会員記事 佐野楓 中野龍三2021年12月4日 14時00分 札幌市は、招致を目指している2030年冬季五輪・パラリンピックの会場予定施設の関連費用の詳細を明らかにした。最も多いのは「建て替え」でつくる新月寒体育館の390億円で、市の負担分は228億円となる。 11月29日に市が公表した開催概要案では、施設整備費が800億円、大会運営費のうち観客席などの仮設費が600億円とされた。この計1400億円から市外の施設を除いた分は950億円で、市の負担は459億円という。 競技場や選手村など9施設のうちもっとも費用が多いのは、アイスホッケー会場となる新月寒体育館。市は月寒体育館の建て替えだとし、「新設ではない」とする。 スキージャンプ会場で、今後ノーマルヒルを併設する大倉山ジャンプ競技場には100億円かかり、市負担は78億円。選手村に使う市営月寒団地の建て替えは240億円かかり、市負担は123億円。 札幌市外では、帯広市でスピードスケート、長野市では1998年五輪で使った「スパイラル」でボブスレーなどを行う。これらの会場費用の負担は調整中という。 またこれとは別に、北海道財… この記事は会員記事です。残り733文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
逮捕の日大前理事長の妻、虚偽の税務申告に関与か 共謀の疑いも
日本大学前理事長の田中英寿容疑者(74)が脱税容疑で逮捕された事件で、東京地検特捜部が、前理事長の妻が共謀したとみて捜査していることが分かった。妻は前理事長の資金を管理していたとされ、特捜部は前理事長の虚偽の税務申告に関わった疑いがあるとみて調べている。 関係者によると、特捜部は田中前理事長について、妻と共謀の上で、2018年と20年に取引業者らから受領した計約1億2千万円のリベート収入などを申告せず、約5300万円を脱税したとして所得税法違反容疑で逮捕したという。 妻は前理事長あての約1億2千万円の一部を受け取ったほか、自身が経営するちゃんこ屋も現金授受の場所になるなど、取引業者らと夫婦ぐるみで付き合っていた。さらに妻は役員報酬を含めた前理事長の資金全般を管理し、税理士との窓口にもなっていたという。特捜部は所得隠しや虚偽申告に妻も関与した疑いがあるとみている。 一方、妻は体調不良による入院中で事情聴取は困難とされており、特捜部は慎重に捜査している。 また、田中前理事長の隠し所… この記事は会員記事です。残り549文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】女性皇族たちとティアラの歴史
2021年12月5日 5時00分 1日に20歳の誕生を迎えた、天皇、皇后両陛下の長女愛子さま。5日には皇居で成年行事があり、女性皇族の正礼装であるローブ・デコルテというドレス姿に、ティアラ姿を初披露します。ティアラは女性皇族が儀式や宮中晩餐(ばんさん)会など、最も格式が高い正装姿の時に着用します。 2019年5月1日、即位の日に皇后雅子さまが着用したのは、歴代皇后に受け継がれたティアラでした。 また、1993年の結婚時、皇后雅子さまが着用したのは、香淳皇后、上皇后美智子さま、そして雅子さまへと、三代にわたり受け継がれたティアラでした。 愛子さまは今回、ティアラを新調せず、天皇陛下の妹の黒田清子さんに借りて成年行事に臨みます。側近によると、両陛下と愛子さまはコロナ禍で経済活動や国民の暮らしに影響が出ていることを考えたといいます。 愛子さまが成年皇族の一員となるのを機に、女性皇族方のティアラ姿を写真で振り返ります。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新撰組のように厳しい?「おきて」守って詐欺・事故防止 店で特典も
伊藤繭莉2021年12月4日 15時00分 【千葉】あなたも新選組の隊士になれる? ただし、厳しい規律を守れれば――。流山署が、流山にゆかりのある新選組の厳しい内部規律を模した「隊士カード」を配っている。交通事故や特殊詐欺の被害防止を誓う5カ条のおきてが書かれ、カードを提示すると、特典があるお店もある。 5カ条は「交通安全の精神に背くべからず」「キャッシュカード・現金は人に手渡すべからず」など。市博物館や市役所などでカードを提示すると、新選組の旗を持ったチーバくんの反射材がもらえる。市内10カ所の店舗ではドリンクなどのサービスを受けられる。 発案したのは、交通課員たち。昨年の市内の人身事故で、夜間にけがした歩行者のなかで、反射材を使っていた人がいなかった。反射材の普及と、市とゆかりのあるものを掛け合わせようと考えて、新選組の案が上がったという。 流山市は、新選組の局長、近藤勇が200人余りの兵を率いて数日間滞在した場所。新政府軍に追われ、近藤は出頭。その後処刑された。 新選組ファンの交通課員が、いわゆる「局中法度」と呼ばれる、新選組の厳しい内部規律を知っていたことから、「安全・安心局中法度」と称して、5カ条のおきてのカードを作ることにしたという。 新選組の局中法度と言えば、「士道に背きまじきこと」などといった内部規律で、守らないと、切腹などの厳しい粛清を受けたとされる。 山谷赳弘・交通課長は「警察が違反者を粛清しませんが、自分や周りの人たちを守るために、おきてを守って」と呼びかけている。カードは流山署で配布中。配布は来年3月まで。(伊藤繭莉) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮崎のマサイキリン「コナツ」が熊本に「嫁入り」 国内には7頭だけ
2021年12月4日 17時00分 宮崎市フェニックス自然動物園のマサイキリン「コナツ」(1歳)が8日、熊本市の市動植物園の「秋平(シュウヘイ)」(5歳)に「嫁入り」する。 国内のマサイキリンは計7頭。メスは宮崎市のコナツと母「コユメ」(9歳)の2頭しかいない。コナツはまだ1歳だが、繁殖のために両園が決断した。 コナツの父「トウマ」(5歳)はもともと熊本生まれで2017年に宮崎に「婿入り」した。熊本側は父の故郷での孫の誕生を首を長くして待っている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤レンガ倉庫に聖夜の輝き クリスマスマーケット開催中
横浜赤レンガ倉庫のイベント広場(横浜市中区)で冬の風物詩「クリスマスマーケット」が開かれている。今年のテーマは「ギフト」。会場にある約10メートルの本物のもみの木が、プレゼント箱やリボンで装飾され、暖かな光が訪れた人たちを照らしている。 飲食品や雑貨を扱う28のブースもあり、木でできた「ヒュッテ」と呼ばれる屋台からは、ホットワインやドイツビール、ソーセージなどを買うことができる。訪れたカップルや家族連れらは、スマホやカメラを片手に写真を撮り、本場の雰囲気を楽しんでいた。 新型コロナウイルス感染対策で、来場者は入り口で検温と手指の消毒を済ませて入場。場内には、混雑状況を確認するAIカメラが設置され、「密」を避けるため、一時的に入場を制限することもあるという。昨年、同イベントは新型コロナの感染拡大で完全予約制だった。今年は週末と23~25日のみ予約制にしている。 東京都内からカップルで訪れた男性(39)は「人が多いところは久しぶり。夜景と食事を楽しみたい」と言い、彼女とビールで乾杯をした。(藤原伸雄) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昭和天皇「顔が紅潮ご興奮」 開戦議論後 百武侍従長日記の主な記述
百武三郎(ひゃくたけさぶろう)の侍従長時代の日記のうち、1941年の主な記述を抜粋した。原文のカタカナはひらがなに改め、適宜濁点やルビを振った。日記や手帳は東京大学大学院法学政治学研究科付属近代日本法政史料センター原資料部に遺族から寄託され、9月から遺族の許諾を得れば閲覧可能となっている。 プレミアムA「日米開戦80年」 いまから80年前の1941年12月8日。日本は真珠湾で米海軍を奇襲しました。圧倒的な国力差をわかっていながら、戦争へと至らしめたものは何か。文書や証言から、改めて問います。 6月9日 △御睡眠不足の如(ごと)く拝す 近時外交上の懸案御軫念(しんねん)(心配)の結果かと拝察す、何とか御気先転換の策なきものにや 6月23日 △龍顔(りゅうがん)(天皇の顔)稍(やや)御睡眠御不足の色あり 独蘇(どくそ)開戦の影響を思へば御軫念の程(ほど)誠に恐懼(きょうく)の至也(いたりなり) 〈日米交渉が進展しない中、1940年に日独伊三国同盟を結んで頼みにしていたドイツが6月22日にソ連と戦争を始めた。外交問題に対する心配から、天皇は睡眠不足の様子だと百武は記した〉 7月18日 △内外切迫の際此(この)政変に際し思ひしよりも泰然自若たる聖容を拝す 蓋(けだ)し松岡(洋右外相の)外交の対米交渉の不真面目なる態度に御不満の点あり 其(その)清算なるが故かとも拝せらる ○結局は松岡渡欧は我外交にも松岡自身にも失敗なりしと断ずるの外なし 〈戦後に天皇の回想を側近が書き留めた「昭和天皇独白録」によると、天皇は松岡洋右(ようすけ)外相の強硬路線に反対し、近衛文麿(このえふみまろ)首相に松岡の罷免(ひめん)を求めた。近衛内閣は7月16日に総辞職し、外相を交代させた第3次近衛内閣を18日に組閣した。百武は「松岡外交は失敗だった」と批判し、外相更迭で天皇の表情もすっきりした様子だったと記した〉 9月1日 △聊(いささ)か御疲労の様に拝せらる 御歩行活潑(かっぱつ)にあらせられず 国際関係に対する御宸稔(しんねん)(軫念=心配)其因たらざるか 誠に恐懼の至也 〈7月末の南部仏印(ふついん)(インドシナ半島南部)への日本軍進駐に対抗して、米国が資産凍結や石油禁輸などの経済制裁を発動。事態打開のため近衛首相は8月に日米首脳会談をもくろんだが実現に至らない。天皇は外交に対する心労が重なり、歩みも活発でない様子を百武が心配した〉 9月6日 △此日重大会議に臨御(りんぎょ)の際はさすがに御緊張の御様子御歩行の裡(うち)にも拝察せられ畏(かし)こき極みに覚へたり 邦家(ほうか)(我が国)の存亡、民族の隆替(りゅうたい)に関する重大問題意外に平穏裡に決定するを見る 9月25日 ○木戸(中略)内府(内大臣)曰(いわ)く先頃の御前(ごぜん)会議に於(おい)て陛下は枢相(原嘉道(よしみち)枢密院議長)の質問に対し(及川古志郎)海相の答辞のみにて統帥部(とうすいぶ)(軍幹部)の黙し居ることに御不満にて「四方(よも)の海」云々(うんぬん)の明治天皇の御歌を用意ありて統帥部が外交を先きにし之(こ)れを強く援助するを要する旨仰せあり 一同非常に緊張 爾来(じらい)政、軍協力して事を進め居る 〈10月上旬までに日米交渉がまとまらなければ開戦を決意するとした「帝国国策遂行要領」を決定した9月6日の御前会議。天皇は発言しないという慣例をこの日、昭和天皇は破った。祖父の明治天皇が平和を願って詠んだ「よもの海みなはらからと思ふ世になど波風のたちさわぐらむ」(四方の海はみな同胞と思う世なのになぜ波風が立ち騒ぐのだろう)の歌を読み上げ、戦争準備より外交を優先するよう軍部に求めた。百武は後日、木戸幸一内大臣から会議の様子を聞き、25日の日記に記した〉 10月9日 午後一時半(伏… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昭和天皇は「覚悟あらせられる様子」 太平洋戦争直前、側近が日記
太平洋戦争開戦前の1941(昭和16)年10~11月、昭和天皇が開戦について「覚悟」した様子を側近に示したととれる記述が、当時侍従長だった百武三郎(ひゃくたけさぶろう)(1872~1963)の日記から見つかった。開戦の是非をめぐって悩み、揺れ動く天皇の日々が記された中に「すでに覚悟あらせられる様子」「ご先行をお引きとめ申し上げる」などの側近の言葉が書かれていた。 日記は8日で開戦80年となる今年、遺族から東京大学に寄託された。 戦後の連合国による極東国際軍事裁判(東京裁判)では、昭和天皇は開戦に慎重で平和を望んだが「政府や軍部の進言でしぶしぶ同意に至った」として不起訴とされた。しかし近年の歴史研究により、開戦直前に開戦を前提に戦争終結策を思案したり、開戦後は戦果に満足し積極的な作戦を求めたりするなど、戦争に前向きな姿勢を示した時期もあったとする史料も見つかっている。百武の日記の記述から、開戦に対する天皇の姿勢の変化についての研究が深まりそうだ。 開戦をめぐる姿勢についての記述があったのは、百武の41年10月13日の日記。昭和天皇に拝謁(はいえつ)(面会)した松平恒雄(まつだいらつねお)宮内大臣から「切迫した時機に対し、すでに覚悟あらせられるようなご様子だ」と聞いたと記載。天皇の気持ちが先行する様子を懸念したとみられる木戸幸一(きどこういち)内大臣の「ときどき先行するのをお引きとめ申し上げている」との発言も記した。 「開戦への過程を記した重要な記録」 日中戦争や日独伊三国軍事同… この記事は有料会員記事です。残り748文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
苦悩にじむ昭和天皇、転機うかがわせた10月 側近が記した開戦直前
1936年の二・二六事件直後から敗戦直前の44年まで昭和天皇の侍従長を務めた百武三郎(ひゃくたけさぶろう)(1872~1963)の日記が、太平洋戦争開戦80年の今年、東京大学に寄託された。41年の記述からは、12月の開戦に向かって苦悩を深めていく当時の天皇の姿が浮かび上がってくる。 日中戦争を「日本による中国侵略」と批判する米国は、日本が40年9月にドイツ・イタリアと三国軍事同盟を結んだことに反発。対立が深まる中、41年春から戦争回避のため日米交渉が始まったが、状況は好転しなかった。 6月23日 龍顔(りゅうがん)稍(やや)御睡眠御不足の色あり 独蘇(どくそ)開戦の影響を思へば御軫念(しんねん)の程(ほど)誠に恐懼(きょうく)の至也(いたりなり) 日本が頼りにした同盟国ドイツがソ連と戦争を始めた翌日の日記だ。「竜顔(天皇の顔)を拝見すると少しご睡眠が足りないようだ。独ソ開戦の影響を思えばご心配のほど、恐れ多い至りだ」と、天皇が外交問題を心配して眠れない様子を記した。 9月1日 聊(いささ)か御疲労の様に拝せらる 御歩行活潑(かっぱつ)にあらせられず 国際関係に対する御宸稔(しんねん)其因たらざるか 誠に恐懼の至也 「少々お疲れのようでご歩行も活発でない。国際関係に対するご心配が原因ではないか」。7月末の南部仏印(ふついん)(インドシナ半島南部)への日本軍進駐に対抗し、米国が石油禁輸などの経済制裁を発動。事態打開のため近衛文麿(このえふみまろ)首相は8月にルーズベルト大統領との日米首脳会談を提案するが、実現しない。天皇は外交に対する心労が重なり、歩みも活発でないご様子だと百武は拝察している。 9月6日の御前(ごぜん)会議では「10月上旬までに日米交渉がまとまらなければ開戦を決意する」とした「帝国国策遂行要領」が決定された。百武は、会議に出席した最側近の木戸幸一(きどこういち)内大臣から後日聞いた話を、25日の日記に記した。 御前会議に於(おい)て陛下… この記事は有料会員記事です。残り2182文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
異世界か夢の国か、ドライバー泣かせの夜景 堺泉北臨海工業地帯
会員記事 文・田中章博、写真・白井伸洋2021年12月4日 17時00分 複雑な配管群が光を反射し、暗がりの中で幻想的に浮かび上がる。高速道路の向こうに広がるのは、未来都市を思わせる光景だ。 この光景は、ドライバー泣かせだ。夜、大阪湾に沿う阪神高速湾岸線を関西空港側から大阪市内に車を走らせると、左手から異世界が迫ってくる。 大阪の湾岸地域に浮かび上がる工場群が織りなす夜景=大阪府泉大津市から 泉大津のパーキングエリア(PA)を経て、助松ジャンクション(JCT)を過ぎたあたり。複雑に入り組んだ配管、噴き出る蒸気や炎、それらと白やオレンジの照明が織りなす工場群の夜景に目を奪われる。映画の未来都市のようだ。 約11キロ続く堺泉北臨海工業地帯のプラント群は、連続した工場夜景としては屈指とも言われる。エッセイストの宮田珠己さん(57)は大阪府在住だった十数年前、走行中の10分ほどの光景がお気に入りだった。「集積したプラントの密度が高い。夢の国みたい」 高速道路のおかげで関西での知名度は抜群の夜景。泉大津PAの展望室からも工場群を含む光景を一望できる。だが、近くからの鑑賞スポットは限られるため、地元商工会議所主催のツアーや船上クルーズの人気は根強い。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。 コロナ禍で限定して開いた今… この記事は会員記事です。残り881文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル