うセールが始まり、特製のパネルがお披露目された。店を訪れた文京区の渋谷茉生(まき)さんと実生(みき)さんは12歳の双子。「素敵な名前」と笑顔だった。 動物園の近くに住む山口藍さん(7)と弟の穣くん(5)はパンダが大好きといい、「早く見に行きたい」と公開を楽しみにしていた。 都立上野高校2年の稲井音和さんと篠田夏帆さんは「かわいい響き」「もうひとひねりが欲しい」と異なる意見。ただ、2人とも動物園が大好きで、「飽きるほど行ったけど、赤ちゃんは見に行っちゃうよね」。(武田啓亮、御船紗子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
星空に映えるコキア 写真愛好家の要望で夜間イベント 大分・杵築市
藤脇正真2021年10月9日 7時30分 真っ赤に色づいたコキアと星空を楽しむ「レッドコキアと星空の撮影会」が6~8日、大分県杵築市の大分農業文化公園で開かれた。カメラ内の比較明合成機能を使って撮影すると、星の光跡が浮かびあがった。 写真愛好家からの「夜の公園も撮ってみたい」という要望で実現した初の夜間イベント。紅葉したコキアと、頭上にきらめく星空との共演に、参加者からは「最高。ぜひ恒例行事に!」との声が上がる盛況ぶりだった。 紅葉したコキアの見頃は今月末まで。(藤脇正真) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
どうする?コロナ下の学校行事 大人が「よかれ」と決める前に
コロナ下の学校現場で、運動会や移動教室など体験による学びが中止・縮小されています。大人の判断に、当事者である子どもたちは置き去りになってはいないのか。子どもの権利に詳しい弁護士の柳優香さんに聞きました。 強まる「決めるのは大人」 小学生と保育園児を育てています。保護者としては、一斉休校などのコロナ禍の経験は学校がどのような存在でどれだけ大切なのかを再認識する機会になりました。 成長、発達の過程にある子どもは、去年と今、1年後でまったく違います。大人は「行けなくなった旅行は来年行こう」と考えられても、小学6年生や中学3年生の修学旅行は、来年に置き換えられません。運動会なども同じです。 こうしたコロナ下の学校運営や行事について、自治体の首長が先行して発信し、教育委員会が追認していくことがありました。当事者である子どもを置き去りに、大人が決めてしまう傾向は、より強まったと感じています。子どもたちが自分から意見を言うことは少なく、大人も聞こうとしていない。子どもは我慢するしかなく、耐えている印象です。 もともと日本の場合、子どもを未熟で判断能力が乏しい存在と考え、代わって大人が「よかれ」と判断して物事を決めてしまいがちです。子どもに意見させると、甘やかしやわがままを助長すると考える向きもあります。でもその「よかれ」が子どものためになっていないこともあるかもしれません。行き過ぎだったり理不尽だったりして子どもの人権侵害になりかねない「ブラック校則」がいい例です。 大人から見て子どもの判断や選択が失敗を招くものであったとしても、失敗するのも権利です。今の大人もかつては「よかれ」と思って判断を任されなかった子どもだったせいで、子どもに判断させる経験が乏しいのかもしれません。 大人に聴いてほしい 決まったことを伝えられ、「我慢しなさい」と言われ続けている子どもたちは、思いを伝えることをあきらめているように見えます。でも、大人に聴いてほしいんだと痛感しています。 福岡県の自治体で、子どもか… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ビリは嫌」魅力度ランキング 昨年最下位の栃木県、巻き返しなるか
池田拓哉2021年10月9日 8時30分 民間調査会社の「都道府県魅力度ランキング」が9日に発表される。昨年は栃木県が最下位となり、知事選の争点に急浮上するなど県政界をも揺るがした。様々な理由で1~3番目を自称する県内の飲食店も結果に注目している。 「世界で三番目に旨(うま)い」 宇都宮市の中華料理店「珉亭(みんてい)」のキャッチフレーズだ。二瓶智彦店長(62)は「1番はおふくろの味、2番はおやじのすねの味。これらには勝てないから店の味は3番目」。この言葉は義父で、東京・下北沢で珉亭本店を約60年前に開いた故・佐藤進一さんから引き継いだという。 二瓶さんは「みんながおいしいと満足したらそれでいい。栃木県民が精いっぱいのおもてなしを心がけて喜んでもらえれば、そんなに気にしなくていい。でもビリは嫌だね」。 壬生町の料理店「和洋節中」の店内ポスターは「壬生町長もびっくり!! 栃木で2番目のオムライス」。開店2年目のニューフェースだ。店主の小田信治さん(44)は「1番は明日の当店のオムライス。常にチャレンジャーの気持ちを忘れたくない」。小菅一弥町長も「とろーりしていて大変美味(おい)しかった」とSNSで紹介した。 埼玉県出身。「栃木は家賃も安くて住みやすい。人情があふれている。お客さんが会計時に話しかけてくれるのもうれしい」。魅力度ランキングでは低迷が続く両県だが、「栃木は埼玉には勝ってほしい。私も店の味で微力ながら貢献したい」と語った。 最後は宇都宮市の「割烹(かっぽう)居酒屋 日本一」。代表の大木孝俊さん(77)は「お客さんには仕事でもスポーツでもそれぞれの分野で日本一になってほしい。俺もこの世界で日本一になりたい。そんな気持ちを込めたんだ」。 大木さんは県内外の射撃大会で何度も優勝し、今も現役選手。妻の恵美子さん(69)は「ライフルの腕前は日本一かな」と笑う。 9月末まで2カ月休業した。大木さんは「飲食店も観光地もコロナの影響で持ち味をずっと発揮できていない。それなのに魅力度をランキングにするのはどうなんだろうなあ。でもやるからには、栃木は順位を大いに上げてほしい」。(池田拓哉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小池知事と岸田首相の相性は? 高まる関心と周囲に語った「岸田評」
東京都の小池百合子知事が8日、岸田文雄首相と面会した。2人が公の場で顔を合わせるのは、岸田氏の首相就任後初めて。国と首都の連携が問われたコロナ禍では、首相と都知事の関係が時に注目を集めたが、2人の相性はいかに。 「仲間として総理になられたこと、それから国との連携ということを確認し合ってうれしく思っている」 8日夕方の首相官邸。岸田氏との面会が終わり、記者団に囲まれた小池氏はそう言って、岸田氏との距離の近さをアピールした。 政治一家に生まれた岸田氏と、ニュースキャスター出身の小池氏。出自が違う2人には目立った接点はないように見えるが、政治家としての経歴をたどると、重なる点も少なくない。 2人が衆院議員になったのは1993年で、いわゆる当選同期だ。先に入閣を果たしたのは5歳年上の小池氏。小泉内閣だった2003年に環境相に起用され、「クールビズ」で時の人となった。 小池氏は以前、岸田氏との関… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電車動かず会社で仮眠…開かなかった待機施設、帰れない人の対策課題
地震の発生直後、首都圏の主要駅は運転を見合わせた電車の運転再開やタクシーを待つ人たちであふれ、帰宅困難者対策に課題を残した。 東京都港区の会社に勤務する男性(38)は7日夜、勤め先の社内で地震にあった。仕事を切り上げて最寄りのJR品川駅に着くと、人があふれかえっていた。自宅は埼玉県川口市だが電車は動かず、タクシー乗り場には長蛇の列。「次の日も仕事がある中で、運行再開を待ち続けるのは現実的ではない」と、帰宅をあきらめて品川区の友人宅に徒歩で向かい、一晩泊めてもらったという。 台東区の会社に勤務する男性(52)も帰宅をあきらめた一人だ。JR錦糸町駅から、渋谷駅を経由して神奈川県内の自宅へと帰るのが普段のルート。だが、JRは動かず、別ルートの地下鉄も復旧のめどが立たなかった。タクシーよりは安価なホテルを探したが空きはなく、あきらめて会社に戻って仮眠したという。 東京駅も帰宅できない人が、タクシー乗り場に列をなした。JR東日本や東海は新幹線の車両計4本を一時滞在施設として開放。始発前までに計約350人が利用したという。 滞在施設、大半は開かず 2011年の東日本大震災では、東京、神奈川など首都圏で、その日のうちに帰宅できなかった帰宅困難者が約515万人出たとされる。 国は震災を教訓に、今後予想される首都直下地震や南海トラフ地震などを想定した帰宅困難者対策のガイドライン作りを進めた。退社・帰宅時間の分散とともに力を入れたのが駅近くでの一時滞在施設の確保だ。公共施設のほか、民間企業などと協定を結び、災害時に場所を提供してもらう。 東京都渋谷区は、大規模ビル… この記事は会員記事です。残り790文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル