芸能リポーターの井上公造さん(64)が来年3月末で活動に一区切りをつけ、現在レギュラー出演しているテレビ番組を全て降板する。16日、自身が運営するYouTubeのチャンネルで明らかにした。“卒業”する番組は日テレ系「情報ライブ ミヤネ屋」、読売テレビ系「上沼・高田のクギズケ!」(中部・西日本ネット)、朝日放送「おはよう朝日です」(関西ローカル)、「キャスト」(同)など多数にのぼる。 理由は体調不良と年齢 第一線から離れることを決意した理由は、体調不良と年齢だという。井上さんは約7年前から自律神経の不調に悩まされており、目まいがしたり、寒気を感じたりすることが重なっていた。「番組本番のCM中に倒れ、迷惑をかけたことがある。薬も手放せない」と説明。また、「今月末に65歳になる。還暦の時に『男性の平均年齢を考えると、残りは20年ちょっとしかない。他にも色んなことにチャレンジしたい』と強く意識した」と語った。 大学卒業後に食品関係の会社に就職したのち出版社に転職し、その後サンケイスポーツの記者になった井上さんは1986年、芸能リポーターの第一人者だった梨元勝さんにスカウトされてリポーターに転身。これまでの活動を振り返り、「美空ひばりさん、勝新太郎さん、石原裕次郎さん、松田聖子さん、中森明菜さんら、日本の芸能史を飾った人たちに直接取材できたことは光栄だし、財産」と話した。 芸能リポーターの新たなスタイルを確立 一方で、当時のワイドショー… この記事は有料会員記事です。残り706文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「筆箱100均やん」長女が泣いたあの日 生活保護引き下げの果てに
国が生活保護基準額を引き下げたのは生存権を保障する憲法25条に違反するとして、兵庫県内の受給者24人が神戸市などに減額の取り消しを求めた訴訟の判決が16日、神戸地裁であった。小池明善裁判長は、基準額を引き下げた厚生労働相の判断に「裁量権の逸脱や乱用は認められない」とし、原告の請求を退けた。 同様の訴訟は全国29地裁であり、判決は今回で7件目。請求が退けられたのは名古屋、札幌、福岡、京都、金沢に次いで6件目。今年2月の大阪地裁判決は減額決定を取り消した。 国は「2008~11年に4・78%の物価下落があった」とする厚労省の算定をもとに13~15年、生活保護費のうち、衣食や光熱費など日常生活に必要な費用にあたる「生活扶助」の基準額を3回に分けて引き下げた。総額670億円、平均の削減幅は6・5%で、いずれも戦後最大だった。 原告側は、原油価格の高騰で物価が上がった08年を起点に物価下落率を算定したのは「恣意(しい)的」と主張。引き下げ後の基準額は「健康で文化的な最低限度の生活」を保障した憲法25条や「最低限度の生活の需要を満たすに十分なもの」と定めた生活保護法に違反すると訴えていた。 判決は、08年以降、物価が安くなる「デフレ」状態が続いていたのに、基準額が据え置かれていたことなどを挙げ、同年を起点にした判断が不合理とはいえないと指摘。最低限度の生活をめぐる厚労相の判断の過程や手続きに誤りや欠落はないと結論づけた。 「もっと私たちの生活を知ってほしい」。判決後、神戸市内で開かれた記者会見で、原告団長の北風正二さん(83)は訴えた。 体育館シューズ買えないまま… 2人の子どもを育てるシングルマザーのパート女性(52)も原告の一人。仕事や親の介護で体を壊し、2010年に生活保護を受け始めた。引き下げの影響を痛感したのは6年ほど前。長女(17)が中学校に入学する時だった。 制服は、知人のお下がりを譲ってもらうはずだったが、学校再編で一新され、10万円近い出費に。体操服の替えや体育館シューズを買えないまま入学式を迎えた。弁当には缶詰の果物を小さい容器に入れて添え、見た目を華やかにする工夫などもしていた。 ある日、帰ってきた長女が泣いた。原因は、お気に入りの筆箱を見た同級生の言葉だった。「それ、百均やん」。長女は「遠回しに貧乏をからかわれた」と感じて不登校になり、17歳の今も、家に引きこもる。 女性は、高校入学前の長男(16)から言われた「オレが働いて家にお金を入れたら、もう生活保護を受けんくていいんか」という言葉も耳に残っている。「子どものいる家庭に同じ思いをしてほしくない」と訴訟に加わったが、訴えは裁判所に届かなかった。「将来が不安になるばかり。ますます厳しい世の中になっていくんでしょうね」。女性らは控訴する方針だ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
検査院指摘→二重計上の量減らす 国交省、不自然に見えぬよう調整か
国土交通省による建設業の基幹統計の書き換え問題で、同省が会計検査院の指摘を受けた後も、書き換え作業をやめずに本省側で行うようになった際、「二重計上」する受注額の量を意図的に減らしていたことがわかった。同省は「(当時の担当者が)大きく減らすと、数字に大きな影響があると思ったのではないか」と説明。統計が不自然に見えぬよう調整していた可能性がある。 この統計は「建設工事受注動態統計」で、建設業者が公的機関や民間から受注した工事実績を集計する。書き換えていたのは、業者が受注実績を毎月記し提出する調査票のデータ。同省は、回収を担う都道府県の担当者に指示し、遅くとも2010年代前半から書き換え作業を行わせていた。 同省は19年11月に検査院から指摘を受けたため、20年1月に都道府県に書き換え作業をやめるよう指示。ただ、書き換え自体はやめず、今年3月までの1年3カ月間は本省職員が書き換え作業をしていた。 複数の国交省関係者によると、書き換え作業の担い手が都道府県の職員から本省の職員に代わるタイミングで、書き換える受注額の量も変更していたという。 変更前は、業者が受注実績の提出期限に間に合わず、数カ月分をまとめて提出した場合、この数カ月分全てを最新1カ月の受注実績のように合算していた。一方、未提出月には提出した業者の平均を推計値として計上するルールがあり、二重計上が生じていた。 国交省は本省側で書き換え作業を始めた20年1月以降は、足し上げるのを2カ月分だけに減らしたが、その間も二重計上は続いていた。21年4月以降は書き換えをやめて正しく集計していたという。 同省建設経済統計調査室は取… この記事は会員記事です。残り273文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
浄水場地下24メートル、男性閉じ込め トンネル奥1キロ 応答の声
2021年12月16日 20時55分 【動画】浄水場の水道管に作業中の作業員1人が取り残される=朝日放送テレビ撮影 16日午前10時35分ごろ、大阪府守口市佐太中町2丁目の大庭浄水場から、「トンネル掘削中に作業員3人が取り残された」と119番通報があった。大阪府警などによると、地下24メートル地点にあるトンネル内に地下水が流入したとみられ、午後8時現在、トンネル内に閉じ込められている男性作業員(25)の救助活動が続いているという。 他の男性作業員2人は自力で脱出し、病院に搬送されたが、大きなけがはないという。 浄水場を管理する大阪広域水道企業団や府警守口署によると、同浄水場と約1キロ離れた庭窪浄水場を地下の水道管でつなぐために、トンネルを掘削する工事中だった。救助中の男性は、大庭浄水場の入り口から約960メートル地点のトンネルの先端部で作業をしていたとみられる。 トンネルは直径1・1メートルで、地下約24メートル地点にある。淀川に沿うように延伸していたという。 トンネルの奥、呼びかけに応答する声 守口市門真市消防組合によると、救助隊がトンネルに入り、16日午後7時15分ごろにトンネルの奥に呼びかけると、応答する声が聞こえたという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
政活費訴訟、香川県が控訴取り下げ 県議ら29人が2千万円返還へ
木下広大2021年12月16日 21時30分 香川県議の政務活動費に違法な支出があったとして、市民オンブズ香川が県議らに返還させるよう浜田恵造知事に求めた訴訟の控訴審について、県は16日、一審判決を受け入れ、控訴を取り下げると発表した。同様の政活費支出をめぐっては、公職選挙法に抵触するとして告発状も提出されており、県議ら29人が一審が求める返還額と告発分の政活費支出合わせて約2千万円を返還する意向も示した。 県議会の約半数の議員らが、民事訴訟で支出の正当性を訴え続けていたが、一転して一斉返還するという異例の展開となった。 高松地裁は4月の判決で、県議・元県議23人の2013年度分の政活費支出970万円分を違法と認定して返還を命じた。違法とされたのは、「意見交換会」などの名目で地域の自治会などに払っていた費用。地裁は県議らに返還させるよう知事に命じたが、県側がこれを不服として控訴していた。 十河直議長は16日、「すでに疑念を持たれたものについて、このままにしておくことは、関係者にご迷惑をおかけすることになるとともに、今後の議会や議員の活動などにも支障が出る恐れがある」などとして、「一審判決を受け入れることとした」とする議長声明を発表した。 浜田知事も「(県議が政活費を返還するのなら)訴訟を継続する意味が無くなりますので、控訴を取り下げざるを得ない」とのコメントを出した。 一方、市民オンブズ香川は6月にも県議ら21人が会合や祭りで有権者に寄付を繰り返したとして、公職選挙法違反(選挙区内での寄付)の疑いで高松地検に告発状を提出。選挙区内での会合や祭りの際に「意見交換会会費」などの名目で現金を繰り返し渡したのは寄付行為だと主張してきた。 これについても十河議長は「条例やマニュアルに基づく適正な支出と考え、公職選挙法に抵触するとの認識は一切無かっただけに誠に遺憾」としながらも、「疑義が生じるのを避けるため」と返還する意向を示した。議会事務局によると、告発された総額1626万円(18年7月~19年度分)のうち、政務活動費から支出された約1千万円を返還するという。 議長声明によれば、県議らは今後、意見交換会などの費用について、会費制の場合を除き支払いを控えるとしている。(木下広大) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
500万個のLEDで彩る庭園 神戸イルミナージュ
田辺拓也2021年12月17日 1時00分 神戸市北区の「道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢(おおぞう)」で、約500万個のLED電球で庭園を彩るイルミネーションイベント「神戸イルミナージュ」が開催されている。 敷地には星形の巨大迷路や約40メートルの光のトンネル、高さ約6メートルのクマのバルーン人形など、12種類を超えるイルミネーションが輝く。 今年で11回目の開催となり、点灯期間中は例年10万人以上が訪れるという。会場にはクリスマスソングが流れ、カップルや家族連れが光の芸術を楽しんだ。 来年2月27日までの期間中は無休で、午後5時半から9時半まで点灯する。中学生以上1500円、小学生以下800円、3歳未満は無料。(田辺拓也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤木雅子さん「真実にふた、国許せない」 財務省に抗議文を提出へ
米田優人、磯部佳孝2021年12月16日 21時00分 学校法人森友学園(大阪市)の国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さん(50)は16日、「真実にふたをして裁判から逃げた国の姿勢が許せない。ひきょうなやり方だ」と述べ、同省に抗議文を出すことを明らかにした。国を訴えた訴訟が15日に突如、終結したことを受けて取材に応じた。 雅子さん側は訴訟で、改ざん指示の詳しい内容などを明らかにするよう求めてきた。だが、国が雅子さん側の損害賠償請求を認める「認諾」の手続きをとったため、訴訟は終結。国が、真相解明の機会を閉ざした形となった。雅子さんの弁護団は16日、弁護団会議を開き、雅子さんが同省へ出向き、直筆の抗議文を出すことを決めた。 岸田文雄首相は同日の参院予算委員会で、雅子さん側が求めた、俊夫さんが改ざんの経緯を記した「赤木ファイル」などへの対応で「しっかりと丁寧に対応した」と説明。別の訴訟が続いていることにも触れ「引き続き丁寧に対応することを指示した」と述べた。 立憲民主党の白真勲氏の質問に答えた。白氏が「全面的に非を認めたならば、真相究明に徹底的に応えるのが筋だ」と迫ったが、首相は「真摯(しんし)に説明を尽くしていく姿勢が大事だ」と繰り返した。 雅子さんは、首相の発言について触れ「裁判で真摯に対応してほしかった。なぜ夫が亡くなったのか真実を知りたい」と訴えた。(米田優人、磯部佳孝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪府が堺市に敗訴 下水道管の破損事故めぐり 大阪地裁判決
森下裕介2021年12月16日 21時30分 大阪府の下水処理場で2017年、堺市の下水道管が破損して下水があふれ出した事故で、市が府に約15億円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。西岡繁靖裁判長は「下水道管が腐食する可能性を市に知らせるのを怠った」として、府に約8億円の支払いを命じた。 吉村洋文知事と永藤英機市長はともに大阪維新の会の所属。永藤市長は「堺市にも府にも言い分があり、裁判で決着をつけたほうがすっきりする。府との連携を進めるのとは別だ」として、府を訴えていた。 判決によると、府の下水処理場から流れてくる汚水で、市の下水道管が腐食。17年の台風で大量の下水が流れ込み、下水道管が破損した。そこへ地中の土砂も入り込んで処理場で陥没事故が発生。下水があふれ出し、付近の駐車場が浸水したり、保育園のトイレが流れなくなったりした。 判決は、下水道管が破損した最大の要因は、府の下水処理場からの汚水による腐食だったと指摘。府は遅くとも事故の前年までに、下水道管が腐食する可能性について市に知らせる義務があったと認め、市の復旧費用などから、国の補助額を差し引いた全額を府に支払うよう命じた。 吉村知事は「判決は、府にとって厳しいものであると受け止めている。控訴するかどうかも含め、検討していきたい」とコメント。永藤市長は「判決の内容を精査するため、コメントは差し控える」とした。(森下裕介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
関空検疫所職員がオミクロン株感染 渡航歴ない感染者では初の判明
厚生労働省は16日、新型コロナウイルスの陽性者が利用する宿泊療養施設で勤務する関西空港検疫所の職員が変異株「オミクロン株」に感染していたと発表した。海外渡航歴がない感染者の判明は初。宿泊療養施設内での感染が強く疑われ、同省の専門家を派遣し、感染の状況などについて調査を進めるとしている。 この職員は30代女性。8日に下痢の症状があったが8、9日は勤務。10、11日は休日で自宅で過ごした。12日は勤務したが、全身の倦怠(けんたい)感や吐き気、せきといった症状が出たため、翌13日に医療機関を受診。13日のPCR検査でコロナ陽性が確認された。ゲノム解析の結果、16日にオミクロン株と判明したという。現在は医療機関におり、症状は安定しているという。 この宿泊療養施設で療養していたコロナ陽性者のうち、これまで3人のオミクロン株感染が判明している。ただ、この職員は、陽性者と直接接する業務ではなかったという。ワクチン接種歴については、厚労省は明らかにしていない。 厚労省によると、同じ職場の… この記事は会員記事です。残り49文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国交省職員らに有罪判決 九地整発注業務めぐる贈収賄事件
吉田啓2021年12月16日 20時20分 国土交通省九州地方整備局発注の業務を巡る汚職事件で、加重収賄罪に問われた国交省職員中島悟朗被告(47)=北九州市八幡東区=と、贈賄罪に問われた船舶修理会社取締役田渕治被告(60)=山口県下関市=に対する判決が16日、福岡地裁小倉支部であった。 森喜史裁判長は中島被告に懲役2年6カ月執行猶予4年、追徴金約35万円(求刑懲役2年6カ月追徴金約35万円)、田渕被告に懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。 判決によると、中島被告は同整備局関門航路事務所の係長だった昨年11月~今年2月、事務所発注のクレーン修理業務で便宜を図る見返りと知りながら、田渕被告からワイヤレスイヤホンなど8点(約35万円相当)を受け取った。さらに今年2~4月、この修理業務の代金を見積もりよりも約100万円水増しし、九州地方整備局から田渕被告の会社に振り込ませた。 森裁判長は、中島被告が事件を計画的かつ主導的に行っており、常習性もうかがわれると指摘。「要求を断れなかった」と主張した田渕被告については、違法性を認識したうえで自社の利益になることから犯行に及んだ、と非難した。(吉田啓) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル