新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言と「まん延防止等重点措置」が全面解除され、飲食店の酒類提供やイベントの収容制限などが緩和された週末、多くの地域で人出が増加した。 台風16号の影響による雨が上がった銀座4丁目交差点=2021年10月1日午後6時43分、東京都中央区、西畑志朗撮影 解除初日の1日夜は、全国の主な繁華街のほとんどでにぎわいが戻っていたようだ。携帯電話の位置情報のデータから1日午後7時の推定人口を1週間前と比べてみると、福岡・中洲では37%増加。神戸・三宮で35%、札幌・ススキノで26%と大幅に増えていた。仙台・国分町、名古屋・栄、大阪・梅田、京都・四条河原町の繁華街周辺でもそれぞれ10%以上増えた。 一方、台風16号の接近で天候が悪かった東京では、新宿・歌舞伎町で12%減少。渋谷や池袋でも8~10%減ったものの、銀座周辺では11%増加した。 緊急事態宣言の解除初日、たくさんの人でにぎわう東京・渋谷駅近くの「のんべい横丁」=2021年10月1日午後6時19分、東京都渋谷区、藤原伸雄撮影 都内の主な繁華街で1日午後5時から日付が変わるまでの人出をみてみると、人出が大きく減り始める時間が1週間前と比べて午後6時台から午後7時台へと、1時間ほど後ろ倒しになっていた。東京では2カ月半ぶりに、都の認証を受けた店で酒類の提供が午後8時までできるようになり、夜の人出に影響を与えている可能性がある。 デザイン・加藤啓太郎 また、解除後初の休日となった2日正午ごろの人出は、1週間前と比べて都内の上野で12%、浅草で10%増えたほか、渋谷、新宿、銀座、池袋もそれぞれ4~6%増加。関西でも大阪・ミナミのあべのハルカス周辺や京都の嵐山など、市街地周辺の行楽スポットで人出が増えている様子がうかがえた。(篠健一郎、山崎啓介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5歳児死亡の保育園、送迎バス廃止へ 保護者説明会で説明
西田慎介2021年10月2日 20時43分 園児が送迎バスに閉じこめられて死亡する事故が起きた福岡県中間市の双葉保育園で2日、2度目の保護者説明会があった。運営する社会福祉法人の新たな体制や、県と市の勧告を受けて改善した点などについて、9月に就任した新園長が説明した。現在中止しているバス送迎は廃止するという。 園では7月29日、園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(当時5)がバスに取り残されて熱中症で死亡した。バスは当時の園長が1人で運行。県と市の特別監査で、バス降車時の車内確認の不徹底や、園児の出欠情報が職員間で共有されていないことなどが明らかになった。 園によると、この日は保護者約60人が参加。役職や役割に応じた分担や、3~5歳児を2クラスに編成して担任を明確にするといった改善点を説明したほか、送迎バスを廃止する方針を報告し、了承を得たという。新園長は終了後、報道陣に「職員一同、気を引き締めて取り組んでいきたい」と話した。 園側は7月31日にも保護者説明会を開いたが、その後、当時の園長や理事長は退任。県の改善勧告に基づきあらためて説明会を開いた。 県は9月、県内の保育施設を対象に、送迎バスは複数の職員で運行し、対象は満1歳以上とするといった指針をつくっている。(西田慎介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宣言解除でも「あまり変わらない」東海の観光地 閉店の土産物店も
新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言が全面的に解除されて迎えた2日の土曜日は、全国的に晴れるところも多かった。苦境にあえぎ続ける観光業界の人たちは、宣言解除後初の週末に何を思うのか。 岐阜県高山市の観光名所「古い町並(まちなみ)」。好天に恵まれた2日は一部で観光客が目立ったものの、インバウンド(訪日外国人客)は姿を消したまま。以前のにぎわいにはほど遠い。 「宣言中とそれほど変わらない。行楽シーズンなので期待したいけど、厳しそうですね。『第6波』も心配」。宣言解除を受けて1日に営業を再開したばかりの土産物店の店員は話す。 コロナ禍で、昨年1年間の同市の観光客は230万人と前年から半減した。ユネスコの無形文化遺産で、豪華な祭り屋台が街を練り歩く「秋の高山祭」(9、10日)も、2年連続で中止が決まっている。 高山市に隣接する下呂市にあ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府で新たに184人感染 延べ20万人を超える 新型コロナ
大阪府は2日、府内で新たに184人が新型コロナウイルスに感染したことを確認したと発表した。府内の感染者は延べ20万人を超えた。9月29日~10月1日にかけて、50~80代男女4人が死亡したことも確認された。府内の感染者は延べ20万44人、死者は計2974人になった。 入院中の重症患者は前日と同じ115人で、府が確保する重症病床605床の使用率は19・0%となった。入院中の軽症・中等症患者は前日より48人減の578人で、府が確保する2816床の使用率は20・5%となった。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
酒気帯び運転の疑いで佐呂間町議を逮捕 北海道警遠軽署
2021年10月2日 19時00分 北海道警遠軽署は2日、北海道佐呂間町議の吉野正剛容疑者(73)=佐呂間町宮前町=を道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 署によると、吉野容疑者は2日午後1時50分ごろ、湧別町計呂地の町道で乗用車を運転中に単独事故を起こした。目撃者の通報で駆けつけた警察官が、アルコールのにおいがしたため検査したところ、基準を超えるアルコールが検知された。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「お金が絡むと詐欺じゃけぇ」 広島の高校生が被害防止ソング
松尾葉奈2021年10月2日 14時00分 【動画】「特殊詐欺被害防止ソング」を録音する高陽高校放送部の2人=松尾葉奈撮影 「♪みんなで歌おう この歌を S・A・G・I 詐欺だよ」。耳に残るメロディーと、口ずさみたくなる歌を作詞作曲したのは、広島県立高陽高校(広島市安佐北区)の女子生徒2人。急増する特殊詐欺の被害を防ごうと、つくった「特殊詐欺被害防止ソング」は11日から地元のスーパーで流れる予定だ。 「S・A・G・I、詐欺だよ」「怪しい電話はスルーしんさい!お金が絡むとそれは詐欺じゃけぇ!」。9月28日、高陽高校放送部の「A2ガールズ」こと、鳥居愛美香(あみか)さんと溝上綾花(あやか)さん(いずれも2年)が放送室で、広島弁でお年寄りらに注意を呼びかける歌の収録に臨んだ。2人とも名前の頭文字が「A」なので、A2ガールズと名乗っている。 7月に安佐北署から依頼された時には、原稿を読み上げる放送を考えていたという。しかし、「ただ話すよりも、歌のほうが耳に残りやすい」と作戦を変更した。2人で作詞作曲し、手拍子も交えて歌うことにした。鳥居さんは「小さい子どもからお年寄りまで歌ってほしい」と話す。 広島県警によると、8月末時点で、県内で確認された特殊詐欺被害は121件、被害額は計約2億2千万円。昨年の同じ時期より約7600万円多く、約1・5倍に急増している。特に高齢者の被害が多く、65歳以上が被害者全体の約8割を占める。 放送が流れる予定の「フジグラン高陽」は、高齢者が多く利用する。歌詞も最初の「パスワード」から「暗証番号」と変えるなど、高齢者により伝わるように工夫をしたという。溝上さんは「特殊詐欺が増えていると聞いて許せない気持ち。地域の人に詐欺にあってほしくない」と歌に込めた思いを語った。(松尾葉奈) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
記者は特ダネを追い町へ飛び出した 京都・三条通の1928ビル
会員記事 文と写真・新井義顕2021年10月2日 15時00分 1928ビルの星形の窓=2021年9月18日午前10時36分、京都市中京区、新井義顕撮影 星形の窓からのぞく景色は、京都中心部の町並み。かつては五山送り火も見えたという。新聞記者は、ここを拠点に特ダネを追い、町へ飛び出していった。 地下へ向かう急な階段は真ん中がすり減ったモザイク模様。店へ続く扉はきしきしと音を立てる。未知に出会う期待と不安を抱きたどり着いたカフェ「アンデパンダン」。昼でも薄暗い。店の中ほどに、しっくいがはがれコンクリートがむき出しの太い柱が並ぶ様子は、忘れられた神殿のようだ。 カフェ・アンデパンダン。崩れたれんが壁や、しっくいがはがれ、不思議な模様を描き出す壁が、時の流れを醸し出している=新井義顕撮影 カフェがあるのは、建築年にちなみ名付けられた「1928ビル」。かつて、毎日新聞京都支局だった。3階建てのビルには今、劇場やギャラリーが入る。1999年に支局が移転。取り壊しの話もあったが、建築家と芸術家らの手で改修が行われ、再生した。 毎日新聞社長室によると、地下には建設当時、食堂や理髪店があった。80年代は夜勤の記者用のシャワー室が置かれ、90年代には、地下水が染み出し「廃(はい)虚(きょ)」となった。湿度が高かったため、支局長がワイン置き場にしていた時もあるという。 「建物も内装も、美術館と同じくらい価値がある。だからこそ不必要に手を加えずに再生したのでしょう」。オーナーの髙尚赫(こうしょうかく)さん(55)は話す。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。 屋上に上る階段にある星形の… この記事は会員記事です。残り794文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
間近で観察、サケの遡上 知床半島の川で産卵準備
神村正史2021年10月2日 15時30分 北海道の知床半島でサケの遡上(そじょう)が本格化している。知床散策の拠点となる斜里町ウトロでは、市街地を流れるペレケ川のあちこちで、サケの産卵行動による水しぶきがあがっている。 ペレケ川は、ウトロ温泉バスターミナルのすぐ横を流れる。周辺は河岸公園になっており、護岸が階段状に整備され、間近でサケの観察ができる。 70センチ前後に成長して海から戻ったサケは、水面から背びれが出るほどの浅瀬を遊泳。メスは川底を尾びれでたたき、くぼみを作って産卵の準備をし、オスはライバルを追い払う。「すごい」「がんばれ」。観察していた人からは感動の声が上がっていた。(神村正史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
前川清さん、いま語る「東京砂漠」 カラオケで歌う心得とは?
東京オリンピック、パラリンピックが終了した今、あなたが好きな、題名に「東京」がつく歌は? 朝日新聞土曜beで毎週、実施している読者アンケートで9月上旬、そんなテーマで調査したところ、1位に輝いたのは、内山田洋とクール・ファイブが1976年に発表した「東京砂漠」でした。ソロになってからもこの歌を歌い続ける前川清さんに、歌声に込めてきた東京という街への思いをうかがいました。 ――前川さんは長崎のご出身ですが、東京という街をどんな風に感じてきましたか。 たとえば僕のように、地方から東京に出てきた人もいれば、しばらく東京で暮らして、また地方に帰る人もいますし、東京で生まれ育ったという人もいます。ありがたいことに、そういう違いを抜きにして、「東京砂漠」は色んな人に支持されてきた歌なんですよね。 東京にも「あなた」の温かさが 東京は、冷たい街、人と人とのつながりがない、会話もない、隣が何をする人かもわからない街――。私が九州から東京へ来た頃、そんな風に言われていたし、実際にそう感じる部分もありましたね。でも一方で、九州みたいな地方に暮らしていると、もちろんすごく人間は温かいんだけど、ちょっと温かいを通り越して、うるさいかな、なんてところもあるんですよ。近所付き合いみたいなものが。だって、隣の家のケンカのことまで知っているんだから。 だから、東京の魅力というのは、便利さはもちろん、そういうしがらみのなさ、自由であることの良さなのかも知れないですね。でも、「ひとはやさしさをどこに棄ててきたの」と歌っておきながら、サビではちゃんと「あなたがいれば」と歌う。東京にも「あなた」がいることの温かさが、あるんですよ。 ――前川さんご自身もこの曲に共感しつつ歌っていらっしゃるのでしょうか。 本当に「好き」と思いながら歌っている曲というのは、必ずしも多くないんです。指を折って数えるほどでしょうか。でも「東京砂漠」は間違いなく、そのうちの1曲。不思議と歌うことで心が落ち着く。素直に「いい歌だな」と思いながら歌うことができる。たとえば「中の島ブルース」などは少し違って、素の僕が好きかどうかは、脇において歌うようなところがありますよね。 クラシックやジャズが好きというような方にも、「私は演歌はあまり得意じゃないけれど、『東京砂漠』は、クール・ファイブは好きなんだ」という方が時折いらっしゃるのですが、クール・ファイブは、もともとジャズをやっていたので、ハーモニーにしても、音の並べ方にしても、ど真ん中の演歌と違うところがあるんです。おそらくはそれが「東京砂漠」という歌のしゃれた部分に生きていて、「演歌っぽく聞こえない歌」なんて言われる理由なのかも知れません。ジャズの渡辺香津美さんと共演させてもらった時は、渡辺さんのギターで、自分自身も知らない「東京砂漠」を引き出してもらった気がして、面白い体験でした。型にはまらない、崩していく歌い方が意外と好きなのかも知れない。 ――クール・ファイブ時代と、ソロの今と、歌い方に違いがあるのでしょうか。 今と昔を比べるなら、若い頃… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クジラの死骸に食らいつくヒグマ 主食のカラフトマス激減 知床半島
世界自然遺産・知床で、海岸に漂着したクジラの死骸にかじりつくヒグマの姿が撮影された。夏から秋にかけ、ヒグマの主食となるのはカラフトマスだが、近年は気候変動の影響などで知床半島への遡上(そじょう)が激減。そうしたなか、思わぬごちそうにありついたようだ。 【動画】世界自然遺産・知床の海岸にクジラの死骸が漂着=桜井憲二さん提供 ヒグマが撮影されたのは、知床半島先端の知床岬からオホーツク海側に約5キロ、北海道斜里町のポロモイ川の河口近くだ。23日、ヒグマ観察のクルーズ船から、羅臼町の漁業、桜井憲二さん(58)が撮影した。クジラの死骸は「体長10メートル以上の大きさだった」といい、ヒゲクジラの一種とみられる。 死骸は腐敗が進んで表面が白っぽく、周囲の海面には流れ出した肉片や脂も漂っていたという。午前9時40分ごろに親子グマ3頭、20分ほど後にはオスグマが1頭、それぞれ海岸に現れ、爪で死骸の皮をはがし、鼻先や手を体の中に突っ込むなどして肉を食べていたという。 ■2017年にも死骸食べる姿… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル