競泳で東京五輪代表だった池江璃花子さん(21)の母美由紀さんが、璃花子さんとの歩みや子育て経験を一冊の本にまとめた。ひとり親で3きょうだいを育て、幼児教室を営む美由紀さんが、今の子育て世代に伝えたい思いとは。 次女の璃花子さんが急性リンパ性白血病だと判明したのは、2019年2月だった。当時は18歳。16歳でリオデジャネイロ五輪に出場し、翌20年に開催予定の東京大会へ期待が高まるさなかだった。 「そばにいて支え、励まし… この記事は有料会員記事です。残り921文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
双葉町、来月から自宅などで準備宿泊 「線量心配」住民に不安も
東京電力福島第一原発の事故後、一人も住んでいない双葉町で、町民が来月20日から自宅などに宿泊できることが決まった。来年6月以降の避難指示解除に向けて、帰還準備をするための特例措置。国と町は、電気や上下水道などの生活環境が整うめどがついたと説明するが、住民は放射線や治安への不安をぬぐいきれていない。 9日、いわき市内の仮庁舎であった町議会全員協議会では、議員から町への注文が相次いだ。 「(未除染の)山林に近い世帯は線量を心配している」「上下水道は遅れないよう復旧して」「消防団がいない。パトロールの強化を」。準備宿泊に否定的な意見はなかったが、町民への支援充実を求める声が次々とあがった。 準備宿泊は、町民が避難指示の解除後の生活の準備をするため、自宅などで長期の宿泊を例外的に認める制度。今回、宿泊を認めるエリアは、来年6月の避難指示解除をめざすJR双葉駅周辺の「特定復興再生拠点」(約555ヘクタール)と、すでに避難指示が解除された地区をあわせた計約775ヘクタール。これは町全体の1割強にあたる。 町検証委「被曝線量にはほとんど影響ない」 今回の準備宿泊をめぐっては… この記事は会員記事です。残り490文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
おかえり、ラバー・ダック 7年ぶり冬の中之島に浮かぶ
林敏行2021年12月9日 21時40分 【動画】旅する巨大アヒル 冬の中之島にお目見え=林敏行撮影 大阪・中之島の堂島川に9日、世界を旅する高さ約9・5メートルの黄色いアヒル「ラバー・ダック」が登場し、試験点灯が行われた。 10回目を迎えた冬の風物詩「中之島ウエスト・冬ものがたり2021」(朝日新聞社などがつくる中之島ウエスト・エリアプロモーション連絡会主催)が10日に開幕するのに合わせ、設置された。25日までほたるまち港(大阪市福島区)付近に常設され、日没後はライトアップされて冬の水面を彩る。 中之島にラバー・ダックが登場したのは、2014年の「冬ものがたり」以来、7年ぶり。イベント10周年の記念ロゴを底面にあしらったシリアルナンバー入りのレプリカ(3千個)や限定Tシャツなど、ラバー・ダックの限定グッズも販売される。 周辺のビルなど7施設では、イルミネーションを実施。大阪市役所周辺で14日から始まる「OSAKA光のルネサンス2021」や「御堂筋イルミネーション2021」とも連携し、クリスマス目前の街を光で飾る。 京阪電車も1日から、中之島線で走る1編成に「ラバー・ダック」の直径約40センチのヘッドマークを掲げ、運行している。25日まで続け、沿線での告知に力を入れイベントを盛り上げている。(林敏行) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
IRの行方は、揺れる和歌山 住民投票求める署名、1カ月で2万筆
和歌山県が進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致計画が揺れている。事業者の有力候補の撤退など、波乱続きで計画が失速する中、建設予定地・和歌山市の市民団体が9日、賛否を問う住民投票の実施を求める2万筆超の署名を市選挙管理委員会に提出した。(西岡矩毅、久保田侑暉、筒井竜平、箱谷真司) 市選管に提出された署名は2万833筆。市長に住民投票条例の制定を求めるのに必要な水準(有権者の50分の1)の3倍超にあたる。11月6日~12月5日の1カ月で集まった。 市民団体「カジノ誘致の是非を問う和歌山市民の会」の共同代表で、請求代表者の豊田泰史弁護士は、署名提出後の会見で「IRは重要な政策課題で、まずは住民の意見をきいてほしい。今後は市議会議員の先生方の見識が問われることになる」と話した。 署名が有効だと市選管が認めれば、条例の制定を尾花正啓市長に直接請求できる。地方自治法に基づき、請求を受けた市長は20日以内に市議会を招集し、意見をつけて条例案を提出しなければならない。順調に進めば、市議会の招集は1月下旬ごろになる見込み。 市議会(定数38)のうち、議長を除く過半数(19人)が賛成すれば、住民投票が行われる。誘致に前向きな自民・公明会派(計16人)は現時点で、態度を明らかにしていない。 県はIR事業の具体的な中身を示す整備計画を作成中で、来年4月28日までに国に提出し、審査を受ける。提出前に和歌山市の同意を得る必要があり、仮に住民投票が実施されれば、結果は計画に影響を与えることになる。 条例に基づく住民投票に法的拘束力はなく、首長が結果に従う義務はない。しかし、住民投票に詳しいジャーナリストの今井一さんは「過去に全国で420件以上行われた住民投票で、(首長や議会が)結果を無視したことはほとんどない。法的拘束力が無くても、政治的な拘束力が生まれる」と指摘する。 IR誘致を進めていた横浜市でも住民投票の実施を求める署名が提出されたが、1月の市議会で否決された。今夏の市長選でIRに反対する候補が当選し、市は誘致を撤回した。 事業者・資金…誤算続く計画 和歌山県は、和歌山市の人工島「和歌山マリーナシティ」へのIR誘致をめざしている。県が選んだカナダの投資会社クレアベストグループの提案では2027年秋の開業を予定し、初期投資額は約4700億円。年間1300万人が訪れ、2600億円の経済波及効果があると見込む。 ただ、これまで誤算が続いている。事業者の公募手続きでは、有力候補だったマカオのカジノ関連業者サンシティグループが資金洗浄に関わった疑惑が浮上し、手続き終盤の5月に撤退を発表。県は7月に唯一残ったクレアベストを選んだが、審査対象の13項目のうち「事業運営能力」など10項目でサンシティの点数が上回っていた。 クレアベストは公募終了後の9月、米カジノ大手シーザーズ・エンターテインメントも運営に参画すると発表したが、どの程度関わるかは不透明なまま。審査時に名前が挙がっていなかった同社の関与が大きくなれば、県による公募手続きの妥当性も揺らぎかねない。 資金集めも難航しているもようだ。県とクレアベストは11月の県議会委員会で、4700億円の調達方法など基本的な情報を示す予定だったが、交渉が間に合わず断念。IR整備計画を国に提出するには県議会の承認も必要だが、県議から「県民に説明できる状況ではない」との批判が相次ぎ、同月から予定していた県民向け公聴会も延期した。県の田嶋久嗣・IR担当理事は「思ったペースで民間同士の交渉が進んでいない」と認めた。 IRに詳しい三井住友トラスト基礎研究所の大谷咲太・上席主任研究員は「日本初のカジノで事業のリスクが大きい上、和歌山はインバウンド(訪日外国人客)を含めた観光客が多くない。資金を集めるのは難しいのでは」と指摘する。 IR誘致をめぐっては、大阪府・市と長崎県もすでに事業者を選び、手続きを進めている。オーストリアの「カジノオーストリア・インターナショナル」を選んだ長崎県は、10日に県議会委員会に整備計画の素案を示す予定だが、県によると、和歌山と同様に資金の調達方法などの交渉が終わっていないという。 米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの連合体と組む大阪府・市は、年内に資金調達方法などを含む計画の概要を公表する方針という。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヒノキのおひつでご飯を冷凍、レンジでチン 升造りの技術で大ヒット
コロナ禍で結婚式や記念式典といった催事の中止が相次ぎ、升業界は大きな影響を受けている。そんな逆風のなか、大橋量器(岐阜県大垣市)は、升造りの技術を生かした小型のおひつを開発した。炊きたてのご飯をよそい、冷凍庫で保存、そのまま電子レンジで温めて炊きたてのおいしさを再現できる「COBITSU(こびつ)」。納品待ちのヒット商品になり、ウッドデザイン賞2021の優秀賞(林野庁長官賞)を受賞した。 COBITSUは本体、ふたに木曽、東濃などの国産ヒノキを使った。1食分のご飯180グラムが入る小型のおひつだ。表面に特殊なコーティングを施し、電子レンジで解凍と加温ができるようにした。木の調湿機能で蒸し器のようにご飯をむらなく温め、ふっくらしたご飯が味わえるという。 コロナ禍で相次ぐ催事の中止の影響を受け、同社の昨年の売り上げは、前年の約4割減。「#stayhome」と焼き印を入れた升や、ヒノキのかんなくずを活用した清涼感あるマスクなど、次々と升関連の新商品を打ち出した。COBITSUもその一つ。「おうち時間」を楽しんでもらおうと、企画した小型のおひつが、近年にないヒットになった。 今年1~3月にクラウドファ… この記事は会員記事です。残り597文字無料会員になると月5本までお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大前理事長「妻が共謀で起訴なら自分が全責任負う」 脱税容疑事件
2021年12月10日 5時00分 日本大学前理事長の田中英寿容疑者(75)が脱税容疑で逮捕された事件で、田中前理事長が東京地検特捜部の調べに対し、「妻が共謀で起訴されるなら自分が全責任を負う」と供述したことが、関係者への取材で分かった。現段階では取引業者らからの現金受領は否定したままだという。 特捜部は田中前理事長を11月29日に所得税法違反容疑で逮捕。関係者によると、妻と共謀の上、2018年に1千万円、20年に1億840万円の計1億1840万円のリベート収入などを申告せず、計約5328万円を脱税した疑いがある。申告した所得は基本的に理事長としての報酬と不動産関連の収入だけで、両年とも5900万円前後にとどまっていたという。 妻はこうした現金の一部を受け取ったほか、前理事長の資金全般を管理して税務申告も担っていたとされ、特捜部は脱税に共謀した疑いで捜査している。 田中前理事長は最近になって「妻が共謀で起訴されるようなことは避けなければならない。それなら自分が全部責任を負う」と検事に伝えたという。自らの現金受領は否定し、妻の受領も認めてはいないという。 妻は体調不良で入院中で、特捜部は事情聴取が可能かどうか慎重に検討している。 計1億1840万円の内訳は、医療法人「錦秀会(きんしゅうかい)」(大阪市)前理事長の籔本雅巳被告(61)=背任罪で起訴=が計7500万円▽金沢市の建設業者が3千万円▽大阪府内の設計事務所が1千万円▽日大元理事・井ノ口忠男被告(64)=同=が自ら拠出したり複数の取引業者らから集めたりした計340万円とされる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
都内の処分場にサンショウウオの「大きな」幼生 担当者「珍しい」
杉山圭子2021年12月10日 5時00分 東京都日の出町の谷戸沢(やとざわ)廃棄物処分場内の水辺で、体長約7センチのトウキョウサンショウウオの越冬幼生が確認された。処分場を管理する東京たま広域資源循環組合が行った生物調査でわかったといい、9日に発表した。 同組合環境課の担当者によれば、サンショウウオの幼生は水中の昆虫などを食べて育つ。やがて、えら呼吸から肺呼吸に変わる過程で多くは水辺を離れて山へ移るが、水辺の環境がよくエサも足りている場合には、そのまま水中で冬を越すこともあるという。 処分場内では近年、2~3年に1度、越冬幼生の姿がみられたが「だいたい体長3~5センチほどで、これほど大きな越冬幼生を見たのは初めて。水中で体長7センチまで育つのは珍しいと思う」と担当者は話す。 トウキョウサンショウウオは都内や首都圏に生息する日本固有の両生類。水辺の宅地化などで年々数が減り、環境省のレッドリストで絶滅危惧2類に分類されている。同組合は「今後も処分場内の環境保全に取り組み、生息地を守っていきたい」としている。(杉山圭子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「欲しいって言うから産んだのに」 言って後悔、気づいた大事なこと
27歳だった漫画家のことりさんは、12歳年上の男性と結婚した。 聞き上手な夫との暮らしは順調だったが、一つだけかみ合わない点が。 子どもを授かりたいタイミングだ。 まもなく40歳を迎えようという夫は、子どもを早く欲しがった。 ことりさんは、今の生活をもう少し楽しみたい、と思っていた。 かつて母に言われた言葉も、心に残っていた。 「産んだら死ぬまで一生母親なんだからね。可愛いだけじゃない、責任で育てるんだよ」 自分の幼いころを振り返ると、親にはたくさん心配をかけた。 親の立場になったら一生、心配事だらけの生活になるんじゃないかと思っていた。 ◇ 結婚からしばらくして妊娠。 「うれしい」というよりは、「どうしよう、こわい」という気持ちの方が大きかった。 夫は喜んでいたが、産声を聞くことはかなわなかった。 妊娠がわかってから、わずか数週間後の流産だった。 どこかホッとしている自分と、心にぽっかり穴が開いた自分。 体の一部を失ったようで、何もやる気が起こらず、思い出しては泣く日々だった。 流産がきっかけとなって、自らの意思で「子どもがほしい」と思うように。 結婚から2年半ほど経ったころ、長男が生まれた。 不満が爆発した日 息子が2歳になる前、夫に対する不満が爆発した。 積もり積もった思いを一方的にぶつけるように、こんな言葉でののしった。 ◇ ねぇ、昔「なんで子ども欲しいの?」って聞いた時、なんて答えたか覚えてる? 「人間を育てるの、おもしろそう」って言ったんだよ。 でも面倒見てんの私じゃん! 息子に興味ある? スマホばっかり見て! 私はやりたいことも、ひとり… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
監視委の調査の違法性を認定、初の賠償命令 インサイダー事件で地裁
村上友里2021年12月9日 21時41分 自社のインサイダー情報を友人に伝えたとして金融庁から351万円の課徴金納付を命じられたソフトウェア関連会社「SHIFT」(東京都港区、東証1部上場)の元取締役が、処分取り消しと500万円の損害賠償を国に求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。清水知恵子裁判長は、禁じられている重要事実の伝達はなかったとして処分を取り消し、証券取引等監視委員会の調査の違法性も認めて120万円の賠償を命じた。 同庁によると、課徴金納付命令をめぐって監視委の調査の違法性が裁判で認められるのは初めてという。 判決によると、元取締役は、純利益の下方修正を公表前に友人に伝え、株式売却で損失を回避させたという金融商品取引法違反で処分された。 「調査官、注意義務を尽くさなかった」 インサイダー取引規制では30%以上の純利益の増減は重要事実にあたるとされ、同庁側は情報伝達の直前の取締役会で30%以上の下方修正が了承されたと主張した。しかし判決は、これは暫定値で、取締役会では新たに計算された30%未満の数値が前提になっていたと認定。情報伝達の時点で「重要事実は発生していない」と判断した。さらに監視委の調査官らは関連資料の十分な確認を怠り、「職務上尽くすべき注意義務を尽くさなかった」とも認め、損害賠償を命じた。 同庁と監視委は「今後の対応を検討しており、コメントは控える」と答えた。(村上友里) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
シニアカーの男性、踏切内で転倒 近鉄奈良線にひかれて死亡 東大阪
2021年12月9日 22時03分 近鉄奈良線の踏切で車いすの男性はねられ死亡=朝日放送テレビ撮影 9日午後3時55分ごろ、大阪府東大阪市客坊町の近鉄奈良線瓢簞山―枚岡間の踏切で、シニアカー(電動車いす)の男性が大阪難波発近鉄奈良行きの普通電車(6両編成)と衝突し、搬送先の病院で死亡した。男性は踏切を横断中に転倒し、はねられたとみられる。府警は近くに住む69歳の男性とみて調べている。 枚岡署によると、付近の防犯カメラに事故の様子が映っていた。男性は踏切を渡りきる直前、下りてきた遮断機と接触して転倒したとみられる。 踏切への進入を通知する装置なし 近鉄によると、車が横断できる多くの踏切には、遮断機が下りているときに車や人が踏切内に進入すると運転士らに通知が来る「障害物検知装置」を設置している。今回の踏切内の道幅は約2・2メートルで車は通れず、装置はなかった。 近くの小学5年の女児(11)は、「友だちの家に遊びに行こうと踏切を通りかかったら、お年寄りが倒れていた。『そこのボタンを押して』と叫んだので、(非常用の)ボタンを押したが、電車は踏切を過ぎてしまった。救急車が来て、『大丈夫ですか』と声をかけていた」と話した。 高齢者の電動車いすの事故について、独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)は2016~20年に計23件を把握。発生場所として最も多かったのが踏切で7件あった。うち5件は死亡事故だったという。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル